信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】タイソン・フューリーのラストマッチ?vs暫定王者、ディリアン・ホワイト!

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週末は連日、ボクシング。

日本時間4/22(金)はアメリカでジョエル・ディアスJr.vsメルシト・ゲスタのスーパーライト級戦がDAZN出放映、同日夕刻にはフェニックスバトル、谷口vs石澤のWBO世界ミニマム級タイトルマッチ、こちらはひかりTVとABEMA.TVで生放送が決まっています。

 

↓PXBのプレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

※PXBのメインイベントに出場予定の挑戦者、石澤開(M.T)がなんと2.5kgもの計量オーバー。王者谷口将隆(ワタナベ)は「1kgは落としてこないと試合をしたくない」と言ったそうですが、2時間後の再計量でも2.3kgの計量オーバーにて、石澤は失格。

その後の話し合いで、「ジム側が説得して」試合は行われる事になったそうです。条件は、明日の17:30に石澤が計量し、50.6kg(ミニマム級上限からは3kgオーバー)であれば行われる、とのことです。ワタナベジムは、選手を守ってあげるべきだと思いますが。

石澤が勝利しても王座は当然獲得できませんが、谷口は敗れれば王座剥奪とのことです。

ちょっとメチャクチャな話ですね。。。チケットを買ったファンには気の毒ですが、中止しなければいけないレベルではないでしょうか。これは非常に残念。

谷口は本当に苦労して世界王者となったのに、この仕打ちは色々と非道い。モチベーションの面も、事故のリスクの面も、非常に心配です。石澤が勝っても全く喜べなそうです。

 

翌日、4/23(土)はイタリアでイバン・ズッコvsマルコ・ニコリックがAM3:00からDAZN出放映され、AM5:00からはポール・バトラーvsジョナス・スルタンのWBO世界バンタム級(いまのところ)暫定王座決定戦がWOWOWオンデマンドで配信されます。

↓バトラーvsスルタンのプレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

興行数は多い。ですが、今回DAZNでボクシング観戦する人は少なそう。いるのか?と思うほど薄いラインナップになっています。

そんな中でも、やはり全世界で最も注目を集めるのは、タイソン・フューリーとディリアン・ホワイトのWBC世界ヘビー級タイトルマッチでしょう。

ボクシング界きってのエンターテイナーであるタイソン・フューリー、そしてそのフューリーから見て評価の高いホワイト。

完全なるAサイドはフューリーで、まさにタイソン・フューリー劇場と言っても良いほどだと思うのですが、この試合のチケットはバカ売れ。アンダーカードに興味深い試合もないと思うのですが、不思議なものです。

 

ウェンブリー・スタジアムに当初用意される予定だった座席は85,000席でしたが、なんとこのチケットがたったの3時間で完売。その後、フランク・ウォーレンは座席数を増やし、結果94,000枚ものチケットが売れたそうです。

GGGvs村田は15,000枚のチケットを売るのに四苦八苦していたことを考えると、別の星の出来事のよう。イギリスのボクシング人気は相変わらずすごいし、タイソン・フューリーの人気もすごいものです。

こんなにもたくさんの人が見に来るボクシング興行、アンダーカードではスター選手を売り出すのに使った方が良いと思うのですが、どうやらフューリーの身内で固めています。もったいない。

ということで、今回はタイソン・フューリーvsディリアン・ホワイト、ともすればフューリーの引退試合となるかもしれないこの一戦の、プレビュー記事です。

 

4/23(日本時間4/24)イギリス・ロンドン

WBC世界ヘビー級タイトルマッチ

タイソン・フューリー(イギリス)31勝(22KO)無敗1分

vs

ディリアン・ホワイト(イギリス)28勝(19KO)2敗

現代のヘビー級で、人気実力ともに伴ったスターボクサーといえば、タイソン・フューリー。

わずか1ポンド(450g)だったという体重で生まれ、「強い男になってほしい」との思いから、ファーストネームに「タイソン」と付けられたジプシーは、すくすくと大きくなり。。。過ぎました。

