信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】Prime Video Boxing 10 Day2!那須川天心&中谷潤人!26歳、日本ボクシング界を紡ぐ!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

Prime Video Boxing10 Day2、いよいよセミファイナルとメインイベントを残すのみです。

ちなみにESPNの解説は両日ともニコ・アリ・ウォルシュが務めており、連日に渡り朝4:00から本当にお疲れ様です。

残す2つの戦いはバンタム級の戦いであり、那須川も中谷も共に26歳、次世代を担うボクサーです。

昨日のDay1、波乱と言って良いのか、起こり得る結果とも言えましたが、堤聖也が井上拓真を破って世界初戴冠を果たしています。

この件について、SNSで井上拓真に色々言っている人たちもいるようですが、拓真が先を見すぎただとか油断があっただとか、大きなお世話でしょう。2人は死力を尽くして戦い、そして堤が勝利した。私はポイントのことはわかりませんでした。どのように評価を下すか、というのはジャッジによって異なる試合だったと思います。

気持ちの部分で拓真が押されていたことは事実としてはあると思いますが、それはただただ勝利した堤を褒めれば良いだけで、負けたボクサーを貶めるような発言をする必要は全くありません。

自由な発言をできる環境というのは、やっぱり良いことばかりではないですね。知らない人を不快にさせてしまう一面があろうかと思います。自分も気をつけよう、という気になります。

さて、今回のブログはいよいよ3連休の最後、那須川天心vsアシロ、中谷潤人vsペッチの観戦記です。

⇩これまでの3連休の観戦記

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10/14(月・祝)Prime Video Boxing

WBOアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦

那須川天心(帝拳)4勝(2KO)無敗

vs

ジェルウィン・アシロ(フィリピン)9勝(4KO)無敗

那須川天心の初タイトルマッチ。ここはさっさとクリアして、来年以降のバンタム級ライバル対決を見たい。

地域タイトルを戦うには那須川のボクシングスキルは頭抜けており、スキルだけなら世界王者たちに全く引けを取らないものだと思っています。ただ、ボクシングに転向してまだ4戦、キック時代の経験は非常に大きいものがあれど、やはりもう少し長いラウンドの経験というものはどこかでクリアしておきたいところでしょう。

さて、ジェルウィン・アシロ、このボクサーは今の那須川にフルラウンドを経験させてあげられるか。

初回、まずファーストヒットは那須川のジャブ。映像で改めて見ると速い。そういえば那須川の試合を映像で見るのは初めてです。

那須川が攻め込んだ際、アシロの右が浅くもヒット、スピードに全くついていけてない、ということではなさそうです。

 

 

 

中盤にも那須川のジャブに右のストレートをあわせようとするアシロ、なかなかただものではありません。

しかし後半、那須川は左のカウンターショットでお返し、その後もワンツーで攻め入るなどして見せ場を作っています。

2R、無駄に大きく動くことのなくなった那須川、絶妙な距離感をキープ。鋭い踏み込みの後に若干構え直すのが良くないところで、そこをアシロが踏み込んでのワンツー。ただ、那須川は流石の反応でエスケープ。

アシロは下がりながらも左フックや右ストレートを狙ってくるボクサーで、ちゃんと那須川を研究してきた跡が伺えまうね。

バックステップはデカすぎるきらいこそあれ、ちゃんと那須川の攻撃を距離ではずせています。

3R、アシロはボクシングは上手くないが強いタイプのボクサーか。勢いよく踏み込む姿や反応の良さにそれを感じます。

こういうボクサーのリターンは怖い。那須川は特に打ち終わりに気をつけたいところです。

多少もらっても良いとも思っている、と思われるアシロは那須川の綺麗なコンビネーションの後に思いっきり振り回してくるから、これをクリーンにはもらっていないまでも大きくバックステップで避ける那須川、ちょっと見栄えは良くありません。

 

 

 

4R、今更ですが、那須川の上体はでかいですね。結構なリカバリー幅なのではないでしょうか。パワーはあるのかもしれませんが、スピードと運動量をころしてないと良いですね。

