信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】2/16、フェニックスバトル!!中嶋一輝はWBOアジアパシフィック戦、井上浩樹は2年半ぶりのリング!!

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さて、2月中盤のボクシング・ゴールデンウィーク。

つい先日はまさに死闘と言える中川健太vs古谷昭男。そして今回はPXB。

この2つの興行で、4つのタイトルマッチがあったはずですが、なんと2つの日本タイトルマッチが中止という憂き目。

怪我、計量失敗、これは致し方のないことなのでしょうが、もし現地観戦に行く身だったらキツイ。特に今回の日本タイトルマッチ、小浦翼vs高田勇仁については、この4つのタイトル戦のうち最も楽しみにしていたものだから、はっきり言ってダメージがでかいです。

↓死闘だった中川vs古谷

boxingcafe.hatenablog.com

 

ともあれ、他にも楽しみな試合はあるので、気持ちを切り替えて視聴。

ということで今回のブログでは、2/16(木)に行われた、フェニックスバトルの観戦記。

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 


2/16(木)フェニックスバトル

アンダーカードはKO決着が続出。デビュー戦を戦った阿部一力、デビュー2戦目を戦った山川健太、大橋ホープたちがその強さをまざまざと見せつけます。そして現在連敗中の内田勇心も連敗脱出。第1試合を戦った武久尚矢こそドローでしたが、ここまでは大橋ジムは自前興行らしい結果となっています。

井上浩樹(大橋)15勝(12KO)1敗

vs

パコーン・アイエムヨッド(タイ)4勝(4KO)無敗

井上浩樹が帰ってきました。

かつてスーパーライト級という世界的大激戦区で、世界を期待されたプロスペクトは、2020年7月、永田大士(三迫)を迎えたチャンピオン・カーニバルで7RTKO負け、初黒星。

そこから2年半という月日は、彼から何を奪い、何を加えたのか。

申し分のない才能に恵まれるも、怪我との戦いも長かったと聞きます。この復帰が万全なのかはわかりませんが、とにかく前に進む彼を応援したい。

今日はちょっと長めに戦ってほしいな。

 

入場で早くも耳障りな実況ががなりたてるので、早々に音声をオフ。ミュートにするとT氏のリングコールはより長く感じるので不思議なものです。

初回、鋭いジャブを飛ばすのは井上。パコーンは動きを見る限りちょっとムエタイの動きが抜けていない感じで、井上のジャブに反応が難しいようなイメージ。

パコーンは懸命に踏み込むものの、井上はスッとバックステップでこれをいなし、右ボディストレートをヒット。

後半、ワンツーから右ボディ、その後も長い左ストレートをねじ込む井上は、終盤、左右のボディでパコーンを後退させ、狙いすました左ストレートを顔面にはなってダウンを奪取。

立ち上がったところでゴング、ですが、もう終わりそうですね。

2R、井上の素晴らしいジャブ、から、パコーンが無理やり攻め込んでくると井上はステップワークでエスケープ。パコーンはこれぐらい勢いを持っていかなければいけませんね。

こうなるともしかするとパコーンがなにかを起こせるかも、と思った矢先、パコーンがまたもダウン!!前のめりに倒れた状態でカウントを聞いたパコーン、立ち上がれず試合が終了。

スロー映像を見ると、パコーンが出てくるところに左カウンターをヒットさせていただようですね。触っただけ、みたいな抜群のカウンターにも見えましたが、結構しっかりと当たっていました。

やっぱり逸材、井上浩樹。

 

このレベルではどんなにブランクがあっても相手にはなりません。

さて、個人的には是非永田大士へのリベンジを目指してほしいところ。

「引退前より確実に強くなっている」と語る井上浩樹、まだまだ、世界を目指せるボクサーだと思います。今後に期待です。

 

WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級王座決定戦

中嶋一輝(大橋)13勝(11KO)1敗1分

vs

ケニー・デメシリョ(フィリピン)16勝(10KO)5敗2分

さて、メインイベント。

初回、構えあってみると、体格差があるように見えます。データ的にはほぼ同じ身長、リーチのはずですが、中嶋は随分大きく見えます。

ジリジリとプレスをかける中嶋、足のポジションの取り合いは、やはり中嶋が上手い。右足をデメシリョの左足の内側にねじ込んでの内側殻の鋭いジャブ、そして左ストレートを打つ時はしっかりとデメシリョの左足の外側に置く。

その分、中嶋としては打ちやすいポジショニングができ、デメシリョは気持ちよく打たせてもらえない分、プレスをかけられて後退。

 