今では身長は2mを越え、体重は120kg近辺で戦うことが多い、巨大なボクサー。

その巨体からは想像できないほどのスピード、ステップワークを持ち、リングIQに優れ、打たれ強くもあるこのボクサーは、姿形こそ違えど、現代のモハメド・アリと言って良いでしょう。

その名を一気に大衆に知らしめたのは、2015年のウラディミール・クリチコ(ウクライナ)戦。現在はキーウ(キエフ)の市長であるビタリ・クリチコの弟で、当時の絶対王者。

 

このクリチコの牙城を崩したのが、当時ほとんど無名と言って良かったタイソン・フューリーです。

この勝利がフロックではなかった、ということは、その後の活躍を見ると明らかですね。

しかし、このフューリーは、突然ヘビー級のメジャー3団体王者となったことで精神的重圧がかかり、躁鬱病を発症、長いブランクを作ってしまいます。

実に2年半以上のブランクを作り、2018年6月に復帰戦を飾ると、その2ヶ月後に再起2戦目。

そして同年12月にWBC王者のデオンテイ・ワイルダー(アメリカ)への挑戦を果たします。

この試合は確かワイルダー優位、だったように思いますが、序盤からフューリーのアウトボクシングが機能。おおよそ勝利を手中に収めたか、に見えましたが、最終回にワイルダーの本領発揮、2度のダウンを奪われて結果ドローでワイルダーの防衛となりました。

フューリーのパフォーマンスには驚かされましたが、ワイルダーの完璧な右を浴びても、すくっと何事もなかったように立ってくる、そのゾンビぶりも注目を集めましたね。

その後2戦を挟んで2020年2月の再戦では、不調のワイルダーに対し、フューリーはややベタ足気味のファイトを仕掛け、見事7RTKO勝利。圧倒的な強さを見せました。

 

この2戦目の圧倒的な勝ち方から、3戦目の開催というのは賛否ありましたが、このトリロジーは結果的には大盛況。序盤から攻め立て、3Rにフューリーはダウンを奪取、しかし4Rに倒し返され、さらにもう一度倒されるというピンチ。しかし復活の早いフューリーは回復、逆にワイルダーは疲弊していき、10Rにダウンを追加したフューリーは、11Rにワイルダーを仕留め切る、という劇的な幕切れ。

この試合はヘビー級の世界戦線において語り継がれる試合ですね。

結果的には、倒し倒されの激闘であったにも関わらず、やはり常にフューリーに余裕が見えたのも事実。フューリーは回復が早く、そしてクレバーで、ワイルダーですら倒すことができないボクサー。

そんなタイソン・フューリーに対して、ディリアン・ホワイトは何かできるのか。

ホワイトは、ジャマイカ出身のボクサーで、現在イギリス国籍。キック、総合といった他の格闘技で鳴らし、ボクシングに転向しています。

プロデビューは2011年、あっという間に駆け上がったキャリアの途中で、2015年、アンソニー・ジョシュア(イギリス)との邂逅があり、7RTKO負けで初黒星。

その後は順当に勝ち進み、デレック・チゾラ、ロバート・ヘレニウス、ルーカス・ブラウン等の実力者たちを降し、2018年7月には元世界王者のジョセフ・パーカー(ニュージーランド)をも降します。

 

翌年、WBC世界ヘビー級暫定王座決定戦により暫定王座を戴冠しますが、その初防衛戦でアレクサンドル・ポベトキン(ロシア)にまさかの5RTKO負け。(この暫定王座決定戦後に一度ドーピング違反により王座を剥奪されていますが、いつの間にか処分取り消しで暫定王者に復帰しています。)この試合はダウンを奪って終始ホワイトが優位に進めていた試合ですが、5Rにポベトキンのアッパーでワンパンチノックアウト。とんでもないアップセットでした。