那須川がプレス、アシロは下がりますが左右のスイングは非常にスピードがあり、パワーもありそうです。同時打ちは特に怖い。

5R、那須川のジャブに右を合わせたアシロ。このジャブの出どころ、タイミングを見切られては那須川は結構苦しくなるのではないでしょうか。

細かくポジショニングを変更も、なかなかジャブが出なくなる那須川、ここで例えば接近戦を挑んでみる等の幅がないのはやはりまだキャリアが4戦、といったところなのかもしれません。

それでも中間距離でアグレッシブネスを維持し、上手くパンチを当てるのは那須川。特に左のボディストレートは良く、このパンチはオーソドックスのボクサーに対してKOパンチになり得ます。

6R、中間距離での駆け引きから、那須川が踏み込んでのワンツーをヒット。アシロはディフェンシブな戦いからの相打ち狙いという非常にやりづらいスタイルをキープ、かつてタパレスやドヘニーが選択したような番狂せを狙うボクシングです。

アシロは思いの外反応がよく、体が非常に柔らかく、那須川を空転させることもしばしば。ただ、クリーンヒットが少ない中でこのボクシングでポイントを掻っ攫っていくのもまた難しいところです。

 

 

 

7R、お互いに攻め手に欠く展開、カウンターパンチャー同士の戦いそのものです。一瞬の交錯のうちに決着がつく可能性を秘めた戦いは、緊張感がありますね。

時折強引に踏み込んでくるアシロに対し、那須川の攻撃は比較的教科書通りであり、これこそが帝拳ボクシング。たとえば順当にポイントを取れていれば良いですが、もし序盤にボクシングで上回られた場合、意外と逆転が困難となるボクシングと言えます。

8R、右を真っ直ぐに打つアシロ、サウスポーに対しての戦い方はよくわかっています。ただ、バランスを崩すことも多いので、そのタイミングでバランスがバッチリの那須川の左右を浴びます。

後半、アシロの右がヒットするも、那須川は首を捻って回避、効いてないアピール。そう言えば今日はこういったアピールが少なく、ここまであまり余裕がないかもしれません。

9R、中間距離の交錯でアシロがダウン!完全に足が引っかかって倒れてしまったアシロですが、那須川の左が掠っていたのか、レフェリーはダウン宣告です。これは那須川アンチが黙っていなさそう。。。

アシロも左足を叩いてつまづいたのをアピール、那須川にとってはラッキーなダウンゲットか。

こうなると後がないアシロは自ら行かなければいけませんが、そうなると打ち気に逸り、那須川のワンツーがとうとうクリーンヒット!アシロは通常の踏み込みスピードはさほどでもないので、那須川にとっては戦いやすくなったイメージですね。相手がちゃんとボクシングをしてきてくれるなら、願ったり叶ったりでしょう。

ハグから始めるラストラウンド。アシロは勢いよく攻めてきます。

 

 

 

こういうパンチは那須川にとっても軌道が読みづらい分カウンターも取りづらくアシロはこれをもっと続ければ良いのですが。

アシロは相変わらず下がりながらのカウンターを続ける心づもりで、ここでカウンターを失敗、バッティングでしょう、那須川は右瞼をカット。

しかしさほど距離感も狂わない那須川は、プレスをかけてコンビネーションをショット、アシロも懸命にパンチを返すもこれは空振り。

このラウンド終盤のように、リスクを冒して攻めることができていればKOシーンも訪れたのかもしれません。後半にかけては那須川の素晴らしいコンビネーションが目を惹きました。

判定は、97-92、98-91、98-91で那須川天心。

ポイント上では圧勝といえますが、なかなか苦労したのではないでしょうか、那須川天心。これは非常に良い経験になったと思います。

ここからまだ伸び代がある、というのは素晴らしいことです。

「天心くん頑張ってください」武居の問いかけへのアンサーは「来年中の世界挑戦」。こうしてリング上でボクサー同士が会話をすることは素晴らしいことです。ああ、こうやって一つのファイトを盛り上げていくんだな、というのはボクシングファンは見習うべきところかもしれませんね。

明日のテレビのニュースでやっといてくださいね、というのも、那須川天心というボクサーが自らの商品価値をしっかりと認識していて素晴らしい。

 

 

 

