WBAが暫定王座を廃止。
現在「暫定王者」のタイトルを持っているボクサーたちは、指名挑戦者となるか、又は挑戦者決定戦を命じるとのこと。
そして各階級の「ゴールド王者」たちも、ランキング上位に組み込まれる、とのことですね。
ABC(アメリカボクシングコミッション)が文句を言ってからここまで早くに次々と改革(まだ半信半疑)がなされるとは。自分たちで認定し、おそらく認定料ももらっているであろう暫定王座やゴールド王座をいきなり廃止してしまうとは、別のところから文句が出ないのでしょうか。
まあ、タイトルの正常化については良い動きですね。
1階級1王者、はもう時代的に難しいでしょうが、せめて1団体1階級1王者、というのは多くのファンが望んでいる事でしょう。このWBAの改革(又は正常化)がいつまで続くかはわかりませんが、今は静観していたいと思います。いつかこれまでのWBAが笑い話になることを願っています。
さて、「暫定王座廃止」のニュースにも若干関わってくる、今週末の興行。今回のブログでは、週末に控えるShowtimePPV興行についてです。
8/29(日本時間8/30)アメリカ
メインイベントは、Youtuberのジェイク・ポール。まあこれはどうでも良いとして、気になるのはアンダーカード。
ダニエル・デュボア、トミー・フューリーがイギリスから乗り込みます。
Daniel Dubois, Tommy Fury make US debuts on Showtime Pay Per View
ヘビー級10回戦
ダニエル・デュボア(イギリス)16勝(15KO)1敗
vs
ジョー・クスマノ(アメリカ)19勝(17KO)3敗
これが多分セミセミ。セミファイナルはアマンダ・セラノの登場するWBC・WBO女子世界フェザー級タイトルマッチ。
イギリスのヘビー級プロスペクト、ダニエル・デュボアのアメリカデビュー戦です。
相手のクスマノというボクサーは、なかなか立派な戦績をしていますが強豪との対戦経験はなく、デュボアにとっては勝って当たり前の試合です。まあ、アメリカデビューですし、勝負するような場面でもありません。
デュボアというボクサーは、まだ24歳、ヘビー級にしてなかなかバランスのとれた好ボクサーです。我々日本のボクシングファンには、藤本京太郎をジャブ一発で倒してしまったことが衝撃的ですね。
しかし、2020年11月、試金石となったジョー・ジョイス戦では逆にジャブで痛めつけられ、眼窩底を骨折しての10RKO負け。自ら膝をつき、試合放棄をしましたが、大怪我を患っていたこともあり、今となっては賢明な判断だったということです。
初黒星を喫したデュボアでしたが、結局ジョイスよりも先にチャンスが来て、2021年6月にWBA世界ヘビー級暫定王座決定戦に出場、これに2RKO勝利して初戴冠。しかしこのWBAの暫定王座は、先に述べた通り廃止される方向性なので、これにより指名挑戦者になるか、それとも挑戦者決定戦に出るか、という流れになりそうです。
今回はもともとこのWBA暫定王座がかからないノンタイトル戦。デュボアにとってはここは取りこぼす事なく、アメリカのボクシングファンたちに衝撃を与えるような勝ち方をしてもらいたいものですね。
↓衝撃だったデュボアの初黒星。vsジョイス戦。
スーパーライト級10回戦
イバン・バランチェク(ベラルーシ)20勝(13KO)2敗
vs
モンタナ・ラブ(アメリカ)15勝(7KO)無敗1分
2020年の年間最高試合にも選ばれた、ホセ・セペダ(アメリカ)戦から約11ヶ月、バランチェクが復活。相手は無敗のモンタナ・ラブというプロスペクトで、戦績的にはなかなか骨のありそうな相手です。
まだ26歳と若いこのサウスポーの映像を調べてみましたが、あまりでてきません。一番上に出てきたのはジャーボンタ・デービスにスパーリングでボコボコにされている映像。。。
試合の映像も少しだけ探し出せましたが、どうやら距離を取りつつカウンターを狙うスタイルのようですね。
バランチェク相手には好戦法ともいえますが、身体があまり強くなさそうなラブでは、バランチェクのプレスを受け止めきれないのではないか、と思います。思った以上にスピードがあれば、しっかりと距離をキープできるかもしれませんが。
ともあれ、バランチェクに復帰戦を勝利で飾ってもらいたい、と思います。
↓無観客でやったのが勿体なかった、セペダvsバランチェク
そしてその他、PPVファイトの第1試合となるクルーザー級6回戦には、トミー・フューリー(イギリス)が登場です。
6勝(4KO)無敗のこのフューリーは、今をときめくあのタイソン・フューリーの実弟。(異母弟のようです。)このトミー・フューリーも今回の一戦でアメリカデビュー、メインに出場するジェイク・ポールを煽っていたようですが、スパーリングもさせてもらえなかった、みたいなことを言っていたようです。
対戦相手はアンソニー・テイラー(アメリカ)で、0勝1敗のボクサー。しかもデビュー戦は2017年6月なので、4年以上のブランク。本当の顔見せ程度ですね。
PPVファイトのリストに載っていないのですが、BoxRecのリストにはもう一試合、スーパーウェルター級10回戦の予定が載っています。
↓PPVファイトリスト。この他にメインです。
チャールズ・コンウェル(アメリカ)15勝(11KO)無敗
vs
ファン・カルロス・ルビオ(メキシコ)18勝(9KO)無敗
こっちの方が断然楽しみ、ともに全勝であり、ともに23歳と若いボクサー同士の潰しあい。8/26現在のBoxRecには載っていますが、そのうちこっそり消えるかもしれません。やるのかやらないのかよくわかりませんし、やるのであればPPVファイトに載せない意味はよくわかりません。すでになくなっているのかもしれません。
というわけで、このShowtimeのPPV興行、アメリカでは49.99$、日本ではFITE.TVでPPVが購入でき、日本円で1,840円。アメリカのPPV料金に比べると格段に安いですが、この内容で1,840円を支払う意味があるかどうかは、貴方次第(笑)。
まあ、バランチェクの試合が一番おもしろそうですね。
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