信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】ジョー・ジョイスvsジョセフ・パーカー!暫定王座は、ウシクへの挑戦権!

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9月の第4週、ウィークデイの栗原慶太vs千葉開は非常に楽しみですね。

その他、週末にはシャクール・スティーブンソンも登場し、見ようによっては非常に豪華、とも言えるかもしれません。

ただ、このシャクールについては現地時間の金曜日の興行であり、トップランク興行が仕掛ける興行としては中規模興行という部類でしょう。

vsコンセイサン、というのは確かに楽しみなのですが、いわゆる勝負論がある対決ではない、とも思ってしまいます。

そして、週末に予定されていたリー・ウッドvsマウリシオ・ララは延期。

大激闘必至のこの一戦がなくなったことで、私の個人的超注目試合は、この試合にスライドしました。ジョー・ジョイスvsジョセフ・パーカーです。

破竹の快進撃を続ける「オールドルーキー」ジョイスが、いよいよ元世界王者に挑むという一戦。これは非常に難しい試合ではないでしょうか。

90%以上のKO率を誇るジョイスが元世界王者を乗り越えるのか、それとも未だ力を残す元王者、パーカーが勝って世界線戦復帰を果たすのか。

ということで今回のブログは、ジョイスvsパーカーのプレビュー記事です。

 


9/24(日本時間9/25)イギリス・マンチェスター

WBO世界ヘビー級暫定王座決定戦

ジョー・ジョイス(イギリス)14勝(13KO)無敗

vs

ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)30勝(21KO)2敗

「Juggernaut」(ジャガーノート、ジャガナート)。止めることのできない巨大な力、圧倒的破壊力、という意味を持つ単語。

このジャガーノートというニックネームをもつジョー・ジョイスは、遅れてきたスーパールーキー。

KO率からはパワフルに振り回すパンチャーをイメージさせますが、ジョイスのボクシングは素晴らしいステップワークから素晴らしいジャブを突き、ストレート、フックへとつなげるオーセンティックなもので、およそパワーがあるようには見えません。

しかし、築いてきたノックアウトの山は、相手に届く最短の軌道で出る彼のパンチこそが、まさに「ジャガーノート」だということを物語っています。

ボクシングを始めたのは非常に遅く、22歳の時。

陸上競技を諦めてボクシングに転向したジョイスは、26歳で国際大会に出場し始め、数々のタイトルを獲得。30歳で出場したリオ五輪では、スーパーヘビー級で銀メダルを獲得するという偉業を成し遂げます。

そして、翌2017年10月、32歳でプロデビュー。

 

4戦目でコモンウェルスのタイトルを獲得し、2019年には一度はデオンテイ・ワイルダーを相手に判定まで粘った元WBC王者、バーメイン・スタイバーン(カナダ)を6Rで撃破。

同年、10戦目にしてようやく判定での勝利(ブライアント・ジェニングス戦)を挙げ、2020年11月には英国人ライバル対決へと臨みます。

ヨーロッパ圏において非常に多くのタイトルがかかったこの一戦の相手は、現在のWBAレギュラー世界ヘビー級王者、「ダイナマイト」ダニエル・デュボア。

若く、危険な王者を相手に見事なボクシングを展開し、デュボアは目が腫れに腫れ、続行不可能となってTKO勝利。ひとまわりも下の若きダイナマイトに完勝、という試合は、大きく評価を高めた試合でもありました。

↓ジョイスvsデュボアの観戦記
boxingcafe.hatenablog.com

 

 

その後、カルロス・タカム(カメルーン)、クリスチャン・ハマー(ルーマニア)を退け、とうとう(暫定ながら)世界王座へ王手をかけます。

さて、その対戦相手は、全くもって勝利を約束された相手ではありません。

過去一番の強敵、といって差し支えはないでしょう。

ジョセフ・パーカーもアマチュアボクシングからのキャリアで、世界選手権への出場経験もあるようです。

お国柄、体躯に恵まれたパーカーはおそらくラグビーもやっていたと思われますが、パーカーが選んだのはボクシングだったようです。

ロンドン五輪に出場できなかったことから2012年にプロデビュー、その後は連戦して連勝。太平洋圏のヘビー級タイトルを総ナメにし、我々日本人にとっても身近であるOPBF東洋太平洋タイトルも獲得しています。

英国、米国という潮流から外れているパーカーでしたが、2016年5月にカルロス・タカム(カメルーン)を撃破、そして同年12月にはWBO世界ヘビー級王座決定戦へと出場します。

 

当時、王座は空位でした。その前年、長期政権を築いていたウラディミール・クリチコ(ウクライナ)がタイソン・フューリー(イギリス)に敗北して政権交代、しかし新たな王であるフューリーはメンタルヘルスの問題もあってその王座を放棄、まるで願いを叶えたドラゴンボールのように王座は世界各地へと散らばった、という時期でした。

そこへタイミングよくチャンスが回ってきたパーカーの相手は、のちの世界統一ヘビー級王者、アンディ・ルイス(アメリカ)。このルイスに2-0のマジョリティ判定で勝利したパーカーは、ニュージーランドで初めてヘビー級の世界王者となりました。

