信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】衝撃決着続出!宇津木秀vsジロリアン陸、重岡優大vs仲島辰郎、WATANABE&DANGAN!!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

さて、行ってきました、11/17(木)のWATANABE PROMOTION & DANGAN興行。

興行の名前が長い。。。あと出場するタイ人の名前も長い。。。

そんな事は置いておいて、大注目の日本ライト級タイトルマッチ。

超がつくほどの正統派、ストロングスタイルを持つ日本ライト級王者・宇津木秀に、エンターテイナーであり尋常ではない当て勘を持つワンパンチフィニッシャーのジロリアン陸が挑むという日本ライト級タイトルマッチ。

セミを飾るのは弟に次いで世界を目指す重岡優大の日本王座決定戦で、対戦相手の仲島辰郎は3度目の正直を目指す。

アンダーカードには富施郁哉、関根幸太朗といったホープたちが固め、初戦からバチバチの50-50の戦いが拝めるというこの興行。

11月の国内で行われる興行としては、11/1(火)に終わったLIVE BOXINGに次ぐ注目興行、今回のブログはその観戦記です。

 

 

11/17(木)WATANABE & DANGAN

とにかくジロリアンの置きチケットで長蛇の列です。その人気はすさまじいですね。私は宇津木からチケットを買ったので、スイスイと入場。

テンプル神原(DANGAN AOKI)4勝2敗

vs

高根秀寿(角海老宝石)4勝(1KO)3敗

初回、良いタイミングでジャブを打ってサークリングする神原。機動力が目につきます。そこからコンビネーション、特にアッパーが良い。高根はガードを固めて前進するも、神原のステップワークが良く、届きません。

2Rもテンプルはジャブが良い。高根の攻め時にスッと出すジャブ、右ストレートは好タイミングです。高根は初回よりもプレスを強め、特に終盤には強引に攻め込む姿勢を見せます。

3Rも引き続き神原は良いジャブ、的確なアッパーカット。高根はガードを固めてプレスしますが、中盤には神原の右カウンター。

 

4Rの序盤、神原はコンビネーションから右をヒット!それでも止まらない高根、中盤には打撃戦に発展します。

5R、神原はサークリングしながらコンビネーション。高根は強いプレス、しかし神原の方が手数、コンビネーション、アングルにおいて優れているようにも思います。

ラストラウンド、安定したフットワークとコンビネーション、カウンターで勝負する神原。高根の入り際に打つカウンターのタイミングも良い。

判定は、58-56、59‐55で神原を支持。

見事、自分のボクシングを貫いたテンプル神原。非常にタイミングが良かったですし、アングルも素晴らしかったと思います。

高根はもっとぐいぐい行きたかったでしょうが、ジャブとストレートで止められてしまった感じがありますね。

お互い、ナイスファイトでした。

 

関根幸太朗(ワタナベ)vsキティポン・モンコンサワトタセム(タイ)

あまり期待はしていませんでしたが、初回からキティポンは思いっきり振ってきます。これは、ちゃんと勝ちに来ているタイ人です。

しかし開始30秒で関根がコンビネーションでダウンを奪取!

立ち上がったキティポンに対して、明らかに決めにいく関根ですがやや力みがあるか。

コーナーに詰めて強烈なボディ、キティポンはあきらめることなく強いパンチを返してきます。その意気やよし、です。

キティポンが思いっきりたたきつけてくるパンチに対して、関根はブロッキング。これはガードの上からでも効きそうなパワフルなパンチであり、非常にスリリング。

2Rに入ってもキティポンは強振してきます。

しかし関根はキティポンのジャブに右クロスをあわせて、左フックをフォロー!これがまともにヒット、キティポンは後頭部を打ち付ける痛烈なダウン!

これでレフェリーがストップ!!

関根幸太朗、2RTKO勝利!