WBC世界バンタム級タイトルマッチ

中谷潤人(M.T)28勝(21KO)無敗

vs

ペッチ・ソー・チットパッタナ(タイ)76勝(53KO)1敗

長かったボクシング観戦記も、いよいよ最後です。

バンタム級No.2と言われた井上拓真の陥落から一夜明け、最高評価を受ける中谷潤人の登場です。

ところで昨日から西田凌佑が何度も抜かれますが、果たして彼は12月に戦うのでしょうか。もはや色々すっ飛ばして中谷や堤との王座統一戦を見たい。

初回、いつも通りオープン気味の構えで低く構える中谷。ペッチは中間距離で非常に警戒も、不意のタイミングで中谷のジャブがヒット。

静かな静かな立ち上がり、中谷のワンツーに会場がどよめきます。ペッチも相当に仕上げてきており、また、このやりづらいボクサーを相手にして、前戦のようなワンパンチKOを期待してはいけません。

 

 

 

中谷の左を右へのダックで躱すペッチ、そこに中谷の右アッパー。これはそのうち当たりそうなパンチです。

2R、ペッチの入りぎわにショートの左をヒットした中谷。さらに警戒を強めるペッチ。それでもペッチは勇敢にもプレス、勢いよく飛び込んできます。中谷はそれをブロッキングで対処してショートの左。

終盤も今度は中谷が勢いよく入ってワンツーから右のボディーショット。まだまだ様子見段階でしょうが、ここまでは中谷が1枚も2枚も上手に見えます。

3R、徐々にギアを上げてきたペッチ。しかし中谷はブロッキングとボディムーブでそれを無効化、ちょっとバッティングの危険性があるほどの突進に対しても非常に冷静です。

距離がありすぎて、バッティング覚悟で行かなければ距離を詰められない、というのがペッチの言い分なのでしょうが、結構危ない。

打って離れて、を繰り返す中谷は磐石で、そもそもここまでジャブの1発ぐらいしかもらってないのではないでしょうか。

4R、ちょっと何かを狙いすぎな感じもする中谷、ペッチの方が積極的になってきているかもしれません。それでもペッチのパンチはほとの当たらず、随所に中谷はストロングジャブをヒット。

 

 

 

5R、このラウンドは一気に距離を詰めてくるペッチに付き合う中谷、ショートの距離でも中谷の的中率は素晴らしい。特に得意の前手のアッパーカットは幾度となくペッチの顔面を跳ね上げています。

ペッチも中谷のジャブに合わせて左のオーバーハンド、力を込めてパンチを振るうもクリーンなヒットはできません。

後半の節気戦でも体ごと打ってくるペッチに対してコンパクトなカウンターの中谷、しかも同じフックでも拳の角度を変える等、頭を使った攻撃をしています。

6R、この流れを変えようとかなり強いチャージに出たペッチ!この危険な賭けを真っ向から受け止める中谷は、ロープ際で体を入れ替え、距離を取るとスリーパンチコンビネーションをヒット。

中盤、得意の左カウンター!!!から一気にチャージした中谷!止まらない連打の最後は右のアッパーか、ペッチはダウン!!!

立ち上がったペッチ、再開ごももちろん一気に行く中谷!ペッチも力の入ったパンチを打ち返してこの危機を脱すると、ここで仕切り直しか。

 

 

 

その後、まるでパンチングボールに狙いを定めてヒットするようなアッパーを交えたコンビネーションをヒットすると、ペッチは力無くダウン!これでレフェリーはストップ!!

中谷潤人、6RTKO勝利!!!

これまた圧倒、中谷潤人。次々と印象的なノックアウト勝利を積み重ねていくこのボクサーは、やはりこの階級で間違いなく抜きん出ているボクサーです。

井上拓真を苦しめ、強者感のあったペッチを全く寄せ付けない見事なノックアウト。まるで追尾弾のようにペッチの顔面に吸い込まれる中谷のコンビネーションは、パワーパンチとはまた異なったKOパンチャーです。

完璧に倒すコツを掴んでいる、と言える中谷潤人、もはや間違いなくこのPrime Video Boxingのメインからは外せません。

どんなに消化不良な試合があっても、どんなにショックな結果があっても、このメインさえあれば帳消しにできる。まさに日本ボクシング界のニュースター、この中谷潤人の快進撃に引き続き期待しましょう。

 

 

 

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