信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】井上拓真vs和氣慎吾!世界への最短距離を進むのは?

行ってきました、久々の後楽園ホール!

約4ヶ月ぶり。。。というと、地方から行く身としてはさほど久々ではなかったか。

ともあれ、素晴らしいマッチアップのこの興行が見れて本当に満足です。毎回、感激するほどの試合を組んでくれるフェニックスバトルに感謝、大橋ジムに感謝しながら、今回のブログでは11/11、フェニックスバトルの観戦記です。

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↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

帰りのサービスエリアで書いています。全然落ち着きません。

11/11(木)フェニックスバトル

54.4kg契約4回戦

宇佐見大樹(花形)vs小林大成(KTT)

宇佐見はデビュー戦、小林は1勝1KO。

宇佐見は非常に距離感のよいボクサーで、距離でしっかりと小林のパンチを外します。小林もしっかりと基礎のできたボクサーですね。

2Rに入ると小林が身体で押していく、という展開になりますが、3Rに宇佐見がボディを効かせて優勢。しかしこのラウンドのバッティングで宇佐見は少しダメージを負ったようにも見えました。

 

最終ラウンドは打撃戦に突入し、宇佐見は再度ボディを効かせ、小林は接近戦に活路を見出すも届かず。

宇佐見大樹の3−0判定勝利。

2人とも良いボクサーでしたね。初戦から素晴らしい試合。

宇佐見というボクサーは、接近戦での攻防でも上体の動きだけでなく、ステップで外すことができて、あの乱れないステップワークは練習の賜物でしょう。非常に楽しみなボクサー。

74.0kg契約4回戦

佐藤賢治(REBOOT.IBA)vs會津タツヤ(川崎新田)

3勝6敗の佐藤と3勝11敗の會津。勝てばB級昇格という一戦、こういうのはアツいですね。

 

開始早々、ぐいぐいプレスをかける佐藤に対して、會津はボディを打って対抗します。2Rに佐藤は強い右をヒットしますが、その後會津がボディで逆襲、これが効いた佐藤はもつれ込んで膝をつきますがこれはスリップ裁定。

3Rは互いにクリーンヒットを奪って見せ場を作ります。おそらくボディが効いている佐藤は再三にわたって膝をつきますが、ここで何故かダウン宣告。佐藤はかなりキツそうで、その後もクリンチに逃げます。

最終ラウンド開始早々、會津の見事な左オーバーハンドがヒット!!倒れた佐藤をみてレフェリーはストップを宣告!!

會津タツヤ、4RTKO勝利!

 

最後のオーバーハンドは見事でしたね!勝った會津はこれでB級に昇格!おめでとうございます!

56.5kg契約4回戦

内田勇心(大橋)vs柿元蓮(ワタナベ)

フェニックスバトルではお馴染みの内田、勝てばB級昇格となる柿元の一戦。

軽やかなステップワークと、ジャブが良い内田。柿元は強いパンチで追っていく、というスタート。2Rに入ると内田のジャブを見切り始めた柿元は、ジャブを相打ちでヒットさせ始めます。内田はジャブ以外がなかなか出ず、やや待ちすぎの感があります。

3R、内田が覚悟を持って前に出ますが、近い距離では柿元の左右のボディ、そして顔を跳ね上げるコンパクトな右アッパーが好印象。

 

最終ラウンドは打撃戦、柿元は細かなパンチで的確に当てて優勢、スタミナも十分。逆に内田はかなり疲れ、ダメージもありますね。

それでも内田は耐え切り、終了のゴングを聞きました。

判定は2−0で柿元、柿本が見事B級昇格を決めました!