いやー、とんでもない倒し方です、関根。やはりこのボクサーは非常に魅力のあるボクサー。今回のタイ人はやる気のあるボクサーでよかったですね。相手あってこそのこの倒し方。ちょっと強引だったようにも思いますが。

 

富施郁哉(ワタナベ)vsアピナット・クンチャエトン(タイ)

初回、富施の速いジャブ!そしてワンツー!アピナットはそのワンツーの打ち終わりに右を振るってきます。なかなか反応の良いボクサーです。

中盤、強い左ストレートをヒットした富施、その後もステップしながらプレス。

後半には攻め込んだアピナットにカウンターの右、これでアピナットはダウン。

2R、富施はプレスをかけてアピナットを追い詰めていきます。アピナットは富施が打ってくれば返す、という程度で、非常にディフェンシブな戦い方。これはなかなか圧倒しつつも倒しにくい展開です。

3R、逃げるだけになってしまっているアピナット。勝つ気はなさそうで、早くもサバイバルモードです。

4R、富施は重心を低くしてプレス。中盤、強いフックからコーナーにアピナットを釘付けにした富施は、パンチをまとめるとアピナットはずるずるとマットに沈みます。

立ち上がったアピナットに攻め入る富施、終盤、気力をなくしたように倒れこんだアピナット。試合終了です。

富施郁哉、4RKO勝利。

 

これはあれですね、無気力なタイ人でしたね。早々にあきらめてしまったのか。

ディフェンシブに戦う、戦う??タイ人を相手に、中だるみせずにしっかりと仕留めきれたのは良かった事だと思います。

セミファイナルの前に、久我勇作の引退スパーリング、引退式が行われました。

引退スパーリング、というのは個人的にあまり好きではありません。引退を決めたボクサーに、さらにダメージを与えるようなことをして何になるのか。

しかも久我のスパー相手は古橋岳也。超がつくほどの大激闘を繰り広げたふたり、今回のスパーも大激闘になってしまうのではないかと心配します。

初回はやや久我に花を持たせようとした感じの古橋。2Rの1分を過ぎると来い来いと互いに挑発、かつての激闘を思わせるような打撃戦。

「あまり好きではない」引退スパーリングでしたが、これは鳥肌が立ちましたね。今日ここまでで一番の拍手がおきたこの二人の激闘も見納め。これこそが強敵と書いて「とも」と呼ぶ、永遠のライバルという関係なのでしょう。

 

日本ミニマム級タイトルマッチ

重岡優大(ワタナベ)5勝(3KO)無敗

vs

仲島辰郎(平仲)11勝(7KO)3敗1分

さて、早めに進むこの興行のセミファイナルは、日本ミニマム級タイトルマッチです。

重岡優大優位も、3度目の正直を目指す仲島は、前回、前々回よりも気合を入れてくるはずです。ちなみに青コーナー側のリングサイドには、今話題のリドワン・オイコラ。

 

注目の一戦、ゴング。

初回、軽快にステップを踏んでプレスをかけるのは重岡。仲島はサークリング、というか、早々に気圧されているようにも見えます。思った以上のプレスなのか。

リング中央からガンガンプレスをかける重岡は、仲島がまわる方向を遮るようにフック、これが仲島にヒット。

中盤、多彩なアングルからパンチを放って攻め入った重岡、左をヒットしてダウンを奪取!

立ち上がった仲島に対して狙う重岡、コーナーに詰まる仲島!

重岡は狙いすぎか?と思いましたが、しっかりとコンビネーションをヒット、終盤にも左をヒット!

2R、重岡は余裕をもってリング中央を陣取ります。その後はじりじりとプレス、狙いすぎかちょっと手数は少ない。

 

こうなると仲島がリズムを取り戻してきて、パンチも出始めます。仲島も打ち返すようになって、強い右から反撃。

後半、重岡は仲島をロープに詰めてフックをヒット、しかし終盤には仲島も左フックをヒットしています。

3R、重岡は前手を伸ばして距離を測り、一気にいくタイミングを探っているように見えます。仲島も不用意に下がらず、カウンターを狙っているか。

1分が過ぎようかというころ、重岡は突如としてプレスを強め、強い左右を振るって仲島に迫ります。ロープ際で右フックをヒット、ぐらりときた仲島に追撃の右フックで仲島はダウン!

仲島は立ち上がるも、レフェリーは試合をストップ!

重岡優大、3RKO勝利!

