信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】ドバイ興行、サニー・エドワーズvsムハマド・ワシーム!セミにはレジス・プログレイス!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

新進気鋭のボクシングプロモーション、プロベラムがドバイに戻ってきます。

昨年12月のドバイでの興行は大成功、多くの反響があった、と言っているのはプロベラムを主催するリチャード・シェーファー。この人は本当に「敏腕」という文字がよく似合う。

今回から、ユーロスポーツと提携し、基本的にプロベラムのボクシング興行はこのユーロスポーツがイギリスをはじめ、ヨーロッパに中継するとのこと。

場所はドバイデューティーフリー・テニススタジアムというところです。収容人数がどれくらいかはわかりませんが、「スタジアム」というと大きそうですね。一体どれくらいの観客が集まるのか。

ということで今回は、ドバイで行われるサニー・エドワーズvsムハマド・ワシームをメインに据えた、プロベラム興行のプレビュー記事です。

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3/19(土)ドバイ

IBF世界フライ級タイトルマッチ

サニー・エドワーズ(イギリス)17勝(4KO)無敗

vs

ムハマド・ワシーム(パキスタン)12勝(8KO)1敗

IBF世界フライ級王者、サニー・エドワーズ。SNSを上手く使い、一気に知名度を上げた感じがします。

元WBC世界フライ級王者のチャーリー・エドワーズ(イギリス)の実弟で、プロデビューは2016年、「Showtime」というニックネームを持つ26歳の若き王者です。

キャリアの早い段階から地域タイトルをコレクトしてきて、世界初挑戦が叶ったのは2021年4月30日のこと。相手はモルティ・ムザラネ(南アフリカ)、キャリア40戦以上を戦っていたツータイム世界王者であり、おそらくエドワーズは不利予想だったと思います。

 

硬質なパンチと、老獪なキャリアを持つムザラネを相手に見事なアウトボックスを披露したエドワーズは、アップセットと言っても良い勝利を挙げ、初挑戦で初戴冠。

そこから約4ヶ月後の同年9月に初防衛戦がセットされますが、これはエドワーズの負傷により一旦流れ、同年12月にリスケジュール。

12月に行われた初防衛戦のチャレンジャーは、田中恒成とのスパーリングパートナーとしての来日経験もあるジェイソン・ママ(フィリピン)。これはカシメロがやらかした日でもありますが、ドバイの興行でしたね。

このママ戦でもしっかりとしたアウトボクシングを披露、ママを寄せ付けず判定勝利。

このサニー・エドワーズは、非常に高いアウトボクシングスキルを持ったボクサーで、しかもしれを徹底する分、非常にやりづらいボクサーです。自分のストロングポイントも、おそらくウィークポイントもよくわかった上でボクシングを組み立てているように思える、非常にボクシングIQの高いボクサーだと推察されます。

 

強さ、怖さこそ感じないものの、まあ対戦相手としては嫌でしょうね。

個人的には、試合が面白いか、というとちょっと言葉を濁してしまいますが、SNSで発信する彼の発言は非常におもしろい。是非ともまだまだ王者として、色々な発信を続けてほしい、というのが希望です。

さて、2度目の防衛戦の相手はムハマド・ワシーム。

パキスタンというボクシング界においては聞き慣れない国のボクサー(パキスタン人として初めてのプロボクサーだそうです)であるワシームは、2018年にモルティ・ムザラネと王座決定戦を争ったボクサー(パキスタン人として初めて世界タイトルを戦ったボクサー)で、世界タイトルへは2度目のアタックとなります。唯一の敗戦は、このムザラネ戦ですね。

その敗戦のあと、元王者のガニガン・ロペス(メキシコ)に勝利、前戦では田口良一(ワタナベ)にも挑戦経験のあるロベル・バレラ(コロンビア)に勝利して、WBCのシルバー王座を獲得しています。

 

硬質なパンチを持つボクサーで、ステップインはなかなか速い。どちらかというと得意なのはショートレンジのパンチだと思います。距離が詰まれば、連打も本当によく出ます。

映像を見た試合では、グイグイと距離を詰めるタイプのボクサーではありませんが、相手がエドワーズであれば終始前に出続けなければいけません。そこから、サイドに回るエドワーズを捕まえきれるか、それともエドワーズがまたもアウトボックススキルを見せつけるのか、論点はここだけだと思います。

大方の予想としては、おそらくパンチャーであるワシームがエドワーズを捕まえられる確率は低く、とはいってもエドワーズがワシームをノックアウトする確率も低い、と見るでしょう。必然的にオッズはエドワーズの判定勝利、というところに落ち着くと思います。

エドワーズがここを問題なく勝てば、次に控えるのは統一戦、ということになりそうです。

 

