先週末はGGGvs村田が日本で行われたあと、アメリカではライアン・ガルシアの復帰戦、そして大激闘となったエリクソン・ルビンvsセバスチャン・フンドラの暫定王座戦が開催されました。
そして今週末はいよいよ世界ウェルター級の3団体王座統一戦、エロール・スペンスJr.vsヨルデニス・ウガス!そしてこちらのアンダーカードにはラジャブ・ブタエフvsエイマンタス・スタニオニスのWBAレギュラー戦!これは超楽しみですね!
↓プレビュー記事
さてさて、とはいえ他にも週末興行はたくさんあります。
イギリスではプロスペクト、コナー・ベン(イギリス)がDAZNに登場しますし、国内ではタイトル戦だらけの興行が大阪で開催されます。
ということで今回は、スペンスvsウガス以外の週末興行のプレビュー記事です!
ちょっと量が多いので急ぎ足でいきますね。
4/16(日本時間4/17)イギリス
コナー・ベン(イギリス)20勝(13KO)無敗
vs
クリス・バン・ハーデン(南アフリカ)28勝(12KO)2敗1分1ND
超激アツ階級、ウェルター級で将来を嘱望されるプロスペクトの一人である、コナー・ベン。現在のランキングを調べると、4団体全てのランキングで全部5位(!!)という、誰もが認めるウェルター級5位というボクサーです笑。
この階級は、現在クロフォード、スペンス、ウガス、そしてブタエフという4人の王者がおり、同日にスペンスとウガスが統一戦、そしておそらくブタエフとスタニオニスの勝者がそこへ挑戦、という流れになるはずなので、世界タイトルへの挑戦の機会はなかなか巡ってこないかもしれません。
他に控えるボクサーも、ジャロン・エニス、バージル・オルティス(現在離脱中)と若きボクサーだけでなく、キース・サーマンやダニー・ガルシアといったベテラン勢もまだまだ力を残しているという状態。
そこに切り込んできている「デストロイヤー」の魅力は、やはりその攻撃力にあります。前戦では、元王者クリス・アルジェリを衝撃的なノックアウトで屠っています。
↓ベンvsアルジェリの観戦記
ワイルドに攻め入る所がピックアップされがちですが、ベンはディフェンス勘も非常によく、いままで苦戦らしい苦戦はほとんどありません。(1度くらいありましたが、もう数年前の話です。)
今回も期待されるのは、圧倒的なノックアウト勝利でしょう。
対してクリス・バン・ハーデンというボクサーは、2015年にエロール・スペンスJr.とも戦い、前戦ではジャロン・エニスとも拳を交えたボクサー。
スペンスには7Rに2度ダウンを奪われ、8RでTKO負け。エニスには初回早々に圧倒されそうになったところでバッティング、ノー・デシジョン(無判定、無効試合のこと)となっています。
ちなみに、このハーデンはかなりの確率でバッティングによるカットを負っているようです。パンチによるカットも相当数、負っているようですが、それは仕方ないとして、やはり問題となるのはバッティング。
サウスポースタイルのハーデンは、オーソドックスのボクサーに対してバッティングし易い。それを分かった上で、躊躇なく、頭の位置を右前方(ハーデンから見て)に持っていくので、起こりやすくなってしまうのでしょうね。
なのでベンは、このバッティングには十分に気をつけて、ある程度距離を取って戦わなければいけません。あまりに勢いよく踏み込むと、ジャロン・エニスの二の舞になる可能性もあります。
4/16(土)REAL SPIRITS
藤岡奈穂子(T&H)がアメリカの地で堂々としたパフォーマンスをみせ、晝田瑞希(三迫)とぬきてるみ(井岡弘樹)が胸を熱くする試合を見せてくれた日本の女子ボクシング。もしかしたら、ここで女子ボクシングに興味を持った方もいるかもしれませんね。
そして、そんな流れを汲むかのように、週末の真正ジム主催のREAL SPIRITでは女子ボクシング、タイトル戦が3つも組み込まれた興行が開催されます。
WBOアジア・パシフィック・バンタム級王座決定戦
平安山裕子(平仲)vs赤林檎(真正)
前戦、谷山佳菜子(ワタナベ)に敗れ、8勝(2KO)11敗4分となった平安山(へんざん)は、これで4連敗。対して赤林檎は、総合格闘技からの転向組で、2勝(1KO)無敗という戦績のようです。3戦目でタイトル挑戦というのは、最短記録なのでしょうか。女子の場合、そうでもないのか?
