9月最終週はボクシング三昧!
国内だけでなく、海外でも注目試合が目白押しです。
その中でも、アメリカのPBC興行は必見!しかもWOWOWさんがオンデマンドで生配信してくれます。
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アメリカのPBC興行は2部制となっていて、1部のプレビュー記事はこちら。
ジャモール・チャーロvsセルゲイ・デレビヤンチェンコをメインとして、スーパーバンタム級の注目王者、ブランドン・フィゲロアの防衛戦と、井上尚弥にフラれてしまったジョンリエル・カシメロの防衛戦も。
日本のボクシングファンにとっては大注目の興行ですね。
そして2部も大注目!本日のブログでは第2部のPBC興行をプレビューしていきます。
9/26(日本時間9/27)
WBC世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦
ダニエル・ローマン(アメリカ)31戦27勝(10KO)3敗
vs
ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)24戦21勝(9KO)3敗
前WBAスーパー・IBF世界スーパーバンタム級王者、ダニエル・ローマンの復帰戦にして、WBC同級王座への挑戦者決定戦であるこの一戦。
2010年にデビューしたローマンは4回戦時代に岡田隆志との対戦経験があり、この時が初黒星(デビュー4戦目)。2013年には11戦目で8回戦で判定負け。
その後連勝を重ね、2017年に久保隼(真正)の持つWBAタイトルへ挑んだのが世界初挑戦で、見事9RTKOで王座を獲得しました。
その頃は、現在のようなローマンの活躍は想像できないほど、凡庸なボクサーに見えました。
しかし、初防衛戦で日本期待の松本亮(大橋)を圧倒的な手数で退けると、4度目の防衛戦で岩佐亮佑(セレス)を破ったIBF同級王者、TJドヘニー(アイルランド)との2団体統一王座戦に臨みます。
ここを明確な判定で勝利した後、ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)にタイトルを明け渡してしまいました。
アフマダリエフは確かに強かったですが、内容は互角。どちらが勝ってもおかしくない内容でした。たった8戦目で2冠統一王者となったアフマダリエフは、運にも味方されたといっていいでしょう。
ということで、未だ力が落ちているわけではないローマン、圧倒的な力を持つわけではありませんが、基本のしっかりととのったボクサーで、その丁寧なボクシング、旺盛なスタミナから生来の生真面目さが見て取れます。
おそらく日本にもファンは多いのではないでしょうか。
そして対するパヤノは、ご存知井上尚弥(大橋)に70秒でKO負けしてしまったボクサー。
しかし実力は折り紙付き、負傷判定とはいえアンセルモ・モレノ(パナマ)を降しWBA世界バンタム級王座を獲得、初防衛戦ではルーシー・ウォーレン(アメリカ)をも退けています(が、再戦して判定負け)。
井上尚弥に痛烈なKO負けを喰ってからも、その復帰戦ではホープ、ダミアン・バスケス(アメリカ)を完封して判定勝利。(バスケスは同日興行の第1部でブランドン・フィゲロアに挑戦。)しかし2019年7月にはルイス・ネリ(メキシコ)にボディでKO負けして後がない状態でもあります。
バンタムから上げてきたパヤノと、ナチュラルなスーパーバンタムのローマン、体格の差はあるでしょう。
パヤノはもともとパワーがある方ではありませんが、ネリ戦でもやはりフィジカル面で遅れをとっている感じはありました。
パヤノには厳しい闘いとなりますが、ローマンはその真正直なボクシングがパヤノに翻弄されない事が大切ですね。スーパーバンタム級のサバイバルマッチ、トップ戦線に返り咲くためにもローマンに良い勝ち方をしてもらいたいです。
WBC世界スーパーバンタム級王座決定戦
