オーストラリアでのビッグマッチ!ジェフ・ホーン対ティム・チュー。お客さんもたくさん入っています。オーストラリアでコロナはメルボルンのあるヴィクトリア州以外ではほとんど感染者が増えていないからですかね。
↓プレビューはこちら
見る方法を探しましたが、60ドルは流石に高い。
ジェフ・ホーン(オーストラリア)23戦20勝(13KO)2敗1分
vs
ティム・チュー(オーストラリア)15戦全勝(11KO)
試合後にすぐにYOUTUBEにアップされていました。
↓フルファイト動画
1R、ホーンは結構荒めに踏み込んでいきます。クリンチの際に打ち込むパンチもかなりラフ。まあ、ホーンらしさ全開といえばそれまでです。チューは相手をしっかり見て、スタンダードなボクシングをします。この場合はホーンのラフ戦法に悩まされるパターンも大いに有りえます。
頭から突っ込むホーンですが、突っ込む直前のタイミングでチューはワンツーを打ち込んだり、中に入られたところでボディをねじ込んだりと優位に試合を進めます。クリンチ際も外から振るホーンに対し、内側からボディを入れるチュー。
3R、入ってきたホーンをいなし、サイドにまわって左フックを叩き込み、ダウンを奪います。このラフ戦法に全く動じていないのでしょうか。かなりの大物感。
4Rからはチューがプレッシャーをかけはじめます。ホーンはじりじり下がり、時折頭から突っ込みます。バッティングの危険はありますが、チューはそこも対応できています。
ホーンが突っ込んできても、チューは手でスペースをあけ、左ボディ。ホーンはボディが効いてきたかもしれません。
6R、ホーンと至近距離での押し合い。ホーンに押し負けないチュー。フィジカルもしっかりしています。クリンチ際の攻防でもチューの方がパンチを当てるのが上手い。少し離れた距離ではワンツーやジャブからのアッパーをヒット。ホーンはなんともやれることが少なくなってきます。ここでチューがワンツーからの左ボディでダウンを追加!
7R、ホーンは開始早々ラッシュ!後がないホーンはこのラウンドで勝負に出たのでしょうか。このラウンド、はじめてといっていい程ホーンのラウンドになるかとも思いましたが、ホーンは既に疲れ、後半はチューの攻勢を許してしまいます。ホーンはかなりジリ貧、チューはまだ元気。
8R、チューは先程までのラウンドよりもやや距離をとりつつ、しかしプレッシャーをかけます。しかしホーンはタフ。このラウンドもチューの右ストレートや右アッパー、左ボディがヒットしますがまだ立ち続けるホーン。
逆にホーンのパンチはこの試合、ほとんど当たっていません。
そしてこの後、ホーンは9R開始のゴングに応じず。
ティム・チューが8R終了TKO勝利!
この試合の前、「オーストラリアのベストを決めたいからジェフ・ホーンと闘いたいんだ」と語っていたチュー。時期尚早かとも思われたこの試合は、ワンサイドで25歳の若武者、ティム・チューが勝利し、オーストラリアのスーパーウェルターでナンバーワンを証明する結果となりました。
素晴らしいですね。
父が偉大すぎると本人のキャリアに色々な不純物が混ざるケースというのは多々あります。(チャベスJrとか。。。)チューは自ら強敵に挑み、正当な評価を勝ち取ったともいえます。
"I just want everyone to know... my name's Tim. Not 'The Son.'" Tim Tszyu demanding respect. #HornTszyu
— Jake Donovan (@JakeNDaBox) 2020年8月26日
↑「私の名前はティム。チューの息子ではない」
この言葉には私もハッとさせられました。なのでこのブログの導入部分には偉大な父のことは書きませんでした。。。(プレビューの方には入れてしまいましたが)
このティム・チュー、ホーンのラフファイトにも巻き込まれない、非常に技術が高く、対応力の高いボクサーだと思います。相手によってはきっともっと美しいボクシングができると思うので、また次戦に期待したいです。
次戦はコロナ次第ではありますが、世界王座戦でしょうか??