信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】ジャニベック・アリムハヌリvsアンドレイ・ミハイロビッチ!まさかのオーストラリア開催は、ミドル級衰退の証か。

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ミドル級というのはボクシング競技の華である。

いや、華であってほしい、と思います。

「ミドル」と言っても別に真ん中ではない階級のこのミドル級という階級は、現在スター選手が不在と言って良い状況です。

現在階級最強として名高いのはジャニベック・アリムハヌリ、GGGの後継王者として台頭してきましたが、残念ながらそのリスペクトはGGGには遠く及ばず。

自らを「カザフスタイル」と呼ぶ王者は、どこか生意気な雰囲気で、GGGと違って言葉数が多く、どうにも薄っぺらくも感じてしまいます。これは多分、私が歳をとって老害と呼ばれる部類に足を突っ込んでいるからでしょうが。

 

 

 

ともあれ、このアリムハヌリは、その実力やパフォーマンス通りの稼ぎを得られないボクサーという側面もあります。GGGがそれをお首にも出さなかったのに対し、このアリムハヌリは騒ぎ立てます。

自身の減量失敗により日延された防衛戦のリングは、実に1年ぶりのリングとなってしまったジャニベック・アリムハヌリ。今回のブログは、仕切り直しのIBF世界ミドル級タイトルマッチ、ジャニベック・アリムハヌリvsアンドレイ・ミハイロビッチのプレビューです。

 

 

 

10/4(日本時間10/4)オーストラリア・シドニー

IBF世界ミドル級タイトルマッチ

ジャニベック・アリムハヌリ(カザフスタン)15勝(10KO)無敗

vs

アンドレイ・ミハイロビッチ(ニュージーランド)21勝(13KO)無敗

さて、この戦いに興味のある人は正直少ないでしょう。

現時点でのオッズもアリムハヌリ-1200、ミハイロビッチ+750と圧倒的な大差でアリムハヌリが優位という一戦です。

この試合は本来7/13、ラスベガスで行われる試合でしたが、アリムハヌリが脱水症状により入院、試合が中止となってしまいました。

そもそもその状態からまたミドル級で試合をするのってどうなんだろう、と思ってしまうのは私だけではないはず。ちなみに、7月のこのアリムハヌリvsミハイロビッチのオッズはアリムハヌリが-1800(!)、ミハイロビッチが+1080(!)だったのですから、そういうことを勘案してオッズが少し詰まった、というところがあるのでしょう。

 

 

 

さらに今回はミハイロビッチの地元であるオーストラリア開催です。

このオーストラリア開催というのも非常にいわくつきで、再度入札となったこの試合でなんとトップランクはオーストラリアのノーリミットボクシングに入札で負けてしまいました。トップランクにとって、どうしてもアメリカで開催したい試合ではなかったらしく、ミドル級の統一王者に出したお金は35万ドル。日本円にして約5250万円。これに1000ドル足した35万1,000ドルでノーリミットボクシングが落札したようです。もはや談合を疑うレベルの差ですね。

しかしGGGvs村田で村田の方が何億円も貰っていたということを考えると、5,250万円を二人で分け合うというのはなんともまあ夢のない話です。

ともあれ、アリムハヌリのモチベーションはさほど高くない可能性がありますね。

アリムハヌリはフィジカルが強く、非常にクレバーなボクシング、中央アジアの粋を集めたようなボクシング。どうしても比べてしまうGGGのメキシカンスタイルと比べると、アグレッシブさに欠け、総合的なボクシング技術こそ目を見張りますが、相手を倒し切ってしまおうという気迫にやや足りなさを覚えるボクシング。流れの中で倒す、これは正解なのですが、中央アジア、カザフスタンのボクサーがこれでは、なかなか北米で人気が出ないのも頷けるところです。

 

 

 

対してミハイロビッチ、こちらはロシア生まれでニュージーランド育ちのボクサーです。育ちがニュージーランドなので、ロシア式のフィジカルボクシングではありません。どちらかというと細く、また身長も小さいミハイロビッチは、インサイドに入ってから相手に頭をつけて右アッパーを左フックをガンガン振るうというインファイターに見えます。

