気づけば3月も中旬。
もうあと少しで未曾有のビッグマッチが押し寄せる4月、5月がやってきます。
しっかり準備して備えましょう。何の?
ともあれ、今週火曜日は定期開催のフジボクシング。いつものあの耳障りな実況の方だろうから私は実況解説を完全オフにして視聴しますが、ダイヤモンドグローブとフェニックスバトルを交互に配信してくれるフジボクシングは本当にありがたい。
そんなわけで今回のブログは、3/14に控えるフェニックスバトルのプレビュー記事。
3/14(火)フェニックスバトル
51.5kg契約8回戦
桑原拓(大橋)11勝(6KO)1敗
vs
ホセ・リバス(メキシコ)18勝(10KO)13敗4敗
OPBF東洋太平洋フライ級王者、桑原拓。
前戦でジーメル・マグラモ(フィリピン)を完封、完勝の内容でOPBF王座を射止めてタイトル初戴冠を果たしたボクシングは、ほんとうに見事でした。
↓観戦記
ヒリヒリとした緊張感、最後まで勝利を諦めないマグラモ、そして高い集中力をキープし続けた桑原、試合を通して面白い試合でしたね。
さて、今回の対戦相手はホセ・リバスというメキシカンが相手、戦績を見る限りなにかを期待することはできませんが、そうはいってもメキシカン、ぐいぐいと攻めてくることが予想されますね。(尚映像はみておりません)
ホセ・リバスをBoxRecで調べると、前戦はハサンボーイ・ダスマトフ(ウズベキスタン)とやって、4RでカットによるTKO負けを喫しているようです。
ただ、この一戦は108lbs、ライトフライ級戦であり、フライ級超の今回の契約ではその結果を比べることもできなさそう。
あくまでもこの試合は調整試合と見るべき試合であり、まずは仕上がりつつある桑原が、このボクシングで相手を倒し切る姿をお披露目する機会なのだと思います。
なのでここは期待に応え、被弾なく、素晴らしいコンビネーション、もしくはカウンターでのノックアウト勝利を期待したいところです。
日本ユーススーパーフライ級王座決定戦
中垣龍汰朗(大橋)3勝(2KO)無敗2分
vs
山口仁也(三迫)2勝(2KO)無敗
さて、メインはそんな感じですがセミファイナルが超激アツの日本ユース・スーパーフライ級王座決定戦。
アマチュア8冠、日章学園から東農大というゴールデンコースを歩んだ中垣龍汰朗は、2020年8月のプロデビュー戦、2021年1月の2戦目をKO勝利で飾り、その勢いで2021年7月に花田歩夢(当時神拳阪神)とユース王座を争うもドロー。この勝負は、内容的にはほぼ互角、ただし「明らかに花田が獲ったラウンド」の方が印象深いために花田勝利を推す声が当時多かったのを記憶しています。ただ、ラウンドマストで全体を通すとドローは妥当でしょう。
その1年後、近藤冬真(蟹江)とドロー、こちらは近藤勝利と言ったら納得できそうな、中垣にとってはラッキーに思えるドロー。
そしてその2ヶ月後、吉田京太郎(ワタナベ)に2-1の判定勝利、実に1年8ヶ月ぶりの白星を飾りました。
花田はもちろん、近藤、吉田ともに素晴らしいボクサーではあります。
しかし、アマチュアキャリアで頭ひとつ抜け出しているはずの中垣への期待は、もっともっと高いところにあることも事実。
何せ、同期の松本圭佑(大橋)はすでに日本王座挑戦に漕ぎつけています。中垣龍汰朗というボクサーは、こんなものではないはずです。
「スランプ」と言われてもおかしくない今の状態に、楽な試合を挟むことはせず、より厳しい状況へ厳しい状況へ持っていきつつ、その「殻」を破れるかどうかを試しているようなマッチアップ。
そして次に中垣に立ちはだかる「強敵」は、三迫ジムのホープ、山口仁也。
2勝2KO、次がA級初戦、プロ3戦目で日本ユース王座決定戦というのは、中垣が通った道と同じ。中垣はこのタイトルをデビュー3戦目では獲れなかったが、この山口はどうか。
山口も充分なアマキャリアがあるものの、アマ82勝15敗という中垣のキャリアに比べると、22勝11敗というキャリアは確実に劣る。
そして、九州出身の同い年、ということで、アマでも対戦経験があり、ここでは中垣が勝利しているとのことです。
ちなみに、(あまり参考にならないと個人的には思っている)ボクモバの勝敗予想では、山口が優位なようです。
これは、ここ3戦の中垣が「勝ちきれない」とか、判定に疑問を感じている人たちが多いという結果なのだと私は思っています。
ただ、ここ3戦で中垣が戦ってきた相手はいずれも強豪であり、技術もあり、気持ちも強かったボクサー。もちろん、山口も技術があり、そして前戦では先にダウンを奪われても奪い返してTKO勝利をたぐり寄せるというハートも持ち合わせたボクサーではありますが、あくまでもアマ実績、プロでのキャリアはともに中垣が上回っていることを忘れてはいけません。
そして、おそらくそのような形で注目が集まっているわけですから、負けて失う物が多いのも中垣の方であり、ここまでの戦いについてもどうこう言われてしまうかもしれない勝負どころ、正念場とも言える一戦。
未来あるホープ同士の厳しい一戦、どのように転んでも歓喜と絶望が入り交じる、このような一戦こそが至高の戦いなのでしょう。
ともかく、好試合を期待です。
アンダーカード!
その他、セミセミにはそれいけ太一(KG大和)vs佐藤諄幸(厚木ワタナベ)。
太一は2020年〜2021年に強敵相手とはいえ3連敗、その後KG大和ジムへ遺跡して2連勝中です。前戦で日本上位ランカーだった大里拳(大鵬)に殊勲の勝利、一気に上位ランカーへ大躍進。対して佐藤はA級初戦で上位ランカーとの対戦という大チャンス。
他に水谷直人(KG大和)vs川村真吾(堺春木)、こちらは再起戦同士というサバイバルマッチ。
その前に行われるミドル級戦、酒井幹生(角海老宝石)vs京原和輝(博多協栄)は注目です。5勝1敗の戦績の酒井、6勝(3KO)1敗2分の京原、ともに1敗を喫していますが、この敗戦は現日本ミドル級王者、国本陸によるもの。
酒井は日本ミドル級1位にランクされており、ここに勝った方が国本へのリベンジの機会がぐっと近づくという勝負の一戦。
技術のある酒井が優位で間違いない戦いではあるものの、京原は前戦で6回戦ながら帝尊康輝(伴流)を破るアップセットを挙げており、この勢いは侮れないでしょう。非常に楽しみな一戦です。
ほか、大橋ジムからは2022年度のミニマム級全日本新人王、石井武志、バンタム級ホープ、田中湧也が登場です。
放送・配信
今回のフェニックスバトルは、FODプレミアムで生配信。
後日、フジテレビでの録画放送と、無料版FODでのディレイ配信があります。
興行の開始時間は3/14(火)17:50〜ということなので、それにあわせてFODプレミアムでのライブ配信があると思います。
そういえばフェニックスバトルといえば興行のたびにウェイトオーバーだのなんだのといろいろありますが、今回はないと良いですね。
↓FODプレミアムはこちらから
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