かねてから、発表されるとの話だったShowtime放映のPBC興行が発表。
毎度のことながら、こうやって一気に発表してくれるのは非常に興奮します。
これでとりあえず7月まで生きる気力が湧いてきた、と言っても過言ではありません笑。(死ぬつもりもありませんが笑)
これが本当に一度に発表されてしまうとハートが持たないレベルかもしれません。幸いに(?)事前に情報がリークされ、小出し小出しにされてきてからの「正式発表」という位置付け。日本ではこの「情報リーク」の数が少なく、いきなり発表されるので稀に心臓に悪い場合もありますが、良し悪しですね。
ということで今回は、春夏の新作(一部再販)発表!Showtime放送のPBC興行のまとめです。
※時間は全て現地時間
SHOWTIME BOXING SCHEDDULE
3/26(土)
ティム・チューvsテレル・ガウシャ
既に発表されているカードです。本来はチャーロvsカスターノ2のセミでしたが、メイン延期により日程変更とともにメインに昇格。
ちなみにこの試合のセミにはアリの模倣で有名な(?)プロスペクト、ミシェル・リベラがジョセフ・アドルノと戦うようです。これもまた楽しみ。
他にはエルビス・ロドリゲスvsファン・ホセ・ベラスコとの一戦が放送枠に載ってくると思いますが、おそらく日本での放送はないでしょう。
4/9(土)
WBC世界スーパーウェルター級暫定王座決定戦
エリクソン・ルビンvsセバスチャン・フンドラ
続くスーパーウェルター級の世界トップ戦線。世界タイトルが停滞しているためか、WBCは暫定王座を設置、それをルビンとフンドラが争います。
かつて「ボクシング界の未来そのもの」とも言われたルビンは、2017年以来の世界タイトル挑戦。その後も強さを見せつけており、前戦では元王者のジェイソン・ロサリオをチャーロよりも早い6Rでノックアウト。
対するはタワーリング・インフェルノ、フンドラ。スーパーウェルター級にして、その身長はなんとあのエディ・ハーン(笑)と同じ198cm!!フンドラの実力は計りかねる、というのが正直なところですが、もしフンドラがルビンに勝つようなことがあれば、化け物認定。
2週前に登場のティム・チューと比べられることが間違いないタイミングでの登場は、それこそ今後のスーパーウェルター級戦線を占う非常に大事な一戦となりそうです。
4/16(土)【PPV】
WBAスーパー・WBC・IBF世界ウェルター級王座統一戦
エロール・スペンスJr.vsヨルデニス・ウガス
「もはや多くの説明を必要としない」この春一番のビッグマッチとも言えるスペンスvsウガス。ウェルター級という最高の階級が徐々に一つにまとまっていく感覚は何とも言えないし、日本人にとって程遠い階級の王者が、より遠くに行ってしまう感覚もあります。
スピード、パワー、テクニック、ボクシングに必要なものをデータ化すれば、そのほとんどで上にいくのはスペンスでしょう。
しかし、ウガスの強いフィジカルと、落ち着いた試合運び、キャリアに裏打ちされた戦略というものは侮れません。そして何より、これまで恵まれなかったウガスには「負けられない」というモチベーションにおいて、スペンスを凌駕すると思います。
いわゆる「総合力」が高くても、必ず勝てるとは限りません。アップセットが起こる可能性は、十分あると思います。
そしてこのクソ楽しみなメインに加えて、セミファイナルにはラジャブ・ブタエフvsエイマンタス・スタニオニスのWBAレギュラー世界ウェルター級タイトルマッチ。
この日、この場所に、世界ウェルター級タイトルが一同に会すことになります。
あ、うそです。クロフォード。。。
クロフォードは、きっと観戦に来ると思います。無視される可能性はありますが。
もし勝つのがウガスだったとすれば、ウガスならクロフォードとやってくれるかもしれません。
ちなみに更に、なんですが、このアンダーにはブランダン・リーも登場予定です。
5/14(土)
WBAスーパー・WBC・IBF・WBO世界スーパーウェルター級王座統一戦
ジャーメル・チャーロvsブライアン・カスターノ
今度こそ決まってほしい、スーパーウェルター級の4団体統一戦。前戦は、カスターノ勝利という声も多かったようですが、ドロー。
個人的にも、ややカスターノかな?とは思いつつも、ドローは大有りでしょう。
問題は、あの内容で117−111でチャーロにつけたジャッジがいたことです。
ともあれ、もちろん今戦も超がつくほどの大接戦が予想されます。
4団体統一戦に相応しい内容で、今度は白と黒がついてほしい。そしてこのスーパーウェルター級タイトルが動くことで、待たされ続けるランカーたちが日の目を見る流れになってほしいですね。
そして、この一戦のセミファイナルは、ジャロン・エニスvsカスティオ・クレイトンによるIBF世界ウェルター級のエリミネーション・バウト!!
エニスはこれに勝てば、スペンスvsウガスの勝者に挑戦か??
