信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

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【観戦記】澤田京介vs定常育郎!呪い?に翻弄され続けるバンタム級ボクサーたち。

BoxingRaiseさんが新しい試みを始めたそうです。

prtimes.jp

 

視聴者が参加できる新しい試み、こういうの良いですね!今回はメインの日本バンタム級王座決定戦のみ、ということでした。

ただ、私はボクシングの練習会があって生配信には間に合わず。

情報遮断をして、アップされたあとに視聴しましたが、皆さんご存知の通り驚きの結果が。

今回のブログでは、「呪われている」日本バンタム級王座決定戦、その観戦記です。

7/26 (月)DANGAN

日本バンタム級王座決定戦

澤田京介(JBスポーツ)14勝(6KO)2敗1分

vs

定常育郎(T&T)11勝(4KO)4敗3分

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今年はじめ、前王者である鈴木悠介(三迫)が網膜剥離を理由に王座を返上、引退。その後、この王座決定戦は5月に開催が決定しました。

しかし直前になって緊急事態宣言が発令、墨田区総合体育館という公の施設だったがために、会場が使えなくなってしまい、延期。

そしてリスケジュールされた7/26、今度は無事に開催の運びとなりました。

両者にとって、文字通り「待ちに待った」一戦だったと思います。そんな待望の一戦が、いよいよゴング。

初回、澤田がサークリング、時折ジャブで大きく踏み込むというボクシング。定常はプレスをかけているものの、なかなかパンチが届く距離まで踏み込めません。まだ初回、踏み込まない、といった方が正しいかもしれません。

澤田が浅いながらもワンツーで踏み込み始めます。かなり距離感を掴んでいる雰囲気の澤田。

そしてサウスポー定常が踏み込んだところで、澤田の右がヒット!定常はダウン!!

静かな立ち上がりから一転、試合が大きく動きます!

 

ダメージがありそうな定常ですが、立ち上がった定常は落ち着いています。

澤田も無理にはいきませんが、相手のことを警戒しつつも大きく、強いパンチを繰り出していきます。後半も強いコンビネーションで攻め込む澤田、定常はコーナー近くで戦う苦しい展開。しかし終了ゴング間際、定常のカウンターもヒット、勿論まだまだ諦めません。

2R、定常の足取りはしっかりしています。好試合が予感されますが、開始早々、バッティングにより両者がカット。ともに大流血ですが、特に澤田の傷が深く、レフェリーはこの試合をストップ。

規定のラウンドに達していなかったため、負傷ドローとなりました。

 

なんともやりきれない結末。。。この日のために、様々な準備をしてきたであろう両ボクサー、そして陣営、家族やファン。何とも切ない結果となってしまいました。

呪われたバンタム

まだ、日本バンタム級王座は呪われているのかもしれません。

2018年1月、当時日本王者だった赤穂亮(横浜光)が試合直前に棄権、挑戦者だった鈴木悠介(三迫)との対戦が叶わなかったことから始まった、この「呪われたバンタム」という不名誉な称号。

その後鈴木と村中優(フラッシュ赤羽)の間で王座決定戦が組まれるも、今度は鈴木の怪我で流れてしまいます。

そして再度、同年6月に組まれた王座決定戦。ここでは村中優と齊藤裕太(花形)の対戦が予定されていましたが、村中が前日計量に現れず、フラッシュ赤羽ジムが棄権の申し出。

これでなんと日本バンタム級のタイトル戦は、3試合連続で中止。

そしてようやく実施できたのは2018年9月1日、王者不在の期間を経て、日本タイトル初戴冠を成し遂げたのは齊藤裕太でした。

 

これで「呪われたバンタム」の称号は返上か、と思われましたが、ここで齊藤が潰瘍性大腸炎を発症、同年12月に予定されていた鈴木悠介との防衛戦がキャンセル。

ちょうど同日に予定されていた、最強挑戦者決定戦に出場予定だった木村隼人(ワタナベ)と高野誠三(真正)の一戦が、暫定王座決定戦になる、という事態となりました。

果たして無事に行われた暫定王座決定戦に勝のこった木村と、正規王者齊藤との王座統一戦は2019年4月。

ここも無事に開催され、齊藤が5R TKO勝利を挙げて王座統一、そして初防衛に成功しました。ここまでなかなか大変な一年だった分、もうこの試合が済んでからは「呪われたバンタム」とは呼ばれていませんでした。

そしてその齊藤は、待たされ続けた挑戦者、鈴木悠介を迎えての2度目の防衛戦。

これは2019年7月、超がつくほどの大激闘の末、その手が上がったのは鈴木の方でした。互いの魂を削り合うような、本当に素晴らしいファイト。ミスタータフネス、プロ叩き上げの齊藤に、気持ちでも打ち勝って見せた鈴木。

 

ここまでコンスタントに試合が決まってきていた日本バンタム級王座戦でしたが、その後、このタイトルマッチの話はしばらく途絶えることになりました。

2020年3月頃から、世の中はコロナパンデミックという未曾有のウィルスショックとなりますが、それを踏まえても半年以上、動きはなかったと思います。

そして2021年1月、鈴木のタイトル獲得から1年半がたったところで、急遽鈴木がタイトルを返上、そして引退。

原因は右目の網膜剥離、練習でも悪化してしまい、もうボクシングを続けられなくなってしまったことが要因だったようです。

結局のところ、おそらく齊藤戦後に発症した網膜剥離の手術や養生期間、練習開始と網膜剥離の悪化、と様々なことが起こっていたと推察されますね。

あの大激闘は、魂を削ったと同時に、肉体も削ってしまいました。。。

ともあれ、この非常に残念な新王者の引退を経て、新たに王座決定戦が開催される運びとなりました。時は2021年5月、澤田京介vs定常育郎。

 

