信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】まさかの大どんでん返し!リー・ウッドvsマウリシオ・ララ!!onDAZN

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日本時間で2/19(日)、ボクシング三昧の日を過ごした方は多かったかもしれません。

夜中にフェリックス・シュトルムの試合を見た人は多く無かったと推察しますが、早朝に行われたDAZNのイギリス興行は非常に興味深いマッチアップ。

このリー・ウッドvsマウリシオ・ララは大激闘必至のWBA世界フェザー級タイトルマッチ、早起きして見た人も多かったのではないでしょうか。

ということで今回のブログは、ウッドvsララの観戦記、前評判通りFOTY候補となったのか?

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 


WBA世界フェザー級タイトルマッチ

リー・ウッド(イギリス)26勝(16KO)2敗

vs

マウリシオ・ララ(メキシコ)25勝(18KO)2敗1分

世界王座獲得戦以降、手数で押し切るプレッシャーファイターへのスタイルチェンジを遂げたリー・ウッド。もともと手数で押し切るファイターだったシュ・ツァン(中国)を相手の土俵で打ち負かし、初防衛戦ではアイルランドの英雄、マイケル・コンランを劇的な最終回TKOで屠りました。

下馬評不利の中での世界初戴冠と、下馬評不利野中で倒しきった初防衛戦を経て、非常に立派な王者となったウッドですが、今回もまた、下馬評は不利でしょう。

対戦相手はジョシュ・ウォーリントン(イギリス)と大激闘を演じ、ついには倒しきってしまったマウリシオ・ララ(メキシコ)。好戦的な両者の戦いは、戦う前からFOTY候補と呼ばれています。

やはりパワーに勝るマウリシオ・ララが優位ながらも、王者となって自信をつけ、1戦ごとに強くなるリー・ウッドにも期待が寄せられます。

ということで、ゴング。

 

初回、ウッドは右ガードをしっかりと上げた上体で細かいジャブ。距離を測るジャブです。

ララは一気に攻め入ろうという気が満々で、頭を少し振りながらステップインのタイミングを伺います。

ウッドはこう見ると結構リーチがありそうで、細かく出すジャブ、ララが攻めてきた時の素早いバックステップは良い感じ。やっぱりウッドは真正面からララと渡り合うようなことをしないようです。

時間が進むにつれ、徐々に両者の手数が増えていきます。

基本的には遠い距離、から一瞬で距離が縮まる両者、そこでともに回転力の速い連打を繰り出し、非常に緊張感のある第一ラウンド。

インターバル中、ウッドが左目上を止血しています。どうやら出血、これはバッティングによるもののようです。ララは鋭く突っ込んでいく分、バッティングが起きやすいボクサーですね。

2R、ララは遠い距離から飛び込んで連打につなげていくボクシング、ウッドは遠い距離から細かなジャブをついて、ララが射程圏内に入れば一気にラッシュをかけるボクシング。

ともに攻め時とみた際のラッシュはものすごいものがありますね。まだ2R、通常は様子見のラウンドながらもその意図はふたりにはないようです。

後半、ララのボディショットが冴えます。そこから、ウッドがジャブを突いて左を伸ばしたままにしてしまったところにララのショートの右フックが炸裂!明らかにダメージを負ったウッドはクリンチでエスケープ、その後もララの攻勢が続いてラウンドが終了。

やっぱりパワー差があります。これはウッドがパワーレスなのではなく、ララのパワーが恐ろしいということです。

 

3R、まだ決め時ではない、と感じたのか、ララは一転してやや慎重なボクシング。強引にはいかず、ウッドが出てくるところに合わせようという戦法をとります。

ララは細かいジャブで距離を測り、一瞬でスピードをあげて攻め込むスタイル。ウッドはダメージから回復したようで、このラウンドは良いジャブでララを翻弄、自分の距離をキープして良いボクシングを展開しています。

このラウンドはウッドのラウンドでしょう。このあとのラウンドは、いかに自分の距離で戦えるのか、がカギとなりそうです。

4R、やっぱりちょっと近寄れない雰囲気のララ。これは相当ウッドのジャブが邪魔なんでしょうね。それでもタイミングを測ってインサイドに入ると、嵐のような連打を繰り出します。

