11/27(日)はボクシング三昧。
お金を一切かけなくとも、昼から夜にかけて、ほぼ一日中ボクシングを観戦できる状態になっていますね。それは、ABEMAが無料生配信してくれる、3150FIGHT SURVIVALがあるからで、更にトヤマボクシングジム主催の「拳闘の道」の興行はsakanaさんのYoutubeチャンネルで生配信をしてくれます。
↓sakanaさんのYoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/@sakana.channel/videos
ただ、海外ボクシングファンにとって最も重要な試合は、ホセ・セペダとレジス・プログレイスが闘う、WBC世界スーパーライト級王座決定戦で異論はないはずです。
ということで、今回のブログではセペダvsプログレイスのMarvNationプロモーション興行のプレビュー記事と、その視聴方法について。
11/26(日本時間11/27)アメリカ・カリフォルニア
カリフォルニア州、カーソンで開催されるこの興行は、マービン・ロドリゲス率いるマーブネイション・プロモーションというプロモーション会社が主催する興行です。
だからなのか、試合の放映はESPNやShowtime、FOXといった大手のケーブルテレビではなく、FITE.TVという全世界でインターネット配信を行っている配信事業者が放映します。
このFITE.TVは基本的にPPV形式で興行を売り出していますが、住んでいる国によって購入できる興行は限られてしまうのが難点で、ここ最近は特に、「買えると思っていたのに」直前でなくなってしまう興行が多く、全く信用ができません。
まあ、日本に力を入れていないだけで、他の国に住む格闘技マニアの人たちには、大変ありがたいサービスなのかもしれませんが。
視聴方法はこのプレビュー記事の後ろの方にリンクを貼っておきますので、参考にして下さい。
WBC世界スーパーライト級王座決定戦
ホセ・セペダ(アメリカ)35勝(27KO)2敗
vs
レジス・プログレイス(アメリカ)27勝(23KO)1敗
なぜ、ホセ・セペダがこれまで一度も世界のベルトを巻いていないのかは、世界の7不思議の一つと言えます。
ここ最近でも、ホスエ・バルガス(プエルトリコ)を初回TKO、イバン・バランチェク(ベラルーシ)も5RKO、ホセ・ペドラサ(プエルトリコ)という強豪たちを退けています。
まさかペドラサに勝てると思っていませんでしたし、バランチェク戦は倒し倒されの大激闘、秒でチャンスとピンチが入れ替わるような試合で、心臓が破裂しそうな大激戦。からの、当時実質無敗と言えたホスエ・バルガスを相手に一発で試合を決めてしまった試合にもしびれました。
↓セペダvsバランチェクの死闘
↓セペダvsホスエ・バルガス!
これまでセペダが世界タイトルにチャレンジしたのは2度。
1度目は、2015年のテリー・フラナガン(イギリス)とのWBO世界ライト級王座決定戦で、これはセペダが2Rの途中で肩を脱臼しての棄権負けで初黒星。これは運がなかったとしか言いようがありませんが、果たしてあのまま続けていればどうなっていたのでしょうか。
2度目は2019年2月、当時のWBC世界スーパーライト級王者、ホセ・ラミレス(アメリカ)に挑んだ一戦で、こちらは僅差の2-0判定負けに終わっています。
比較的遠い距離から戦えるテクニカルなスタイルで、ステップワークも使えます。やはり強力なのはサウスポースタンスから放たれる左のオーバーハンド、何よりもバランチェク戦で見せたハートの強さは尋常ではありません。
その対戦相手が「ルーガルー」(狼男)レジス・プログレイス。元WBA世界スーパーライト級王者であり、同じくWBCのダイヤモンド王者であるレジス・プログレイスは、WBSSの準優勝者です。
プログレイスの初戴冠はジュリアス・インドンゴ戦で、まずWBC世界スーパーライト級暫定王座を獲得。この王座はダイヤモンド王座という今となっては謎の王座に昇格?というか変更させられることになりました。
その後日本のリングにも登場した、キリル・レリク(ベラルーシ)を破って獲得したWBAタイトルとともに、WBSSの決勝で雌雄を決したライバル、ジョシュ・テイラー(イギリス)に奪われてしまいましたが、そのニックネーム通りの凶暴性、攻撃力を持って、試合前にはのちの4団体統一王者をして若干優位だったように記憶しています。
