信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】12/3onDAZN、ファン・エストラーダvsローマン・ゴンサレス!3度目の接戦の軍配は?

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12/4(日)、引き続きボクシング三昧!

ただ、その全てを見れるか、というと流石にそこまで暇ではありません。

早起きして見るほどのものではなかったタイソン・フューリーvsデレック・チゾラ3はとりあえず後ほど見るとして、この日、最も注目すべきはやはりエストラーダvsロマゴンのラバーマッチ。

オッズはロマゴン優位、と出ているようなのですが、やはりお互いに前戦でのパフォーマンスを見たときには、JCマルティネスに完勝したロマゴンの方が評価が高い、ということなのでしょうか。ただ、おそらく第3戦も接戦となることが予想され、そこにビバメヒコ判定が不安。いったいどうなるのでしょうか。

ということで今回のブログは、エストラーダvsロマゴン3の観戦記。

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 


12/3(日本時間12/4)アメリカ・アリゾナ

フライ級10回戦

ホセリート・ベラスケス(メキシコ)15勝(10KO)無敗1分

vs

クリストファー・ロサレス(ニカラグア)34勝(21KO)6敗

ロサレスはでかいですね。初回、ロサレスが遠目の距離から鋭いジャブ、やはり遠いのか、ベラスケスはボディジャブで対抗。

中盤、ベラスケスが鋭いワンツーをヒット、その後も非常に下半身の安定感の良いベラスケスは、力強いコンビネーションを見せています。

2R、ロサレスのコンビネーションはアングルが多彩で良いですね。ただ、ベラスケスは非常に固いガードでこのコンビネーションをしのぎ、パワフルなコンビネーションをリターンします。身体の強さはベラスケスに軍配か。

3R、パワーで勝るベラスケスに対して、真っ向から対応するロサレス。ロサレスは打ち下ろしの右をヒットして、その後も多彩なアングルで攻め込みます。

そのリターンで強振するベラスケスですが、単発になる場面も多いですね。これではリーチの短いベラスケスのパンチはなかなか当たりません。

4R、近い距離での打撃戦。ロサレスとしてはもう一歩くらい外で戦った方が優位に進められる気がしますが、ここがロサレスの距離なのでしょう。

 

5Rもロサレスはアッパー3連打、からの真っ直ぐの右ストレート。このストレートの距離では何もできないベラスケスですが、打てばすぐさま踏み込んで打ち返すメキシカンは、生半可なファイターではありません。

6R、ポンポン、ポンポンポン、とリズムよくコンビネーションが出るロサレスは、極端な強打を用いず、6〜7割り程度の力で攻撃。ベラスケスは弱打も出しますが、これは相手の攻撃分断や強打の準備程度のもので、振るときは思いっきり強振。

タイプの違う二人のボクシングは、結局のところともに戦士だから当然、打撃戦です。

7Rも打ち合いですが、ロサレスの手数でベラスケスが下がる場面が目立つような気がします。頭がくっつく距離にいることも多く、ここはベラスケスが頑張るべきところではありますが、ロサレスが手数で押していく印象。

8R、このラウンドも近い距離での打撃戦。歯を食いしばって強打を放つベラスケスは、打ち終わりのケアが雑。これは疲労があるのでしょう。

対してロサレスは変わらず多彩なアングルでのコンビネーションを小気味よく、テンポよく出していき、よくヒットしています。

 

9R、ベラスケスのパンチはまだ力強いですが、その数は随分減っています。守勢に回る部分が多く、しかも比較的単純な強打なので、ロサレスはそこをしっかりとブロッキング、もしくはダックして無効化、旺盛な手数で反撃。

ラストラウンドも展開は変わらず。ロサレスはこれが最後ということで今までよりも更にアグレッシブで、力強い。

その手数になかなか手を出せないベラスケス、ふとした隙に両腕を下げて休んでしまうのは、やはり疲労からでしょう。それでも、その強打が翳らないのは素晴らしいところです。

そしてこのまま、ロサレスが優位性を保ったまま最終ラウンドのゴング。ジャッジがフェアであれば、ロサレスの勝利は固そうです。試合終了のゴングとともに、ロサレスはグローブを掲げて勝利をアピール。

判定は、3者ともに97-93、クリストファー・ロサレスを支持!