そのスタミナ、タフネス、打ち合いにかける意気込みと情熱で押し切ってきたようなボクサーですが、果たしてそれがフィジカルモンスターのカザフスタン人に通用するかというと非常に難しいでしょう。

もしミハイロビッチが勝利する可能性があるとすれば、アリムハヌリの気持ち良い距離で戦わせず、ずっと頭をつけて戦うような泥試合、その距離でアリムハヌリが意外とコンパクトなパンチの回転力がないとか、ミハイロビッチのヘッドバットを嫌がって集中力を切らして良いパンチをもらうとか、そういう試合展開ではないでしょうか。

大方は、中間距離で串刺しにされ、ダメージを負ったところでアリムハヌリがチャージしてのノックアウト、というのが普通の流れでしょう。

ミハイロビッチの過去のレジュメを見る限りは、アリムハヌリは圧勝して然るべき相手。ただもちろん、前述の通りアリムハヌリにも懸念事項はあるので、ミハイロビッチには諦めずに頑張って欲しい所です。

 

 

 

盛り上がりに欠けるミドル級

IBF・WBO統一王者にアリムハヌリ。あ、ちなみにWBOのタイトルは今回かからないらしいです。理由は、前戦で脱水症状になったアリムハヌリに対して証明書の提出を求め、それをアリムハヌリが提出していないからだとか。

そしてWBC王者にカルロス・アダメス(ドミニカ共和国)、WBA王者にエリスランディ・ララ(アメリカ)。もはや安全圏でしかボクシングをしないララ、なかなか試合の機会すら得られないアダメス、ミドル級は次代のスターを求めています。

そのスター候補といえばハムザ・シーラズ(イギリス)、(たぶん)イエメン系のイギリス人です。

今年2月、リアム・ウィリアムス(イギリス)を初回TKOで世界に衝撃を与えると、リヤドシーズンでオースティン・ウィリアムス(アメリカ)を11RTKO、つい先日はウェンブリースタジアムでテイラー・デニー(イギリス)を2RTKOに切って落とし(とか言いつつこの試合は未だ見ていません)、現在15連続ストップ勝利中と非常に波に乗っています。

 

 

 

非常に長い手足を自在に操るスタイルは、華があって素晴らしい。このボクサーが世界に挑戦するとなれば、少なくとも英国では盛り上がるのでしょう。

ミドル級のトップボクサーであるアリムハヌリは、前回減量に失敗したならばスーパーミドル級に行けばよかったのに、と思います。

スーパーミドル級というのはカネロという宝物庫があります。アリムハヌリの実力は誰もが認める所でしょうから、下の階級化が上がってくる、ということを含めて、カネロがピックアップしてくれたかもしれないのに。

まあ、アリムハヌリはこの階級で4団体統一を目指すのでしょう。それにはまず、このミハイロビッチを相手に苦戦することは許されず、WBOに出すべき報告を出さなければいけません。そしてまたアダメスやララと統一戦が決まるかというと。。。どうなんでしょう、お金の話で文句を言わなければ、決まるのかもしれませんね。

 

 

 

アンダーカードと配信情報

アンダーカードを調べても、フルファイトカードが出ていないというこの興行。まじか。。。もう1週間前なのに。BoxRecで唯一表示されているのは、メア・モツ(ニュージーランド)という女子のスーパーバンタム級ボクサーがシャノン・オコーネル(オーストラリア)というボクサーと戦う情報があるのみ。

ちなみにこのモツに関しては10/4の試合情報のほか、10/26にイギリスでエリー・スコットニー(イギリス)の世界タイトルに挑戦するという試合も出ています。で、もっと驚き(というか嘘だと思う)のはオコーネルの方で、10/3にドイツで試合をすることになっています。さすがにこれはないでしょうから、消してやれと思いますね。

⇩証拠

 

 

 

 

そしてこの興行は、当然日本での配信はありません。

オーストラリアではFOX、Kayoスポーツとあり、アメリカではESPN+が中継のようです。

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