しかし、ここでもコロナに邪魔をされてしまいます。ちょうどその頃、DANGANは墨田区総合体育館で大型イベントを計画しており、その中に組み込まれていたこの王座決定戦。

しかし緊急事態宣言により、市区町村の施設が使えなくなるという事態に発展、後楽園ホールであれば開催できた興行でしたが、この大型イベントは結局日程変更、分散して開催せざるを得ない状況となってしまいました。

両者の怪我や病気ではなく、会場の動向により延期されてしまったタイトル戦、時を経て7月26日に開催されたものの、結果は上述の通り。もうここまでくるとホラーです。

何ともやりきれないのは、勿論戦った2人のボクサー、そしてその陣営、家族、ファン。そして、待たされているボクサーたちにとっても、これは非常にやりきれない。

日本バンタム級王座戦のゴタゴタに巻き込まれたボクサーたちで、今も現役なのは先日戦った澤田・定常の2人のみ。(赤穂はスーパーバンタムなので)

 

つまり、現在の日本ランカーたちは、ただただこの様子を見ていただけ、となってしまいます。ランカーになれば、日本タイトルを獲る、もしくはタイトル戦を実現する、それぞれの目標の程度はあれど、王者という目標が定まらないのは待っているボクサーにとっても非常に辛いところでしょう。

待たされている日本ランカー

7月1日発表の日本バンタム級ランキングを見てみてると

1位に澤田、2位に定常。

3位には大嶋剣心(帝拳)。おそらく王座決定戦後、指名挑戦者として挑む予定だったでしょう。ランカーの中で一番悔しいのは大嶋かもしれませんね。ちなみに定常とは2019年1月に戦い、僅差ながら勝利を挙げています。

この大嶋も、澤田、定常と同様にタイトル戦を待ち焦がれており、結局2019年11月を最後に試合ができていません。

4位川端遼太郎(真正)。前戦(2021年3月)で高橋竜也(土浦)を撃破し、ランクイン。いつの間にか上位に食い込んできたボクサーです。

澤田vs定常は再戦必至だと思いますが、カットの傷を見た感じまだまだ時間はかかりそう。ここは3位大嶋vs4位川端で暫定王座戦が組まれても良い所だとも思います。こういう時のための「暫定」だとも。

 

5位南出仁(セレス)。石井渡士也(REBOOT.IBA)戦の結果が反映される前のランキングなので、来月分は下がるかもしれません。しかし、実力者であることは疑いがありません。あと、文章が上手い。

6位堤聖也(角海老宝石)。最も呪われているボクサーかもしれない、堤。実力者で敬遠されていることもあると思いますが、試合がなかなか決まらない。決まったと思ったら流れる、もしくはドローという結果。かつてドローを演じた中嶋一輝(大橋)はまたたく間にOPBF王者になりましたが、堤の最新の勝ち星が2019年4月というのは何とも寂しい。応援したくなるボクサーですね。マイナスとマイナスをかけるとプラスになる。この呪われているかもしれない(失礼)ランカー、堤にこそ、このバンタム級の呪いを打ち消してもらいたいです。

 

7位村地翼(駿河男児)WBOアジアパシフィック王座に挑戦し、初黒星を喫してから、ジリジリと、しかし着実にランクアップを重ねてきた村地。駿河男児ジムは地方(静岡)にありながらも、コンスタントに試合を組めていて素晴らしい。2020年9月には現在4位の川端も降しています。

8位千葉開(横浜光)前戦では中嶋一輝(大橋)とのOPBF王座決定戦に敗れてはいますが、その前は現・日本ユース・スーパーバンタム級王者の石川春樹(RK蒲田)に勝利しています。

まだまだ期待の千葉ですが、次戦は再起戦、タイトルに絡むにはもう数戦必要だと思います。

 

9位石井渡士也(REBOOT.IBA)コンスタントに、そして強豪ばかりと戦ってきている石井。前戦は南出、その前は石田匠(井岡)、その前は石川春樹とハードマッチメイク。

7月のランキングで5位の南出をTKOで降した石井は、次月のランキングで一気にステップアップ、かなり上位への進出が見込まれます。

まだ20歳と若いですが、必ずベルトにはたどり着くであろうこのボクサーは、今後このバンタム級をかき回していく存在になるのかもしれません。

日本ランキングを見渡しても、強豪揃いのバンタム級。

昔からこのバンタム級は、新人王トーナメントでも激戦区ですし、強い王者を何人も輩出してきた日本の人気階級。しかも現在は井上尚弥という世界の頂点が存在している階級で、この日本の覇権争いは熾烈を極めます。

もちろんOPBF王者の中嶋一輝、そしてその王座に挑戦が決まっているスラッガー、栗原慶太(一力)や元世界王者の比嘉大吾(志成)、その比嘉に勝った西田凌佑(六島)もいます。

頂点、井上尚弥はもう4団体統一戦というのがレールで敷かれており、おそらく来年の春頃にはそれが完了するはずです。そして彼らが目指すのは、井上尚弥転級後の世界バンタム級の王座でしょう。

その覇権を争うのに、非常に重要となるこの日本バンタム級王座の行方。

今後も鑑みると、この王座は止まってほしくありません。

誰が、この呪いを解くのか。その日が一日でも早く来ることを強く願い、楽しみに待ちたいと思います。

 

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