信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】佐川遼vs久保隼!晝田瑞希vsぬきてるみ!衝撃の連続のダイヤモンドグローブ!

ミドル級最強王者、ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)が日本の地に降り立ち、日本史上最強のミドル級、村田諒太(帝拳)が魂の震えるファイトを見せてくれてから数日。

我々ボクシングファンには、抜け殻になっている時間がありません。これは幸せなことですね。

週末にはエロール・スペンスJr.vsヨルデニス・ウガスという大注目試合を控える中ですが、日本のボクシングファンにとってはこの興行も外せません。

いつも好マッチメイクを提供してくれる、三迫ジム主催のダイヤモンドグローブです。

今回、メインの日本ウェルター級タイトルマッチは飛んでしまい、セミがメインに繰り上がったものの、全く違和感がないほどのマッチアップ。

ということで今回は、元日本王者の佐川遼と元世界王者の久保隼が衝突するフェザー級サバイバルマッチをメインに据えた、ダイヤモンドグローブの観戦記です。

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4/12(火)ダイヤモンドグローブ

もし、まだ見ていない人がいるのであれば、フジテレビの放送や無料のFODの放送を待つのではなく、FODプレミアムに入った方が絶対良い。フジの放送や無料FODは編集版なので、非常に勿体無い。

私は時間的にリアルタイム視聴は厳しいですが、追っかけ再生機能もありますし、見逃し配信機能もあるので全く困りません。FODプレミアムは超おすすめ。

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FODプレミアム

ウェルター級4回戦

磯谷大心(輪島功一スポーツ)1勝(1KO)無敗

vs

細谷洸太(花形)1勝(1KO)無敗

この前に4回戦が2試合ありましたが、申し訳ないが時間の関係でとりあえず後回し。第3試合、元世界王者輪島功一の孫、磯谷大心の試合から見逃し配信を視聴です。

良い形でデビュー戦を飾った磯谷のプロ第二戦。戦績だけでしか判断できませんが、相手は同格と言って良いでしょう。

輪島会長の姿が画面に映ります。先日のジャンクスポーツで映った時も思いましたが、年をとったなぁ、と思います。私は現役時代は知りませんが、具志堅用高やガッツ石松と一緒にバラエティに出ていた頃、テレビでよく拝見した覚えがあります。

さて、話がそれましたがゴング。

ステップから先にジャブを打ち込んだのは磯谷。その後も多角的なサイドステップからやや強引に攻め込み、右ストレートをヒット!この右で細谷はダウン!!

立ち上がりますが少しふらつき、ダメージはありそうです。

細谷はダメージからやや動きが緩慢、そこに磯谷の右ボディストレートがヒット!ここでまた細谷がダウン!片膝のままテンカウントを聞きました。

 

磯谷大心、初回KO勝利!

最後のボディへの右は、さほど深く当たってないように見えましたが、少し(磯谷からみて)左の方にそれたことでピンポイントでレバーに当たったようですね。

しかしあのパンチで完全に効かせるとは。。。お祖父さんとは全く異なるファイティングスタイル、長いリーチを誇り、ハードパンチを持つ磯谷。これで2連続初回KO勝利、決着が早すぎてまだその真価は見えませんが、新人王でも優勝候補の一角でしょう。

しかしイケメンですね。高身長でモデルでもいけそう。天が二物も三物も与えているのか、その証明はこれからです。

スーパーライト級6回戦

渡来美響(三迫)デビュー

vs

柴田尊文(グリーンツダ)2勝無敗

アマ時代に拳を交えたふたりが、プロの舞台でも拳を交えます。こういうのは漫画の中の出来事だと思っていましたが、コロナ禍となったあとは割とよくあるのかもしれません。

渡来、やや低めのガードからジャブ、ですが、このジャブが驚くほど速い。スーパーライト級???本当に??

