10月に入ると、「今年も後少し。。。」と思ってしまいますね。あと3ラウンズ。
12ヶ月を12Rで例えるならば、残り3R、3ヶ月は頑張り時です。
ここからで前半、中盤は巻き返せるともいえる残り3ヶ月。
ボクシング界では11月にビッグマッチ、注目試合が集中してきており、ここから本当に目が離せません。
さて、本日のブログでは、残り3ヶ月の中で、日本の誇る世界王者たち、そして元王者たちの動向について書いていきたいと思います。
(全然前フリになっていない。。。)
現世界王者たち
WBAスーパー・IBF世界バンタム級王者
井上尚弥(大橋)
WBC王者のノニト・ドネア、WBO王者のジョンリエル・カシメロというふたりのフィリピン人ファイターに振られてしまった井上。
この3人の王者たちは、それぞれ「統一」を目指しており、少なくとも3人のうち2人が年内に雌雄を決するもの、と思っていましたが、結局は破談に。
↓ドネアがガバリョ戦の指令を受けた時の記事。このあとWBOもカシメロvsバトラーを指示。
2021年は一度しかリングに上がっていない、それもIBFの指名戦とはいえ対戦相手は格下、マイケル・ダスマリナスのみ。
これは物足りない。。。
せめてもう一戦、年内にこなしてもらいたいと思いますが、現在のところの筆頭候補はラウシー・ウォーレン。これもまた興味をそそる戦いではありませんね。
試合が組まれるとすれば、見れるだけでよしとするしかありません。
日程はもしかすると村田vsGGGのアンダーに組み込まれる可能性もありますが、なかなか難しいか。
WBAスーパー世界ミドル級王者
村田諒太(帝拳)
12/28という具体的な日程と、神戸のノエビアスタジアムという具体的な場所まで出ており、国内で明確な情報はないまでも、海外ではしっかりと情報が出ている村田。
現在はGGG戦に向け、走り込みのキャンプを張っているということなので、おそらく正式発表間近でしょう。
下手したらこの記事を出すくらいに正式発表になるのではないか。。。とか思っています。
現在、私は交通機関を調査済み、家族の了承も得て行く準備は万端。
しかし12月に井上尚弥が別日程、別会場で誰かと拳を交えるなら、どちらかを選ばなければいけないかもしれません。。。。だから一緒にやってほしい。
↓正式発表を待ちましょう
WBO世界スーパーフライ級王者
井岡一翔(志成)
9月1日、苦戦(と言って良いと思います)しつつもフランシスコ・ロドリゲスJrを退けた井岡。次戦での統一戦もアリか、と思っていましたが、唯一狙えるIBF王者、ジェルウィン・アンカハスは11月にアメリカのリングという噂。
これが12月、日本とかになれば良いのですが、アンカハスは既にアメリカでトレーニングに入っている、という情報もあったので、望みは薄いかもしれませんね。
こうなると井岡の次戦は選択防衛戦となりそうで、おそらく年末、いつものリングに登場するのではないか、と思っています。
田中恒成戦後、海外でやることも仄めかしていましたが、結局前戦は国内、大晦日もまず間違いなく国内でのリング登場はあるでしょう。
ランキングをざっと見ると、2位のドニー・ニエテスなんかはリベンジ戦にもなりますが、リスクが大きすぎるか。。。
WBO世界フライ級王者
中谷潤人(M.T)
先日、見事強敵アンヘル・アコスタを一蹴した中谷は、「年内にもう一戦」、「WBC王者のマルティネスと戦いたい」ということをインタビューで発信しています。
この中谷は帝拳プロモーションがプロモートするボクサーのため、村田諒太vsGGGのアンダーカードに出場する可能性は比較的高い気がします。
あとは日本の状況次第、もし、WBC王者のフリオ・セサール・マルティネスが日本に来てくれるなら万々歳。
プラットホームもDAZNとなる見込みであることから、可能性としてはある方だと思います。
なんとか締結して、ここに勝った中谷はフライ級は卒業、来年以降、スーパーフライ級へ殴り込んでもらいたいところです。
WBAスーパー世界ライトフライ級王者
京口紘人(ワタナベ)
京口も対抗王者、WBOのエルウィン・ソトとの統一戦が囁かれていましたが、ソトは10/16、カリフォルニアのリングに登場予定。
WBAレギュラー王者のエステバン・ベルムデスも同日のリングに登場予定、帝拳がプロモートするジェシー・ロドリゲスを相手に防衛戦です。これ、ロドリゲスが勝てば今後日本で試合をするということも大いに考えられるマッチアップですね。
