お疲れさまです!
12/11(日)、ボクシングファンはどのような一日を過ごしたのでしょうか。
ずっとタブレットやPCに張り付いて過ごした人もいるかもしれません。
私は私用をこなしながら、だったので、なかなかそういうわけにはいかず、リアルタイムで見れた興行はありませんでした。
まずは午前中にウォーリントンvsロペス、コンランvsゲルフィを視聴、そして日中は用事があったので夕刻にロペスvsマーティンを視聴して、夜、この興行。
その他の興行については明日以降に順次見ていこうと思いますが、もう明後日は井上尚弥vsポール・バトラーというスケジュール、非常に恐ろしい。
ということで今回のブログは、田中恒成vsヤンガ・シッキボをメインに据えた、畑中ジム興行の観戦記です。
↓プレビュー記事
12/11(日)愛知・武田テバオーシャンアリーナ
Paraviって一週間しか見れないのか。。。これは非常に残念。4団体統一戦が興行の全試合を放映して550円、この興行が2試合で1,300円。仕方ないんですけど、比べてしまえば購入する人は少なくなってしまうのではないでしょうか。
51.3kg契約8回戦
畑中建人(畑中)12勝(9KO)無敗
vs
浅海勝太(ハラダ)10勝(5KO)10敗
なかなか慎重なマッチメイクの畑中建人。今回の対戦相手浅海は戦績以上の強豪。前戦では前評判を覆して狩俣綾汰(三迫)に勝利しており、2戦連続のアップセットなるか、否か。
初回、まずはリング中央でジャブの差し合い。同時打ちで当たった場合、反応が早いのは畑中。パンチのキレは畑中が上回るか、浅海は押すようなジャブで体ごと突っ込んでいくのが目立ちます。
畑中は良いコンビネーション、しかし浅海は全く怯む事なく、パンチをもらいながらも打ち返します。
2R、左のトリプルを出す畑中、これを浅海はしっかりとブロッキング。畑中はテンポの良い左からコンビネーション。さすがに上手い。
浅海も接近してのコンビネーションをヒット、こちらも非常にハートが強く、これはちょっとやそっとでは崩れなさそうです。
後半、接近戦での打ち合い!は畑中が打ち勝ったように見えます。が、しかし、浅海は退かず、逆に前進してきます。心身ともにタフ、これは素晴らしい。
3R、このラウンドも畑中のコンビネーションが冴えます。浅海はしっかりとブロッキング、そして頭の位置をしっかりと動かしながらこれに対応するも、やはり全てを外せるわけではありません。
しかしここで耐えた浅海は連打で反撃、後半には畑中をロープに詰める場面もつくります。
4R、序盤、浅海はすすっと入って右オーバーハンド!これが畑中にヒット!浅海のこの攻撃はかなり大胆です。
ダイナミックに攻める浅海ですが、この攻めのあとにガードポジションに戻るのが異常なまでに早い。畑中はちょっと後手だと打つところがなさそうで、先手を取る必要がありそうです。
このラウンドは後半にも浅海野オーバーハンドがヒット。
5R、浅海はオーバーハンドを散らし、近寄って左右のボディ。この打ち分けは素晴らしいですね。畑中は良いリードを打ちますが、ちょっとその後が続きません。このジャブを出しすぎる事により、左ガードが相手しまい、浅海のオーバーハンドがヒットしてしまいます。
畑中はこのオーバーハンドに対応しなければいけません。
ちょっと浅海のプレスが効いて来ているように見える畑中。下がる場面が幾度かでてきます。
6R、まずは畑中のジャブ。数連続で良いジャブを打ちますが、ちょっとジャブを戻す位置を高くした方が良い。
中盤、お返しとばかりに右クロスをヒットした畑中ですが、後半に入るところで近い距離での接近戦に入ると浅海の回転力が素晴らしい。畑中は接近戦で数発を返すのが精一杯で、その後にまた浅海のリターン。
ポイント的には、ここまでで振りだしに戻ったのではないでしょうか。
7R、浅海野入り際に畑中は左ボディをカウンター!タイミングこそドンピシャでしたが、ちょっと浅海の入りが早く、効くパンチではなかったかもしれません。
その後、接近戦を上手く戦った畑中、バッティングでの中断を経てはしっかりとジャブをつき、浅海との距離をキープ、近づいてきたところではアッパー、フックを上手くヒット。少しずつ、距離をつくりながらの接近戦、ここでの多彩なアングルでのパンチ。ヒット数は畑中、浅海は打たれつつも右オーバーハンドというビッグパンチと細かな軽いパンチを使って前進!
浅海が回転力のある連打を繰り出し始めると、その暇をついてパンチが出せなくなる畑中。
ラストラウンド、浅海がチャージ!この手数を出していれば、畑中が打ち返すことができません。しかし畑中もさすがのもので、少し距離をつくり、ジャブの連打。
中盤、浅海が軽打の連打で攻めてくれば、ブロッキングして強いリターン!これは良いですね。そうすると今度は浅海が強めの連打で畑中を押し込み、とにかく手を止めません。
後半、畑中は中間距離でのコンビネーション、ストレートの距離では畑中!浅海もフックをブンブンと振り回し、最終ラウンド終了のゴング!!!勝負は判定へともつれ込みました。
判定は、77-75×3で畑中建人!
