信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

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フェリックス・ベルデホ戦を迎える中谷正義。ライト級サバイバルマッチの行方は。

先月上旬、元OPBF東洋太平洋ライト級王者であり、そのタイトルを11度防衛し、国内無敵の強さを誇っていた中谷正義が電撃復帰。

「電撃復帰」というニュースではなく、フェリックス・ベルデホ(プエルトリコ)が日本の中谷正義と12/12(日本時間12/13)に闘う、という報道が先でした。

その後は正式決定の報道、本人のSNSからの報告もあり、本日12/3には帝拳ジムへの移籍が発表されました。

国内のライト級ウォーズを尻目に、一足先に世界のトップ戦線へ絡んでいくことになる中谷正義。

非常に楽しみです。

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今日のブログでは、この楽しみな一戦をプレビューしていきたいと思います。

中谷正義(井岡→帝拳)

名門・興國高校出身であり、同級生には井岡一翔(Ambition)、宮崎亮(井岡)。

高校卒業後は近畿大学ボクシング部に所属しますが、2009年に部員の不祥事により廃部となってしまいます。この廃部により、中谷は日本拳法部に所属したそうです。

プロデビューは2011年、B級でデビュー。

5戦全勝(4KO)という戦績で、キック出身のハードパンチャー、土屋修平(角海老宝石、15戦14勝(12KO)1敗=当時)を降し、名を上げます。

そして次戦で日本ライト級王座とOPBFライト級王座を同時保持する加藤善孝(角海老宝石)に挑戦、見事判定勝ちでOPBF王者となりました。(この一戦に日本王座はかけられていません。)

2014年1月のこの王座獲得から、年に2〜3度の防衛戦を2018年12月まで続け、連続防衛は11度を数えました。7戦目でOPBF東洋太平洋王座を射止めた当時24歳の新鋭は、ベテランの域にさしかかる29歳となるまでの間、モチベーションを保ち、集中力を切らさず、防衛戦では盤石な勝利をいくつも重ねてきました。

 

この間、着実に実力を上げ、キャリアを血肉としていった中谷は、3度目の防衛戦までは判定勝利でしたが、4〜6度目の防衛戦までを3連続KOで退け、8〜11度目の防衛戦も4連続KOで退けています。終わってみれば11度の防衛のうち、KOは7つ、判定勝利は4つ。

国内、アジアで頭一つ飛び抜けた存在として、期待は非常に大きかったです。

しかも、この中谷の東洋王座の防衛戦は、昔からYOUTUBE上で見る事ができました。関西のボクシングファンの方なのか、いつもリングサイドからの映像を上げてくれていた方がいます。

(テレビカメラが入っている時もありますが、大丈夫なんでしょうか?)

www.youtube.com

 

だからこそ、やはり期待は自ずと大きくもなっていきます。

軽量級であれば、もっと早くにチャンスは巡ってきていたのかもしれません。

中谷を世界へ、という要望は多かったと思いますが、中谷がようやく世界への足がかりをつかんだのは2019年7月、IBF世界ライト級挑戦者決定戦での事でした。

しかし相手は、アメリカのスーパープロスペクト、テオフィモ・ロペス。当時13戦全勝(11KO)無敗という期待の新鋭でした。

中谷は長身を活かし、ジャブ、ストレート、そして左ボディと得意なパンチを繰り出し、素晴らしいボクシングを展開しました。

 

ロペスの強打に真っ向から挑み、接戦を演じた中谷でしたが、試合は大差(10〜8P差)の判定負けに終わります。実際は、互角の戦いを見せ、パワーに勝るロペスにポイントが流れていた部分もあるとは思いますが、ここまでの差は確実にありませんでした。露骨な地元贔屓の判定でもあります。

この試合でロペスは評価を落とし、逆に中谷は評価を上げたともいえます。

この後のロペスは、リチャード・コミー(ガーナ)を2RTKOで屠りIBF王座を初戴冠、そして今年の10月にはPFP最強の一角と目されたワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に判定で勝利し、4団体統一王者となりました。

中谷戦に勝利した後、悔し涙を流したというロペスですが、その一種の挫折から立ち上がり、素晴らしい功績を残しています。

 

そして中谷は、そのロペスへの善戦ののち、OPBF王座を返上し、引退。

ただ、SNSを追いかけているとしっかり練習もしているようでしたし、井岡ジムも色々とありましたので、移籍→復帰というのはやはり想像の範囲内ではありました。

ただ、勿論確証が持てるものではないので、中谷正義復帰のニュースを聞いた時は、歓喜しましたけどね!