内田はこれで2連敗、ここは踏ん張りどころですね。初回、ジャブが非常に良かったですが、前回も今回も、相手の手数への攻撃の対処、という部分がまだ足りていないような気がします。

柿元はよくまとまったボクサーですね。

ミドル級6回戦

伊藤大賀(角海老宝石)4勝2敗

vs

可兒栄樹(T&T)3勝(1KO)1敗2分

ともに初の6回戦に臨むという一戦。個人的には20歳という若さで非常に多彩なボクシングをする可兒に期待。

左手を下げた、デトロイトスタイルで真っ直ぐジャブを飛ばす可兒。これは非常に遠くまで届くジャブで、結構な頻度でヒットしています。伊藤は近づいてボディを打ちますが、ここは可兒のブロッキングがナイス。

 

2R、可兒のよく伸びるジャブに対応し始めた伊藤は、可兒のジャブの打ち終わりを狙って右をヒット!このまま伊藤ペースになるかと思われましたが可兒はアングルが多彩、終盤に可兒の技あり左フックで伊藤は腰が落ちるピンチ。ここはゴングでことなきを得ました。

3R、すぐに修正してきた可兒、今度は近い距離での攻防。ここでも可兒のジャブは活きますが、伊藤も右をヒットして譲らず。

4Rも拮抗状態。ただ可兒が伊藤の右を外して左フックをヒット、そしてジャブの印象がやはり良い。そして可兒はディフェンスも秀逸です。

5Rも同様の展開ですが、伊藤の方が体全体のパワーに勝り、可兒の方が技術に勝る。なので必然的に可兒のクリーンヒットの方が多いような気がします。

最終ラウンド、青コーナーからの「バリエーション!」という掛け声通り、可兒は多彩なパンチで伊藤を攻め立てます。特に伊藤のパンチを交わしての右アッパーは素晴らしかった。

 

最終ラウンドを終えて、58−56が1人、59−55が2人、3−0の判定で勝者は可兒栄樹!

やはりこの可兒のボクシングは非常に多彩、さまざまな引き出しを持ったテクニカルなボクサーです。まだ20歳、身体が強くなっていくのもこれからでしょう。

今後、非常に期待の持てる重量級だと思います。

WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級王座決定戦

井上拓真(大橋)14勝(3KO)1敗

vs

和氣慎吾(FLARE山上)27勝(19KO)6敗2分

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国内最高峰のマッチアップともいえる、井上拓真vs和氣慎吾。自身のキャリア最重量級で試合に臨む井上と、長くスーパーバンタム級の一線で戦ってきた和氣。

どちらにも負けてほしくない一戦でありながらも、非常に楽しみな一戦でもあります。

いよいよゴング!

 

初回、ジリジリとプレスをかけるのは井上拓真。ステップを刻み、リズムをとる和氣。フェイントの掛け合いから、一方が踏み込めば一触で即発、非常に緊張感のある立ち上がり。

井上の左ジャブと和氣の右ジャブがバンバンと音を立て、静寂の会場に響き渡ります。

ともに反応、というか反射が素晴らしく、好試合を期待させる第一ラウンド。

2R、ヒリヒリとした緊張感の中から、お互いの利き手のパンチが交錯します。井上の右ストレートはやや弧を描いて飛んでくる、見えづらいパンチですが、和氣はよく反応し、空を切ります。

そして和氣の真っ直ぐな左ストレートは、届くは届くも井上がしっかりとブロック。

 

ほんの少し、離れ際において和氣の集中力が勝るか。まさに互角の展開、ポイントは2Rにわたりどっちに流れているかわかりません。

3R、和氣の左ストレートで会場は湧くも、井上のブロックの上。代わりに井上の左フックは浅くながらヒット、井上は狙うパンチを右ストレートから左フックに切り替えたか?

集中力を切らしたら負け、そんなヒリついた展開ですね。

4R、開始20秒、兼ねてから井上が狙っていたやや外側を回す右ストレートが和氣にクリーンヒット!!これで和氣はダウン!!!!

 

立ち上がった和氣に対して、井上はラッシュ、その中で右ボディストレートも多用するなどこのチャンスにもやはり冷静。ともすれば左フック狙いは注意を逸らすためだったのかもしれません。

ただ、和氣の回復も早く、このラウンドは凌ぎ切った上、後半は自らしっかりと攻め、左ストレートをヒット。これがトップボクサー同士の戦い!