テイラー戦は素晴らしいファイトで、プログレイスは敗れこそしたものの尚強し、をアピール。しかし、その後の試合では格下を相手に体重超過(試合は余裕の3RTKO勝利)、続く再起2戦目も非常に妙な勝ち方(プログレイスのローブローで一度は負傷判定がコールされるも、覆りプログレイスのTKO勝利に)をする等安定しません。
最新試合のタイロン・マッケーナ(イギリス)戦ではようやくスッキリとした勝ち方(パンチのカットによる6RTKO勝利)を挙げた、という印象ですね。以前、猛獣的な強さ、獰猛さを持っていたプログレイスは、今やボクシングも非常に巧い、総合力の高いボクサーで、才能やセンスを感じます。
BoxRecによると、身長は173cmで同じ。しかしリーチはセペダ179cmに対してプログレイスは170cmと、10cm近い差があるようです。
どちらかというと、プレスをかけるのはプログレイスかもしれませんが、セペダは思ったより遠いかもしれません。
現在のところ、オッズはプログレイスが優位。プログレイスが-400、セペダが+280くらいが平均的なところなのですが、これはプログレイスがその人気により、オッズを獲得していると思っています。
実際のところプログレイスやや優位、と言われればそうなんですが、両者の間にそこまでの差はないように思っています。
私はテイラー戦ではプログレイスを応援していましたが、今回はホセ・セペダを応援させていただきます。という宣言はいらないでしょうが、私はセペダのボクシングが好きですし、大好きなペドラサに勝利したセペダには絶対に世界王者になってほしいと思っています。
IBF・WBO世界女子ライトフライ級タイトルマッチ
エバリン・ベルムデス(アルゼンチン)17勝(6KO)無敗1分
vs
ヨカスタ・バジェ(コスタリカ)26勝(9KO)2敗
世界女子ライトフライ級、統一王座の防衛戦がセミファイナルにセットされています。
王者はエバリン・ベルムデスで、現在無敗。
しかし挑戦者のヨカスタ・バジェもIBF・WBO世界女子ミニマム級王者であり、今回2階級制覇を狙っての挑戦となるようです。
ともに非常に積極的にリングに上がっているボクサーで、世界チャンピオンながらもこの試合が4試合目。他の3試合も全て世界タイトルマッチという非常にタフなボクサーですね。
どのようなボクサーなのか、映像を調べてはいませんが、実績十分の両者、軽量級ならではのテクニカルでスピーディなファイトが見られそうです。
チャールズ・コンウェル(アメリカ)17勝(13KO)無敗
vs
ファン・カルロス・アブリュー(ドミニカ共和国)25勝(23KO)6敗1分
セミファイナルに登場するふたりの女子ボクサーについてはよく知りませんが、このセミセミに登場するチャールズ・コンウェル、そしてファン・カルロス・アブリューは馴染みのあるボクサーです。
コンウェルはスーパーウェルター級のプロスペクト、リオ五輪への出場経験もあるオリンピアンです。
2017年のプロ入り後、連戦して連勝のキャリアを築いていたコンウェルでしたが、2019年10月、プロスペクトのパトリック・デイ(アメリカ)を10Rでストップしたあと、そのデイが能に負傷して亡くなってしまうというリング禍を経験します。
デイが療養中には手紙を送る等、対戦相手の無事を願ったコンウェルにとっても、このリング禍はそのキャリアに影を落とすものだったはずで、何かしらの後遺症に苦しめられてもおかしくはありませんでした。
しかし、戦友の思いを背負ってリングに立つ事を決めたコンウェルはそのリング禍から4ヶ月後には再起、2020年10月には同じく無敗のプロスペクト、「ハイチアン・ファイアー」のニックネームを持つウェンディ・トゥーサン(アメリカ)をノックアウト、続いて同じく無敗のカザフスタン人プロスペクト、マディヤール・アシュケイェフも9Rでストップ。
地域タイトルの防衛戦で次々と無敗のチャレンジャーを片付けるチャールズ・コンウェルは、スーパーウェルター級において非常に重要なプロスペクトの一人となりました。
黒人ボクサーには珍しく、身体能力頼みのスタイルとはやや異なり、ガードを高めに掲げてインサイドに入り、フック、アッパーを主体としてインファイトを仕掛けるというスタイル。不規則に動く上体は、クネクネ、というよりはグイグイと動くプレッシャーファイターです。
