信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】いよいよ始まるバンタム級戦!ジョンリエル・カシメロvsポール・バトラー!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

Xデー、12/12(日)がすぐそこです。

前日の田中恒成vs石田匠の生配信から、ボクシングファンにとっては忙しい1日となりそうですね。

12/12(日)の興行一発目は、ドバイで行われるジョンリエル・カシメロvsポール・バトラーのプロベラム興行です。厳密に言うと、ロシアのエカテリンブルグで行われるドミトリー・ビボルvsウマール・サラモフの方が早いかもしれません。ちなみに、ビボルvsサラモフの興行はDAZNのUSとUKのみの配信、とのことで、DAZNジャパンでは見れません。

VPNを利用してUSに設定、DAZNを開けば見れます。(この際、一度日本のアカウントをログアウトしてUSに設定してログインするか、もしくはUSにVPNを設定後、WebからDAZNを開いてアプリに移行する必要があります。もしどうしても見たければ「問い合わせ」から聞いてください。知っている情報はお伝えします。)

さて、話が逸れましたが、今回のブログでは、注目興行、カシメロvsバトラーをメインに据えたドバイ興行のプレビュー記事です。

 

↓ちなみにVPNを利用してボクシング動画を見る方法はこちらです。

boxingcafe.hatenablog.com

12/12(日)ドバイ

f:id:boxingcafe:20211208213347j:plainWBO世界バンタム級タイトルマッチ

ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)31勝(21KO)4敗

vs

ポール・バトラー(イギリス)33勝(15KO)2敗

井上尚弥の対抗王者、ジョンリエル・カシメロ。元々井上尚弥の対抗王者として、最も警戒されていたゾラニ・テテ(南アフリカ)をアップセットで破って戴冠、その後度重なる挑発行為により、一気に有名になり、今では井上との対戦を熱望されるボクサーとなりました。

実際は当時のプロモーター、ショーン・ギボンズに乗せられた感もありますが、実際その試みは成功とも言っていいでしょう。

 

そのせいで色々なマッチメイク、井上戦やドネア戦への歩みが遅れた、と言われればそうなのですが、待たされれば待たされるほど期待が高まるのもマッチメイクの妙というものです。

弱い犬ほどよく吠える、とはいうものの、カシメロは決して侮れないボクサーです。

2009年にWBO世界ライトフライ級暫定王座獲得を皮切りに、2012年にはIBF世界同級暫定王座を獲得(のちに正規王者に昇格)、2016年にIBF世界フライ級王座を獲得して2階級制覇。

2019年にWBO世界バンタム級暫定王座を獲得して、同年11月30日、WBSSを棄権した正規王者ゾラニ・テテとの団体内統一戦を勝ち抜き、見事3階級制覇を達成しました。

その後、地力に勝るデューク・マイカー(ガーナ)を軽々と退けると、2021年8月、ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)を僅差の判定で破り、暫定王座から数えると4度の防衛。立派な安定王者といえます。

そして今回はWBOの指名挑戦者、ポール・バトラーを迎える運びとなりました。

 

カシメロの攻撃は非常にパワフル、大振りに見えますがその分わかりづらい角度から飛んでくる左右のオーバーハンドを持ち、踏み込みも鋭い。攻撃一辺倒かというとそうではなく、ややディフェンシブな戦い方から一気に踏み込んで決着をつける、という向かい合った者としては怖い戦い方をするボクサーです。

反面、リゴンドー戦ではその攻めはやや単調に映り、引き出しの多さや戦略を変える術を持たない、というウィークポイントもありそうです。ノリと勢い、これは侮れないまでも、膠着した状態を抜け出す術はあまり持っていなさそうです。

さて、対してポール・バトラーは、基礎技術が高く、オーセンティックな英国ボクサーです。ハイガードなスタイルから丁寧にジャブを突き、右ストレートへとつなげ、距離が詰まればフックを返す。こう書くと私が教えているアマチュアボクシングそのもの、でもあります。

 

2010年にプロデビューし、数々の地域タイトルを獲得しながら地力を養い、2014年にスチュアート・ホール(イギリス)の持つIBF世界バンタム級タイトルに挑戦。僅差のスプリット判定ながらこれを獲得し、世界王者となりました。

このタイトルは返上し、一階級下でゾラニ・テテとIBF世界スーパーフライ級王座決定戦を戦い、8RTKO負けで2階級制覇ならず。

その後またバンタム級に戻し、2018年IBF世界バンタム級王座決定戦に臨みますが、エマニュエル・ロドリゲス(プエルトリコ)にダウンを奪われての完敗。2021年6月にウィリバルド・ガルシア(メキシコ)と空位のWBOインターナショナル王座を争い、辛くも勝利して指名挑戦権を得ました。

テテに倒されたバトラーと、テテを倒したカシメロ。事態はそう単純ではないものの、はっきり言ってここ最近のバトラーの試合は冴えません。戦っている相手は格下ばかり、6回戦程度の試合も多く、戦績こそ重ねているもののバトラーにとって有益なキャリアになっているとはいえません。

 

厳しい試合を勝ち抜いてきている、というキャリア的アドバンテージは、当然カシメロの方にあります。カシメロはグレート・ジャーニーマン、今回のドバイでもう13カ国目だそうです。