エドワーズが統一戦を熱望する相手はWBC王者のフリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)。兄・チャーリーとの遺恨もあり、これが決まれば非常に盛り上がるのではないでしょうか。

問題は、マルティネスがまだウェイトをつくれるかどうか(マルティネスは前戦、ロマゴンとのスーパーフライ級戦でまさかの体重超過)ということと、マックウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ)との再戦に勝利できるか、ということ。

今後のフライ級戦線も、目が離せません。

レジス・プログレイス(アメリカ)26勝(22KO)1敗

vs

タイロン・マッケーナ(イギリス)22勝(6KO)2敗1分

セミファイナルには人気者、いや人気狼、レジス・プログレイスが登場です。

WBSS決勝でジョシュ・テイラー(イギリス)に敗れたレジス・プログレイスでしたが、その戦いは堂々としたものであり、敗れてなお強し、を大いにアピールした2019年10月。

しかし、その後の復帰戦では格下相手にウェイトオーバー、それでも全く悪びれることなくスーパーライトで戦い続けると語ったプログレイス。

 

そして、そんな彼をファンも全くもって見放す気配はありません。ウェイトオーバーに厳しいイメージのある、日本のボクシングファンでさえも。

そんな不思議な魅力のあるレジス・プログレイスは、再起2戦も妙な勝ち方でした。

プログレイスのローブローで動けなくなったイバン・レドカッチ(ウクライナ)が試合を放棄し、一時は負傷判定がコールされます。しかしその後判定が覆り、プログレイスのTKO勝利となりました。まあ、よくわかりませんがプログレイスが圧勝だったのは事実。

そして再起3戦目はタイロン・マッケーナ。

これまでの2敗は、ジョシュ・テイラーを相手に議論を呼ぶ判定を巻き起こしたジャック・キャトラル(イギリス)、そしてオハラ・デービス(イギリス)のみというなかなかの強豪で、そのいずれも判定は僅差。

とはいえ、トップクラスか、というとそうではないので、ここはまたプログレイスの快勝が期待されるところ。

このマッケーナは185cm(!)という高身長ですが、アウトボックスをするタイプの選手ではなく、近くで戦う事を好むボクサーです。プログレイスにとっても、やり易いのではないか、と思います。

 

そして、プログレイスがこのマッケーナ相手にパワー負けする事はないはずです。プログレイスが調整をちゃんとしてくれば、の話ですが。

 

その他、試合順はわかりませんが、BoxRecを見ると下記の大変興味深い一戦も。セミセミだと良いですね。

TJドヘニー(アイルランド)22勝(16KO)3敗

vs

セサール・フアレス(メキシコ)27勝(20KO)10敗

2018年8月に岩佐亮佑(セレス)はTJドヘニーにタイトルを奪われ、翌年の2月に負傷判定ながらフアレスから勝ち星を挙げました。

岩佐に勝ったドヘニー、負けたフアレスという構図ながらも、この一戦の勝敗は非常に興味深く、どちらが勝つか難しいという一戦だと思います。

 

ドヘニーはイオヌト・バルタ(ルーマニア)、マイケル・コンラン(アイルランド)に連敗中。フアレスはアンジェロ・レオ(アメリカ)、カルロス・カストロ(アメリカ)、ジョーダン・ジル(イギリス)と若手の踏み台となった3連敗のあと、2連勝して今回の一戦を迎えます。

どちらも現在は「上り調子」とはいえませんが、もしかするとここをきっかけに再浮上できるかもしれない相手です。ベテラン同士のサバイバルマッチ、これは楽しみです。

放送・配信

冒頭でも申し上げた通り、リチャード・シェーファー率いるプロベラムは、ユーロスポーツと提携。このユーロスポーツは、当然日本で見る事はできません。

このユーロスポーツという放送会社は、アメリカのディスカバリーチャンネルの子会社のようで、ヨーロッパのほぼ全域と、中東までカバーしているようです。もうちょっと東に寄ってきてほしい。

なのでアメリカ(北米)ではディスカバリー+というチャンネル、南米ではボクシング大好きっ子が集まっているESPNノックアウトで中継されるようです。

 

VPNを契約し、アメリカまたはヨーロッパで有効なクレジットカード、またはPayPalアカウントを持っていれば、上記のいずれかと契約して視聴することは可能だと思います。

(ちなみに月額4.99$なので、割安です。)

今回、ユーロスポーツにアーカイブが残るかどうかメールで問い合わせたところ、数日待っても返事が来ません。グーグル翻訳のせいかもしれませんが。

アーカイブが残るようだったら私は契約してみようと思いますが、はてさて。

 

 

 

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