信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】Prime Video Boxing 10!day2は中谷潤人、那須川天心、田中恒成、そして最注目オラスクアガvsゴンサレス!

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気づけばあと10日で、ボクシング・ビッグウィークエンド。いや、「メガ」というべきか。

楽しみを通り越して、もはや終わった後に生きていられるかと心配になるほどの注目興行の嵐ですが、おそらく過ぎ去った後も普通に生きているでしょう。なぜなら、その次もまた、見届けなければならない戦いがあるからです。

ということで、そろそろ書いて書いて書きまくらなければ終わらない、ボクシング・メガ・ウィークエンドのプレビュー、今回のブログはPrime Video Boxing day2のプレビュー。

 

 

 

10/14(月・祝)Prime Video Boxing

WBC世界バンタム級タイトルマッチ

中谷潤人(M.T)28勝(21KO)無敗

vs

ペッチ・ソー・チットパッタナ(タイ)76勝(53KO)1敗

この興行のメインイベントとなるのは、中谷潤人の防衛戦だと思います。

すでに3階級を制覇したこの王者は、バンタム級に上げてからの2戦で圧倒的な力を誇示しており、その評価は鰻登りと言って良い。

もう「バンタム級最強」と呼ばれてどれくらい経つか、と思ったら何せバンタム級のタイトルは今年2月に戴冠、7月に初防衛戦をクリアしているから、まだ在位としては8ヶ月。わずか2戦で多くの人が認めるバンタム級最強という称号を手に入れています。

対抗王者の井上拓真は双璧といえますが、「拓真は難しい相手」「簡単にはいかない」等の言葉は、中谷が勝利する前提の言い方です。

老いたりとはいえレジェンド、ドネアを破ったアグレッシブなファイターであるアレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に何もさせず、6Rでノックアウト。初防衛戦ではリゴンドーに勝利し、ジェイソン・マロニー(オーストラリア)にあと一歩まで迫ったビンセント・アストロラビオ(フィリピン)を初回ノックアウト。

 

 

 

この2つの試合のパフォーマンスは中谷のキャリアの中でも素晴らしいものであり、今現在、彼がバンタムという階級が適正であること、そして全盛期に足を踏み入れたのだと確信させるものです。まだ上がるのかもしれませんが。

長谷川穂積がノックアウト勝利を連発し出した頃のように、井上尚弥がオマール・ナルバエスをとてつもないノックアウトで降した時(から今もそうなのが恐ろしいところ)のように、ある一つの覚醒を見たのではないか、というレベル。

中谷の強さはもはや言うまでもなく、あの独特の後ろ荷重のスタイルから繰り出す多彩なリードであり、さらには地の果てまで追ってきそうな長い左。中間距離で良し、くっついても良し、打たれて脆そうに見えての尋常ではないタフネス、そして恐ろしいほどの練習量と規律に裏打ちされたスタミナと、完璧にほど近いボクサーです。

さらに、非常に冷静でもあります。

誰がこのボクサーを倒せようか。もはや、ラッキーパンチぐらいしか残されていないかもしれません。

そんな大きな壁を、ペッチ・CPフレッシュマート、もといペッチ・ソー・チットパッタナが打ち破るのは全く簡単なことではありません。

オッズはちびりそうなぐらいのもので、中谷が-2500、ペッチ、もといタサーナ・サラパットが+1200。中谷にベットして100ドル(約15,000円)を儲けるには2,500ドル(約375,000円)を賭けなければならず、逆にペッチに100ドル賭けてもしペッチが勝利すれば、1,200ドル(約180,000円)にもなるという、夢がありすぎてその実ただの夢だった、という夢オチばりのオッズです。

 

 

 

ペッチは決して弱いボクサーではないのでしょうが、77戦というとてつもない戦績の中で強豪は井上拓真のみ、そしてこれが唯一の敗戦です。

格下相手とはいえ一つも間違いを犯すことなく、取りこぼしをしなかったというのは基礎的技術の高さと集中力、継続したトレーニングを積んでいるからでしょう。

ペッチは30歳とまだ若く、井上拓真戦よりも強くなっている可能性は十二分にあります。

ただ、この試合が楽しみなのは結局のところ「中谷がどんな勝ち方をするのか」というところで間違いはないでしょう。このボクシング「メガ」ウィークエンドのエンディングを飾るにふさわしい勝ち方を楽しみにしましょう。

 

 

 

WBOアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦

那須川天心(帝拳)4勝(2KO)無敗

vs

ジェルウィン・アシロ(フィリピン)9勝(4KO)無敗

那須川天心、プロ5戦目で初のタイトル戦です。

前戦、ジョナサン・ゴンサレスを相手に圧倒的なKO勝利を挙げた那須川は現在WBAとWBCで3位、WBOで12位という世界ランクを手にしています。

このWBOの下部タイトルを取ればWBOのランキングはもっと上がるでしょうから、WBO王者との戦いはすぐそこにある、ということになります。

ジェルウィン・アシロは無敗のボクサーで、映像を見る限りではフィリピン人らしく勢いよく入ってくるところに怖さがあるボクサーです。

ディフェンシブに立ち回る時間も比較的多く、このアシロが那須川をどれくらい研究してくるかは分かりませんが、後ろ荷重でディフェンシブに戦っている間は那須川のやりたい放題になるでしょう。アシロとしては、前で戦おうとした方がまだ勝機がありそうな気がします。

 

 

 

距離が空いた時、余裕が生まれた時の那須川の振る舞いは見事そのもので、スピード差を活かして那須川にとっては疲れない、自由なボクシングができるのではないでしょうか。

アシロの勝ち筋は非常に細いものですが、頭ごと突っ込んでいき、それでも那須川がアシロが前進するよりも速いバックステップでかわすのでしょうが、それもお構いなしにロープに詰めていく。これができれば、少々の勝機(ダジャレではない)が生まれる「かも」しれないという程度か。

ともあれ、ここも勝利を宿命づけられ、勝ち方が問われる那須川天心。もう「次は世界」という戦いを見せてくれれば御の字ですが、そうだとしても比較的大事に育てたい帝拳陣営としては「次」ではないでしょうね。

 

 

 

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ

田中恒成(畑中)20勝(11KO)1敗

vs

プメレレ・カフ(南アフリカ)10勝(8KO)無敗3分

ジェルウィン・アシロも初めて母国フィリピンを出て戦うボクサーですが、このプメレレ・カフも母国南アフリカ以外で戦うのは初めてのようです。

この、プメレレ・カフというボクサー、初めてその名前を聞きましたが、映像を見る限りかなりやりづらいボクサーと言えるのではないでしょうか。

下がりながら、のらりくらりとやり過ごすタイプで、相手が出てきたところに合わせて単発のカウンター。このカウンターを用意して相手の手数を減らし、相手が少し気を抜いたところでコンビネーション、省エネボクシングといえばそれはそうなのですが、この「とってもつまらないボクシング」をするタイプに対して良いパフォーマンスをすることは非常に難しい。

他団体王者と比べると、田中恒成の評価は低いと思います。

だから、他団体王者へのアピールとしては倒して勝利するということが必要になってきます。

ただ、はっきり言ってこのカフを倒すのは難しい。

 

 

 

このカフを相手に、ディフェンスを意識して、とか言ってると倒すチャンスは訪れないのではないでしょうか。

かつて痛い目を見た田中にとって、ディフェンスというのは大きく向上したストロングポイントの一つでもありますが、今回に限っては多少の被弾を物ともせず、最初から最後まで倒しにいく姿勢がなければいけないかもしれません。それほど、このカフというボクサーは崩しづらく感じます。

ただ、このボクシングでKO率が高いカフ、強打を持っていることも疑いようがありません。強打を持っているからこそ、相手が入りづらく、この塩試合が成立してしまうタイプのボクサーなのかもしれませんね。

どっちつかずの試合をして、13戦のうち3つの引き分けもなかなか納得感のあるものです。引き分け率23%というのは井上拓真のKO率よりも高い。

ちなみにこのプレメメ・カフはアンダードッグというには強く、実績も残してきています。現在IBOのフライ級王者であるジャクソン・チャウケ(南アフリカ)と2度戦い、初戦はドロー、再戦でスプリット勝利という判定を得ています。

これは難しい相手を選んだな、というか、アピールをするのに非常に難しいボクサーを選んだな、という印象。その印象を大きく超える勝利を期待しましょう。

 

 

 

WBO世界フライ級タイトルマッチ

アンソニー・オラスクアガ(アメリカ)7勝(5KO)1敗

vs

ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)28勝(14KO)3敗1分

おそらくこれがオープニングファイトにして、最も勝負論のある戦いかもしれません。

「プリンセサ」アンソニー・オラスクアガが、元王者を迎える一戦。

そしてこの戦いの前に、試合をぶっ飛ばす常習犯であるこのジョナサン・ゴンサレス、ちゃんと日本に来るのか、というのも見どころの一つであります。

まあそれは冗談として、オッズを調べるとオラスクアガ-275、ゴンサレス+230とやはり結構拮抗しています。もうこれがメインで良いのにと思ってしまいます。

必然的に、この興行で最も楽しみなのはこの試合で、オラスクアガが勝って王者としての証明をするのか、それともジョナサン・ゴンサレスがスモール・アップセットを起こすのか。