京口の次戦の情報は全くと言って良いほど聞こえてきませんが、ファンの期待としてはWBCの新王者、矢吹正道との統一戦なのでしょうか。
ただ以前、矢吹は京口と戦いたくない(というか、挑戦するなら京口ではなく拳四朗)と言っていたのでこれが実現するかどうかはよくわかりません。
折角マッチルームと契約しているので、是非海外で戦ってもらいたい、と思いますが、10/16のライトフライ級王者たちが競演する興行から除外されてしまったのは少々痛い気がします。
そういえば、国内であればタノンサック・シムシーを優先的に挑戦させる、という話はどこかに行ってしまったんでしょうか。シムシーの、コロナの最中に日本に来て、ホテルに閉じ込められてまで調整を行っていた姿が離れません。
そろそろやり時だとも思うのですが。
WBC世界ライトフライ級王者
矢吹正道(緑)
現役続行か引退か、で迷っていたようですが、練習も再開、大手プロモーターが矢吹に触手を伸ばしているということで現役続行と考えて間違いはないでしょう。
その「大手プロモーター」というのはほぼ100%、マッチルームだと思いますが、マッチルームと契約して日本で京口との統一戦、というのは個人的にはあまり食指の動く話ではありません。
折角マッチルームと契約するなら海外で戦ってほしい、と思いますし、拳四朗戦後の色々を考えると、矢吹正道vs寺地拳四朗という再戦も興味が湧いてきます。拳四朗が復帰しさえすれば、ですが。
あの激闘のあと、年内にリングに登場というのがあるのかどうか。練習再開もかなり早かった気がするので、もう少しゆっくりしてもらっても良いような気がします。
元王者たち
寺地拳四朗(BMB)
矢吹正道戦では、敗れはしたもののこれまでにない強さも見せてくれた拳四朗。いつものあの冷静沈着な拳四朗も良いが、8〜10Rで見せたような激アツな拳四朗もまた良い。
これで引退は本当にもったいない。勿論本人が決めることではあるものの、リングに戻ってきてもらいたいものです。
田中恒成(畑中)
2020年の大晦日以来、再起戦の話がなかなか聞こえて来ないと思っていたら、2021年12月11日に再起戦の報。
しかも、相手は元日本スーパーフライ級王者にして、世界挑戦経験者、そして2度目の世界挑戦を目指している石田匠。
これは再起戦でとんでもない相手を選びましたね。もっとイージーな相手はいたはずですが、ここでともに世界を目指す者同士のサバイバルマッチとなりました。
52.5kg契約というウェイトは、スーパーフライ級リミットよりも弱冠重い。前戦、バンタム級で戦っている(石井渡士也に勝利)石田匠と、スーパーフライ級で1戦しかしていない田中恒成であれば、ともすれば体格の利は石田の方にあるかもしれません。
石田は間違いなく強豪、田中にとってはかなり危険な相手とも言えます。
石田にとっては、世界再挑戦を目指すならばここに勝てば、大きな大きなアピールになります。
これは非常に楽しみな一戦ですね。
井上拓真(大橋)
暫定王座を陥落後、OPBF東洋太平洋バンタム級王者、栗原慶太に挑戦して負傷判定ながら見事これを獲得した井上拓真。
そしてその王座はすぐさま返上、階級をスーパーバンタム級に上げてWBOアジア・パシフィック・スーパーバンタム級王座決定戦に臨むのが11月11日。
相手は和氣慎吾、これも超注目の国内ビッグマッチ。
スーパーバンタム級で実績豊富な和氣は、このビッグネームに勝てば大きく道が開けますね。
井上はスーパーバンタム初戦で国内トップレベルの強豪を選びましたが、本当にこの強気のマッチメイクには頭が下がります。
ピリピリとした雰囲気の好試合となりそうで、楽しみですね。
伊藤雅雪(横浜光)
前戦で細川バレンタインを撃破、注目度が抜群に高かったこの一戦を経て、三代大訓戦での敗北をチャラにして、存在感をアピールしたと言っても良いでしょう。
とはいえ、まだ今は「世界」を口にできる状況ではありません。
もしアジア最強・吉野修一郎vs伊藤を破った三代大訓が実現しないのであれば、伊藤が吉野に挑戦、というのもストーリーとしてはありなのかもしれません。
現在、伊藤は日本ランキング3位にランクイン。
日本王座や地域王座からやり直しを目論んでいるのかもしれませんね。
