信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

ゴタゴタのバンタム級。井上、ドネア、カシメロ、リゴンドーの今後は?

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さて、いよいよ迫ってきましたね、注目試合、伊藤雅雪vs細川バレンタイン!

ともに前戦の敗北からの復帰戦であり、敗者同士のサバイバルマッチ。特に、「元世界王者」という肩書きは大きいものの、前戦で三代大訓に敗北を喫した伊藤の方がより後がない。

どっちにも勝って欲しいし、負けてほしくない。

いわゆる「ザイオンス効果」というものでしょうか、細川バレンタインを応援するファンの方が多いような気がします。これが前向き教室、YouTubeの恩恵なのかもしれません。

 

さて、そんな国内ライト級では、伊藤に勝った三代は西谷和宏(VADY)と9/22(水)に激突。西谷はスーパーフェザーではなかったでしょうか。尾川堅一(帝拳)からダウンを奪い、善戦はしたものの、三代が西谷に勝利してもライト級での証明になるのか否か。

そして、吉野修一郎(三迫)は8/12(木)、中里周麿(ナカザト)を迎えての防衛戦。

吉野vs三代という一度盛り上がった国内ライト級ウォーズの頂上決戦というのは、実現に至るのか否か。

関係ない前置きが長くなってしまいましたが、今回のブログは、混迷を極めるバンタム級戦線についてです。

ドネアとカシメロ

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ということで、国内ライト級もスッキリ行かないかもしれませんが、もっとスッキリ行かないのがこのバンタム級の世界トップ戦線。

ご存知の通り、6月下旬からドネア陣営とカシメロ陣営がSNS上でやり合い、結局ドネア自身が「試合をキャンセル」と発表する事態となりました。

 

まず、ここで焦点の一つであるVADA(ボランティアアンチドーピング協会)のテストを受ける受けない問題。

このことは各所で語られておりますが、悪人は間違いなくショーン・ギボンズ。

私自身は罵り合いにあまり興味はなく、トラッシュトーク合戦というのも陣営同士がするものではなく、本人同士がやるものにしか興味がわきません。本人同士でもわかないことは多いくらいです。

ギボンズがレイチェル夫人に嘘の報告をしたり、女性蔑視の投稿をSNSにしたり、というのははっきり言っていただけません。

しかしその後、カシメロはしっかりとVADAに登録をしているそうです。

ただ単にルーズで、タイミングが遅くなっただけなのか、何か時間を置かなければならない理由があったのかはわかりません。ともかく、カシメロはVADAに登録をしたそうです。

(これはVADAがSNS上でドネア、カシメロともに登録しているという投稿をしています。)

 

それでも、夫人をバカにされたドネアの気持ちは収まらないのでしょうね。結局、ショーン・ギボンズが愚かなのであり、ある種カシメロも被害者かもしれません。

元々8/14(日本時間8/15)という日程はカシメロvsリゴンドーの一戦でした。しかし、ウバーリに勝利したドネアが横入り。例えばリゴンドーファンで、ドネアを何とも思っていないというファン(がもしいたら、の話です)だったら、この時点でドネアに対して怒り狂っていたのではないか。

 

しかしリゴンドーは殊勝なもので、ドネアに譲り、自身は同興行で試合をすることで落ち着いていたそうです。(ドネアvsカシメロの勝者に、、、という話の真偽はわかりません。)

結局この試合がなくなるのであれば、現地時間8/14のPBC興行は、カシメロは、又はドネアは、誰と戦うのか。どちらにせよ、リゴンドーは登場させるべきではないでしょうか。

無冠のような有冠の帝王

ギジェルモ・リゴンドーは、WBA世界バンタム級レギュラー王者、という肩書きを持っておきながら、実質無冠のようなものです。

井上尚弥も、ダスマリナス戦後のインタビューで、インタビュアーから「リゴンドーはどうか」と再三聞かれているものの、その回答はほとんどリゴンドーを無視するものです。

これは当然、井上としてはリゴンドーとやるメリットなんてありません。4団体統一へのただの遠回り、しかしリスクはちゃんとある、という一線です。

 

しかし個人的には、ずっとささやかに言い続けている通り、井上vsリゴンドーこそ見たい。あのギジェルモ・リゴンドーを倒す、という偉業を、そのキャリアに付け加えてもらいたい、というのが理由です。

リゴンドーは、ドネアがカシメロ戦をキャンセルとの報を受けて、「ドネア、私とやろう」というメッセージをSNSで投げかけています。

そしてさらに、日本語を使って謎のメッセージも。

ごめん、これは全く伝わらない。。。。私の謎解き能力が低すぎるからかもしれません。

とりあえず、井上尚弥に対して、でしょう。日本語だから。

 

必然のWBA暫定戦

そして、そのドネア、カシメロ、リゴンドーの誰かが登場するかもしれない、いやきっとしてくれる現地時間8/14のPBC興行に、エマヌエル・ロドリゲスvsゲイリー・アントニオ・ラッセルというWBA世界バンタム級暫定王座決定戦が。

ロドリゲスは前戦、レイマート・ガバリョとWBC世界バンタム級暫定王座決定戦を争い、フルラウンドにわたりアウトボックスしたかに見えましたが判定はガバリョへ。

納得のいかないロドリゲスはWBCに訴えかけ、WBCは再戦を指令したと思いますが、結局再選には至らず。ガバリョはフロックで獲得したWBC暫定王座を手放せば済む話なのでしょうが、ロドリゲスはそうはいきません。不運に不運を背負い込んだロドリゲスは、リゴンドーと並び称されるべき不運の持ち主で、不憫でなりません。

