さて、先週末の興行、日本では久々の世界タイトルマッチの開催等々、非常に盛り上がりましたね。
中でも比嘉大吾の敗戦は非常に残念でしたが、大きく日本ボクシング界が動いた一日だったと思います。
そして、週が明けてからの緊急事態宣言により、日本ボクシング界は停滞。予定されていたGWの興行は、全て延期となってしまいました。その延期先の日程が決まっているものもあれば決まっていないものもありますが、延期先の日程でも開催できるかどうかは怪しいもの。。
すべてのボクサー、すべてのジム、不憫でなりませんが、ここを乗り越えてまた素晴らしいボクシング興行を展開していってもらいたいところです。
今回は、週末の注目興行、海外編です。
4/30(日本時間5/1)イギリス
IBF世界フライ級タイトルマッチ
モルティ・ムザラネ(南アフリカ)39勝(26KO)2敗
vs
サニー・エドワーズ(イギリス)15勝(4KO)無敗
日本に馴染みの深い王者のひとりである、モルティ・ムザラネ。グローブトロッター、ムザラネは、今回はイギリスでの一戦です。
硬質なパンチを持つムザラネは38歳という年齢ながらロートルとは呼べず、淡々とボクシングをこなす姿はまるで職人のようです。
対するサニー・エドワーズは、アマキャリア豊富なイギリスのプロスペクトで、兄は元WBC世界フライ級王者のチャーリー・エドワーズ。
このサニーはアグレッシブさはあまりなく、どちらかというとハナから判定狙いのボクサーに見えますね。確かな技術を持ちここまで無敗で上がってきてはいるものの、エキサイティングさには欠けます。
挑戦者のホーム、アマ経験豊富なプロスペクトというとかなり危険な相手にも思いますが、ムザラネはこんなところでは負けないでもらいたいですね。
坂本、黒田、八重樫の無念は、是非同級の中谷潤人(M.T)に晴らしてもらいたいです。
ということで、ムザラネ、がんばれ!!
スーパーバンタム級10回戦
マイケル・コンラン(イギリス)14勝(8KO)無敗
vs
イオヌト・バルタ(ルーマニア)14勝(2KO)2敗
コンランはオリンピアンでもある元トップアマで、ロンドン、リオに連続出場。リオでは判定に不満のコンランは中指を立てたという事件を起したことで有名な選手。ちなみに、この相手にはプロで雪辱しています。
当初、元王者のアイザック・ドグボエ(ガーナ)との一戦が決まりましたが、自身の怪我で中止に。これは非常に残念でしたね。コンランの力のほどを見れる良い機会となったはずですが。
今回は調整試合と言っても過言ではないと思われますが、ここまではフェザー級で戦ってきたコンラン、今回はスーパーバンタム級です。世界戦線が混み合っているこのスーパーバンタム級で、どのような輝きを放っていくかは注目です。
この一戦は、イギリスではBTsports、アメリカではESPNが中継。
日本では見られませんが、色々調べてみたらスペインのDAZNでは放映があるそうです。
なので、VPNを使ってスペインに設定し、日本で契約しているDAZNを観れるかと試してみたところ。。。見事に見れそうです。
ということで、普段からVPNを駆使している私は、この試合を何のストレスもなく視聴したいと思います。
※日本のDAZNでは見れません。あしからず。
私の使っているVPNはこちら。無料のものもありますが、無料のものは途中で止まってしまうのでかなりのストレスになります。このNordVPNは金額も安く、非常に安定していて良いです。30日の返金保証もあるので、試してみても良いと思います。
2年間の契約だと97.90ドル(11,000円くらい)。
ちなみに、このSurfsharkというVPNの方が安い。2年間で59.76ドル(6,700円くらい)。
ただ、これでShowtimeを見ようとしたらつながらなかったので、30日の返金保証期間内に辞めてしまいました。
今回のムザラネvsエドワーズ他の興行を見るには、こうしたVPNを契約、スペインに接続し、DAZNを開けばDAZN ES(DAZNスペイン)につながり、観れるはずです。どうぞお試しあれ。
↓こんな感じです。ちゃんと観れそうです。
5/1(日本時間5/2)イギリス(マッチルーム興行)
この興行はDAZNで配信!