柴田も負けじと突き刺すようなジャブ、これもまた素晴らしいジャブ。

渡来は非常に多彩、スッと近づいて左フック、フィリーシェルスタイルからフリッカー気味のジャブ。2分頃、飛び込みの左フック!で、柴田がダウン!!全然見えませんでした。。。

その後も右に左によく動きながら、ワンツーを放つ渡来。柴田はプレスをかけるも、今のところ渡来の動きを制限することはできていません。

 

2R、プロデビュー戦とは思えないほど落ち着き、リラックスした状態の渡来。今度はロープ際、フィリーシェルからスウェーして右ストレートというメイウェザー・カウンター!色々と魅せてくれます。

中盤には左で狙いを定めて右ストレートをヒット、その後もジャブと左フックを使い分け、出てくる柴田をいなし、右のオーバーハンドをヒット。

3R、渡来はステップを止めません。前半にまたもメイウェザーばりのカウンターをヒット、これで柴田はよろめきます。危険なカウンターを持っている渡来に対して、柴田はそれでもハートを見せて攻めますが、そのパンチはなかなか渡来に届きません。

柴田が攻めればステップでかわしつつカウンター、ステップが間に合わなければボディムーブ。ここまで完璧なボクシングを披露し続ける渡来は、後半にも柴田にカウンターをヒット、ダメージを与えます。

4R、なんとかしたい柴田は、自分から攻めて渡来にカウンターを出させ、そこに合わせようとしているかもしれません。序盤に柴田が攻めてすぐにバックステップを踏む、というのはその現れのような気がします。

しかしそれでも冷静な渡来は誘いには乗らず、左フックから右ストレートをヒット、その後も内と外のパンチを使い分け、柴田にダメージを与えていきます。

後半、しつこくしつこくジャブを突いて追いかけていく柴田をあざ笑うかのように、ステップとカウンター、最後は左フックをクリーンヒットしたところでレフェリーが試合を止めました。

渡来美響、4RTKO勝利!

 

これは、やばい。圧倒的なスピードと、圧倒的なテクニック。デビュー戦にもかかわらず、圧巻のパフォーマンスを見せてくれました。

リングで躍動する、そんなイメージの渡来美響、スーパーライトに超注目のボクサーが現れましたね。スーパーライトとは思えないほど速いハンドスピード、軽やかなステップワークとカウンター、強弱をつけられるリラックスしたボクシングは、見ていて惚れ惚れします。

今後の戦いも、要注目です。

女子スーパーフライ級8回戦

晝田瑞希(三迫)1勝無敗

vs

ぬきてるみ(井岡弘樹)12勝(8KO)4敗

元アマエリート、晝田と、プロ叩き上げ、ぬきの注目の一戦。華麗なステップワークを持つボクサーファイター、晝田と強烈なプレスと鋭い踏み込みを持つぬきの一戦は、非常に好対象なスタイル・ファイトです。

晝田はデビュー2戦目で世界挑戦経験者に挑むことになりますが、日本の誇る金メダリスト、入江聖奈と同等の力を持っています。その晝田が、ここをどのようにクリアするのか。注目の一戦、ゴングです。

初回、やや幅広なスタンスから、先に仕掛けたのは晝田。回転力のあるコンビネーションからすぐさま距離を取る、ヒットアンドアウェイのスタイルです。

ぬきは中盤以降、ようやく手が出始めますが晝田の方が攻撃時も防御時もバランスがよく、パンチの的確性も高い。とはいえ、この展開はぬき陣営も予想できた展開でしょうから、焦りはなさそうです。

2R、サウスポースタンスから速いジャブ、フェイント、バックステップからの左ストレートカウンター。晝田、巧い。やはりテクニック、そのボクシングはぬきを大きく上回っています。

対してプロの意地を見せたいぬきは、肉を切らせて骨を断とうと試みます。晝田が攻めてきたところを連打で返しています。が、晝田はコンビネーションを打った次の瞬間、もうそこにはいません。

 

スロー映像で見ても、晝田のコンビネーションの的確性はエグい。全部当たっています。

3R、ぬきはまだ晝田のスピードに慣れないか、晝田のジャブをかいくぐることはできません。ただ、同時打ちであれば、中に入ることができてきています。

それでもやはり晝田はバックステップも速いため、明確に捕まえる事はできていませんし、プレスをかけて晝田の動きを制限することもできていません。

4R、ここまで圧倒している晝田は、このラウンドはよりアグレッシブ。序盤に右をヒットしてコンビネーションで攻め込み、その後も機動力を活かして多角的な攻めを展開します。