そしてウッドはウッドで距離をキープしながらも待ちの姿勢にはならず、自ら攻めてワンツーをヒットする等遠い距離からでも非常にアグレッシブなボクシングで魅せます。

ララはもともと被弾も多いボクサーですが、ウッドの右強打は本当によくヒットしています。

ウッドは打ち終わりに非常に気を使っており、ララのリターンに備えている分被弾が少ない。

やはり戦略面でいうとウッドが上回り、ララはこのままではいけませんが、果たして戦略でウッドを上回る物を持っているか。

 

5R、展開が変わらない中、ララもこのままではまずいと思ったか、中盤にはかなり強引に出ていきます。様々なアングルからのパンチを繰り出し、その攻撃は非常に鋭いものではありますが、ウッドの防御力は非常に高く、逆にそこからのリターンを食らってしまう始末。

なにか突破口を見つけたいララですが、非常に被弾が多く、気持ちの良いポジション、タイミングでパンチを打たせてもらえないためか大振りにもなっているように見受けられます。

これはウッドが良い戦いを継続していますね。3戦連続のアップセットが見えてきました。

6R、地元の歓声に後押しされ、ウッドが鋭いダブルジャブをヒット。その後もこのリードが冴え渡り、上下への打ち分け、ジャブを同じタイミングで出す右ストレートをララにヒット、完全に距離をキープできています。

攻め込んではスッと離れるウッドに対し、ララのリターンはやや遅れ、当たりません。

ララは徐々に追い詰められているように見え、物理的にもウッドにプレッシャーをかけられています。

相変わらず距離が詰まると非常に危険なララですが、このリー・ウッド、クリンチも上手い。

 

7R、カール・フロッチによる非公開採点が出ますが、2Rをララに振った以外はすべてウッド。初回はどっちでも良いですが、至極妥当な採点で、この流れを覆すブレーンがララ側にいるとは思えません。このままいくか、どこかでララが起死回生の一発を当てるのか、という感じがしますね。

このラウンドも順調に距離を測るジャブを見せてプレスをかけるウッド。ウッドはこのままの戦い方で全く問題なく、なにかを仕掛けなければいけないのはララの方。あまりお見合いしてはいけません。

ウッドは緩急の使い方が非常に巧く、距離のとり方も素晴らしい。コンラン戦を超えるベストバウトを生み出そうとしていて、34歳で本当に毎試合のように成長する様は見ていて楽しいですね。

後半に入る頃、ララの右アッパーから左フックがヒット。久々にまともにもらったか、という感じでしたが、ウッドも同様のパンチをララにヒットしてやり返します。

しかし後半、なんとウッドの左フックにあわせたララの左フックがヒット!!!これで倒れたリー・ウッド、ダメージはあるものの、なんとか立ち上がります!

しかし足元はおぼつかず、ここでウッド側のコーナーからタオルが投入!!!

なんと、マウリシオ・ララ、大逆転の7RTKO勝利!!!!

結果的に、ほぼワンパンチのフィニッシュでした。。。

いや〜、これはなんというフィニッシュシーン。

 

素晴らしい作戦が見事にハマり、このまま完封かと思われたところでまさかのカウンター一閃。ララはあのカウンターを狙っていたのでしょうか。それとも、たまたまだったのか。

ウッド側のタオル投入は流石に早かったか、とも思いましたが、試合再開前にすでにウッドの近くまで来ていたララのあのやる気満々すぎる姿を見ると、このまま滅多打ちにされそうな感じもありました。ただ、もしかするとあそこからウッドが意地を見せた可能性もゼロではありません。何せ、ララにもダメージはあったはず。

ともあれ、リー・ウッドは王座陥落。泣いている姿は何故だか心が痛む。

マウリシオ・ララはとうとう世界初戴冠。

ララは穴も多いですが、言葉のとおりまさに「1発で」試合をひっくり返す力を持っている強い王者です。

入場時にかぶっていたバケロをウッドに渡したマウリシオ・ララ、強い部分も弱い部分も非常に明確な、魅力的な王者の誕生です。

盤石、安定王者とはいかないでしょうが、きっとこれからも面白い試合を見せてくれるはずです。今後のフェザー級も楽しみです。

が、なんかリマッチ条項があるのか?もうそういうのは良いんですが。。。

ダイレクトリマッチじゃなければまだ良いですかね。もしララの次戦がウォーリントン戦であるならば、ウォーリントン相手には勝ってほしいですね。

 

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