ジョナサン・ゴンサレスは2019年に初来日、田中恒成の持っていたWBO世界フライ級王座への挑戦でした。当時イケイケの田中を相手にダウンを奪う奮闘を見せるも、7RTKO負けで王座獲得失敗。

 

 

 

しかしその後のゴンサレスは、サウル・フアレス(メキシコ)に競り勝ち、2021年にエルウィン・ソト(メキシコ)を降してWBO世界ライトフライ級王座を獲得、2度目の防衛戦で来日して岩田翔吉(帝拳)を降すなど、非常に安定した強さを見せています。

今年の3月、レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)を破って3度目の防衛を果たした後王座を返上、フライ級で指名挑戦者となってオラスクアガへ挑みます。

なので世界戦の経験としてはもちろんゴンサレスが上回っており、戦ってきた対戦相手の質としてもやや上回るか、といった感じ。

オラスクアガがボクシングファンの前に颯爽と現れたのは、このゴンサレスがマイコプラズマ肺炎により日本に来れなくなったためです。

2023年4月、寺地拳四朗vsジョナサン・ゴンサレスの王座統一戦がセットされていましたが、ゴンサレスが病気を理由に急遽欠場、帝拳がプロモートするアンソニー・オラスクアガが代役に。この代役挑戦者オラスクアガは当時の絶対王者拳四朗を相手に大立ち回り、ポイントこそ取られてはいたものの途中拳四朗をノックアウト寸前まで追い込むという素晴らしいパフォーマンスを見せました。

ここで日本のファンのハートをガッチリと掴んだオラスクアガは、再起戦で元タイトルチャレンジャー、ジーメル・マグラモ(フィリピン)を苦闘の末ノックアウト。オラスクアガの評価がまだ大きく上がることがないのは、次にきたWBOの王座決定戦の相手が世界的に無名の加納陸だったからでしょう。ここをオラスクアガは危なげなく3RKOで勝利し、今回の初防衛戦は本当に試される試合となります。

 

 

 

キャリアではゴンサレスが大きく上回る一戦です。オラスクアガの強さを知っている日本のファンは、もしかしたらゴンサレス相手に余裕で勝てると思っているのかもしれません。ただ、ゴンサレスは非常に難しい相手であるし、オラスクアガがボックスされてしまう可能性もあります。

25歳、まっすぐな性格のオラスクアガは、ジョナサン・ゴンサレスの術中にハマりやすいボクサーと言えなくもありません。オラスクアガがやるべきことは、おそらくゴンサレスが嫌がるほどのアタックをし続けることで、それでいて揉み合い(クリンチともまた違うぐらいの、レスリングに近いもの)も得意なゴンサレスに、そのいとまを与えないことも非常に重要です。

このプエルトリカンはずる賢く、ポイントをピックアップするのに長けているボクサーで、それは相手が素直であれば素直であるほどにその効力を発揮するのではないかと思います。

さらにスタミナも申し分のないゴンサレスは、アウトボックスと揉み合いを使い分けてポイントを取り、いつの間にか勝利してしまうようなボクサー。

当然、応援はアンソニー・オラスクアガ。この「試合巧者」と呼ぶのは憚られる、とにかく勝利を手繰り寄せることが上手な元王者に対して、いつもの爽快なボクシングを貫いてほしい。そしてこのゴンサレスに良い勝ち方をすれば、自ずと(前日に王者となっているであろう)拳四朗との王座統一戦も近づくはずです。

 

 

 

配信情報

この興行は、Amazon Prime Videoでライブ配信です。私は今回配信で見ますが、大体いつも日本の配信は実況と解説が邪魔なパターンが多いので、ESPNで見ようかと思っていますが。

ともあれ、アマプラに加入していないボクシングファンはゼロだと思いますが、一応リンクも貼っておきます。

興行は10/14(月・祝)、配信開始は17:00からとのことです。

Amazon Prime Videoはこちらから

そういえばもうすぐプライム感謝祭、せっかくの特典なので使用しない手はないでしょう。プライム感謝祭は10/17(木)先行スタート、感謝祭は10/19(土)、10/20(日)です。

amzn.to

 

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