驚くほどフェアなジャッジが出ました。いや、驚く事ではないはずなんですが。

自国の英雄、ローマン・ゴンサレスばりのノンストップボクシング。見事、プロスペクトを退けてみせました。そしてロマゴンへのバトンをつないだロサレス、今後も期待したいですね。

 

スーパーミドル級10回戦

ディエゴ・パチェコ(アメリカ)16勝(13KO)無敗

vs

リカルド・アドリアン・ルナ(メキシコ)24勝(16KO)8敗2分

スーパーミドル級プロスペクト、ディエゴ・パチェコの相手は、かつて村田諒太とも戦ったアドリアン・ルナ。このルナは、村田との試合後、リング禍で亡くなってしまったパトリック・デイとともに幾度もスパーリングパートナーとして来日してくれていたボクサーですね。

頑張ってほしいですが、さすがにパチェコ相手だと分が悪い。

初回、まずは様子見、パチェコは長いジャブ。ルナが出てくるとスッとバックステップ、反応も良いですね。ルナもパチェコのジャブに右クロスをあわせようとします。

後半にさしかかるところでパチェコはルナの入り際に打ち下ろしの右!その後左ボディを入れます。パチェコはその後も長いジャブで的確にルナの前進をストップ、良いタイミングのまっすぐのジャブは非常に力強い。

2R、パチェコのジャブが次々とルナにヒットします。そして30秒過ぎ、意を決してジャブを打ちながら踏み込んだルナにパチェコの力の抜けた右カウンター!これでルナはダウン!

立ち上がったルナに対して嵐のように攻め入るパチェコ、下から攻めて最後は左フックで2度目のダウンを奪取!立ち上がるルナに強烈な左ボディ、ワンツスリーフォーとストレートを打ち込むと、ルナは3度目のダウン。

立ち上がったルナでしたが、レフェリーは試合終了を宣告。

ディエゴ・パチェコ、2RTKO勝利。

強かったですね、ディエゴ・パチェコ。

21歳、身長193cm、リーチ201cmという超大型のスーパーミドル級、今後も楽しみです。

 

WBC世界フライ級タイトルマッチ

フリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)18勝(14KO)2敗

vs

サムエル・カルモナ(スペイン)8勝(4KO)無敗

アメリカ大陸では非常に評価の高いJCマルティネス。ただ、日本のファンからは薬物疑惑、スーパーフライでの体重超過等、あまり良い評価とは言えません。

今回の一戦、しっかりと体重をつくってきたマルテイネス、前戦は何だったのか。

ということで初回のゴング。

初回、マルティネスの周りをサークリングするカルモナ、ジャブから右のオーバーハンド。この右オーバーは非常に鋭く、これがマルティネスを捉えます。

マルティネスはリング中央に陣取り、ウェイトを載せたジャブを放ちますが、カルモナもガードが非常にしっかりとしており、このジャブでは崩せません。

カルモナはかなり気合が入っている感じで、序盤から中盤にかけては非常に良い立ち上がり。ただ、後半はマルティネスの力強いパンチでやや後退する場面がでてきました。

2R、マルティネスが本格的にプレスをかけ始めます。カルモナはもともとディフェンスも得意そうなボクサーなので、ここで打っては引き、というボクシング。良いボクシングをしていますが、時折マルティネスのパワーパンチで顔が跳ね上がります。

ただ、カルモナも大したもので右オーバーを決めて上手くサイドに回る等、両者ともに単発気味ながらも良いタイミングでビッグパンチを当て合います。

 

3R、マルティネスがプレスをかけてカルモナがサークリングしながら迎え撃つという展開。マルティネスは非常に荒いですね。パワフルですが、カルモナは上手くブロッキングしています。

4R、カルモナは想像以上に良いボクサーです。序盤にも良いカウンターを決め、マルティネスのパワフルな攻撃にも怯む事はありません。パワーこそマルティネスですが、ディフェンステクニックはカルモナが上回ります。

5R、かなりクラウチングに構えるカルモナ、打ってはすぐにスウェー気味に上体を動かしながら足も動かすので、マルティネスはリターンを当てづらい。スウェーありきのクラウチング、これは考えられたボクシングスタイルで素晴らしいものですね。あ、ちゃんと攻撃ができていれば、ですが。

マルティネスはちょっと攻めあぐねる印象で、序盤のような鋭い踏み込みは鳴りを潜め、カルモナの攻撃をブロッキングしてリターンを返そうとしていますがこれは悪手に見えます。

後半、強く踏み込んだマルティネスですが、カルモナはステップワークとブロッキングで回避。

 

