信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】カネロ・アルバレスvsベルランガ!ケイレブ・プラント、スティーブン・フルトンのカムバック戦!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

北米AmazonPrimeのPPVファイト、PBC興行はWOWOWが中継してくれます。

これまで通りといえばそうなのですが、今後行われるようになる無料ファイトも中継してほしいですね。

さて、ニーズがよくわかっているWOWOW、アンダーカードの無料放送であるスティーブン・フルトンvsカルロス・カストロから中継開始です。

ということで今回のブログはカネロvsベルランガの観戦記。

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

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9/14(日本時間9/15)アメリカ・ラスベガス

スティーブン・フルトン(アメリカ)21勝(8KO)1敗

vs

カルロス・カストロ(アメリカ)30勝(14KO)2敗

14ヶ月のレイオフを経て、復帰のフルトン。フェザー級初戦で強敵カストロ戦です。

初回、まずはジャブの差し合いからアグレッシブに前に出るのはフルトンです。カストロは速いジャブ、フルトンの入り際にジャブカウンター。これはカストロが良い。

2R、カストロが長いジャブ、ジャブからのジャブフック、かなり左を使ってきます。テクニカルなボクサーですが、この得意な距離の左の差し合いでフルトンを上回っているように見えます。カストロがこれまで負けたルイス・ネリ、ブランドン・フィゲロアとはスタイル的に相性が良くなかったのか、フルトン相手には生き生きと戦っているように思います。

終盤、カストロは強い右を使ってきています。ちょっとフルトンにとって良くない展開です。

3R、カストロがいよいよ前に出てきます。こうなると逆にフルトンが下がりながら戦う展開になりますが、ここでフルトンがカウンター。このほうがフルトンにとっては戦いやすそう、カストロが攻めようとすればタイミングを外したジャブも良い。

終盤、フルトンが右をヒットすればカストロも右を返します。

 

 

 

4R、前ラウンドで距離を掴めたか、フルトンのジャブが浅くながらも当たり始めます。カストロもジャブで突き放しますが、これをフルトンはブロッキング。かわしきれないのでこれは正解かもしれません。

丁寧なブロッキングからボディを巧打するフルトン、頭を低くしてインサイドで戦います。

5R、ここまでのパンチスタッツは、フルトン51/172、カストロ54/207と全くの互角。

フルトンはインサイドで戦おうとしてワンツーで攻め入ったところで、カストロの右がジャストミート!!これでフルトンはダウン!!

チャンスのカストロはフルトンを激しく攻めます!フルトンは大きく逃げます!

カストロはちょっと狙いすぎか、強いパンチを狙っていきます。距離を詰めて強振、ちょっと手数は少ないか。

フルトンはここをなんとかサバイブ、しかしピンチは続くか。

6R、ここはカストロ、攻めません。上手く戦える中間距離で戦おうということか、リング中央です。ただこのラウンドのジャブの差し合いは不思議とフルトンに軍配が上がり、そこから右のオーバーハンド、左のフックへと繋げていきます。

このダウン後のラウンドにおいてよく頑張ったフルトン、いつもより若干力みが目立つも、うまく戦ってラウンドが終了です。

 

 

 

7R、カストロはこのまではいけないと攻め入ってきます。こうなるとフルトンとしては締めたもので、近い距離でのカウンターショット。頭をつけた状態での接近戦で巧いのはフルトン、上下に打ち分けるコンビネーション、サイドからの攻撃。

カストロはグイグイと体で押してきますが、クリーンヒットは少ない印象で、下がりながらのフルトンが多くクリーンヒットを奪っています。ただ、フルトンの方が消耗する戦いでしょう。

8R、前半にカストロが激しいチャージ、これでフルトンがダメージを負います。6R、7Rをうまく戦ったフルトンですが、ここはちょっと厳しい。必死のクリンチでホールディングの注意、ただこの注意の時間がフルトンが少し休む時間になったことはもしかすると良い傾向だったのかもしれません。

この注意の後、フルトンは若干ディフェンス勘を取り戻したように見えました。

9R、もう残り2R勝負です。

頭を低くしてグッと距離を詰めるフルトン。密着状態から左右のボディ、離れてはジャブから右オーバーハンド、左フック。

幾度かフルトンのジャブがカストロの顔を跳ね上げ、近い距離でショートの右もヒット。よくヒットしているフルトンのパンチですが、あまりカストロにダメージを与えているようには感じませんね。

 

 

 

ラストラウンド、このラウンドもジャブの差し合いからスタート。ここからカストロのジャブを掻い潜ってインサイドに入り、ボディを叩くフルトン。近い距離でも下から上へのコンビネーション、中盤に左フックカウンターがようやくダメージングブローとなった感じ。

フルトンは大チャンス、カストロは明らかに動きが緩慢となります!その後もフルトンは左フックをヒット、最後はカストロも強く返したところでゴング!!