平安山はデビューが2010年ということで、キャリア10年以上。連敗からの脱出なるか。
日本女子バンタム級タイトルマッチ
谷山佳菜子(ワタナベ)vs満田美紀(姫路木下)
前戦で平安山との日本王座決定戦を制し、3度目の挑戦で日本王者に輝いた谷山の初防衛戦です。谷山と満田は2020年12月に対戦、谷山が判定勝利を収めています。
それ以来の再戦、王者となって自信をつけた谷山か、タイトル&リベンジとモチベーションの高そうな満田か。互いに負けられない一戦ですね。
日本女子アトム級王座決定戦
伊賀薫(真正)vs樽井捺月(山木)
ともに2度目となる王座挑戦。樽井は前戦で山中菫(真正)に敗北を喫したボクサーで、真正ジムとしても手の内がわかっているような気がします。なので、前戦にプラスアルファの何かが必要そうです。
伊賀は前々戦でOPBFライトフライ級王座決定戦に敗北、2021年12月に再起戦を勝利して今回のチャンス。おそらくアトム級が本来の階級なのだと思います。(アトム級が最軽量級)
放送・配信
このトリプルヘッダーの他、西日本新人王戦が4試合あります。
配信は、真正ジムのYoutubeチャンネル「Boxing Real」にて4/16(土)12:00〜生配信。
4/17(日)You will be the Champion
翌日の日曜日も、大阪。REAL SPIRITSはエディオンアリーナ開催ですが、こちらは大阪市立住吉区民センター。六島ジム主催の興行は、いつものホームグラウンドで行われます。
日本ミドル級王座決定戦
国本陸(六島)5勝(2KO)1敗
vs
酒井幹生(角海老宝石)4戦4勝
2018年にB級デビューした国本は、プロデビュー5戦目で2021年5月、竹迫司登(ワールドスポーツ)の持つ日本王座に挑戦しました。
結果が初回2分46秒KO負け、と聞くと何もできなかったのでは、とも思いますが、国本も竹迫を一瞬下がらせる等の意地を見せた一戦でした。
↓当時の観戦記
2021年12月に再起戦を飾った国本は、2度目のタイトル挑戦で王座奪取なるか。
六島ジム所属の国本はこの住吉区民センター4度目の登場となりますが、このアウェーに乗り込むのが酒井幹生(角海老宝石)。
2019年8月にB級デビュー、プロ5戦目で初のタイトル挑戦です。「プロ5戦目」というのはまさに、国本が日本王座に初めて挑んだ時と同じです。国本は失敗しました。酒井は、どうか。
個人的な見解としては、よりアマ経験が豊富な酒井の方がボクシングの幅があり、総合力が上、という印象です。ただ、六島ジム陣営は無策では来ないはず。
単発気味にしっかりと打つタイプのプレッシャーファイターである国本と、比較的手数を多く繰り出すイメージの強い酒井は、好対照なボクサーに思えます。
果たして、どちらのスタイルが勝るのか。
竹迫司登が返上した日本王座、次の時代を牽引していくボクサーは誰になるのか。
非常に楽しみな一戦ですね。
放送・配信
メインイベントの他にも、デカナルド闘凛生や峯祐輔等、六島ジムのボクサーが揃い踏みです。
ただ、この興行は、生放送、生配信はなさそうですね。
BoxingRaiseでは録画配信をしてくれるようなので、気になる方はほんの少し、情報遮断をして待ちましょう。アップは早いので、当日の夕方か深夜あたりにはもうメインはアップされているのではないでしょうか。翌日なら、ほぼ確実です。
BoxingRaiseはこちら