信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

7/3クリス・コルバート、7/7ティム・チュー。ともに代役を迎える一戦をプレビュー。

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7月に入りましたね。

毎年同じように感じますが、今年に入ってあっという間に半年。コロナショック以降、さらに時の流れが早く感じてしまいます。

さて、7月に入っても注目興行は続きます。

今月下旬にはオリンピックも始まりますが、私が取っていたチケットは泣く泣く払い戻しをする予定でおります。コロナの時勢もあれば、強硬するオリンピックに対して周りの理解を得られないということも関係しています。

大人しくオリンピックチャンネル(で配信があるのかな?)で視聴したいと思います。

さて、本日のブログは、今週末から来週にかけての海外興行、注目試合のプレビューです。

 

 ↓国内興行については以前の記事を参照。

boxingcafe.hatenablog.com

 ↓7月の放送・配信情報。

boxingcafe.hatenablog.com

 

 7/3(日本時間7/4)

WBA世界スーパーフェザー級暫定タイトルマッチ

クリス・コルバート(アメリカ)15勝(6KO)無敗

vs

ツグスソグ・ニャンバヤル(モンゴル)12勝(9KO)1敗

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暫定王者、クリス・コルバート。2020年1月に、内山高志からタイトルを奪ったジェスレル・コラレス(パナマ)との暫定王座決定戦を勝ち抜き、王座を獲得。

スピードあるコラレスに速さで勝ち、スイッチを交えた変則的なリズムと変則的なパンチの軌道、なかなかに器用なボクサーです。

そして距離感は非常に良い、というこのボクサーは、守るという立場においてその実力を発揮しそうです。実際、KO率はさほど高くはありません。ただ、気持ちは非常に強く、前戦、ハイメ・アルボレダ(パナマ)戦ではアルボレダが破れかぶれで攻めてきた時に受けて立ち、カウンターや細かいコンビネーションで撃退しています。

 

あそこまでの実力差があればこちらから強気で攻め込む、ということなのかもしれませんが。

とにかく、「暫定王者」とはいえ、おそらく「正規王者」であるロジャー・グティエレス(ベネズエラ)のパワー、プレッシャーを持ってしても攻略は難しいだろう、と思われる非常にテクニカルで、試合巧者な王者です。

そして挑戦者、ツグスソグ・ニャンバヤル(モンゴル)。この一度聞いても名前を覚えられない、そして一度覚えてしまえば二度と忘れないであろう名前のボクサーは、2020年2月、フェザー級でゲイリー・ラッセルJrに挑戦し敗北、9月にはコビア・ブリーディ(バルバドス)に勝利して再起、そして今回のチャンスを掴みました。

ちなみに元々、クリス・コルバートにはユリオルキス・ガンボア(キューバ)が挑戦予定でしたが、怪我により撤退。このニュースが6月後半だったと思うので、ニャンバヤルとしては準備期間がかなり少ない。

しかし、この東アジアの雄は、本来の階級であるフェザーよりも1階級上のクラスであるスーパーフェザーのタイトル戦を了承し、アップセットを狙っています。

 

ラッセル戦は完敗とはいえ、ニャンバヤルここにあり、という存在感を示せた一戦でもありました。

ここで、試合巧者のコルバートを捕まえきれるか、というのは非常に大きなチャレンジ。但し、ラッセルのスピードを経験しているニャンバヤルには、期待ができるかもしれません。

この試合は構図としては単純、距離で戦うコルバートに対して、ニャンバヤルが内に入って強打を叩き込めるか。相性としてはコルバートにとって良さそうですが、コルバートも強気に接近戦を受けて立つ場面もあります。そこで速射砲のような連打に怯まず、カウンターにも怯まず、強いパンチを打ち込めるかどうか。

 

これは非常に楽しみな一戦。既にロートル、若手の踏み台としての地位を確立してしまったガンボアよりも。

セミにはライト級12回戦、ミシェル・リベラ(ドミニカ共和国)vsジョン・フェルナンデス(スペイン)。リベラ20勝13KO無敗、フェルナンデス21勝(18KO)1敗、どちらも好戦績を収めているボクサーですが、注目すべきはミシェル・リベラ。