決め時を逃さず、ワイルドにパンチを振っていくこのファイティングスタイルであれば、エキサイティングな内容になることも多いでしょうから、非常に人気も出そうですね。身体も非常に頑強そうです。
対してファン・カルロス・アブリュー、こちらはジャロン・エニス(アメリカ)に敗れたボクサーとして記憶しています。エニス戦はウェルター級の契約ウェイトでしたが、アブリューは3ポンドもの体重超過を犯した上、エニスに行くどもダウンを奪われての6RTKO負け。全く良いところがありませんでした。
しかし、このボクサーは過去、ジャマル・ジェームス(アメリカ)、エギディウス・カバラウスカス(リトアニア)、アレクサンダー・ベスプーチン(ロシア)等の強豪を拳を交えており、それらは判定まで粘ってはいるためにこのキャリアは侮りがたし。
これまでのKO負けは、エニスに喫した敗戦のみということで、今回、コンウェルがこのアブリューをノックアウトできるかどうか、は興味深い焦点となりそうです。
バホディル・ジャロロフ(ウズベキスタン)11勝(11KO)無敗
vs
カーティス・ハーパー(アメリカ)14勝(9KO)8敗
東京五輪、スーパーヘビー級のゴールドメダリスト、バホディル・ジャロロフ。決勝では、「アメリカの夢」金メダルを目指したリチャード・トーレスJr(アメリカ)に思わぬ善戦を許しましたが、結果的には盤石でもありました。
ジャロロフは東京五輪前からすでにプロで戦っており、もう11戦のキャリア。それも、全てをノックアウトで決めてもきています。
いまだキャリアの形成時期、ということなのでしょう。
カーティス・ハーパーはデビュー戦を初回KO負けで躓いたからなのか、無敗のプロスペクトとの対戦が非常に多いボクサー。チャン・ツィーレイ(中国)やエフェ・アジャグバ(ナイジェリア)といったアメリカ国籍でない(且つ、アメリカで活動している)プロスペクトたちの踏み台となっているパターンが多いようです。
それでも、前戦では当時8戦全勝6KOというプロスペクト、クリスチャン・サン(ドイツ)からは勝利を挙げているので、決して完全なアンダードッグとも言えないかもしれません。
ともあれ、ここでジャロロフが躓くとは考えづらく、ここは連続KO勝利を12に伸ばせるかどうか、というところが焦点です。
【放送・配信】
この興行は、全世界でFITE.TVのPPV形式で配信されます。
しかし、この「全世界」には日本は入っていないようで、日本版FITEのリストには出てきません。(正確には、早々にリストアップされていたものが、一週間ほど前になると消えてしまいました。)
しかし、VPNを別の国に設定して購入、視聴は可能です。
↓やり方は、過去記事ですがこちらを参照下さい。
①VPNと契約、今回はアメリカ以外にして下さい。
(アメリカのFITE.PPVは9,800円、イギリスのFITE.PPVは2,400円です。)
②VPNを(仮に)イギリスにしてPPVを購入。当日でも構いません。
③当日はPPVを購入した国につなぎ、視聴。
以上、簡単です。
この興行は、日本時間で11/27(日)AM11:00〜の配信となっています。
なのでおそらくメインは13:00頃、序盤のKO決着が続けば少し早くなるかもしれません。
週末大注目の試合が見れないのは、寂しいですからね。
【宣伝】
ボクシング用品専門ショップ、やってます。
11/27まではBLACK FRIDAY SALE!!
是非覗いてみて下さい。
そしてもう一ヶ月を切った、井上尚弥vsポール・バトラーの世界バンタム級4団体統一戦。
同じ時代に生まれたならば、必見である日本人初の4団体統一戦です。
この興行はひかりTV及びdTVで生配信、現在、dTVでは「井上尚弥選手全力応援キャンペーン」を開催中。その一環として、dTVに「入会&継続でdポイント(期間・用途限定)1,000pt還元!キャンペーン」を実施中とのことです。
初回一ヶ月は無料なので、今入れば井上vsバトラーは無料で見れます。その後一ヶ月を継続すれば1,000ptがもらえる、というキャンペーンですね。エントリーも必要だそうなので、ご注意下さい。
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