信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】ジョー・ジョイスvsジョセフ・パーカー!ヘビー級第2グループ、トップにFLY!!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

さて、週末最も楽しみにしていたジョー・ジョイスvsジョセフ・パーカー。

37歳のプロスペクト(!?)ジョー・ジョイスが元世界王者に挑むという一戦です。

この一戦は、現状ウシク、フューリー、ジョシュア、ワイルダーというトップグループへの挑戦権をかけた、第2グループの筆頭を決めるという意味合いの試合だという風に思います。

しかし、この興行は残念ながら日本では未配信。イギリスのBTスポーツの興行は日本でやらないことがほとんどですね。

アメリカではESPNが中継してくれたので、ESPNを契約している私としては大変にありがたい。

さて、今回のブログではジョー・ジョイスvsジョセフ・パーカー、セミファイナルにはアマンダ・セラノがまた統一戦に臨むという興行の観戦記。

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 


9/24(日本時間9/25)イギリス・マンチェスター

イギリスではBTスポーツが中継した興行、アメリカではESPNで中継。日本での中継は無し。

私はESPNで試聴しましたが、放映開始の最初の試合は女子ボクシングの試合、その後、男子ボクシングの試合が2試合続き(見ていませんが)、セミファイナルという流れ。

セミファイナルはアマンダ・セラノ(プエルトリコ)vsサラ・マフード(デンマーク)の一戦、世界女子フェザー級の統一戦でした。

マフードも好ボクサーでしたが、ここはさすがセラノ、完勝。そのパンチは非常に力強く、前に出ながら戦うからこそ被弾もしますが、一貫してアグレッシブなスタイルを貫いていました。

私はアーカイブでディレイ試聴していますが、情報遮断さえうまくいけば(今回は全くストレス無し笑)、この方が効率は良い。何せこの興行は5時間超の興行です。

 

WBO世界ヘビー級暫定王座決定戦

ジョー・ジョイス(イギリス)14勝(13KO)無敗

vs

ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)30勝(21KO)2敗

そんなこんなでメインイベント。テレビ放映だけでも既に4時間以上が経過しているようです。全てを見る気にはなりませんが、この試合を観れるのは本当にありがたい。

アメリカのテレビチャンネルだからか、現地の声(リングアナウンサーの声)等は非常に小さく聞こえます。本当に現地の音を拾っている(マイクにつなげていない)というような感じ。実況の声はアメリカからだと思いますが、異常にでかい。

ESPN作成のトップランク興行とは違い、リングコール時にも戦績等のテキスト紹介は非常に控えめ。これはBTスポーツの画面そのままなのかもしれませんね。

そんなことはどうでもよくて、ゴング。お客さんはたくさん入っています。

ジョイスがいつものようなパタパタと歩くフットワークでプレス。パーカーはややサークリングしながら、という立ち上がり。

ジョイスは軽快とは言えませんが、この独特なバランスのステップワークで相手との距離感を保つのが得意。

しかし軽快なステップのパーカー、初回からパンチを振るい右をヒット、下がりながらも時に強く出て攻め、そのジャブは非常に鋭く、うまくボックスしています。

対して、ジョイスのジャブは非常に真っ直ぐで突き刺すようなジャブ、このジャブと右オーバーハンドで幾多のボクサーを沈めてきました。

 

2R、ジョイスほどキレのないパンチャーも珍しい。スムーズとは言えない固いボクシングながらも、長い距離から槍のようなジャブを放ちます。

パーカーもコンビネーションで対抗、こちらは上体を柔らかく使ったディフェンスも良いですね。このラウンドは、追いかけるジョイスの方がクリーンヒットがやや多いという印象。

3R、ジャブ、ストレートでパーカーを追い詰め、距離が近くなったところで左右の強いフックを叩きつけるジョイス!これにカウンターのフックで対抗するパーカー、共にかなり危険な距離で戦っています。

お互いにパワーパンチをヒットし合うという展開、これはさすがに最後まで行かないでしょう。

4R、先手はジョイス、ですが、パーカーは上体をうまく折って右クロス。ジョイスのノーモーションのジャブにあわせるとはやはりパーカーも素晴らしい。

後半、パーカーがノーモーションのショートの右をヒット!全然顔色を変えないジョイス、恐るべし。

ここまではイーブン、でしょうか。

 

5R、コンパクトなジャブでプレスをかけるジョイス、そこから必勝パターンの右オーバーハンド。パーカーは下がりながらディフェンシブに戦いつつ、要所でコンビネーションで踏み込みます。

6R、さらにプレスを強めたジョイス。止まらない手数、このパンチのスピードは速くないのですが、一つ一つがファイティングポーズのポジションから出るので分かりにくいのでしょうね。明らかにパーカーは被弾が増えていますし、コーナーに詰まる場面も多くなっています。

その過程でパーカーのパンチも当たりますが、ジョイスがダメージを負っているそぶりはありません。パーカーにパンチがない訳ではないはずです。

7R、攻められるもパーカーのパンチにはまだキレがあります。しかしそのキレのあるパンチはジョイスの突進を止めることができず、ジョイスはそのソリッド(堅い)なパンチを次々にヒット。特にボディは効果的だと思います。

