2022年の幕開け、1月の国内興行は3興行。
そのうち2つの興行がフェニックスバトルとは本当に恐れ入ります。元アマのホープたちがこぞって大橋ジム入りをしていること、そしてフェニックスバトルでは次々と好マッチメイクを連発していることも考えると、大橋ジムなしでは日本国内のボクシングはまわらない、と言っても過言ではありませんね。
ともあれ、このコロナ禍の中ではプロモーター側も大変なリスクがあります。ボクサーもトレーナーも自宅とジムの往復だけで良いわけがなく、他に仕事があって、様々なところで感染リスクを背負い、前日のPCR検査で陽性となることもしばしば。
これがメインの試合だったならば、大きな損害を被ることになってしまいます。
そのリスクも何のその、国内ボクシングの未来をはっきりと見据え、興行を打ち出してくれる事には大橋ジムはじめ、多くのプロモーターさんたちに感謝しかありません。
ということで、我々ファンは、与えられた機会を存分に楽しみましょう。
今回のブログは、1/11(火)に控える、フェニックスバトルについてです。
1/11(火)フェニックスバトル
日本ミニマム級王座決定戦
石澤開(M.T)9勝(8KO)1敗
vs
森且貴(大橋)9勝(2KO)無敗
石澤は、最軽量級のミニマム級において破格のKO率を誇るハードパンチャー。私の印象では非常にフィジカルが強く、そのフィジカルを活かすのが得意な好戦的なボクサー。パンチングパワーだけでなく、フィジカルにも強さを感じるのは、そのブロッキングの固さ。
あのバランスがあれば、離れてのボクシングもできるのでしょうが、特に打ち合いで強さを発揮するタイプで、パンチはしっかりと打ち込む分、このKO率もうなずけます。
常にフィニッシュを狙っているような感じがあるこの石澤は、接近戦ではボディフックやアッパー等の打ち分けが秀逸で、ストレートやオーバーハンドでアングルを変えながら攻め込んでいきます。しかもパワーも回転力もあるので、対戦相手からすると接近戦で勝負してはいけないタイプのボクサーだと思います。
のちの世界王者、谷口将隆(ワタナベ)と2019年9月に戦い、ダウンを奪う奮闘も判定負けで初黒星。そこから3連勝で今回の王座決定戦を迎えます。
前戦は挑戦者決定戦で、春口直也(橋口)を4RTKOで沈め、谷口への挑戦権を獲得。しかし谷口が世界戦が決まり、日本王座を返上、日本1位という肩書で王座決定戦に出場することになりました。
対して森且貴は、現在21歳の新鋭で、2019年の全日本新人王。
2017年6月にB級デビューした石澤に対して、2018年8月にC級でデビューした森が、新人王を獲り、トントン拍子にランキングを上げてきて追いついたのは驚きとしか言いようがありません。
新人王戦後、そのランクを死守しながらも駆け上がり、11月末発表のJBCランキングは3位。2位には重岡銀次朗(ワタナベ)がいますが、王座決定戦には出場しなかったことから、お鉢が回ってきたということでしょうね。
森は幼少期は空手、高校に入って大橋ジムでボクシングを始め、高校卒業後にプロデビュー。
2019年の全日本新人王となった後は、ランカーを相手に3連勝してこの王座決定戦に出場します。
前戦は2020年の全日本新人王、小島蓮(江見)との新人王対決。この日の森のパフォーマンスは素晴らしかったと思います。
小島も非常に良いボクサーですが、その小島をしっかりとコントロール、ボディを起点として攻め入り、6Rでフィニッシュ。相手のコントロールもでき、ダメージも与えられる前手の使い方は素晴らしいですね。
石澤に比べると、やや線の細さを感じるのですが、この森も非常に好戦的なボクサー。たぶん負けず嫌いなのでしょう。
これは好戦的なミニマム級ボクサー同士、ともにそのパンチはスピードとキレを持ち、非常におもしろい試合になりそうですね。
森は、ボクモバのインタビューで「打ち合いも辞さない」ということを語っていますが、石澤のあの身体からほとばしるパワーを、森の痩身で受け止めきれるか、というと傍目からみると無謀とすら思います。
しかし、本人が自信を持っている分、勝算があるわけで、この「打ち合いとなったときの森の立ち回り」というのが非常に楽しみですね。どんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか。
個人的な観点で言えば、おそらく試合決定時点での地力は石澤の方が上。その石澤に対して、しっかりと対策を練っていけば森の勝ち筋もあろうか、というところかと思います。
この若武者同士の日本タイトル戦は、必見です。
アンダーカードも要注目!
セミファイナルは3戦全勝(2KO)の湯川成美(駿河男児)が、前戦で「カンタ対決」を制した福井貫太(寝屋川石田)との対戦。寝屋川石田ジムの選手たちは本当に強敵ばかりとやりますね。福井は8勝(6KO)4敗1分という戦績ですが、保坂剛(三迫)、齋藤陽二(角海老宝石)、仲里周麿(仲里)等々アマ経験豊富なエリートボクサーとの対戦も多い。
強敵からのオファーに逃げない姿勢は応援したいですね。
セミセミも若きホープ同士の対戦、木村天汰朗(駿河男児)vs竹嶋海刀(勝輝)。7勝2分と無敗を維持する木村、6勝(1KO)3敗1分のファイターで、元日本ランカーの竹嶋。
竹嶋が追い、木村が捌くというわかりやすい試合になりそうです。こちらも好試合を期待したいですね。ともに23歳、ノーランカー同士の一戦ながら、今後のスーパーバンタムを占う一戦となるかもしれません。
放送・配信
放送はフジテレビのフジボクシング、日程は1/14(金)27:00〜28:05とのことです。いつも通り、関東ローカルのど深夜(というかもう明け方)ディレイ放送ですね。
ということは、FOD/TVerでの配信はは1/17(月)15:00から開始、となります。
そして今回も、もしかするとFODプレミアムでライブ配信があるかもしれません。11月の井上vs和氣はメインのみ、12月の小原vs玉山はメインとセミのライブ配信があり、ありがたかったですね。
そして今回も、FODプレミアムで生配信があるそうです!
しかも、18:00頃〜との事なので、アンダーカードも生配信してくれるようです!
テレビも、後日のディレイ配信も、編集されてしまうと思うので、全試合を見るにはライブ配信のみ!(たぶん。違ってたらすみません。)
↓FODプレミアムに登録すれば見れます!