細川戦は2021年7月、ペース的には12月くらいにもう1試合挟めれば良いと思いますが、国内戦だと伊藤にとってハイリスク・ロー(もしくはノー)リターンの相手しかいない、というところが悩みどころですね。
比嘉大吾(志成)
2021年4月、西田凌佑に敗北を喫し、WBOアジア・パシフィック・バンタム級タイトルを奪われた比嘉大吾は、この10月の日本ランキングで5位に復帰。
日本ランキングに入る、ということは、日本タイトルを狙う、ということなのかもしれませんね。
現在、「呪われた」日本バンタム級王座は空位ですが、11月12日には澤田京介vs定常育郎で王座決定戦が組まれており、今度こそは決まるはず。
国内の強豪たちが、「次の王者は俺だ」と息巻くこの日本バンタム級戦線に、比嘉が絡んでくれば非常におもしろい。
前戦が4月、今年中にもう一試合できれば良いと思うのですが、可能性があるとすればやはり大晦日、井岡のアンダーカードでしょうか。
小國以載(角海老宝石)
そして同様に、日本スーパーバンタム級5位に入った元王者、小國。これはやはり、日本タイトルからやり直すということなのでしょうか。
いつの間にか世界ランクも失い、そうする他なかったのかもしれませんね。
岩佐にタイトルを奪われてから、(引退→復帰)2018年に1試合、2019年に1試合。それ以降試合はできていません。
怪我が多く、和氣慎吾との国内ビッグマッチも流れてしまい、ここから再浮上はなるのでしょうか。
岩佐亮佑(セレス)
今年4月、ムロジョン・アフマダリエフに敵地で果敢に挑みましたが、実力を発揮できずに散った岩佐。その後、フェザー級に階級を上げての再起を宣言しましたが、次戦の噂はまだ聞こえてきませんね。
前戦が4月だったので約半年、復帰はまだ先になるのでしょうか。
元世界王者、という肩書は、もしかすると試合としては決まりにくいのかもしれませんね。
亀田和毅(3150ファイト)
2019年にレイ・バルガスに敗れてからの再起戦となった2021年5月、三宅寛典と戦い、まさかのダウンを奪われるものの無難に判定勝利。
兄、興毅会長が主催する3150ファイトに今後も登場する予定だと思います。
ちなみにこの亀田和毅も日本ランキング(4位)に入っていますね。
日本国内でしっかりと地盤を固めていく方向性なのかもしれませんが、このハンドスピードは国内レベルのボクサーにとっては脅威中の脅威。
エキサイティングさには欠けるものの、安定感はあり、今後、国内の同じ階級とのライバル対決というのは見ものです。
久保隼(真正)
2021年3月、再起2戦目をTKO勝利で飾った久保。
非常にアクティブに興行を行い、関西のボクシングを絶えず配信してくれている真正ジム所属のボクサーのため、戦う場所に困ることはないはずです。
陣営にはしっかりとした再起プランがあると思うのですが、昨年に続き、今年も1試合だけなのかもしれません。
木村翔(花形)
2019年5月のカルロス・カニサレスへの挑戦失敗から2020年2月に海外でメルリト・サビーリョを相手に再起した木村。
その後、所属ジムも花形ジムに決まりましたが、初陣はまだの状態。
今年2月、ボクシングイベント「Legend」でその姿を見せてくれたものの、公式戦であのエネルギッシュなボクシングが見たいものです。
ここで消えてしまうには、惜しすぎるボクサーです。
高山勝成(寝屋川石田)
2020年12月、4年ぶりのプロのリングで小西伶弥を破り、健在をアピールした高山は、2021年5月、WBO世界ライトフライ級王者、エルウィン・ソトへ挑戦。
ソトのパワーに押され、高山はこの階級ではパワーレスが顕著、という内容ではあったものの、そのタフネスは素晴らしく、ストップ敗けを喫した後もシャドーボクシングのパフォーマンスを見せてくれました。
↓観戦記
高山はまだ現役を続けていく、とのことですが、今のライトフライ級で世界を獲るのは容易ではないでしょう。
ということで、世界王者たち、元王者の現役ボクサーたちの今後がどうなのか、を調べてみました。
元王者たちは、殆どの場合なかなかブランクが空いてしまっているボクサーたちも多いですね。これは非常に残念なことです。
コロナからか、興行数自体も少なくはなっているのでしょうが、もう一度世界を目指すといっても試合をしなければランキングは剥奪されかねません。
2021年、のこり3ヶ月「も」あるので、ここに挙げたボクサーたち皆の試合が決まることを願います。