中谷正義の素晴らしいところは、もちろんテクニックが高いレベルにあることは勿論、ハートの強さ、そして身体的な打たれ強さも併せ持っているところだと思います。

テクニック的には、自分の体格的有利を活かす戦いができること、それもアウトボックスするわけではなく、どっしりと構え、相手に黙っていてもプレスをかけながら闘うことができます。

そして、ロペスの強打を浴びても打ち返せるタフネスと、ハートの強さ。あのロマチェンコが序盤、警戒しすぎて前に出られなかった事を考えると心身両面の強さがわかろうというものです。

 

ロペス戦の敗戦は、中谷にとっても世界トップレベルで戦えることを証明した一戦でもありました。それまで、OPBF王座を11度に渡り防衛してはいたものの、アジア圏と本場のライト級には大きな隔たりがあるような気がしてなりませんでした。

それを取っ払ってくれた中谷正義、きっとベルデホ相手にも勝利をもぎ取ってくれると思っています。

フェリックス・ベルデホ

プエルトリコの元スター候補だったベルデホは、現時点で28戦27勝(17KO)1敗の戦績。

元トップアマ、ロンドン五輪にも出場したオリンピアンであり、その時にはワシル・ロマチェンコに敗れるもベスト8。

2012年のプロデビューから破竹の連勝記録を作っていき、破壊的なノックアウトを量産していったベルデホは、プエルトリコのスター、フェリックス・トリニダードや、ミゲール・コットを継ぐ王者候補としての期待が大きかったようです。

しかし、その圧倒的なKO劇に陰りが見え始めたのは2016年頃のことでした。

 

この頃のベルデホは練習不足であり、情熱不足であり、慢心していたとも伝えられています。

そして2016年8月、自身で運転するバイクで事故を起こし、負傷。

翌2017年2月に元世界挑戦経験者のオリバー・フローレス(ニカラグア=内山高志に3RTKO負け)に判定まで粘られますがバイク事故からの復帰戦を勝利。

そして同年6月には足を負傷して試合をキャンセル。

同年9月にも手首を負傷して試合をキャンセル。

このように負傷して、試合を流すのはもしかすると練習中の集中力の欠如、モチベーション不足が原因なのかもしれません。このように何度も試合をキャンセルするベルデホに対し、WBOは世界ランクを降格させました。

WBOのランクは1位まで登りつめ、チャンスを待つ状態ではありましたが、身から出た錆、致し方ないですね。

そして2018年3月までずれ込んだアントニオ・ロサダ(メキシコ)戦で、番狂わせの10RTKO負けを喫してしまいます。

 

おそらく、この頃は何か問題を抱えていたのではないか、とも思いますが、一気に後退してしまったベルデホ。ちなみに、この後ロサダは、ホセ・ペドラサ(プエルトリコ)やハビエル・フォルトゥナ(ドミニカ共和国)といったボクサーに完敗していますので、やっぱりトップで戦うには厳しいボクサーだと言えます。

初の敗北から復帰したベルデホは、新たにイスマエル・サラストレーナーとコンビを組み、再始動。サラストレーナーがコロナ陽性、そのサラストレーナーのジムでベルデホも練習していた事からコロナ感染となると試合自体が中止になるのかもしれません。

ただ、サラストレーナーの陽性反応の報道から、幾日か経っているので、その場合はきっと既にアナウンスしているでしょう。(希望的観測です。)

 

さて、復帰後のベルデホですが、ブライアン・バスケス戦のように下手な試合もありますが、前戦のウィル・マデラ戦のようにかつての調子を取り戻したかのような試合もありますので、中谷戦の調子がいかほどか、というのは興味深いところです。

 ↓マデラ戦の観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

ベルデホの出来次第で、中谷にとってはイージーな相手になる可能性もありますが、かつての調子を取り戻しているベルデホが相手ならば、かなり苦しい戦いになると思われます。

中谷は既に世界に挑む力を証明しています。ここでベルデホをクリアすることによって、案外そのタイトルはすぐに目の前に来るのかもしれません。

その前にロペスが階級を上げるのか、それともそこに挑むようになるのか。

いずれにしろ、ベルデホは超がつくほどの強敵であることは確か。まずはこの一戦を、どのような形でも乗り切ってくれると信じています。

 

 

この一戦は、WOWOWオンデマンドで生配信。元WBO世界フェザー級王者、シャクール・スティーブンソン、そして15戦連続1RKO勝利(無敗)のエドガー・ベルランガも登場です。

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