ジョイスの不思議なところは、見た感じ強そうなパンチではないところ。しかしこのパンチは非常に強く、このラウンド後半、右オーバーハンドをヒットして明らかに効かせ、左フックでパーカーは右目付近をカット。

8R、これはジョイスのKO勝利があり得るか。ジョイスは焦らずにジャブから攻め、右ストレートからボディへ返します。前ラウンド後半、グロッギーになったジョイスはまだ回復していなさそうで、ジョイスは大チャンス。

しかしパーカーも大したもので柔らかいディフェンスで何とかやり過ごし、時折キレのあるコンビネーションで反撃します。

パーカーが離れる瞬間、ジョイスの右オーバーがパーカーを襲いますが、これは気をつけなければいけません。

ジョイスにも打ち疲れが見え、スローなパンチはよりスローに。

 

9Rはジャブと比較的細かなパンチを使うジョイス。やっぱりちょっと疲れたのか、それともこういう作戦か。

中盤、パーカーが右をヒットして会場が湧くと、ジョイスはすぐにコンビネーションを出してポイントを取られまいと反撃。少し休んでいただけのようです。

後半はまたパーカーに対してプレスをかけていくジョイスですが、疲れはかなり見てとれ、いつもの馬鹿正直なほどのガードポジションまで両手が上がりません。

10R、ここまで来たらジョイスに倒してほしい。しかし、パーカーは非常にタフで、いくらボディを叩かれてもそのスタミナは衰えず、やはりフィジカル面も強いのでジョイスを押し返す場面も散見されます。

そして時折放つキレのあるコンビネーションは、貰えば怖いパンチ。

後半、パーカーはワンツーから左フックのダブルをヒット、その後も左フックをヒットして、もしかしてここから逆転するのか、と思わせる雰囲気を作ります。

 

11R、しかし当然優勢なのはジョイス、このラウンド開始早々グイグイとプレスをかけて左右のパンチを繰り出し、パーカーに迫っていきます。

ジョイスが左右のフックを叩きつけると、パーカーは距離を潰してこれを凌ぎ、リターン。しかしジョイスももらいながらも打ち返し、すぐさまパーカーはロープ際。

両者ともにかなりキツそうな展開から、ジョイスが左フックをクリーンヒット!!!

これで溜まっていたものが噴出したか、パーカーはダウン、立ち上がるも足元がふらつき、カウント9のところでレフェリーがストップ!!!

ジョー・ジョイス、11RTKO勝利!!!!

おおおおおおお・・・!!これは、中盤くらいにジョイスのKO勝利か?から、後半にはやっぱりパーカーを倒すのは困難か・・・からの、ノックアウト。

ジョイスには、パーカーを倒してほしい、とは思っていたものの、実際倒せるかどうかは半信半疑でした。というか、勝てる確信すらありませんでした。

 

それが見事なノックアウト勝利、ジョイスがこの試合で証明したことは非常に大きいと思います。「ロングレンジ・ビッグレフトフック!」と実況の方も興奮気味に話していますが、やはり真っ直ぐのジャブと真っ直ぐの右ストレートがあってこそ活きる、外からのパンチだと思います。

このジョセフ・パーカーに勝てるヘビー級は数名はいると思いますが、ジョセフ・パーカーをしっかりと倒せるボクサーがヘビー級にいるでしょうか。思い当たるのはデオンテイ・ワイルダー、もしくはタイソン・フューリーも可能性はあるかもしれません。

ちなみに試合内容としては、正直、距離の長い(使い方がうまい)ジョイスが距離を取るかと思っていましたが、最初からガンガンいきましたね。回転力に勝るパーカーは接近戦で戦っても良かったと思います。結果、ロング〜ミドルの距離でこのジョイスを攻略することは困難でした。

 

まあ、とにかく。

この不恰好なステップを踏み、一見何の工夫もなさそうなボクサー、ジョー・ジョイス、しかも37歳には大注目です。

今回被弾も多かったですが、ジョイスが岩のような顎を持っていることもわかりましたし、スタミナの証明もできましたし、リングIQだって証明してくれました。

オレクサンドル・ウシク相手には正直部が悪いかもしれませんが、ウシクにしてもこの当て勘の良いソリッドパンチャーの全てのパンチを躱せる訳ではありませんから、可能性はゼロではありません。

ジョー・ジョイス、WBO世界ヘビー級暫定王座獲得、おめでとう!

ちなみに、このパーカーにKO勝ちできそうなヘビー級のひとり、デオンテイ・ワイルダーは10/15(日本時間10/16)にロバート・ヘレニウス戦。同日行われる世界ライト級4団体統一戦よりも、世界中の話題はこっちのノンタイトル戦なんでしょうね。

 

皆さんへの朗報は、この試合はU-NEXTで生配信される、とのこと。

元々WOWOWが生配信予定でしたが、両方ともでやるのかな?

U-NEXTはアメリカのテレビ局、FIGHT  SPORTSと契約したとのことで、今後U-NEXTを介してこの米国FIGHT SPORTSの番組が見れるようになるようです。このFIGHT SPORTSに関しては、どんなプラットフォームなのかをもう少し調べて書こうと思いますので、少々お待ち下さい。焦って加入する必要はありませんので。

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