信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

日本王座返上の平岡アンディが目指す世界スーパーライト級のトップ戦線と、注目のボクサーたち。

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

阿部麗也が日本フェザー級王座を返上。

現在、正式決定ではないにしろ、IBF世界挑戦者決定戦の話が進んでいるようで、これはもう間もなく発表になりそうな事柄です。

↓フェザー級世界トップ戦線について

boxingcafe.hatenablog.com

 

そして同じく日本王座を返上したボクサーが、前日本スーパーライト級王者、平岡アンディ。

平岡アンディはかねてからその将来を嘱望されていたボクサーでしたが、日本王者となったのは2021年10月のことで、つい最近といえば最近。

なかなかマッチメイクに恵まれなかった平岡アンディが国内でその地位をぐっと引き上げたのは2019年の近藤明広(一力)戦で、その後アメリカでの2試合を経験し、2021年10月に現WBOアジアパシフィック・ウェルター級王者佐々木尽(八王子中屋)を倒し、日本とWBOアジアパシフィックタイトルを獲得。

どうしても格下相手となってしまう防衛戦では、モチベーションの問題もあったのか苦戦も経験、それでも2022年の4試合という実績は評価しても良いでしょうし、その中で負けなかったことも非常に大きな事だと思います。

さて、平岡アンディは現在のスーパーライト級世界トップ戦線に届くのか。

今回のブログでは、メジャー4団体で世界ランクに入る日本のホープ、平岡アンディが挑む世界スーパーライト級トップ戦線を見ていきます。

https://mobile.twitter.com/andy_h888より

 

スーパーライト級トップ戦線の現状

2018年〜2019年に開催された、WBSSに端を発したスーパーライト級王座統一の道は、2021年5月、ジョシュ・テイラー(イギリス)が成し遂げました。この4団体王座統一への道のりは非常にハードでしたが、テイラーはイバン・バランチェク(ベラルーシ)、レジス・プログレイス(アメリカ)、そしてホセ・ラミレス(アメリカ)ら実力者を素晴らしいパフォーマンスで撃破、文句なしの4団体統一王者に輝きました。

しかしその4団体統一王座の初防衛戦でまさかの事態に。

楽勝、かと思われた同国人のジャック・キャトラルを相手にダウンを奪われる大苦戦したテイラーは、なんとか2-1のスプリット判定で勝利を掴みますが、世論はどうやらキャトラルの味方。スコットランドのテイラーvsイングランドのキャトラル、という対戦は、見事なまでの対立構造通り、揉めに揉める結果となってしまいました。

どちらの勝ちでもおかしくない試合だった、とは思いますが、明確にキャトラルの勝利とは言えない試合だった、と私は考えています。

ただ、この日のテイラーは手が出ず、やりづらい相手に対して集中力のきれたそぶりを幾度も見せ、決して良いパフォーマンスとは言えませんでした。

ともあれ、勝ちを拾ったテイラーですが、それ以降リングからは離れています。

そのリングから離れている間に、4つのベルトは散り散りに。

 

結局テイラーの手元に残っているベルトはWBO王座のみとなっており、3月にはこのベルトを巡ってジャック・キャトラルとの再戦が行われる事になっています。

個人的には、ジョシュ・テイラーが普段どおりのパフォーマンスを出せれば、以前の下馬評通りしっかりと勝利してくれる、と感じてはいますが、テイラーがこのキャトラル第1戦で失った評価は、あまりにも大きい。

テイラーに頑張ってもらいたい。

↓テイラーvsキャトラルの観戦記

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WBA王者はアルベルト・プエリョ!

長くWBA世界スーパーライト級暫定王者という肩書を持っていたアルベルト・プエリョ(ドミニカ共和国)は、ウズベキスタンの強豪、バティル・アフメドフ(ウズベキスタン)に勝利して正規タイトルを手にしてもうすぐ半年。

そろそろ次戦の情報がほしいものです。(もうでてるのでしょうか?)

アフメドフ戦は素晴らしいタフファイトで、フィジカルお化けのウズベク・ボクサーに対して下がりながらのカウンター、そして時に真っ向からの打ち合いを経て、勝利。

ただ、このプエリョとアフメドフはほぼ互角の戦いと言ってよく、この当たりの実力が拮抗していることもスーパーライト級という階級が面白い階級であることの一因ですね。

↓プエリョvsアフメドフ!

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WBC王者はレジス・プログレイス!

みんな大好き狼男、レジス・プログレイス(アメリカ)がWBC王者です。

もともと2018年にWBC世界スーパーライト級暫定王座を獲り、今となっては謎のダイヤモンド王座を経由、WBSSに出場してWBA王座を獲得、決勝にジョシュ・テイラーに敗れたプログレイス。

その後、ウェルター級への転級を匂わせますが、結局はスーパーライト級に戻り、2022年11月、ホセ・セペダ(メキシコ)との大注目対決を経てWBC世界スーパーライト級王座を獲得しています。

↓セペダvsプログレイス!