6R、このままではいけないマルティネス、ここでリターンの回転力をあげます。カルモナの攻撃をブロッキングして、一発返すだけだったのが二発、三発となり、これがカルモナを捉え始めます。

中盤、マルティネスはボディからのリターンでカルモナを追い立て、優位にたつものの、その後がなかなか続かず、その後はカルモナの長いパンチ、コンビネーションとステップワークに困らされています。ただ、ボディから攻めるパターンには光明があります。

7R、カルモナがより大きく動くようになっているのは、マルティネスのプレスのせいでしょう。ただ、大きく動くカルモナをマルティネスは捕まえる事ができず、ビッグパンチを放つもクリーンヒットはほぼ無し。会場からはブーイング、これは逃げ続けるカルモナに対してのものなのか、それとも捕まえきれないマルティネスに対してのものなのか。

8R、折返しの6Rあたりから、カルモナは動いているというよりも動かされています。ただ、打ち合いは危険であり、カルモナにとっては勝利への条件がこのボクシングなのでしょう。

このラウンドになるとカルモナの手数は激減、これまででていたコンビネーションもほとんどでず、そのパンチの多くはジャブのみとなってしまいます。

 

9R、おそらくマルティネスはかなりのストレスを感じているはずで、やりたいことをやっているのはカルモナの方。ただ、ポイントとしては攻勢をかけているマルティネスに流れそうな印象で、会場はずっとブーイング。

10R、展開は変わらず、ですが、マルティネスはミスブローが非常に多い。カルモナはコンビネーションこそ出しますが、ややパワーレスな印象で、マルティネスはしっかりとブロッキング。これは好みによって判定が割れそうな試合でもあります。

11Rも変わらず、さすがにつまらなくなってきました。マルティネスが攻勢に転じると、会場は湧きますが、そこまで当たっているようには見えません。

ラストラウンド。チャンピオンシップラウンドに入ると、カルモナの集中力が一段と増したようにも見えます。マルティネスが攻め込んだときに打つカウンター、迎え撃った後の頭の位置、身体の位置、それぞれを少しずつ変更しながら対処しています。

幾度かのカウンターをヒットしたカルモナは、残り30秒ほどではしっかりと前に出てマルティネスを迎え撃ち、規定の12ラウンズを終了。

判定は、114-114、117-111、116-112、2-0の判定で「エル・レイ」マルティネス。非常に接戦だったとは思いますが、個人的にはカルモナの勝利だったと思います。前半、いくつものラウンドを支配したのはカルモナ、後半はマルティネスというイメージの中で、チャンピオンシップラウンドはカルモナだったような気がします。

マルティネスにとっては、カルモナを詰めきれなかった事で、サニー・エドワーズ戦はキツそうな感じがしますね、

 

WBC世界スーパーフライ級王座決定戦

ファン・フランシス・エストラーダ(メキシコ)43勝(28KO)3敗

vs

ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)51勝(41KO)3敗

初回はジャブを突いての様子見からスタート。中盤頃からプレスをかけるのはロマゴン、エストラーダは長いジャブ。後半にかけてはエストラーダがよく手数を出している印象で、ディフェンスに徹するロマゴンにクリーンヒットこそないですが、まだまだ見ている段階のロマゴンにポイントは与えられそうにありません。

2R、プレスをかけるのはロマゴン、エストラーダはステップワーク、からのコンビネーション。先手をとるのはエストラーダで、ロマゴンはどうしたことか前進するのみで手が出ません。これはエストラーダがワイドステップを上手く使っているからなのか。

多くのファンが「打撃戦」とおもっていたものの、今回は違うようで、会場からはブーイングも聞こえます。

ロマゴンはいったいどうしてしまったのか、というほど手を出さず、このラウンドも終了。

3Rに入るとようやく手を出して攻め始めたロマゴン。しかしエストラーダは打っては動くヒットアンドアウェイのスタイルを敢行、セミファイナルと同じような流れです。

違うのは、JCマルティネスほどの強引な攻撃をロマゴンが持っていないことと、カルモナよりもエストラーダの方が多くの手数を有していること。

 

中盤がすぎると、ようやくいつものロマゴンらしく、拳を突き出しながらの前進。流れるようなコンビネーションと移動が一体になったボクシングでエストラーダを捉え始めます。こうなると迎え撃つエストラーダの手数も一気に増えるから面白いものです。会場も大盛りあがり。