5R、和氣はもう足取りがしっかりしていますが、ほんの少し、左のキレが落ちたかもしれません。もしくは、和氣の左を井上が見切り始めているのかもしれません。

このラウンド、和氣の左を井上はブロッキングではなく外し、右から左につなげ、和氣はこれまでよりも右への反応がやや遅れている気がします。

 

6R、和氣はポイント的に劣勢を意識してか、アグレッシブに攻めます。ただ、井上の左フックが邪魔で、左ストレートに繋げられていないように見えます。この井上の左フックは、ここまでのところダメージを与えられるほど振っていませんが、非常に効果的。

7R、井上は和氣の左ストレートをブロッキングした上で、強い左フックを返し始めます。今度はダメージを与えようとする左フックです。

非常に多彩なパンチ、多くの引き出しをもつ井上は、飛び込んでの左フックも見せています。

 

そろそろバッティングが気になり始めましたね。オーソドックスとサウスポー、頭の位置をそれぞれ前足方向に倒すとバッティングが起きやすい、身長が低く、重心を低く構える井上と、やや腰高に構える和氣とでは、バッティングでダメージを被ってしまうのは和氣の方。

8Rも和氣はアグレッシブに出ます。このラウンド、井上はカウンター狙い、少しヒット数は少ない。

ただ、本来、前に出なければサイズ的に手が届かない井上にとって、和氣を前に出させた、ということは展開的には大きい気がします。パンチの当たる距離に来てくれる、ということですから。

 

9R、プレスをかけるのは和氣、コンビネーションもよく出て良いですが、井上のディフェンスが光ります。そして井上の右ボディは大きな音を立てて和氣に届く分、非常に映えます。

10R、展開は変わらず、プレスをかけていくのは和氣。その和氣の入り際に右をヒットした井上。和氣はコンビネーションで攻め込みますが、右フックの後に右ガードが下がってしまうところを井上は突き、左フックを狙います。

ここまで井上がポイントは優勢ですが、和氣は一発で試合をひっくり返す力を持っているので勿論侮れません。

 

11R、身体で押される場面こそあるものの、井上はクリーンヒットを貰わず、打ち終わりのケアも素晴らしい。

ラストラウンド、攻めるしかない和氣は特攻、左をヒットして会場を沸かせ、逆転に望みをつなげます。井上は近い距離でのショートフックをヒットして盛り返し、甲乙つけがたいラストラウンドが終了。

ポイントは、3者ともに117−110で、井上琢磨を支持!

井上拓真、3−0の判定で見事WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級王者に!

 

予想に違わぬ好試合、国内トップレベルの素晴らしいボクサー同士の一戦でした。鍵となったのは、井上のディフェンス力、そして序盤と言える4Rに値千金のダウンを奪取したこと、これに尽きるでしょう。

このダウンにより、ポイント的にも優勢を印象付けられましたし、さらに精神的にも優位に立ち、和氣は中盤から終盤にかけて、攻勢を仕掛けるしかありませんでした。

あのダウンがなく、ともに最後まで冷静に戦っていたら、もしかするとここまでポイント差はつかなかったかもしれませんし、痺れを切らした方が前に出て、カウンターを浴びていた可能性もあります。おそらくポイントが競っている場合、前に出るのはきっとチームイノウエの方だから。

ともあれ、素晴らしい試合となった井上拓真vs和氣慎吾の一戦。井上は階級アップの弊害も感じさせず、しっかりと和氣の左ストレートを受け切っていましたね。

戦前、バンタムとスーパーバンタムの世界王座を両睨み、と語っていましたが、井上尚弥後のバンタム級タイトルを狙うのか、それとも井上尚弥前のスーパーバンタム級タイトルを狙うのか、非常に興味深いですね。

どっちも混み合っており、すぐに世界タイトル戦とはいかないと思いますが、今後も目が離せません。

ちなみに、井上がこのタイトルを防衛するとなれば指名挑戦者は赤穂亮、となるらしい。これはまた。。。

そして敗れた和氣も、やはり実力者。まだまだ加齢による衰えは感じさせず、その力を示したと思います。まだ進退の話は早すぎると思うので、再起に期待したいものです。

 

 

 

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