判定は、95-94カストロ、96-93フルトン、95-94フルトン。

大変な辛勝となったスティーブン・フルトン。どちらに転んでもおかしくない内容だったと思いますが、カルロス・カストロという強敵を相手に見事にフェザー級デビューを果たしました。

序盤、ちょっと距離感を見誤った風のフルトンでしたが、それがうまくいかないとなるとしっかりと距離を詰めるボクシングに変更、流石のボクシングの幅の広さを見せました。

ダウンからのリカバリーも見事でしたね。

ロランド・ロメロ(アメリカ)15勝(13KO)2敗

vs

マヌエル・ハイメス(アメリカ)16勝(11KO)1敗1分

細かいところですがPBCの選手紹介、ハイメスの戦績もロメロの戦績も24勝(17KO)無敗となっており、間違っていますね。

初回から比較的慎重に戦うロメロ。元々ディフェンスに難ありのボクサーであり、クルス戦の敗北とバロッソ戦の敗北濃厚だった試合を経て、若干のスタイルチェンジを測っているのかもしれません。

 

 

 

ロメロのカウンター戦法が奏功したか、3Rにはハイメスの入り際に右アッパーから左フック、そして右ストレートをヒット、ダメージを与えます。相手を迎え打つ際の良いコンビネーションです。

ロメロは単発のイメージですが、良いテンポで左右を打てるようになっているイメージ。

ハイメスも右カウンターを狙い、怖さがあります。パワーもありますね。

5Rにもハイメスの入り際にカウンター、ハイメスは足元をばたつかせながらもリターン。これはしつこい。

ロメロがカウンターの準備をしているため、勢いよく攻め込めないでいるハイメス。ハイメスのスイングは鋭いですが、カウンターを失敗した場合にロメロはクリンチ、とにかくこの攻撃を分断しています。

確かにロメロは打たれて強い方ではないと思うので、インテリジェンスな戦い方といえばそうですが、面白さはない戦い方ですね。大口叩く系のボクサーがこの戦い方では、そっぽをむかれてしまう可能性があります。

こうなるとハイメスを応援したくなるのがボクシングファンの心情です。

8Rになるとロメロは近い距離でクリンチをやめ、パンチの交換。ただ、ここでハイメスは頭を下げすぎており、ロメロをあまり見ていません。打撃戦に突入するもヒットを奪うのはロメロの方。

 

 

 

9Rも同様に打撃戦、ハイメスはロメロのカウンターを意識しすぎているか、カウンターで打たれる前提で単発で入っていきます。ここを少し外せれば違うと思うのですが、7Rまでの印象が強すぎたか。近い距離といっても近づきすぎて良い距離で接近戦ができていません。

ラストラウンド、逆転を狙って攻め込むハイメス。ロメロは下がりながらのカウンターを使いつつ、時折自ら打ち込みます。なんだかボクサーみたいになてしまいましたね、ロメロ。

判定は、99-91×3、ロランド・ロメロ。

戦い方一つでロメロが強くなってしまった感じ。スーパーライト級世界戦戦に舞い戻るか。

WBA世界スーパーミドル級暫定王座決定戦

ケイレブ・プラント(アメリカ)22勝(13KO)2敗

vs

トレバー・マッカンビー(アメリカ)28勝(21KO)無敗

だいぶ視聴疲れが来ましたが、プラントvsマッカンビー。セミファイナルはさほど興味がないですが、スーパーミドル級の強豪、プラントに、未知のマッカンビーが挑む一戦。

無敗のマッカンビーはどれほどのものなのか、そして、プラントはそれを跳ね返すことができるのか。非常に興味深い一戦です。

初回は静かな立ち上がり、マッカンビーは腕が太く、見た目的にハードパンチャー。プラントのジャブは今日も速く、初回からしっかりとコンビネーションが出ています。

2R、マッカンビーが鋭い踏み込みから強い右!これでプラントはバランスを崩します。

その後もマッカンビーは左フックで飛んで入る等の攻撃を見せ、フィジカルの優位性を示し、終盤、このパワーパンチをヒットしてプラントはダウン。これはスリップ裁定ですが、もしかすると破格のパワーを持っているのかもしれません。

3R、ここでグイグイいくマッカンビー、プラントを投げ飛ばします。手数はさほど多くないものの、一発のパワーが怖いマッカンビー。

 