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テイラー戦での敗戦後、さほど良いパフォーマンスとは言えなかった調整試合を3連続KOで飾ったプログレイスでしたが、このセペダ戦は圧巻のパフォーマンスでした。

あのセペダに対しての完勝は、WBSS参戦時よりも1段階レベルが上がっているとさえ思えます。

「ジャック・キャトラル戦のジョシュ・テイラー」vs「ホセ・セペダ戦のレジス・プログレイス」であれば、(こんな事は単純に比べてはいけないことだとはわかっていますが)間違いなくプログレイスが優位でしょう。

ということで、帰ってきたルーガルー、このボクサーはもしかすると現在のスーパーライト級で最も評価が高いのではないか、と思います。直接対決でテイラーに負けているにもかかわらず、です。

 

IBF王座は空位!

テイラーが空けた王座で、唯一IBF王座のみが空位。このIBF世界スーパーライト級王座決定戦は、決まっては延期、新たな日程が出て延期、を繰り返し、最新情報は2/11とのこと。

ジェレミアス・ポンセ(アルゼンチン)vsサブリエル・マティアス(プエルトリコ)がこのIBF世界スーパーライト級王座の決定戦となっており、このマティアスは18勝して全KO、1敗はしているもののその相手のペトロス・アナンヤン(ロシア)にはしっかりとリベンジしています。

↓マティアスvsアナンヤンの第2戦の観戦記

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30勝(20KO)無敗のポンセもそうですが、非常に好戦的なタイプで、頭をつけての打撃戦を好む雰囲気なので、これは噛み合うのでしょうね。噛み合ってしまう、のです。

両者ともに相当なダメージをためそうな試合になりそうですが、これは大激闘の予感。

その他にも強豪がわんさかすぎる

この世界王者たちの他に、触れておかなければいけないのは、元WBC世界スーパーライト級王者、ホセ・カルロス・ラミレス(アメリカ)でしょう。

前戦は強豪ホセ・ペドラサ(プエルトリコ)に勝利、この試合でWBC世界スーパーライト級の指名挑戦権を勝ち取っています。

↓ホセ対決!!

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レジス・プログレイスvsホセ・ラミレスなんていうファン垂涎のマッチアップがすぐそこにあるのかもしれません。これは非常に楽しみです。

さて、ラミレスに負けてしまったものの、「スナイパー」ホセ・ペドラサも非常に巧く、プログレイスに敗れたものの、そのペドラサに勝利したこともあるホセ・セペダも強く、この辺のボクサーたちの実力は拮抗していると見て間違いはないでしょう。

そもそもセペダがまだ世界王者になれていない、ということが不思議で仕方がない。

そしてその後に控えるのは、ややパワーレスの印象もありつつ、非常に総合力の高いコンビネーションパンチャーであるアーノルド・バルボサJr(アメリカ)や、ラッセル一家で最もエキサイティングなパーフェクトレコード保持者、ゲイリー・アントワン・ラッセル(アメリカ)。

このアメリカンプロスペクトに割って入ろうというのが、ショージャホン・エガシェフ(ウズベキスタン)。まるで氷上を滑るアイススケーターのような滑らかなフットワークから、ウズベクボクサーらしい硬質なパンチを叩き込むエガシェフ。その戦績は23勝(20KO)無敗と土つかずで、苦戦もなし。これは要注目のボクサーです。

 

そんな怪物たちが跋扈するこのスーパーライト級では、平岡アンディのこれまでのキャリアもかすんで見えてしまうのも事実。

しかし、これらの怪物ボクサーでさえ、世界タイトルを掴み取るにはタイミングや運、そして経済力が必要なことは言うまでもありません。スーパーライト級での世界挑戦は、軽量級と比べると遥かに難しいと言えます。

 

ボクシング・ビート!

今月号のボクシング・ビートでは、平岡アンディと父・ジャスティス氏が登場、飯田覚士氏との対談に応じています。

そこでジャスティス氏が「ロペスと戦いたい」と言っていますね。

これは良いマッチメイク。

テオフィモ・ロペスがスーパーライト級で如何ほどなのかはよくわかりませんが、ネームバリューがあり、何よりも元世界王者です。ここにアンディが挑んでいく、という構図は、本人のモチベーションにとっても非常に良い効果ですし、勝てばこれ以上ないほど大きなリターンを得る事ができます。

下手に名前の通ってない強豪(というか、ほとんどの強豪は名前が通っていない)と戦うよりも、テオフィモ・ロペス戦であれば勝っても負けても得るものは大きい。

これは大橋会長、というかトップランクに何とかしてほしいですね。

アメリカではまだ無名の平岡アンディが、テオフィモ・ロペスのアンダードッグとしてでもまたアメリカのリングに立ち、そしてもしかするともしかするかもしれないという状況は我々日本のボクシングファンにとっても非常にアツい。

↓ボクシング・ビートはこちらから

ともあれ、この記事でも言っていたように、平岡アンディにとっては今年は勝負の年ですね。日本ではなく、海外の強豪を相手にしてもらいたい。そして勝っても負けても、実りのある一年にしてほしいものです。

 

 

 

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