信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

3150FIGHTの祭りのあと。頭の固い老害ボクシングファンが思うこと。

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ボクシングファンだけではなく、多くの方が見たと思われる3150FIGHT。

基本的にボクシング興行というのは、主催が個々のボクシングジムであり、自分のジムの所属選手をメインとして試合を組むがために、やや安全なマッチメイクになりがちです。

しかし、この3150FIGHTは、そのジムの垣根を超えて多くの魅力的なマッチメイクをしてくれたために、ボクシングの試合としてのレベルは非常に高く、本当の意味での真剣勝負を多く見せてくれました。

しかし、この3150FIGHTのような興行ばかりになると、それはそれでボクシング界は成り立たないのかもしれない、と思ってしまったのも事実。

今回のブログでは、この3150FIGHTの祭りのあと、頭の固い老害ボクシングファンが思ったところを書いていきたいと思います。

 

最高だった3150FIGHT

まず、本当に素晴らしい興行だったことは言うまでもありません。

何よりも、個人的メインイベントと思っていた福永宇宙vs山下賢哉が超がつくほどの大激闘、ボクシングのおもしろさを存分に見せてくれたということが大きな理由の一つで、その他にも興行に呼ばれた外国人選手たちの強さを見せつけられ、ボクシングという競技の厳しさを改めて教えてくれました。

私は煽りあいというものに食指は動かないタチなので、記者会見等は見ていませんが、おそらく事前の煽りあいよりも、試合内容でしっかり見せることが出来た興行だったのではないでしょうか。

やはり「試合内容」こそがボクシングで最も大切なものだと私は思います。ただ、それを見てもらうためにも事前準備としての前段階での盛り上がりもきっと必要なのだろう、と、この興行が大盛況のうちに終わった今、思いを強めています。

 

個人的には

さて、私の感覚を話しをしておくと、まずあまりエンターテイメントに走るものは好きではありません。

どちらかというと後楽園ホールの興行のような、サクサクと進むシンプルな興行が好きで、凝りすぎた煽りVもあまり好きではありません。これに気がついたのは、フェニックスバトルを見た時でした。

最初は4回戦のボクサーから煽りVを作っていてすごいな、とは思ったのですが、実際会場でみたり、リアルタイムで見ているとややくどい。もちろん、C級ボクサーにも様々なドラマがあるということは理解していますが、「やらされ」感が出たり、「強ぶる」感があまり好きにはなれません。

メインイベント、セミファイナルといったところではしっかり作り込みをして良いと思いますし、今回の福永vs山下の煽りVは非常に評判も良かったようなので、出場ボクサーにもよるのかもしれませんが。

それでも、私の考えとしては、やはり「前座カード」は「前座カード」であり、注目もされないボクサー同士が好試合を演じ、その試合内容によって見る者の胸に突き刺さることがある、ということもまたボクシングだと思います。

正直なところ、私は配信や中継を見ていても、基本的には実況や解説もあまり好きではなく、唯一しっかりと聞くのはWOWOWくらいのもの。個人的には、ボクシングレイズにラウンドのタイマー(時間が出るようにしてほしい)を足したくらいのものが一番良いと思っています。(この意見が超少数派だということは承知しています。)

 

なので、私はどちらかというとシンプルな興行が好きだな、と改めて思い、だからこそ私自信は頭の固い、オールドなファンだな、と思います。

そんな私も世界戦だけは別で、世界戦に臨むボクサーについては、しっかりと作り込みをして紹介をしてほしい、と思うわけですから、我ながら矛盾しています。

ここ最近の世界戦は、昔と違いシンプルになりすぎています。現在、地上波で放送されるのは井岡一翔くらいのものですが、井岡にはコミットするものの対戦相手のことは全くわからないまま見ているファンも多いのではないでしょうか。

「世界戦」となれば、もっともっと露出がほしいし、その特別感を出すためにも4回戦まで凝った作りにしなくても良いのではないか、とも思います。もちろん、出場したボクサーは嬉しいのでしょうけども。

 

3150FIGHTの良いところ

3150FIGHTの良いな、と思うところは、やはりジムの垣根を超えてボクサーを集めている、というところ。DANGAN興行のように、自前の選手に頼らず興行を組める、ということは非常に大きな強みであり、また、マッチメイクに苦しむマッチメイク力のないジムにとって、大きな味方となり得ます。

こうなると、特に地方ジムはこの興行を目指して良いと思います。

そして亀田興毅ファウンダーの目に止まったボクサーが、大手のジムのボクサーや、名のあるボクサーと戦い、それに勝ってのし上がっていく、そんな姿を見たいのです。

その場合には、しっかりと演出して良いと思います。そして感情移入したボクサーが負けてしまう事だって、ボクシングの魅力の一つでもあると思います。

 

現金orチケット

ちなみに、通常のファイトマネーの倍の金額を現金支給、については、ボクサーたちからはきっと嬉しいという意見が多いのでしょうね。

ただ、私のようなファンからすると、やっぱり選手からチケットを買うのは楽しみの一つでもありますし、チケットを買いつつ「がんばれ」と伝えられる事は、ボクシングを好きになる上で非常に重要な要素の一つ、とも考えられます。(ファイトマネー現金支給であったとしても、チケットを売れば「プラスアルファ」の収入にはなるのでしょうけど。)