 

 

4R、後半に左ボディから顔面への左フックをフォローしたマッカンビー。これはクリーンヒットしているように見えませんでしたが、なんとプラントがダウン。これは。。。かなりプラントにとってキツイ展開です。

5R、プラントにダメージはあるのでしょうか、動きにはキレがあります。速いコンビネーションで攻めるプラント、ここで単発ながらも強い一発を返すマッカンビー。

距離を潰してマッカンビーの強打を封じる作戦に出たプラント、この接近戦の立ち回りは上手く、マッカンビーは結構固まってしまっています。

6R、ここもプラントがゼロ距離のボクシング。易々とこの距離に入れてしまうマッカンビー、やはりボクシング技術には大きな差があります。

この戦い方に手応えを感じたプラント、一気に余裕が出てきました。これでもかというほどいつもの煽り芸を見せています。

7R、ここからは中間距離とゼロ距離を使い分けるプラント。マッカンビーは距離が空けば一気に行ければ良いのですが、そうはできません。

後半、プラントが激しいチャージ、一発返して押し返すマッカンビー。マッカンビーのパワーパンチはものすごいですね。

8R、プラントはマッカンビーのパワーに慣れており、ポジショニングを駆使して上手く押していきます。マッカンビーもフルスイングで対抗し、これは怖いですがプラントはよく対応。

9R、序盤と比べるとマッカンビーから攻めることが少なくなり、先手はいつもプラントです。1分ほどのところでプラントがチャージ、この速いコンビネーションにはいまだにマッカンビーは対処できず。

 

 

 

上手く空いているところにパンチを打ち込んでいくプラント、頭がガンガン当たる距離でのボクシングでマッカンビーを下がらせ、終盤に強い左右を打ち込むとマッカンビーのガード一辺倒となり、レフェリーはストップ!!

ケイレブ・プラント、9RTKO勝利!!!

これはヒヤヒヤした試合でしたね、ケイレブ・プラント。非常に怖い相手に対して戦法を修正、このリングIQと引き出しの多さは素晴らしい。

マッカンビーはよく頑張りましたが、ちょっとキャリアが足りなかったか。

破格のパワーを持つマッカンビー、もう少しこれを当てる技術を身につけるか、野獣のように攻め続けることができれば、これはまた日の目を見るかもしれません。トレバー・マッカンビー、次戦も楽しみなボクサーです。

WBA世界ミドル級タイトルマッチ

エリスランディ・ララ(アメリカ)30勝(18KO)3敗3分

vs

ダニー・ガルシア(アメリカ)37勝(21KO)3敗

もう疲れてしまったので「ながら見」です。さほど動きのない初回を経て、2Rもララが長い距離でのボクシング、「スウィフト」ガルシアは「何もしない」に等しい時間を過ごします。いや、本当に何もしていません。

 

 

 

ララは低く構えて遠い距離からジャブ。もう一歩、いや二歩ぐらい踏み込んできてくれなければ、ガルシアの伝家の宝刀左フックは当たりません。かといって、ガルシアが中に入っていくかというとそれもララの距離コントロールにより難しい。

これはこのままフルラウンドいきそうです。

「自分の得意を押し付け合う」という意味において、アマチュアボクシングの試合のようになりますが、アマチュアボクシングではこの数倍展開が速い。これを12ラウンズ見るのはなかなかの苦痛です。ガルシアは突破口を見つけなければ、このままララのペース(というほどのものでもないのですが)で進んでいきそうです。

当然、プロボクシングの試合では数ヶ月前に相手が決まっていることが常ですから、その対策をしておかなければなりません。果たしてガルシアは今回リングに上がる準備ができていたのかどうか。

後半、7Rに入ってもプレスをかけていくのはララの方です。が、パンチスタッツはララが40/184、ガルシアが20/136ととても6ラウンズ戦ったとは思えないもの。

 

 

 

9Rにはいるとララが強い左を放っていきますが、退屈した観客がブーイング。ここまでの戦いが素晴らしかっただけに、このセミファイナルは非常に残念です。

そしてこの9Rにララの左がパチンと当たるとガルシアがダウン、このインターバルでダニー・ガルシアが棄権、エリスランディ・ララの9R終了TKO勝利が決まりました。

これはなんとも。。。ガルシアはもう引退で良いでしょうね。

WBAスーパー・WBC・WBO世界スーパーミドル級タイトルマッチ

サウル「カネロ」アルバレス(メキシコ)61勝(39KO)2敗2分

vs

エドガー・ベルランガ(プエルトリコ)22勝(17KO)無敗

ようやく辿り着きました。メインイベント。

果たしてベルランガがカネロの相手として相応しいのか、というのはおそらく多くの方が疑問に思うところで、この試合の盛り上げ方は「メキシコvsプエルトリコ」のライバル対決。