敵地で戦い、勝利をもぎ取ってきたカシメロは、当然ドバイの地をものともしないことに対し、バトラーは今回初めての海外戦。カシメロの迫力ある攻撃に、12R持つ気はしません。

バトラーの勝ち筋は?と聞かれれば、絶不調のカシメロに、いつもの勢いがなく、バトラーがそれを見切って中間距離からジャブやストレートを当て続けての判定勝利、でしょうか。

井上vsカシメロを望む身としては、ここはカシメロに圧倒的な力で勝ってもらいたい。もし接戦や、バトラーが善戦するようだったら多くの人がカシメロに興味を失ってしまうかもしれません。

 

IBF世界フライ級タイトルマッチ

サニー・エドワーズ(イギリス)16勝(4KO)無敗

vs

ジェイソン・ママ(フィリピン)16勝(9KO)無敗

実は試合順としてはこちらがメインなのかもしれない、エドワーズvsママのWBO世界フライ級タイトルマッチ!イベントは「ダブルヘッダー」となっていますね。

サニー・エドワーズは、下馬評不利の中でモルティ・ムザラネ(南アフリカ)に挑戦し、出色の出来でアップセットを果たし、戴冠したボクサー。

世界的には無名だった(というかチャーリー・エドワーズの兄弟という認識しかなかった)サニーのアップセットには驚かされましたね。

 

KO率の低さ、というのはパワーレスでもありますが、非常にスキルフルなボクサー。先に書いたバトラーのようにオーセンティックなスタイルですが、このムザラネ戦は対策が非常に光りました。ボクシングIQの高さが伺えます。

対してジェイソン・ママはゆったりと上体を振りながらリズムをとり、その攻め込みは鋭い。やはりフィリピン人ボクサーというのは踏み込みスピードに優れたボクサーが多く(というよりも、踏み込むことに対して躊躇しないのかもしれません)、怖いですね。

近づいては左右のパワーパンチを振り回す。。。。

あれですね、ここまで書いて気づきましたが、もうメインのカシメロvsバトラーと一緒です笑

 

バトラーとエドワーズの違いは、エドワーズの方がよりステップワークに優れている、ということ。そしてカシメロとママの違いは、カシメロの方がよりパワーに優れ、大振りであるということ。

エドワーズはリングをめいっぱい使ってボクシングができますが、バトラーはブロッキングに頼る事が多い気がします。横着です。

なのでこの試合は、サニー・エドワーズのアウトボックスを、ジェイソン・ママが捕まえられるか、という一戦。

エドワーズはSNSなんかを見ていると、シニカルで、シャレが聞いていて、非常に好きなボクサーです(ボクシングは置いておいて)が、ママのスタイルはアップセットを起こす魅力がたっぷり。

ここは田中恒成のスパーリングパートナーとしても来日経験のあるママを応援しながら、この戦いの行く末を見届けたいと思います。

 

ドニー・ニエテス(フィリピン)43勝(23KO)1敗5分

vs

ノルベルト・ヒメネス(ドミニカ共和国)30勝(16KO)9敗5分

4階級制覇王者、ドニー・ニエテスが、2度世界に挑戦したヒメネスと対戦です。

ニエテスは井岡一翔の4階級制覇を阻み、且つ自身は4階級制覇を達成したのが2018年12月31日。その後このタイトルは返上、アストン・パリクテとの再戦を回避した、という見方が強いようです。(井岡戦の前戦、パリクテと対戦して激闘の末引き分け。井岡戦後には同国人対決を避けたかった、という旨の発言をしていたと思います。)

ニエテスはその後ブランクを作り、リング復帰は2021年4月、パブロ・カリージョを相手に10R判定勝利。

そして今回の一戦を迎えます。

 

ヒメネスは非常に懐かしい感じがしますね。河野公平の持つWBA世界スーパーフライ級タイトルに挑んだのが2014年(ドローで獲得ならず)、その後2019年6月にカリド・ヤファイ(イギリス)に挑戦するも実らず。

デビューから4連敗、5戦目で1勝を挙げるもその後3連敗、そして1勝1分の後また敗戦、このキャリア初期の敗北で既に8敗、2011年からヤファイ戦までは負けなしだったわけですね。

ちなみに前戦は2020年3月、WBCインターナショナルのタイトル戦で引き分けています。

ニエテスvsカリージョは見ていないので、ニエテスがブランク後、どれほどの力を残しているかはわかりませんが、実績で言うとニエテス優位は間違いありません。

 

このドニー・ニエてすが、まだトップの力を維持しているとなれば、スーパーフライ級戦線、また面白くなるかもしれません。この階級は、とにかくベテランの壁が厚く、さらに厚くなってしまいますが。

放送・配信

このドバイ興行は、アメリカでの配信はあるのでしょうか。ドバイという地は、ジョシュアvsフューリーをやろうとしていた土地でもありますし、今回も英国ボクサーが出場するのでイギリスでの放映はありそうですね。

こういう場合、どうやってこの試合を見るのか、路頭に迷うところですが、今回はカシメロのおかげで(?)WOWOWが生中継&生配信!

時間は12/12(日)AM2:00〜と、朝早いのか夜遅いのか、という時間帯。現地時間では12/11(土)21:00、イギリスの時間では12/11(土)17:00となりますね。

早起きもしくは夜ふかしして楽しみましょう。WOWOWはこちら!

wowow

 

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