とにかく打っては動く晝田に、ぬきは手を出すことも少なくなってしまいます。

5R、もう折返し。ここまではおそらく晝田のフルマーク、ぬきは強引に行かなければいけません。しかしこのラウンドも先にクリーンヒットを奪ったのは晝田。コンビネーションで攻め込む場面をつくります。

接近戦に勝機を見出したいぬき、強い右で攻め込むパターンは良い感じになってきています。もらいながらもパンチを返し、前に出るハートは素晴らしい、これこそプロボクサー。

6R、前ラウンド、少しぬきにつきあった晝田ですが、ここはサークリング。とにかくステップとジャブが素晴らしく、そこからコンビネーションにつなげるという完璧なパターンには隙がありません。

ぬきは相打ち気味の左右、これは晝田にとっても怖い。更には走るように前に詰め、強振。これもまた、非常に怖い。

 

7R、開始早々にぬきが右ストレートをヒット!これで晝田は尻もちを突くダウン!詰めるぬき!!今度は右フックをヒット、晝田はまたもダウン!!!

まだ30秒しかたっていません!!

ひたすら右を出して攻めるぬき、晝田のダメージは!?

ふりまわすぬきに対して、距離をとる晝田はまだ脚が生きています。追いかけるぬき、ここは晝田に逃げ切られてしまいます。

なんとも素晴らしい右を決めたぬき、徐々に徐々に届くようになっていった右ストレートには、執念を感じざるを得ません。

ラストラウンド、気合十分のぬき。ダメージはどうか?逃げ切りなるか、晝田!超激アツ展開です!

ぬきはなりふかまわず猛進、晝田も右カウンター!!

ポイントはここまで晝田でしょうから、ぬきは倒すしかありませんが、その芽は芽吹いています。

晝田はリズムを取り戻し、ステップワークからぬきの前進にあわせて右を伸ばします。強い右で前進し、近くなればボディを叩くぬき、終盤には晝田も退かず、打ち合い!!!!

ラストラウンド終了のゴング、会場は割れんばかりの拍手!!!

判定は、76-74が1者、77-73が2者、3-0の判定で晝田の勝利。

 

7Rにぬきが2度のダウンを奪って10-7、他はおおよそ晝田のラウンドだったでしょう。ラストラウンドにぬきにつけたジャッジがいたのかもしれませんね。

ポイント差以上の大激闘、両者がともに持ち味を発揮した、本当に本当に素晴らしい試合でした。

勝利者インタビューでは、涙した晝田ですが、これはある種「白星」を重ねながらもプロの洗礼を受けた、という試合だったと思います。これはきっと、また晝田が強くなる布石。

あの2度のダウン、あそこでもう一度倒されていたら試合は終わっていたかもしれません。そこを冷静に生き延び、最後は打ち合ってみせた晝田もまた、本物のプロボクサーだと思います。

こうして華があり、個性がある女子プロボクサーの台頭は、女子ボクシングの未来を感じさせるものですね。今後も期待したい。

そして敗れたぬきてるみ、こちらもハートの強いプロフェッショナルなボクサーでした。7Rの大逆転の可能性を秘めた右には、大いにしびれました。

ともあれこの試合、晝田のスピードも巧さもコンビネーションも見れて、ぬきの意地、一発に全てをかける思いも見れて、大満足です。

 

フェザー級8回戦

佐川遼(三迫)11勝(6KO)2敗

vs

久保隼(真正)15勝(10KO)2敗

超注目の元王者対決。元日本王者、佐川と、元世界王者、久保。

「サバイバルマッチ」という表現があまり好きではない人もいるようですが、私はこの表現に何ともいえない切なさを抱いてしまって、嫌いではありません。

負けた方が死ぬ、ということではなく、勝ったほうが生き残る。生き残るためには、勝つしかありません。

そんなサバイバルマッチ、ゴング。

スーパーバンタムあがりながら、久保の方がやや長身か。佐川は比較的低く構えるので、そのスタンスもあって久保の方が大きくは見えます。ただその分、体つきは佐川のほうががっちりしています。