比較的厳格に指名挑戦権を行使するIBFのことなので、1年以内くらいにエニスの世界挑戦が見れそうですね。
5/21(土)
WBC世界スーパーミドル級暫定王座決定戦
デビッド・ベナビデスvsデビッド・レミュー
カネロが独占しているスーパーミドル級も停滞しているので、WBCはまたも暫定王座戦をセット。個人的にはスーパーウェルター級の方は(ダイレクトリマッチをしてしかるべき内容であったし、そのために挑戦者を待たせないためにも)認められはするものの、このスーパーミドル級の暫定王座決定戦は若干腑に落ちません。
カネロは次戦でライトヘビー級(ビボル)戦で、その次はGGG戦、スーパーミドルに戻るのでしょうか?これは返上、もしくは剥奪、もしくは暫定王座を設ける必要なし、のいずれかが適当のように思います。
ここで決定する暫定王者と、カネロが戦う絵は想像がつきません。
完全なカネロシフトで組まれたと思われる暫定王座決定戦をメインに据えたこの興行は、残念ながら今回発表された中では「最も興味をそそらない」興行となってしまいました。
レミューは大好きなボクサーですが、ちょっと厳しいでしょうね。
5/28(土)【PPV】
WBAレギュラー世界ライト級タイトルマッチ
ジャーボンタ・デービスvsロランド・ロメロ
海外ファンの中には、今回の発表で「Good」と「Bad」があると言い、意外と「Bad」だと言われているこの一戦。
私は楽しみで仕方ありません。
「タンク」デービスも好きですし、「ロリー」ロメロも好きです。犯罪者が好きなわけではありません。
犯罪者同士のこの一戦は、共に類を見ない攻撃力を有し、2人合わせた戦績は40勝(36KO)無敗というもうとんでもない戦績となってしまいます。
これはKO決着濃厚、共に気性の荒さを持ち、ボクシングのスキルも有したモンスター同士の怪獣大戦争。これまでのキャリア、攻撃力に隠れてはいるものの、極上のディフェンススキルを持つタンクが大きく優位という気がしますが、試合前の舌戦から楽しみです。
上述の通り、「Bad」と言われる意見をちらほら見かけはしますが、それでもこの試合はチャーロvsカスターノ2という4団体統一戦を差し置いてのPPVファイト。やはりこのタンクの人気ぶりは凄まじく、勝算があるからこそのPPVなのでしょう。
犯罪者同士の試合だろうが、「絶対に面白い試合」になりそうなこの雰囲気には叶いません。WOWOWでのライブ配信を期待したいところです。
でもたまに、タンクにひき逃げされた人や、ロリーに性的暴行を受けた人は、どのような気持ちでいるのか、とかも考えたりもします。
6/4(土)
WBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ
スティーブン・フルトンvsダニエル・ローマン
MJアフマダリエフに敗れ、折角統一した世界タイトルを失ってからはや2年。MJ戦後、その年のうちにWBCのエリミネーションバウトを勝ち、挑戦権を手に入れたものの、待ちに待たされたローマンは、いよいよこの戦いに辿り着きました。
1年強ぶりの試合となるダニエル・ローマンは、果たしてフルトンを捕まえられるのか。
アンジェロ・レオ相手にも、ブランドン・フィゲロア相手にも、退かずにショートレンジで打ち合ったフルトンは、まさかこのローマン相手にもその戦法を敢行するのでしょうか。
もしそうならば、フルトンにとっては、超僅差で勝利したフィゲロア戦よりも、より厳しい戦いが待っているかもしれません。
ローマンは、明らかにフィゲロアよりも的中率がよく、丁寧です。フィゲロアのノンストップ連打を凌げたからと言って、ローマンのノンストップ連打を凌げるとは限りません。
ということで、フルトンにはローマンと近距離戦を敢行してもらって、見事ローマンが王座返り咲き!という姿が見たい。頑張れ、ローマン!!
6/18(土)
WBC世界ミドル級タイトルマッチ
ジャモール・チャーロvsマシエ・スレッキ
つい先日まで、チャーロはムンギアと交渉中、と出ていました。その交渉は破談となったとニュースが報じれば、ムンギアはそれを否定。
しかし結果、チャーロはスレッキとの防衛戦ということで正式発表。
これがチャーロvsムンギアだったならば、非常に期待度は高かったわけですが、致し方ありません。
スレッキも決して悪いボクサーではありませんが、2019年にデメトリアス・アンドラーデの持つWBOタイトルに挑戦した際は、フルマークの判定負け。
アンドラーデとチャーロでは(戦い方の違いから)比べることはできませんが、順当に行けばチャーロが防衛することは濃厚でしょう。苦戦はあり得るかもしれません。
後はチャーロが問題を起こさないかどうか、というのは懸念事項の一つですね。それを言い出せば他のボクサーもそうなんですが。
7/9(土)
WBC世界フェザー級タイトルマッチ
マーク・マグサヨvsレイ・バルガス
こちらは噂が出て、すぐに正式決定に至ったようですね、マグサヨvsバルガス。
あのゲイリー・ラッセルJr.から奇跡とも言える判定勝利を挙げ、見事世界王者となったマグサヨ。WBCのトップコンテンダーである元スーパーバンタム級王者、バルガス。
はっきり言って、ラッセルが王者のままだったなら、バルガスはこんなにも腰軽く動かなかったのではないか、と疑っています。
いつの間にやら「塩試合製造機」となったレイ・バルガスと、フィリピン人らしいフィリピン人ボクサーマグサヨだったら、マグサヨを応援する人(日本人)が多いでしょうね。
ただ、マグサヨは巧さのあるボクサーは得意とは言えません。
前戦でも、片腕のラッセルに詰めきれなかったという所は事実としてあるので、そこをしっかりと修正して、マグサヨのパワーパンチがバルガスに炸裂することを願っています。
マグサヨは前戦の勝利がフロックではなかったことが証明できるチャンス!元王者を倒せばきっと評価も上がるはずです。
WOWOWに期待!
現在のところ、日本でこのPBC興行を見る術は、WOWOWが放映権を買い取ってくれる事しかありません。
きっと、この中からもライブ放送はしてくれるはずです。
スペンスvsウガス、チャーロvsカスターノ2、デービスvsロメロあたりはWOWOWでのライブがあると踏んでいますが、果たして。
フルトンvsローマンも井上尚弥のスーパーバンタム級進出が濃厚となった今、ライブ放送もあり得ますね。
WOWOWさんに期待です!
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