後半、バッティングで中断、カットとかはないようです。

4R、ぐいぐい攻めるロマゴン!足を使いながらも、力強く旺盛な手数で迎え撃つエストラーダ。足を止めての接近戦よりも疲れそうな打撃戦が展開されます。

手数に勝るのはエストラーダのように見えますが、ロマゴンの右ストレートがよくヒットしているように見えます。エストラーダは左ボディが良い。

5R、ここまでのパンチスタッツはエストラーダが52/231、ロマゴンが45/186。

このラウンドも展開は同様であり、どちらがより印象的な、ジャッジに訴求できるパンチを当てられたのか、というところが焦点になり、その積み重ねが勝負を分けそうです。そうなると、やはり初回、2R、ロマゴンがほとんど手を出さなかった事はもったいなかったような気がします。

 

6R、序盤はエストラーダがロマゴンをインサイドに呼び込んでからのコンビネーションが素晴らしい。中盤から後半は近い距離でロマゴンがよく手が出て、結局は互角としか言えません。

ジャッジ泣かせの展開は、都合30ラウンズを終えても結局どちらが強いのかはよくわかりません。もう、永遠に優劣はつかないのではないか。

7R、試合が後半に入ってもともに動きは落ちる事がありません。相変わらずエストラーダは迎え撃つコンビネーションが良くでており、ロマゴンとしては先に打ってインサイドに入りたいところ。ラウンド中盤以降、ロマゴンのコンビネーションが非常にスムーズで、前半エストラーダ、後半ロマゴンという印象。

8R、このラウンドは序盤からロマゴンがよく攻められています。プレスを受けたエストラーダはサークリング途中でバランスを崩してしまうため、スムーズなリターンが返せていません。

中盤に左のダブル、後半には右ストレートから左フックというコンビネーションをヒットしたロマゴン、終盤はエストラーダが良いアッパーを返して反撃。

 

9R、エストラーダは飛び跳ねるような速いステップワークがなくなり、足を止めて迎撃するスタイルに変わってきているように見えます。

ここでロマゴンは素晴らしいコンビネーションで攻め入り、いくつものクリーンヒットを奪っていきます。エストラーダもステップワークを封印した分、よりコンビネーションが出るようになっていますが、ロマゴンの前進は止まりません。

後半、エストラーダはまた速いサイドステップを再開。

10R、前半、エストラーダを負っていくロマゴンが足を滑らせて転倒。これはびっくりでしたが、青コーナー側はマットの色が変わるほどびしょびしょです。ダウンを奪ったり、奪われたりしたならば、この均衡は一気に崩れてしまいそうなものですね。

その後も、これまでの展開は変わらないものの、エストラーダのコンビネーションについてはガッチリと受け止めるロマゴンと、ロマゴンが前進しながら放つコンビネーションには上体を動かしながらディフェンスするエストラーダでは、上体がぶれてバランスを崩しているように見える分、ロマゴンの方が見栄えがよいようにも見えます。

11R、ロマゴンがエストラーダをロープに詰めてコンビネーション、そこから脱したエストラーダが下がりながら攻撃のタイミングを掴み、そこからコンビネーション。この繰り返しという戦いは、非常にハイレベルな近接戦闘が繰り返されています。

そしてラストラウンド、数えて36ラウンド目。

先にコンビネーションで攻めたのはエストラーダ。その攻撃をしのいだあと、前に出るロマゴンですが、エストラーダの手数の多さになかなか手を出せない時間が続きます。

中盤に入るとロマゴンはコンビネーションを出しながら前進するスタイルで迫るも、エストラーダはここでのリターンも非常に手がでます。

ここにきて、この最終ラウンドで出色のパフォーマンスをみせるエストラーダ、ちょっとガス欠気味なのか、というロマゴン。

終了ゴング、リングロープに登ってすぐさま勝利をアピールしたのはエストラーダ。

 

これはしかし、どちらが勝ったか全くわかりません。完全にジャッジ次第。

注目の判定は、114-114、116-112、115-113、2-0の判定でエストラーダ。

ロマゴンに頑張ってほしかったですが、これは残念。判定はどっちが勝ってもおかしくない内容でしたので、この結果には納得しなければいけません。

さて、ロマゴンもそろそろキャリアの岐路。この敗戦を受けて、どのような判断を降すのでしょうか。そしてエストラーダ、かねてからバンタム級への挑戦という話も出してはいましたが、ここでバンタム級へチャレンジするのか、否か。

ふたりのレジェンドの今後に注目です。

 

 

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