このリベラは173cmという身長に対して180cmという恵まれたリーチを持ち、驚くほど伸びるストレートを使います。そこから大きな左フック、これもまたスピードもパワーもあって素晴らしい。

アメリカで戦ってもう6戦目。ここでスペインの危険なパンチャーに印象的な勝ち方をして、さらなるテストマッチに望めば、ライト級のスター、テオフィモ、ヘイニー、タンク、ガルシアたちとの対戦相手となる可能性も秘めていると思います。

未だ23歳、個人的にはもっともっとスポットがあたって良いボクサーだと思っています。

 

ちなみにこの興行のアンダーカードには、「タワーリングインフェルノ」セバスチャン・フンドラ(アメリカ)の妹、ガブリエラ・フンドラのデビュー2戦目も組まれています。女子フライ級で175cmという破格の身長。

7/7(日本時間7/7)

ティム・チュー(オーストラリア)18勝(14KO)無敗

vs

スティーブ・スパーク(オーストラリア)12勝(11KO)1敗

コスタヤ・チューの息子にして、オーストラリア期待の大器、ティム・チュー。2020年8月にジェフ・ホーンを8RTKOで破ったあたりからは既に世界を待望されており、その後ボーウィン・モーガンを1Rで、2度の世界挑戦を経験したデニス・ホーガンを5Rで屠り、今回の一戦。

 

本来であれば、チューの相手はマイケル・ゼラファのはずでした。

しかし、ゼラファはこの試合から撤退。理由は、発表されている中だと今回の会場、オーストラリアのコロナ患者急増を受けて、とのことです。そしてゼラファは2週間ほどの延期をチュー側に投げかけましたが、チュー側はこれを拒絶、折り合いがつかなかったようですね。

ティム・チューにとっては、このマイケル・ゼラファ戦が決まれば、またとない最終テストマッチになったはずですが、残念。

さて、急遽対戦相手となったスティーブ・スパークですが、元々7/24に試合を控えており、トレーニングは積んでいたようです。戦績を見ると非常にKO率は高いですね。映像も見つけられなかったので、どの程度のボクサーなのかはわかりませんが、普通に考えるとチューの敵ではないでしょう。あとはスパークというボクサーが、どれだけ本気でアップセットを狙ってくるか、パンチがあればその可能性はより大きくなると思われます。

 

チューとしては敗北はおろか、苦戦すらしてはいけない状況にありますので、「倒すべき相手をしっかり倒す」ということができるかどうか。

というメインはメインとして、ティム・チューの登場、ということだけが楽しみ。

そしてセミファイナルには、オーストラリアのスーパーフェザー級プロスペクト、リアム・ウィルソンが、ジョー・ノイナイ(フィリピン)のWBOアジアパシフィックタイトルに挑むという注目の一戦が。

ノイナイは現日本スーパーフェザー級王者、坂晃典(仲里)、現OPBF東洋太平洋・WBOアジアパシフィック・フェザー級統一王者、清水聡(大橋)を立て続けに破り、8月にIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦に臨む尾川堅一(帝拳)と負傷ドロー。

 

ここまで日本人ボクサーの進撃を阻んできたボクサーなので、せめてそのタイトルを失う時は日本であってほしい。

なので、9勝(6KO)無敗という好戦績を残すオーストラリアのプロスペクト、リアム・ウィルソン相手にもがんばってタイトルを守ってもらいたいですね。

さて、今回のブログでは、週末のPBC興行、そして来週半ばのオーストラリア興行のプレビュー記事でした。

奇しくもメインは、ともにAサイドに対しての代役挑戦者。アップセットは起こりうるのか。

個人的にはニャンバヤルに期待をし、そしてジョー・ノイナイにも期待して、東アジアの底力を、それぞれの地で見せつけてきてもらいたい、と思っています。

 

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