いやー、強い。反則的強さです、重岡優大。

途中、ちょっと狙いすぎのようにも感じましたが、決めるべきところで決められるこの決定力の高さたるや、ミニマム級らしからぬ豪打ですね。

 

弟、重岡銀次朗は2023年1月6日に世界初挑戦を迎えます。

来年、マッチメイク次第で兄弟同時に世界王者になれるかもしれませんね。

あとは、インタビューでも語ってくれましたが、是非タイで獲ってきてもらいたいですね。この決定力があれば、たとえ敵地であろうとも可能だと思います。

日本ライト級タイトルマッチ

宇津木秀(ワタナベ)11勝(9KO)無敗

vs

ジロリアン陸(フラッシュ赤羽)14勝(13KO)3敗

そして、いよいよ、メイン。

いよいよ、とか言っても、まだ20時です。

興行開始からまだ2時間しか経っていませんが、この充実感。素晴らしい興行です。

とにかくジロリアンの応援団がすさまじい。一体感を感じますね。でも歓声は禁止ですよ。

 

さて、初回のゴング。

王者、宇津木はグローブタッチを振り払い、ツー・ワンを振るいます!

ジロリアンも強いワンツーで攻め込みますが、このワンツーがまた鋭い。

じりじりとプレスをかけるのは宇津木、ジロリアンのワンツーにはバックステップで対応しています。これは非常に良い策だと思います。ジロリアンのパワーは、おそらくブロッキングでは無効化することができません。

そして、宇津木はプレスをかけていくことで、バックステップできるスペースを作り出すことができています。

ジロリアンは力強いコンビネーションも出すようになっていきますが、宇津木はここでブロッキング。やはりそのパワーはすさまじく、宇津木は体が少し、泳ぎます。

宇津木は素晴らしいジャブ、そして左ボディ。ジロリアンは強い左右を振り回す。

両者ともに持ち味を発揮した、と思える初回です。

 

2R、宇津木のジャブはほれぼれするほど素晴らしい。時折出す肘から前をチョップのように出すジャブ、これは内山高志を彷彿とさせるジャブですね。

宇津木のジャブの打ち終わりにジロリアンも右、これは当たりませんが良いタイミング。

ジロリアン陸、随分とボクシングが上達しているように感じます。もう少し、力みのある、やや力任せ寄りのボクシングだったように記憶していますが。

宇津木が素晴らしい右ボディをヒットすると、ジロリアンも強い左右のフックで反撃して譲りません。

ジロリアンの右アッパーは超が付くほど危険な代物で、これは宇津木にヒット。

終盤、ジロリアンがその右アッパーから左フック!これがクリーンヒット!!宇津木はぐらついたか!?

ここはこらえたものの、その後バランスを崩してグローブをマットにタッチ、これはスリップ裁定ですが、ダメージがありそうです。

 

3R、宇津木がプレス、ジロリアンが右を振ってくるところにリターンの右ボディ!

続けて右ボディをヒットした宇津木、ジロリアンは少しボディを嫌がっているか。

1分ほどのところでジロリアンの右にあわせて左ボディ!この!左ボディのタイミングこそ、まさに内山高志の左ボディです!これでジロリアンはダウン!!

立ち上がったジロリアンに会場は大きな拍手!宇津木はここで非常に冷静、変わらずジリジリとプレス。

宇津木はまだまだボディから崩す作戦で、強い右ボディをヒット!ここでジロリアンは気持ちを見せて反撃、逆転を狙って強打!ここを打ち返す宇津木、ブロッキングもしっかりしています。

残り40秒のところで宇津木は右カウンター!ぐらりときたジロリアンに追撃の右クロスでジロリアンは2度目のダウン!

諦めることなく、立ち上がるジロリアンに会場は大きな拍手!

宇津木は攻め込み、ダメージありありのジロリアンもまだまだ打ち返す!しかしジロリアンが前のめりに膝をついたところで、レフェリーがストップ!

 

宇津木秀、3RTKO勝利!!!!

とてつもなく、濃密な3ラウンズでした。

地力の差、というと非常に陳腐ですが、宇津木は非常に強かった。

しかしジロリアンも何かを起こせる力を確実に有しており、だからこそ、宇津木も十分な警戒のもと、このパフォーマンスができたのだと思います。

終わってみれば、序盤のKO決着、というのは、ハーンズvsデュランと並べてはいけないか。

ともかく、宇津木秀はその期待以上の強さを見せつけ、ジロリアン陸はその強い宇津木を脅かす場面を作りました。

両ボクサーの今後の活躍にも期待したいものです。「両ボクサー」です。間違っても、この敗戦でキャリアを閉じることのないように、願いたい。

 

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