2R、中嶋はすでにデメシリョの距離を掴んだか。ポンポンとジャブを突きながらプレス、デメシリョに全く怖さを感じない雰囲気になってきています。

デメシリョが打ってもこない分、中嶋も打ちづらくはなってしまっていますが、このままではデメシリョに勝ち目はありません。デメシリョとしてはどうにか強引に踏み込み、この状況を打開したいところ。

そして中嶋はしっかりと見せ場を作っていくことが大事ですね。

3R、前半にデメシリョの右に左ストレートカウンター。軽めのカウンターながらもタイミングが素晴らしいですね。

デメシリョはようやく踏み込んでくるようにはなりましたが、最終的には右を振る、というお決まりのパターン。

軽めに打つ中嶋に対して、デメシリョは右を強振、しかし中嶋のブロック、ステップによりこれは無効化されています。

4R、中嶋は鋭いジャブからまっすぐの左ストレート。非常に丁寧に戦う姿は、貫禄すら感じますね。冷静さを持ち合わせたハードパンチャーというのは怖いもので、いつ決めるかを狙っているようにすら思います。

デメシリョはいわゆる「普通のワンツー」とか「普通のコンビネーション」を打てばまだ良いと思うのですが、中嶋のことは非常に遠く感じているのか、とにかく右の大振りだけ。

 

5R、2〜3発程度のコンビネーションを断続的に放っていく中嶋、デメシリョに反撃の隙を与えません。中盤、中嶋は自分の打った右アッパーでバランスを崩し、そのあとで足が引っかかったのか倒れそうにもなりますが、こういうところは気をつけなければいけません。

後半にかけてデメシリョは勝負をかけてきたか、大きな左右のフックをぶん回していきます。こういう事ができるのがフィリピン人の強いところ。

6R、中嶋はしっかりと距離をとりながら、アングルをつけてパンチを打ち込みます。デメシリョはボディを交えてパンチを繰り出していき、中嶋のサークリングやバックステップの動きが大きくなっていきます。デメシリョはこの戦い方で良いかもしれませんが、中盤以降はやはり距離を支配している中嶋に押されています。

後半に入ると中嶋がチャージ、左ストレートと右フックをしっかりと打ち込んでいきます。このあたり、打ち終わりにしっかりと頭を動かしていたり、ガードポジションにすぐグローブを戻していたりとさすがの中嶋。デメシリョも終盤に左フック、右フックをヒットして意地をみせます。

7R、序盤は中嶋が良い距離でボクシングをしますが、中盤以降は若干距離が詰まっていきます。距離が詰まると元気になるデメシリョ、その左右のフックはまだまだ威力を感じます。

後半も体全体を打ち付けるような左右のフック。

 

8R、ジャブから顔面への左ストレート、または左ボディを組み合わせる中嶋、上に下にと打ち分けて徐々にデメシリョを弱らせていきます。

中盤中嶋はこの試合2度目のチャージを敢行。ロープに詰まるデメシリョに対して左右のボディを叩き、コーナーに詰めて逃さず。

ほぼ打ち返す事ができないデメシリョ、ここで中嶋の左ストレートで顔を跳ね上がれたデメシリョを見てレフェリーがストップ!

かと思いきや、続行。ロープダウンってあるんだっけ。。。???

ともあれ、なぜか再開されたこの試合、中嶋は当然決めに行きます。

またもロープに詰まるデメシリョ、中嶋は細かなパンチで手数ストップを狙います。デメシリョは細かく上体を振ってなんとかゴングに逃げ込もうとがんばりますが、ここでデメシリョ陣営が棄権の意思表示。

中嶋一輝、8RTKO勝利でWBOアジアパシフィック王座2階級制覇!!!

 

当然といえば当然の結果ですが、中嶋の冷静な試合運びが光りましたね。

「自分の距離で戦う」ということができた試合だったと思いますので、この遠い距離でジャブとストレート、そして右フック、左ボディアッパー。ここで相手を釘付けにするような戦い方が、理想でしょうね。

スーパーバンタム、だと世界とはいっても井上尚弥がいる、というのは大きなネック。流石にフェザーだとキツイと思うので、もしかするとバンタムに戻るという可能性もあるのでしょうか。

デメシリョは危険さもあるボクサーでしたし、ちゃんとハートを持ってリングに上がりましたが、ちょっと見せ場はありませんでした。

さてさて、中嶋一輝、今後はどのような道を進んでいくのでしょうか。非常に楽しみです。

 

 

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