地力に勝るホワイトは、再戦では4RTKO勝利をしてリベンジ。WBCの暫定王座も取り戻し、タイソン・フューリーへの指名挑戦者としてフューリーの前に立ちはだかります。

ホワイトは非常にジャブが良く、相手のパンチの反応も素晴らしい。身体能力は高いのでしょうね。

それでも、充実のタイソン・フューリーに対して何かトラブルを起こせるか、というと難しいような気がします。

タイソン・フューリー

フューリーは間違いなく、現代のヘビー級最高峰のボクサーです。前段で「充実の」タイソン・フューリーに対して。。。と書きましたが、常に充実しているとは限らないのも、またこのボクサーの魅力でもあります。

ビッグマッチとなると、必ず整えてくるフューリーも、ノンタイトル戦ではそのポテンシャルに見合ったボクシングを披露してきていないのも事実。「負けそうだった試合」「危なかった試合」こそないものの、ワイルダー戦でのパフォーマンスと比べると、やはりモチベーションの差なのか、物足りないと感じます。

 

今回、フューリーはちゃんと仕上げてくるのでしょうか。

タイトルがかかる試合、相手は暫定王座を持つ実力者。そして以前から、フューリーはこのホワイトのことを高く評価していました。ホワイトは過小評価されている、と。

ということでおそらく大丈夫なのでしょうが、一抹の不安はリングに上がるまで拭えません。このことが、この試合が興味をそそる要因ではないか、タイソン・フューリーというボクサーが気になることの理由ではないか、と思います。

試合は、フューリーの仕上がり次第。

どこまで本気かわかりませんが、少し前には「この試合で引退」という発言も取り沙汰されたフューリー。ここに勝てば、ウシクvsジョシュアの勝者とのヘビー級史上初となる4団体統一戦が取り沙汰されるでしょうから、何とか踏みとどまってもらいたい、というのがファンの本音でしょう。

ただ、フューリーは引退の意思をこれまでも幾度か話をしており、確か以前、ワイルダーとの対決の前か後かに「ディリアン・ホワイト」、「アンソニー・ジョシュア」と戦ったら引退、とも話をしていたと思います。

アンソニー・ジョシュアに関しては、ウシクに負け、また商品価値を下げてしまいました。

ホワイトについても、ポベトキン戦での敗戦は、フューリーにとってショックだったかもしれません。

こうなると、フューリーにとってはモチベーションが心配になってきますね。

ともあれ、以前「戦いたい」と語ったホワイトとの一戦、しっかりと仕上げてリングに上がってくれる事を期待しています。ウシクvsAJの再戦については、またウシク応援の身なので、何も言えません。

 

アンダーカードと放送・配信

アンダーカードには、フューリーの友人でありトレーニングメイトだという21勝(6KO)1敗3分のアイザック・ロウ(イギリス)が、14勝(7KO)無敗の同国人、ニック・ボールと戦います。空位のWBCシルバー・フェザー級王座決定戦を争うこの一戦が、おそらくセミファイナル。

その前にはトミー・フューリー(イギリス)がダニエル・ボシアンスキー(ポーランド)とのライトヘビー級6回戦。どのカードも、ちょっと弱いですね。

この興行はイギリスではBTスポーツ、アメリカではESPNが中継しますが、BTスポーツは24.95£(約4,200円)、ESPNは69.99$(9,000円)という金額です。どうでも良いけどヤバいぐらい円が安い。

我々はWOWOWで、約2,500円/月、本当に恵まれています。

 

前日に予定されるバトラーvsスルタンの興行はおまけだとしても、翌週に予定されるシャクール・スティーブンソンvsオスカル・バルデスの一戦は絶対に見逃せません。

WOWOWバンザイ!

WOWOWでの放送は、日本時間で4/24(日)AM5:00からとなっています。

一応、海外サイトを調べるとメインのリングウォークはPM10:00頃じゃないかと。だったら日本時間ではAM6:00頃ですね。わかりませんけど。

まあ、この興行はメインだけで十分なので、それぐらいに準備しておこうと思います。

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