そしてアントニオ・ラッセル、ラッセル一家の刺客は、前戦でファン・カルロス・パヤノを負傷判定ながら降し、今回の一戦を掴み取りました。

 

パヤノ→ロドリゲスというラインは、ルイス・ネリと同じ道のり。ネリの場合は、ウェイトオーバーで勝手にその線路から脱線しましたが、アントニオがこの列車に乗って向かう先は、もしかすると井上尚弥なのかもしれません。

明らかにこれは、アントニオ・ラッセルにタイトルを獲らせるための試合であり、WBC暫定王座戦で結果的に敗者となっている元王者のロドリゲスは、うってつけの相手。

ドネア、カシメロ(と後一応リゴンドー)がゴタゴタしている間に、この勝者が、11月か12月頃、井上尚弥と戦うという未来は、見えなくもない。ただ、それにはアントニオ・ラッセルの勝利が欠かせません。

 

エマヌエル・ロドリゲスと井上尚弥は既に勝負はついており、ロドリゲスが井上戦から大きく実力を向上したか、というと否。自身の打たれ脆さを理解し、アウトボックス偏重となったロドリゲスには、井上からすると怖さはなく、倒すラウンドはもう少し先にはなるものの、結果は変わらないでしょう。

なのでここは、ロドリゲスに奮戦してもらい、アントニオの、PBCの野望を打ち砕いてもらいたいところ。そうすれば井上としては、ゲイリー・アントニオ・ラッセルという余計な暫定王者と戦う必要は全くありません。アメリカで名前の通っているラッセル家の一員を、アメリカで完膚なきまでに叩きのめす、ということは、井上のキャリアにとってもプラスになりうるかもしれませんが、とりあえず4団体統一には必要のない闘い。

 

結局どうなるバンタム級

先日、ドネアvsカシメロが決まった時には、4団体統一への道のりがはっきりと見えました。

しかし、今やそれは非常に霞んでしまっています。

井上尚弥はTwitterで、「ドーピング検査を回避する奴に資格などねぇ。。。」とカシメロに対して呟いていますが、この翌日、「一本ずつ取りに行くか。。。」ともツイート。

先のはちょっとした勘違いと、これをツイートしたタイミングではそこまでの情報しかなかったのかもしれませんが、結局彼が出した答えは「一本ずつ取りに行く」です。

マロニー戦で足が攣る、等の不安を露呈をしたものの、ダスマリナス戦は早い回で終わったためにそういった不調は露呈せず。本人はバンタム級でまだやれそう、とのことですが果たしてどうなんでしょうか。

 

スーパーバンタム級は若き実力者揃い、早くスーパーバンタムに行ってもらいたいという気持ちもあれば、私のような四半世紀以上ボクシングを見ているファンにとっては特別なこのバンタムという階級で、4団体統一をしてもらいたい、という気持ちは強いような気がします。

記憶に残ることも大切ではあるものの、「日本人初の」という称号も、井上尚弥なら一つや二つ持っておいた方が良いですし、「日本人初の4団体統一王者」という称号は、団体統一が進んだ今現在のボクシング界を見渡しても、井上尚弥にこそ相応しい。

(日本人初の3階級制覇王者、ということにはあまり触れられないのだから。)

 

ベルトを一本ずつ集めての4団体統一、というのは非常に夢があります。

一本ずつ、ということであれば、次はドネアかカシメロ。であれば、戦わない方のボクサーはリゴンドーの相手をしてあげてもらいたい。

そして3団体統一王者である井上と、残りの王者が4団体統一をかけて争う、という構図。とにかく井上尚弥の試合を1試合でも多く見たい、と思う我々ファンにとっては、このような迷走はなるべく避けてもらいたい。

4団体統一に向かう、ということは、4団体を統一するに相応しい王者がそこにいるから。

結局どうなるのかはわかりませんが、見守っていきたいと思います。

最後に、私の希望。

私の希望は、8月にドネアvsカシメロ、11月に日本で井上vsリゴンドー。そして来年3月か4月にアメリカで4団体統一戦、井上vsドネア。

 

あくまでも希望ですが、結局ドネアが翻意、カシメロをリングで黙らせる、という話になりはしないだろうか。その可能性は低そうですが、「契約」という効力を信じたい。

そうすると、余るのはリゴンドー。井上尚弥は嫌かもしれませんが、井上vsリゴンドーは日本でやることできっと盛り上がります。ニコライ・ポタポフなんていう無名のボクサーなんてとんでもない。不遇のリゴンドーにとっても、階級最強、当代一の軽量級ボクサーと相まみえることは願ったり叶ったりでしょう。

そして、ドネアvsカシメロ、井上vsリゴンドーでそれぞれドネア、井上が勝利し、井上vsドネア2をアメリカで開催。

4団体統一戦をアメリカ開催にしないのは、軽量級ということで集客の不安があるからなのかもしれません。それでも、年間最高試合となった井上vsドネア2ならば、アメリカの観客もこぞって見に行くのではないでしょうか。

 

それでも足りないならば、この試合がメインでなくても良い。

注目のメイン、それこそテオフィモ・ロペスvsワシル・ロマチェンコのアンダーカードでも良い。きっとテオフィモvsロマチェンコの再戦よりも、見応えがあり、感動的な一戦となり、ライト級の統一戦を見に来たアメリカの観客にも、井上尚弥という日本史上最高傑作を見てもらいたい。

我々が「日本史上最高傑作」といって喜ぶステージに、もう井上尚弥はいません。

今後、井上が日本で戦うのは、調整試合だけで良いと個人的には思います。

大きな試合は是非アメリカでやってもらいたい、心からそう思っています。

 

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