信太のボクシングカフェ

信太のボクシングカフェ

ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】ユーリ阿久井政悟vs粉川拓也!世界へ羽ばたくのか、それを阻むのか。

ロシアがウクライナに侵攻。

何の大義もないただの侵略戦争の勃発はこころが痛いし、それでも何もできることがなくて更に切ない。これから世界はどうなっていくのでしょうか。我々にはなにかできることがあるのでしょうか。

世界情勢不安の中、自分自身が今を懸命に生きるためにも、このブログの更新は何も変わらず続けていきます。改めて、平和というのは素晴らしい事で、趣味に興じれる世界というのは稀有なものだと痛感します。

戦争は、リングの上だけで十分。

ということで今回は2/27(日)に岡山で行われる、桃太郎ファイトのプレビュー記事です。

f:id:boxingcafe:20220224154307j:plain

 

2/27(日)桃太郎ファイト

日本フライ級タイトルマッチ

ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)16勝(11KO)2敗1分

vs

粉川拓也(角海老宝石)32勝(14KO)6敗1分

日本フライ級王者、ユーリ阿久井政悟。おそらく、現在の日本王者の中で、もっとも世界に近いのはこのユーリ阿久井。(日本ミニマム級王者は世界への挑戦を早々に決めてしまったが)

日本のお家芸、フライ級。かつてこの日本フライ級王座を取得して世界へ羽ばたいたのは、白井義男をはじめとして、花形進、レパード玉熊、勇利アルバチャコフ(当時はユーリ海老原)、セレス小林、坂田健史、内藤大助、清水智信、五十嵐俊幸、中谷潤人。

その他にも、三迫仁志、矢尾板貞雄、米倉健志、田辺清、斎藤清作(のちのたこ八郎)といった往年のレジェンド、穂積秀一、ピューマ渡久地、トラッシュ中沼等々のボクシングファンにおなじみの人気ボクサーもこのタイトルを獲得しています。

 

体格の小さい日本人にとって、この階級は激戦区であり、世界にも近い階級のひとつ。

その、かつては最軽量級だったフライ級において、異色ともいえる決定力を誇るのが王者、ユーリ阿久井政悟。

岡山県の倉敷市という僻地から排出されたこの王者は、何といっても決定力が魅力であり、(顔が)勇利アルバチャコフに似ているからとつけられたリングネーム、かつて勝利者インタビューで「銀河チャンピオンを目指す」とぶちあげた個性派ボクサーは、着実に力をつけて世界を狙える位置まで辿り着いたといえます。

アマ経験を経て、2014年にプロデビューした阿久井は、初戦、2戦目で判定勝利を飾り、3戦目、2014年度の新人王戦、西軍代表決定戦で引き分け敗者扱い。

翌年の2015年度の新人王戦では、見事全日本新人王を獲得しますが、この頃はまだ目立ったボクサーではなかったかもしれません。

ただ、ここまでで6勝(2KO)無敗1分というボクサーは、私にとっては特別でした。

私は瀬戸内海の孤島に生まれ、育った分、四国地方、山陽地方への思い入れは強いのです。「倉敷守安ジム」という聞き慣れたジムから出てきたこのボクサーは、この頃からずっと応援しています。

 

そして、阿久井が目立ちはじめたのはこの全日本新人王戦のあとからでした。

ここから怒涛の5連続KO勝利、しかもそのうち4度の1RKO。これで注目するなと言う方がおかしい。そして迎えたのは、創設間もない日本フライ級ユース王座決定戦。

2017年8月23日、阿久井がやや優位の下馬評だったと記憶しています。前戦、大保龍斗(横浜さくら)を1Rでストップしてこの決定戦にコマを進めた阿久井に対し、対戦相手の中谷潤人(M.T)は前戦を苦戦の2-0判定勝利。

否が応にも期待は高まりましたが、中谷はなんと接近戦でも阿久井に打ち勝ってみせ、阿久井は6RTKOで初黒星。

この後、阿久井は自身の視野の狭さを悟ったのか、東京への出稽古を始めたそうです。

その甲斐あってか、再起戦ではのちの(現在の)WBC世界ライトフライ級王者、矢吹正道(緑)を1RTKO。これは凄まじい緊張感のある試合でしたね。

そしてその勢いを駆って、世界ランク獲りに挑戦するも、ジェイセバー・アブシード(フィリイピン)に8RTKO負け。

翌年の再起戦では、湊義生(JM加古川)を1Rで仕留め、続く日本フライ級王座決定戦でも小坂駿(真正)戦も1RTKOで勝利し、見事日本王者に。

 

初防衛戦の藤北誠也(三迫)戦は、自身のキャリアではじめて10Rを戦い抜き、約5年ぶりとなる判定勝利。

その後は挑戦者が現れない、という次期もあったものの、2021年7月には後楽園ホールに登場、大橋ホープ桑原拓を最終回TKOで仕留め、聖地・後楽園ホールのファンにも大きく名前を売りました。

↓ユーリ阿久井政吾にとってもベストパフォーマンスと言えるのではないでしょうか。

boxingcafe.hatenablog.com

「プレスをかけて右をドーン!」というのは専門誌でのインタビューの見出しではありますが、正にこの通りの戦い方。シンプルさを極め、自身の持ち味と、それを活かすためにどう戦えば良いのか、を突き詰めた結果がこの戦い方なのでしょう。