井上尚弥がどんなに大きな存在になろうとも、チーム井上はチケットを売り出してくれている(但し抽選販売)し、井上美穂さん名義のメールアドレスから返信がくるし、井上慎吾さん宛ての銀行口座に振り込む。これは、他のスポーツにない、特別なことなのではないでしょうか。しらんけど。

ボクサーを身近に感じるからこそのめり込む、そんな事もあるかと思います。

もう一つ、ボクサーは自らチケットを売る事で営業力を身に着けた方が良いのではないか、とも思います。営業力は、セカンドキャリアで大きな役に立つもの。特にグリーンボーイ(と、今は言わないのかもしれません。)時代については、自らチケットを売る、という営業をしてみるというのも、今後の彼らの人生にとっては良いのではないか、と。

例えばA級になれば現金、とか、チケットか現金か選べる、とか、そんな風にできれば良いのではないか、と思いますね。(そうしているかもしれませんが。)

 

プロボクサーの収入は低いのか

収入というのは、競技に集中するために必要なものです。しかし、私はボクシング業界を「エリート集団」にしてほしくはありません。

プロボクサーになるには、ジムに通い、ある程度の実力をつけ、プロテストに合格するだけ。これは、一生懸命やりさえすれば、誰にでも可能なこと。

仕事をしながらでないとボクシング活動を続けられない。逆に言うと、仕事をしながらでも、ボクシングはできるのです。

社会人になっても、仮に30歳を過ぎても、プロボクサーになることができるのです。そしてそういうボクサーにだって、それぞれ夢があり、見る人を感動させるものを持っています。

これが、野球やサッカーだとそうはいきません。

小さい頃からバリバリやっていないと、プロになれない。

野球の独立リーグでも、サッカーのJ3、はたまたJFLに所属する選手でも、おそらく社会人になってから競技を始めて入団できる人はいないのではないでしょうか。(いたらすみません。)

 

そういう競技にはしてほしくない。だからこそ、グリーンボーイたちにはある程度厳しい環境が与えられてしかるべきだとも思います。その分、門戸は大きく開かれています。しかも、収入を得られるのだから、紛れもないプロアスリートです。

当然、チャンピオンレベルになれば、少なくとも年間2試合でサラリーマンの平均年収は軽く超えておいてほしい。坂晃典のファイトマネーは今度の試合で450万円らしいですが、これは本当に素晴らしい事だと思います。それに対して、4回戦、6回戦のボクサーのファイトマネーを上げる意味はあるのか?と思っていたりもします。

結局最高だったが、持続性はどうか

さて、傍からなので言いたい放題言わせてもらっていますし笑、話もあっという間に逸れてしまったのですが、結論的に今回の3150FIGHTは素晴らしい興行でした。

注目試合が目白押し、ではあったものの、ここまで気を張った観戦となるとおっさんは正直疲れます笑。

なので、やっぱり「メインイベント」とか、「Co-メイン」(セミファイナル)とか言われるように、注目される試合は2〜3試合、多くても4試合くらいに抑えても良いのではないか、と思います。でないと、今度はメインやセミに特別感が希薄になってしまうことも考えられます。

大切なのは、バランスじゃないかなと。

 

そして今回の3150FIGHTのように派手な興行が主流になると、各ジムは興行を打てなくなってしまう懸念もあります。

ジム主催の興行は、たとえアンダードッグとして外国人選手を呼んだとしても、ジム期待のホープにキャリアを積ませる、大事な興行だと思います。

それぞれのボクサーが、毎試合のように命がけで試合に臨み続けると、選手生命を潰してしまう可能性だってあります。昔、世界王者が負けたら即引退したがったのは、世界戦は強豪だらけで疲弊してしまった、という理由が大きいような気がしています。今は世界ランカーのレベルも様々で、映像を通して相手の力量もわかるため、世界王者たちといえどもその防衛戦によって気の張り具合(モチベーション)は様々、少しは息をつけるときもあるでしょう。

この辺りのマッチメイクというのは、選手によっても違えば、プロモーターによっても違うところで難しいですが、格上相手とばかりの試合では見ている方も心配になってしまいます。もちろんキャリアの中で、そういう時期も必要だとは思いますが。

だからこそ、派手な興行があっても良いし、地味な興行があっても良い、と思いますし、「ガチ」なマッチメイクもそうでないマッチメイクもあって良い。注目を集めるだけがプロボクシングの興行ではなく、キャリアを積ませるのもプロボクシングの興行。

ここでもやはり大切なのはバランスで、日本人ボクサーが強さを見せつける試合ばかりでは、わざわざ地方から見に行こうという気にはなれませんが、メインとセミを目当てに行って、その前座に出場したボクサーに感動する、という、これがプロボクシング興行のあるべき姿ではないかな、と思ったりします。

まあ、なので、今回ほど気合の入った3150FIGHTでなくても良いと思うので、続けられるようにがんばってもらいたい、と思います。

 

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