ベルランガは余裕綽々のカネロに対して、奇跡を起こせるか。

 

 

 

初回、まずはリング中央、静かな立ち上がりです。フェイントをかけるベルランガ、カネロは様子見でジャブ、左フック。

ベルランガは固さがあるのか、あまり手が出ません。そうすると先に手を出すのはカネロの方、ベルランガは格下らしく先に動くべきだと思いますが、どうなんでしょうか。

これはちょっと勿体無い初回、ベルランガ。

2R、ベルランガがジャブを放ちますが、ちょっと及び腰。カネロはジリジリと距離を詰め、それに合わせてジリジリと下がるベルランガ。

カネロのジャブがしっかりとヒット。ベルランガはまだ前に出られません。

3R、ヘッドムーブもなく、歩くように距離を詰めるカネロ。完全にベルランガのことを舐めています。ここで何かを成し遂げたいベルランガですが、易々と距離を潰すことを許し、このラウンド中盤にカネロの左フックを被弾、尻餅をつくダウン!

いつも通りグローブをバンバンと叩き立ち上がるベルランガ、果たしてこのまま何もせずに終わってしまうのか。

カネロもかなり力みかえっているように見えますが、これまでの経験から得たパンチアングルにより打撃戦でも優勢であることは明白です。

 

 

 

4R、カネロがプレスをかけてベルランガが下がる、はこれまで通りながらも、このラウンドはベルランガが強いワンツーを返す場面も。ようやく若干ほぐれてきたか、後半には左ガードを落として迎撃の体勢。

5R、ベルランガ、良いジャブが出てきました。ただ、そこからパワーパンチには繋げられることはまだ少ないですね。

ベルランガのクリンチから言い争いになる場面もあり、どちらかというとカッカしているのか不思議とカネロの方です。大人なのに。

6R、ここもカネロがプレス。ベルランガは相変わらずほぼジャブだけですが、このジャブはなかなかパワーがあり、良いですね。ただ、ポイントを取るには至りません。

もう後がないベルランガ、ここから一気に出られるか。

7R、ベルランガはサークリングしながらのジャブ。このジャブが良くなっており、また固さも取れたことからロープに詰まる場面は見受けられません。もしかするとカネロがペースダウンした可能性もありますね。

8R、先ほどのラウンドはカネロはちょっと休憩だったか、またプレスを強め、手数を出していきます。ベルランガは軽いジャブとパワージャブでカネロを牽制しますが、それでもカネロは距離を詰めてボディ。

 

 

 

この強いプレスに下がるベルランガ、カネロはロシアンフックのような左右フック、ベルランガの足が揃う場面も。

9R、カネロが中間距離でやや弧を描く右ストレート。ベルランガは若干芯を外しているものの、これがヒット。その後もジリジリと強いプレスをかけるカネロは接近戦で強打を振るい、そのうち終わりにパンチを返そうとするベルランガ。

10R、接近戦、ここはベルランガも退きません。カネロが左フックから右アッパーというコンビネーションを決め、この接近戦を制しています。

10秒前の拍子木をカネロが勘違い、ファイティングポーズを解いたところで攻め入ったベルランガですが、その後カネロが言葉を捲し立てると止まってしまいます。ここは構わずいくべきでしたね。

11R、カネロがいよいよ強く出ます。ベルランガもパンチを打ち返し、頭をつけての打撃戦が展開されます。しかし後半はベルランガが押され、ロープ際での戦いを余儀無くされます。

ラストラウンド、ベルランガが観客を煽るとブーイング、カネロが煽ると歓声。ベルランガは勝利を手に入れたいなら捨て身で行くべきですが、結局のところそれはできません。応援しているファンからすると、勝つ気があるのか疑わしい戦い方です。

 

 

 

このラウンドもベルランガは中盤から後半にかけてしっかりと打ち合い、ある一定の意地を見せたベルランガでしたが、勝利にはあまりにも足りないでしょう。

判定は、1117-110、118-109×2、カネロの勝利。

ベルランガは素晴らしい戦いを見せ、よく頑張りましたが、勝利のための頑張りではなかったかもしれません。倒されないように、というのもちょっと違うのかもしれませんが、リングに上がっただけで満足しているのか、とにかく自分のベストを尽くそうという戦いだったのか、勝利への執念はあまり見えませんでした。

一発のあるボクサーだから、そこを活かせれば良かったのでしょうが。

 

 

 

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