大きく、速く動くスピードスター、桑原を退ける事ができたのはユーリ阿久井にとっても非常に大きな事だと思います。

さて、対戦相手の粉川拓也。ユーリ阿久井との年齢差は10歳、キャリアは19戦の阿久井に対して39戦と、倍以上に及びます。

 

プロデビューは2005年、2010年にはOPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座決定戦を負傷判定ながら勝利して獲得、2011年には世界初挑戦を果たします。

挑んだ世界王者が、あのポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)だということに歴史を感じますね。

これに敗れた粉川は日本王座から出直し、決定戦に勝利して日本フライ級王座を戴冠。

この王座を3度防衛のあと村中優(フラッシュ赤羽)にスプリットの判定で破れて陥落しましたが、WBA世界フライ級暫定タイトル戦のチャンスが舞い込みます。これにも0-2のマジョリティで敗戦、それでも2015年にはまた日本王座を戴冠。今度は4度の防衛のあと、暫定王者の黒田雅之(川崎新田)との王座統一戦に破れ、無冠に。これが2017年の事で、そこからは6戦して4勝(1KO)1敗1分。

とはいえ、1敗はOPBF東洋太平洋フライ級タイトルマッチでのジェイアール・ラクィネル(フィリピン)、1分はのちのWBOアジア・パシフィック王者、阪下優友(角海老宝石)戦。

 

この間、宮田ジムから角海老宝石ジムへの移籍も経験しています。

前戦では小坂駿(サンライズ)との接戦を制し、ラクィネル戦での敗戦から2連勝。現在の日本ランクは1位、トップコンテンダーとして王者へ挑戦、3度目にもなる日本王座獲得を目指します。

粉川はテクニックを持っており、ハートの強さも相当なものだと思います。だからこそ、接戦をものにするという力を持っており、「キャリア」とひとことでは表せないほどの重厚な戦歴を活かした戦いができる、というところがユーリ阿久井にとっては怖いところです。

ただ、一発のパンチングパワーに優れ、更にここ最近の試合ではその攻撃力をちらつかせながらのボクシング、戦略面でも大きく成長をしたところが見て取れるユーリに、死角はないように見えます。

この一戦は、ユーリ阿久井にとっては世界への試金石。世界を見てきた粉川という古豪に対して、キャリアにごまかされる事なく、自身の持ち味を活かして勝利を手にする事ができるかどうか。

日本王座を2度戴冠し、OPBF王座も獲り、世界にも2度挑んだ粉川拓也。その粉川の重い重いバトンを、ユーリ阿久井政悟には受け取ってもらいたい。

この試合を快勝して、文句なしに世界へと羽ばたいてもらいたいです。

 

スーパーフライ級6回戦

神崎靖浩(倉敷守安)6勝(2KO)2敗1分

vs

米田優大(泉北)4勝(2KO)3敗

2020年の西日本新人王で、西軍代表決定戦にも勝って全日本新人王決定戦に臨んだ神崎。この全日本新人王決定戦では、三迫ジムのホープ、宝珠山晃を相手にダウンを奪うも、不運な減点もあいまってスプリットの判定負け。

↓2020年度の全日本新人王決定戦の観戦記

全日本新人王決勝戦、vol.1。ミニマム級〜バンタム級までの試合内容と個人的感想。 - 信太のボクシングカフェ

 

非常に高いスキルを誇り、現在も日本ランクをしっかりと保持している宝珠山と全くの互角に戦った全日本新人王決定戦。宝珠山がこの一戦のあと、2連続KO勝利で好調をキープしているのに対し、神崎は1戦してドローと冴えません。

しかし、2000年生まれの21歳、このボクサーはまだまだ伸びるはず。

対戦相手の米田も、同じく2000年生まれの21歳です。

映像を見たことがありませんが、これがB級初戦となるようです。

前戦は2021年11月、3RでのKO勝利、という会心の出来を披露しているようです。

この勢いにのった米田を、地元岡山で迎え撃つ神崎。米田としてもここから上がっていきたいところでしょうから、気合も十分なはず。

若きボクサー同士の一戦、こちらも非常に楽しみですね。

 

放送・配信

公式試合は全2試合。ちょっと寂しいですが、公式戦の前にプロテストの公開スパーリングがあるそうです。興行主である倉敷守安ジムのボクサーたちがたくさん登場するようですね。

日本王者効果で、続々とプロボクサーが増える、というのは地方ジムにとっては嬉しいものでしょう。

さて、この注目興行、本当はBoxingRaiseの生配信を期待していました。それでなければZAIKOのPPVでも良いので、ライブ配信をしてもらいたかった。

しかし、当初はBoxingRaiseの録画配信にすらスケジュールがあがっておらず、度肝を抜かれましたね。

↓当時の私のツイート

しかし直前になり、ようやく録画配信の配信スケジュールに上がってきました。良かった。

ということで、BoxingRaiseの録画配信。おそらく当日の真夜中(日付が変わった頃)にはアップされると思うので、情報遮断をして待ちたいと思います。

 

週末の海外戦のプレビュー記事はこちら

【プレビュー】ローレンス・オコリー!東京五輪金、ガラル・ヤファイも登場のDAZN! - 信太のボクシングカフェ

【プレビュー】スコットランドvsイングランド!ジョシュ・テイラーの4団体統一タイトル防衛戦! - 信太のボクシングカフェ

【プレビュー】いざ井岡戦へ、アンカハスの防衛戦!怪物アントワン・ラッセルは元王者を迎える。 - 信太のボクシングカフェ

 

プライバシーポリシー お問い合わせ