まずは互いに様子見、ジャブを飛ばし、フェイントをかけ、踏み込むタイミングをさぐるのは佐川。久保はサウスポースタンスから前手を動かし、佐川の入り際にカウンターを狙う素振り。

この中間距離での攻防こそが、この試合のキモでしょう。

そしてよりアグレッシブなのは佐川の方で、佐川が踏み込んでの右ストレートを先に当てるのか、それともそれをかわして、あるいはそれを打つ直前に久保が左を当てるのか。

 

ヒリヒリとした緊張感の中、互いに大きな見せ場はないまま時間が刻々と過ぎていきます。

後半にも佐川は右を伸ばしますが、この右が本当に美しく、よく伸びる。気のせいか、対サウスポーに対しては更に伸びが良いような気すらします。

2R、少し距離が近くなったか。久保も踏み込んでの左ストレートを放っていきます。佐川もジャブ、ストレートをボディに伸ばします。佐川の押し込むような右は、右ボディストレートにも非常に機能していますね。やはりこの頭を左の方に倒しながらの右は、サウスポーに対して効果的、これは対サウスポー用の右なのかもしれませんね。

足の位置については、久保はあまり気にしていないか?佐川は右を出す時は、ほぼ確実に久保の外側を取っています。

いや〜、これはまたおもしろい試合。私はずっと見ていられます。

3R、久保はセコンドからの指示なのか、このラウンド序盤、明らかに足の位置を外側に持っていこうとします。その分、やはり左ストレートは届きやすく、序盤の左ボディストレートはかなり近いところで入ったように見えました。

しかしここで思い切って外側に踏み込んだ佐川は、右ストレートを久保にヒット!!!これでぐらついた久保、続く佐川の右を浴びてダウン!!

なんとか立ち上がろうとする久保ですが、立ち上がれず、10カウント!!

佐川遼、3RKO勝利!!

 

素晴らしい勝利!素晴らしい右ストレートをヒットして試合を終わらせた佐川遼、これはもう何と形容して良いのか。。。

勝負はもしかすると紙一重だったのかもしれません。久保は佐川の右をはずし、左カウンターをヒットするタイミングを掴みかけているように見えました。

ただ、先に当てたのは佐川であり、その一発(厳密に言うと二発)で試合を終わらせてしまいました。やっぱり、佐川の右ストレートは素晴らしい。

一発目の右は、本当に大きく大きく外側に踏み込んだ、明らかにサウスポーに向けた右ストレートでした。二発目の右は、ダメージのある久保は反応できなかった、ノーモーションの美しい右。

「必殺技」というものは、「来ると分かっていてももらってしまう」から必殺技だと。

どんどん必殺技として昇華しているように感じる佐川の右、この右を持つ佐川が何のタイトルも持っていない、という日本のフェザー級のレベルたるや、恐ろしいですね。

タレント揃いのフェザー級、この佐川ですら、まだ日本タイトルに返り咲けるかはわかりません。

まずは見事に生き残った佐川、丸田vs阿部の勝者に挑戦なるか。どっちにしろ、再戦になりますね。

さて、敗れた久保は、少し心配です。これまでも心と身体をすり減らすような濃密なキャリアを歩んできました。この試合、佐川を応援していましたが、これはこれでやっぱり複雑な心境になってしまいます。

かつて、長谷川穂積の後継者、と言われた久保ももう32歳。どのような決意をしようとも、応援したいと思います。

 

放送・配信

ところで、この興行は4/17(日)26:30〜、フジテレビで録画放送(関東ローカル)。ただ、1時間番組で、他の情報も入るので試合で流す時間は限られます。おそらく、メインはフルで流し、セミはハイライト、渡来もハイライト、磯谷は短期決戦だったのでフルで流す、みたいな感じの編集になると思います。

個人的には、セミはフルで見てほしい。見たほうが良い。

FODプレミアムでは、試合ごとのアーカイブが残るので、興味のある方は見たほうが良い。来月もFODではフェニックスバトルを生配信してくれると思いますので、今入っておけば5/10(火)に予定されるフェニックスバトルも、一ヶ月分の料金で見られるはずです。

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