その後、2度の防衛を果たしたあと、当時無敗のWBAスーパー・IBF世界統一ヘビー級王者だったアンソニー・ジョシュア(イギリス)に敗れ、無冠に。

復帰戦となった4ヶ月後のディリアン・ホワイト(イギリス)戦でも判定負けを喫し、初黒星からの連敗を経験しています。ただし、このホワイト戦は不運なダウンにも見舞われ、決定的に「敗北した」という内容でもありませんでした。あ、ジョシュア戦は完敗中の完敗です。

その後、6連勝して迎えるのが今回の一戦。前戦、前々戦はデレック・チゾラ(イギリス)戦であり、薄氷の勝利ではありつつも、何とかサバイブしています。

 

さて、このジョセフ・パーカーは、フィジカルの強さとタフさを併せ持った、基本的にはファイタータイプ寄りのボクサー。もちろん脚を使ったボクシングもできますが、今回のジョイス戦ではグイグイと前進するということが予想されます。

ジョイスは鋭いジャブとステップワークで迎え撃つ、という展開になると思われます。

これまで、ダウンを喫することはあってもKO負けは一度もない、ジョセフ・パーカー。アンソニー・ジョシュアのパーフェクトレコードをストップしたのも彼でした。

そして、もう一つの敗戦であるホワイト戦では、序盤に不運なダウンを取られながらも、後半に大きく巻き返し、あわや逆転KO勝利か、というところまでホワイトを追い詰めました。

未だ、力を保持していると思われるジョセフ・パーカーに対して、37歳のプロスペクト、ジョー・ジョイスは勝てるのか。そしてもしくは、このパーカーを倒せるのか。

ちなみにパーカーは30歳です。ヘビー級という階級を考えると、ここからがプライムタイム。

まあ、これは非常に楽しみですね。

ジョセフ・パーカーというボクサーは、オセアニア圏のボクサーのため、日本人にとっても仲間意識が発生してくるボクサー。

 

どちらも応援したい、という気持ちもあるのですが、個人的にジョー・ジョイスをスポンサードしている英国ボクシングブランド「FLY」にもっともっと有名になってもらわなければいけないので、ジョー・ジョイスを応援します。

37歳で初戴冠、というのも夢がありますし、ボクシング競技開始22歳というのも非常に夢があることです。

この勝者は、オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)への挑戦権を得ることになりますね。

今後のヘビー級は、ワイルダーvsアンディ・ルイス、vsウシクだとか、タイソン・フューリーvsアンソニー・ジョシュアだとか囁かれていますが、誰がどう当たっても楽しみな試合ばかりですね。

「相性」というものが多分に作用しそうなこのヘビー級戦線、今後も楽しみに見ていきたいと思います。

 

WBC・IBF・WBO女子世界フェザー級王座統一戦

アマンダ・セラノ(プエルトリコ)42勝(30KO)2敗1分

vs

サラ・マフード(デンマーク)11勝(3KO)無敗

女子ボクシング史上最大の戦い、と言われたケイティ・テイラーvsアマンダ・セラノの一戦から5ヶ月弱。

セラノが早くもリングに帰ってきます。

女子ボクシング界の「The Super Fight」は、事前の盛り上がりからその試合内容、試合後の両者の姿、どれをとってもパーフェクトなイベントだったと思います。

boxingcafe.hatenablog.com

 

この試合を経験したアマンダ・セラノは、1年くらい放心して休んでも良いくらいのものですが、週末に元々保持していたWBC、WBO王座の防衛戦、ではなく、なんとIBF王者であるサラ・マフードとの統一戦。

前戦で敗れたセラノですが、互角の戦いはどちらが勝ってもおかしくありませんでしたし、決して評価を落とす内容でもありませんでした。

燃え尽きてしまうのではないか、というレベルのものすごい10ラウンズを戦った両者、それを見た観客、そして視聴した我々、みんなが勝者というような試合。

しかし思った以上に早くリングに戻ってきたセラノは、心の底からファイターです。

女子ボクシングというカテゴリーの中で、史上最高のマッチアップであり、史上最高のファイトとなった前戦を経て、どのような戦いを見せてくれるのか、非常に楽しみです。

 

【放送・配信】

さて、この興行はイギリスではBTスポーツが生中継。そしてアメリカではESPNが前日のシャクールvsコンセイサンに続いて生中継とのことです。

しかし日本では、残念ながらこの放送はありません。

私はESPNで視聴しますので、観戦記をお待ち下さい。

ちなみに日本ではこの9/24(日)、ボクシングファンのほとんどが注目していないエキシビジョンがありますね。ABEMA.TV、そしてU-NEXTで生中継されるRIZINというイベントです。

鍛え上げられたフロイド・メイウェザーJrが観れるなら良いとは思うのですが、メイウェザーは残念ながらトレーニングはしていなさそうです。叙々苑食いまくっているみたいです。

おそらくメイウェザーは、たった3Rなのでのらりくらりとやるのでしょう。

ということで、お腹タプタプ(たぶん)メイウェザーの緩慢な動きでも良いから見てみたい、という方はPPVを購入してください。Youtuber兼格闘家、朝倉未来氏とのエキシビジョンマッチです。

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円安がエグい。

元々超少ない利益が、ゼロになっていることに気づいてしまいました笑。

さすがに赤字になりそうなので、少し落ち着いたら値上げをしようと思います。

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