畑中にとってかなり厳しい試合ではありました。それでもこの浅海の嵐のような連打に心折れなかったのは、彼がただのエリートではない、ということを示しているものだと思います。浅海は惜しい星を落としましたが、やはり今後も期待できるボクサーですね。
スーパーフライ級10回戦
田中恒成(畑中)17勝(10KO)1敗
vs
ヤンガ・シッキボ(南アフリカ)15勝(4KO)1敗1分
メインイベントは元3階級制覇王者、田中恒成が登場です。
ヤンガ・シッキボは世界的強豪とは言えないまでも、身体能力が高く、カウンターも得意そうなボクサー。田中はどのような戦いを見せてくれるのか、楽しみです。
セミファイナルから随分と時間が空いたようですね。これはTV放送の関係だと思いますが、現地組も大変だったと思います。
さて、ゴング。
シッキボはかなり顔が小さく、手足が非常に長い。鋭く長いジャブを放つシッキボは、ファイティングポーズでもガードをしっかりと上げており、これは非常に遠い、やりづらいボクサー。
様子見段階から少し進み、田中がプレス。あまり強気に攻めすぎるとカウンターの危険性があります。初回はシッキボが気持ちよく動いたようなイメージ。
シッキボ、映像でみたよりも随分良いボクサーに見えます。
2R、プレスをかけて速い踏み込み、田中。中盤に左アッパーをヒット。シッキボのジャブは非常に素晴らしいジャブ、ストレートも速く、軌道もまっすぐで素晴らしいですが、今日の田中はブロッキングが素晴らしい。
ただ、このラウンド田中は左まぶたをカット、これはヒッティング。シッキボのパンチはあたっていたのかもしれません。
3R、田中はプレス、シッキボをコーナー煮詰めれそうなところでシッキボはうまくジャブを打って脱出、これは上手い。田中は焦るとまずい、という状況で、あまり強引にいくのは悪手。
中盤、田中の左ボディで一瞬、シッキボの動きが止まったように見えましたが、その後はダメージを感じさせない動き。
4R、シッキボは上体の動きも素晴らしく、いつでもジャブが出せる状況。しかし中盤に入ると田中のプレスが奏効したか、シッキボがとうとうロープに詰まります。
ここで田中はサイドステップでアングルを変えながらボディ。これは素晴らしい。
徐々にシッキボのジャブの鋭さがなくなってきて、ストレートも身体が流れるようになってきたか。足が止まりかけるシッキボ、身体を前に出してブロッキング、クリンチに逃げる場面が目立つシッキボ!
田中はしつこくプレス、やや遅くなったシッキボのジャブを今度はヘッドスリップで外し、グイグイと迫っていきます。
5R、シッキボは回復力もあるのか、ジャブが復活。しかし田中もシッキボの攻撃に慣れたか、プレスをかけてボディを打つとシッキボはまたも減速。
足の速度、動きの大きさが落ちてきたシッキボにしつこくプレスをかける田中はまたコツコツとボディを叩き、距離が詰まっていきます。
6R、やはり序盤は非常に動きが良いシッキボ。しかし中盤に入ると詰められる場面が増え、ここで田中がボディを打てれば優位に立てます。
後半、田中はダブルジャブから左アッパー、コーナーに詰めて左ボディ。
7R、序盤に左ボディをヒットした田中。その後も強いプレスをかけてシッキボはロープからロープへエスケープ。その間、鋭いジャブをヒットするシッキボ、このタイミングが上手い。
長い腕でボディをガードするシッキボに対し、空いているところを狙ってボディを放つ田中。
8R、ガードを固めて前進する田中!シッキボをコーナーに釘付け、ステップでアングルを変えてチャージ!かなり上体が折れてきたシッキボ、頭をつけて田中の追撃をかわそうとしますが、足の動きはかなり鈍ってはいます。
後半、シッキボの攻撃に対して狙い済ましたリターンをヒットした田中!シッキボを下がらせて、ラウンドが終了。
9R、田中は強いプレスから細かなパンチ。シッキボも打ち返し、押し合いからの接近戦!田中は素晴らしい上下の打ち分けを見せますが、シッキボも退きません!
回転力とパンチのアングル、コンビネーションは田中に分があり、少しも距離を置かせないプレッシャーボクシングで優勢です。
ラストラウンド、両者ともに意地をかけた打撃戦!近い距離での田中の左右のボディ!中盤、田中の左フックがヒットすると、明らかに動きが落ちたシッキボ!ただ、このボクサーは回復力が素晴らしいですね。
ダメージがあるであろうシッキボはステップワークをつくって回復、しかし田中はそれを上回るプレスをかけて前進、ボディを打ってカウンターを狙う、最後の最後まで攻め続けて規定の10ラウンズが終了。
いやー、素晴らしい試合でした。ヤンガ・シッキボがこんなにも素晴らしい、ハートの強いボクサーだと思っていませんでした。
判定は、97-93×2、98-92、勝者は田中恒成。
ちょっと田中よりの採点だとは思いますが、田中の勝利は間違いのないものでしょう。
そしてParavi。。。まさかインタビューの音声を途中で切ってしまうとは、意味不明。テレビ放送の関係なんでしょうが、ちょうどインタビューが終わったところで音声も復活。残念でしかないですね。
ともあれ、田中恒成の今後には期待。そして、ヤンガ・シッキボもまた日本のリングに呼んでもらいたいですね。素晴らしいボクサーでした。
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そしてもうまもなく、井上尚弥vsポール・バトラーの世界バンタム級4団体統一戦。
同じ時代に生まれたならば、必見である日本人初の4団体統一戦です。
この興行はひかりTV及びdTVで生配信、現在、dTVでは「井上尚弥選手全力応援キャンペーン」を開催中。その一環として、dTVに「入会&継続でdポイント(期間・用途限定)1,000pt還元!キャンペーン」を実施中とのことです。
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