デレック・チゾラ(イギリス)32勝(23KO)10敗
vs
ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)28勝(21KO)2敗
元WBO世界ヘビー級王者、ジョセフ・パーカーと、世界挑戦経験者、デレック・チゾラのサバイバルマッチ。
チゾラのホームで行われる試合であり、ヘビー級世界ランカー同士のサバイバルマッチではあるものの、今後のヘビー級戦線を占うような試合ではありません。
パーカーはここで負けるようだと王座への返り咲きはかなり困難となりますが、まだ29歳、若いパーカーに(同じ太平洋圏内の人間として)期待。
WBAスーパー世界ライトヘビー級タイトルマッチ
ドミトリー・ビボル(ロシア)17戦全勝(11KO)無敗
vs
クレイグ・リチャーズ(イギリス)16勝(9KO)1敗1分
メインがチゾラvsパーカーですが、セミの方が興味深い。アルツール・ベテルビエフの対抗王者にして、唯一ベテルビエフを止められる可能性があるのがこのビボル。
1年半ぶりのリング登場で、地元イギリスのクレイグ・リチャーズを迎えます。
このリチャーズの1敗は、2017年イギリス連邦のライトヘビー級タイトルに挑んだときのもの。2020年12月の前戦で同王座を獲得、その前年にはWBAコンチネンタルの同級王座を獲得しています。
世界的強豪との対戦はないように思いますが、イギリス国内では有名な選手なのでしょうか。
ともかく、ビボルには久々のリングの感触を確かめてもらい、良いパフォーマンスを見せてもらいたいですね。
クリス・ユーバンクJrも登場、そしてキャンベル・ハットンも。
WBA世界ミドル級暫定王者、クリス・ユーバンクJrは、マーカス・モリソン(イギリス)という選手とノンタイトル戦。
モリソンは村田にも挑んだエマニュエル・ブランダムラ(イタリア)に勝利しています。ユーバンクにとっては調整試合ですね。
そしてリッキー・ファットン、失礼。
リッキー・ハットンJr、キャンベルも登場。
この興行は、前座がなかなか楽しめそうですね。
5/1(日本時間5/2)アメリカ
この興行はFITE.TVのPPVで見れます!が、日本版FITEでは見れないかもしれません。
アメリカにVPNを設定、下記リンクをクリックすれば購入画面に行けます。
アンディ・ルイスJr(アメリカ)33勝(22KO)2敗
vs
クリス・アレオーラ(アメリカ)38勝(33KO)6敗
この日、世界で一番の主役はこのアンディ・ルイスでしょう。
2019年12月、アンソニー・ジョシュアとの再戦での敗戦からはや1年半、カネロのトレーナーであるエディ・レイノソのチームに合流し、その不摂生を改めたルイスは、自身最重量だったジョシュア戦から既に30ポンドを減量。
明らかにスリムになったその肉体から、カネロのような豊富な運動量とプレッシャー、なおかつディフェンステクニックを持ったルイスが、持ち前のハードパンチを叩き込む。
こう考えると、アンソニー・ジョシュアとのラバーマッチはもちろん、タイソン・フューリー、デオンタイ・ワイルダーといった超大型のヘビー級の台風の目になることも可能だと思います。
ルイスにとっては調整試合の域を出ないかもしれませんが、同日、イギリスで行われるマッチルーム興行、チゾラvsパーカーなんかよりもずっと未来につながる一戦だと思います。
アンディ・ルイスJrが大きな変化を遂げ、そのポテンシャルを明確に示すのか。それともまだ進化の途中で思うようなパフォーマンスを発揮できないのか。
非常に楽しみな一戦です。
しかし、FITE.TVのPPVが6,100円。これは結構高いですね。。。
(日本版FITEでは今の所、PPVの購入画面が出てきません。アメリカのFITEでは購入可能です。こちらもVPNをアメリカに設定すればPPVを購入することができます。)
WBAレギュラー世界ミドル級王座決定戦
エリスランディ・ララ(キューバ)27勝(15KO)3敗3分
vs
トーマス・ラマンナ(アメリカ)30勝(12KO)4敗1分
カネロがWBAスーパー世界ミドル級タイトルを返上し、村田諒太がスーパー王者に昇格。その空いた王座は、暫定王者であるクリス・ユーバンクJrが昇格せず、前WBA世界スーパーウェルター級王者であるエリスランディ・ララが決定戦に出場。
38歳のララに対し、29歳のラマンナは身長では10cm勝っていますが、リーチはララの方が長い。(ララは身長175cm、リーチ191cm。ラマンナは身長185cm、リーチ188cm)
ラマンナの勝ち筋は見えませんが、スーパーウェルターから上がってきたばかり、テストマッチも済ませていない(もしくはこれがテストマッチなのか)ララに対して、厳しいとは思いますがラマンナは意地を見せたいところです。
スーパーウェルター級12回戦
セバスチャン・フンドラ(アメリカ)16勝(11KO)1分
vs
ホルヘ・コタ(メキシコ)30勝(27KO)4敗
タワーリング・インフェルノ、フンドラ。2m近い長身と、2m以上のリーチを持ちますが、そのボクシングはその巨体を前進させるファイタータイプのボクシングです。
このコタは、実際ララと王座決定戦を闘うトーマス・ラマンナに勝利しており、ここ数年で戦ってきた相手もジェイソン・ロサリオ、ジャメール・チャーロといった強豪揃い、ラマンナとは対戦相手の質が違います。
フンドラにとっては、大いに試される試合であり、この12回戦で行われるノンタイトル戦は、世界戦を見据えているのかもしれません。
強豪・コタに対して、どのようなボクシングを見せるのか。
コタにしても、ここまででかい相手との対戦経験はないので、最初は面食らうかもしれませんが、34戦を誇るそのキャリアで、若きフンドラを追い詰めるという場面も出てくるかもしれません。
フンドラにとって試練の一戦、こちらも非常に楽しみですね。
日本の興行は軒並み延期。
おかげで5/21〜5/23の3日間がものすごいことになっています。
結局収まらないコロナ、アメリカや他の国々ではワクチン接種が進み、もうマスクをつけないでボクシング観戦を行っている状況。政府を批判しても何もなりませんが、一刻も早く日常を取り戻せるといいですね。私も、そろそろ生観戦の禁断症状が。。。