さて、本当に久々に比較的時間が空くのではないか、と思っている今週末。
庭の芝刈り、草取り、歯医者(予約してない)、カット(予約してない)と諸々やりたいことはありますが、ともかく疲労が溜まっているので少しゆっくりしようと思います。
そんな中でボクシングは、ザンダー・ザヤスvsパトリック・ティシエイラをメインに据えたトップランク興行のほか、日本時間で
6/6(木)ウラディミール・ヘルナンデスvsグイド・シュラム(ProBoxTV)
6/7(金)スティーブン・バトラーvsパトリック・ボルニー(ESPN・米のみ)
6/8(土)エイドリアン・ブローナーvsブレア・コブス(TrillerTV)
6/8(土)オスカー・コラーゾvsジェラルド・サパタ(DAZN)
とまあ、なかなかのラインナップです。見るものには困らなそう。
この中では、コラーゾの試合はDAZNなので見るとして、我らがスティーブン・バトラーの行く末も気になるので見るかもしれない。ブレア・コブスは好きですが、こちらはTrillerTVのPPV、20ドル払って見るかと言われれば相手があのエイドリアン・ブローナーなので微妙。
そんなわけで早くも来週末に思いを馳せることにしましょう。
↓週末の最注目はやっぱりザヤスvsティシエイラ

6/15(日本時間6/16)アメリカ・ラスベガス
WBA世界ライト級タイトルマッチ
ジャーボンタ・デービス(アメリカ)29勝(27KO)無敗
vs
フランク・マーティン(アメリカ)18勝(12KO)無敗
WBA世界ライト級王者、アブドゥル・ワヒド、またの名をジャーボンタ「タンク」デービス。
カシアス・クレイがモハメド・アリとなったのと同様に(なのかはよくわかりませんが)このタンクも「アブドゥル・ワヒド」と名前を変えています。が、全く馴染みがないのでしばらくはタンク・デービスと表記しましょう。
今後タンクがジャーボンタ・デービスという表記を嫌ったり、対戦相手があえて「デービス」と呼ぶことに怒ってリング上で「俺の名を言ってみろ」と言いながら相手を殴りつけたりするようならまた考えましょう。
ともあれ、このタンクはライアン・ガルシア戦以来のリング復帰であり、実に1年と2ヶ月の期間をリングの外で過ごしています。
だからといって錆びつくことはまだまだ考えられないし、奔放に見える彼のパフォーマンスは毎試合安定しており、日頃からボクシングだけは確実に真面目に取り組んでいることを窺わせます。
試合ごとのパフォーマンスは非常に安定している。
例えばテオフィモ・ロペスやタイソン・フューリーのようなムラはありません。
ただ、ラウンドごとで見ると集中力を明らかに切らすことは多々あり、それによりポイントを失うことは多い印象で、安定的な仕事をするボクサー、フロイド・メイウェザーJrや井上尚弥、オレクサンドル・ウシクのように調子の良し悪しを感じさせにくいボクサーともまた違います。
戦ってきた相手云々、と言われることもありますが、タンクはその時々で強豪と対戦してきており、そしてさらに強さを見せつけていることから、PFP上位のボクサーたちと比べて何の遜色もないと個人的には思っています。たった一つ欠けているものがあるとすれば、やはり集中力の欠如であり、それにより若干危ないシーン、もしくは相手によっては危なくなるのでは?ということを感じさせることが、彼の評価を邪魔しているように感じます。
素晴らしいパワーパンチとカウンターを持つタンクは、どちらかというと待ちのボクサーで、それでも163cmしかない身長から繰り出されるパワーパンチは迫力があり、アングルに富み、非常にクリエイティブ。
で、どんな相手だろうとも結局は倒し切ってしまうという倒す嗅覚を持っており、だからこそ試合にはハズレがありません。
大人気のタンクだからこそ、試合はいつもPPVファイトであり、やはり周辺階級のボクサーたちは「稼げる」という意味でタンクと戦いたがります。
そして今回この幸運を掴んだのはフランク・マーティンです。
一度はシャクール・スティーブンソンと「対戦合意」というステータスまで行ったマーティンでしたが、その後報酬の問題で試合はキャンセル。結果、エドウィン・デ・ロス・サントスがシャクールと戦った結果は、とにかく塩そのものでした。
その誰も得をしない試合を回避したマーティンの嗅覚は素晴らしかったとも言えますし、その後このタンクとの試合が決まったのであればあの時の選択は間違っていなかった、ということなのでしょう。
マーティンはアマ時代からならしたボクサーですが、タンクと同い年ということはタンクの後塵を拝していた、と考えるのが妥当でしょう。
タンクに遅れること4年、プロ入りしたマーティンは、他のプロスペクト同様に初期はキャリアを積むためだけの試合を行い、徐々にその名を広めていきます。2021年、当時無敗のジェリー・ペレスを7RKOで降し、翌年にはロメロ・デュノを4RTKO。その次に曲者ジャクソン・マリネスを10RTKOで破ると、同年12月にミシェル・リベラとのプロスペクト対決に勝利、ライト級最高のプロスペクトとして認知されます。
前戦ではアルテム・ハルチュニャンを撃破、今回の一戦を迎えます。
比較的広めのスタンスで後ろ荷重、低く構えるマーティンは、当然カウンターが得意。そのほか、オーソドックスを相手に左から入るパターンは素晴らしく、基本通りに前足で外側を取るボクシングをしているように見えます。
後ろ手である左をジャブみたいにつきつつステップインする、という姿をよく見るマーティンですが、そういえばサウスポーとの対戦経験はどれくらいあるのでしょうか。サウスポーvsサウスポーだとジャブの突き合いからスタートするし、対オーソドックスの時のジャブや左の使い方とはまた違ってくるはず。タンクは相手が右だろうが左だろうが変わらないイメージですが、今のところ私のマーティンのイメージは「サウスポーの利点を活かした戦い方が得意」というものなので、それは今回の試合でどのように出してくれるのかは楽しみですね。
フランク・マーティンはただ巧いだけのボクサーではないことは明白で、パワーもあり、センスにも優れます。
ただ、まだ世界王者になっていないということから、まだまだ評価は低いでしょう。
だからこそ、マーティンがタンクに勝利した時のインパクトはでかい。
これは、シャクールと戦って勝利することの何倍も大きなものを得られる可能性のある戦いです。
マーティンは一世一代の大勝負、全てをかけてタンクへ挑むはずです。
そしてタンクは、先にも言った通り「試合ごとの波」こそ感じないものの、「ラウンドごとの波」があるボクサーなので、ある意味目が離せません。
ビッグアップセットを期待するわけではありませんが、このアメリカ人対決は何かが起こる可能性があります。非常に楽しみですね。
配信情報
この興行は、北米Amazon Prime VideoでPPV配信されます。
そしてもちろん、日本ではWOWOWがライブ配信してくれます。
そしてAmazonが力をいれるPPVファイトだからこそ、そのアンダーカードも注目試合が目白押し。
このアンダーカードのプレビュー記事も間も無く書こうとは思います。
6/16、大注目ですね!私は大会がありライブ視聴できないですけど。。。
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