ルイス・ネリ(メキシコ)30戦全勝(24KO)
VS
アーロン・アラメダ(メキシコ)25戦全勝(13KO)
「憎き」ネリ。山中戦でのドーピング違反、大きな体重超過は日本のボクシングファンは絶対に忘れないでしょう。私も現地で観戦しましたが、特に2戦目、もしかしたら日本のボクシング会場で初めて聞いた大ブーイングだったかもしれません。
とはいえ、30勝24KO無敗という戦績が示すとおり、ネリの実力を認めないわけにもいきません。それは薬物の力に頼ったものであったとしても、実際のリングでそのハードパンチを惜しげもなく披露し、結果を出しているのです。
もし彼にかかっている様々な疑惑がなければ、その痛快なボクシングはきっと日本のファンの多くに受け入れられていた事でしょう。
そして勿論、今回もリングに上る前、ネリにとってまず最初の敵は「秤」。本人が敵とみなしているかどうかはわかりませんが。。。
ちゃんと体重をつくってリングに上がってほしいものですね。
対するアーロン・アラメダ。今回の試合が決まって、初めて名前を聞くような選手です。
↓最新試合、ホルダン・エスコバル戦
世界ランク6位の選手が王座決定戦に出場というのも如何なものか、とも思いますが、前戦がWBCバンタム級のシルバー王座の防衛戦だったネリがWBCスーパーバンタム級の1位になっているのも不思議で仕方ないです。
このアラメダ、メキシコの元トップアマらしく、どちらかというとディフェンシブな闘い方に見えます。中間距離でのディフェンスは上手いですね。 しかしネリの猛攻を、こう上手くかわせるかは疑問です。打ち合ってしまうとネリ有利となってしまうでしょう。
アラメダがネリを空転させて、自らのパンチを打ち込む、という展開は想像できませんが、願わくばそうなってほしい。メキシコでは珍しいサウスポー同士の一戦、アラメダが上手く闘う事を期待しています。
WBC・WBA・IBF世界スーパーウェルター級王座統一戦
ジャーメル・チャーロ(アメリカ)34戦33勝(17KO)1敗
vs
ジェイソン・ロサリオ(ドミニカ共和国)22戦20勝(14KO)1敗1分
WBC王者、チャーロとWBA・IBF統一王者のロサリオの3団体統一戦! チャーロ兄弟の弟、ジャーメルは兄・ジャモールのようなパワーパンチャーではなく、どちらかというとスピードを武器にしたカウンターパンチャー。
2016年にWBC王座を初戴冠、話題のエリクソン・ルビン(アメリカ)を1RKOで退け、強豪、オースティン・トラウト(アメリカ)にも勝利。
当時のWBA・IBF統一王者、ジャレット・ハード(アメリカ)との統一戦が持ち上がっていましたが、伏兵トニー・ハリソン(アメリカ)に僅差の判定を落とし、無冠になってしまいました。
しかしこの微妙な判定からの再戦で、ハリソンを11RKOに切って落とし、王座へ返り咲き。そして今回の統一戦を迎えました。
↓チャーロvsハリソン2のハイライト
対するロサリオは、統一王者ジャレット・ハードをアップセットで破ったジュリアン・ウィリアムス(アメリカ)を5RTKOのアップセットで破り、初戴冠でいきなり2冠王者に。
↓ロサリオの初戴冠戦
強豪との対戦は少ないので、チャーロが優位予想なのは致し方のないことだと思います。 ウィリアムスは、ジャレット・ハードを破ったことで満足してしまっていたのかもしれません。
そこを突かれたと考えると、ロサリオの実力はどうなのか疑問が残るところです。 とはいえ、3冠統一戦であることには変わりありません。
「階級最強」の称号は、チャーロの手中に収まるのか。それともロサリオが2戦連続でアップセットを起こすのか。
↓WOWOWで生配信!お見逃しなく!!!
ということで、ようやく9/26、9/27の試合のプレビューが終了。3記事にもなってしまいました。。。
今週末はボクシング三昧!現地観戦はできませんが、映像で楽しみたいと思います。
↓ヨーロッパで行われる注目試合!
↓日本で行われる注目試合!