10月も間も無く終わりを迎え、2024年もあと2ヶ月です。
日本国内で年末に控える試合の発表ももうすぐ、でしょうか。
2025年は日本のボクシングファンにとって忘れられない1年になりそうで、井上尚弥vs中谷潤人が決まるなら、世界で最大の注目を集めるファイトになり得ます。それこそ、ウシクvsフューリー3よりも、ベテルビエフvsビボル2よりも、初顔合わせであるこの試合は非常に興味深いものです。
そしてこういった最強同士の対決でなくとも、興味深い試合がいくつもあるのがボクシングの良いところ。
今回のブログは、週末に控える、ロブソン・コンセイサンvsオシャーキー・フォスターのプレビュー記事。

11/2(日本時間11/3)アメリカ・ニューヨーク
WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
ロブソン・コンセイサン(ブラジル)19勝(9KO)2敗1分
vs
オシャーキー・フォスター(アメリカ)22勝(12KO)3敗
あまり再戦というのは好きではありません。それがダイレクトリマッチとなれば尚更。
ただ、この試合は再戦に値すべき結果が初戦で出ているのも事実であり、ダイレクトリマッチ案件です。
そうでなければ、この試合が再戦へと足を向けることはなかったでしょうし、正直に言ってしまえばこの再戦が「面白い試合」になるとは到底考えられません。
どちらも距離を大事に戦うボクサー同士であり、スキルはあれど迫力に欠ける。気持ちが強いのは事実としてあるのですが、それを発揮する時は相手が強く向かってきた時であり、試合展開はどちらかというとマスボクシングに近いもの、相手の出方を伺う時間が長いボクシングになりそうです。
実際、初戦では両者ともにパンチを当てられていなかった。
その中で、初戦のアグレッシブネスはコンセイサンにあり、自らがブラジル人で、戦う場所がアメリカだと十分にわかっているような戦い方ではありました。それでもやはりクリーンヒットはフォスターに多く、攻め入ったコンセイサンのパンチのほとんどはフォスターのディフェンステクニックの前で空転させられる展開。コンセイサンは攻勢点のみで勝利をもぎ取ったイメージです。
さて、この結果を受け、コンセイサンは、そしてフォスターは、どのように戦い方を変えてくるのか。
余裕綽々で逃げ切った、と確信していたフォスターは、この試合はコンセイサンを倒すために出てくるのか。それとも、自らを曲げず、塩試合に徹するのか。そして、コンセイサンはどうか。
よほどのことがない限りは面白くなり得ないこの試合は、アメリカはニューヨーク、ベローナで行われます。
スーパーフェザー級
それでも、このコンセイサンvsフォスターというのは注目です。それは以下の3つの理由からです。
一つは、個人的にオシャーキー・フォスターという、かつてプロスペクトの道から外れてもがき、足掻き、見事世界タイトルの位置に舞い戻ったボクサーに興味があるから。
そしてもう一つは、ロブソン・コンセイサンという、判定を盗まれ、最強王者に挑むもウェイトオーバーを犯され、何かと運がなかったボクサーに栄光を掴み取ってほしいと願うから。
フォスターはレイ・バルガスに勝利して世界王者となり、そのフォスターに勝利してコンセイサンは世界王者となりました。すでに二人とも世界王座を獲得したという経験は持っており、これまでの苦労は報われた、と見ています。
そして最後の一つは、このスーパーフェザー級において、世界を獲れるであろう力石政法(大橋)が、この勝者に挑む可能性が高いのではないか、と思うからです。
力石は現在、WBCで6位、IBFで3位、そしてWBOで8位。
IBFは王者がアンソニー・カカス、このアイルランド人王者は現在サウジアラビアのトゥルキ・アラルシクの興行に出ています。次戦はIBFの指名挑戦者であるリカルド・ヌニェス戦が有力です。
WBO王者のエマニュエル・ナバレッテは12月、オスカー・バルデスとのリマッチに臨みます。おそらくナバレッテはバルデスに勝利するでしょうが、ナバレッテを日本に呼んで来るというのはいかなフェニックス・プロモーションでもなかなかにハードルが高い。
では、ブラジル出身で、大きな後ろ盾を持たないロブソン・コンセイサン、一度はアメリカという国に見捨てられたオシャーキー・フォスターならどうか。奇しくも2人は日本との繋がりも深いトップランクの所属であり、プロモーター間のどうのこうのというしがらみはありません。
ともすれば、4月か5月、井上尚弥がムロジョン・アフマダリエフとラスベガスでやるのならば、そのアンダーカードで力石がWBC王座に挑戦、というのは非常にあり得ることではないでしょうか。
一応、「WBC次期挑戦者決定戦」だったはずのマイケル・マグネシ戦に勝利している力石。あの次期挑戦者決定戦が嘘でなければ、全然あり得る話です。嘘だったかもしれない。当時は亀田だったし。
ともあれ、来年あたりに「日本に呼ぶ」もしくは「ベガスで」実現しそうなのは、アイルランド人ファイターではなく、メキシコのスターボクサーでもなく、このコンセイサンvsフォスターの勝者ではないでしょうか。
⇩オシャーキー・フォスターについて
⇩忘れそうだったけど今年のFOTY候補、力石vsマグネシ
レイモンド・ムラタヤ(アメリカ)21勝(16KO)無敗
vs
ヘスス・カンポス(メキシコ)25勝(18KO)5敗
いよいよタイトルが射程圏内、ライト級プロスペクトのレイモンド・ムラタヤ。パワーあふれるコンビネーションパンチャーは、前戦で元王者のテビン・ファーマーを破り、おそらく来年が勝負の年と定めていることでしょう。
対するはヘスス・アントニオ・ペレス・カンポス。
ここ5戦で2勝3敗、というと非常に大したことがないと思うかもしれませんが、前戦は元世界王者の人気者、ジョセフ「ジョジョ」ディアスを降す殊勲の勝利を挙げています。
その前は現WBO世界ウェルター級王者、ブライアン・ノーマンJrに判定負け、その前はアレクシス・ロチャに判定負けを喫しています。
そして今回の戦いは、ムラタヤが主戦場とするライト級での戦い、と言えば、このカンポスというボクサーの異常さがわかるでしょう。
つまりこのヘスス・カンポスは、直近でウェルター級の世界王者、そして世界挑戦を間近に控えるウェルター級コンテンダーと戦っているボクサーです。しかも、そのウェルター級トップボクサーたちを相手に倒されてはいないし、ダウンを奪われてもいないほどタフなボクサーです。
下馬評でムラタヤが優位、というのは当然のことながら、果たして非常に不気味なボクサーであるヘスス・カンポス。舐めてかかるとムラタヤも不甲斐ない試合になってしまうかもしれません。
そのほかのアンダーカードと配信情報
フェザー級プロスペクト、12勝(11KO)無敗というドミニカの倒し屋、ヤン・サンタナも登場です。24歳、いよいよ対戦相手の質を上げてエドゥアルド・バエス(メキシコ)との一戦です。バエスに勝てば本物でしょう。ちなみに、レイモンド・ムラタヤのニックネームは「デンジャー」で、このサンタナのニックネームは「デンジャラス」でモロ被り。
他にもみんな大好きエイブラハム「スーパー」ノバ(アメリカ)も登場ですね。オシャーキー・フォスター、アンドレス・コルテス(アメリカ)に連敗し、ここは絶対に勝たなければなりません。対戦相手はウンベルト・ガリンド(アメリカ)、ムラタヤに負けたボクサーですね。
この興行は、トップランク興行です。なのでアメリカではESPNで中継されます。
残念ながら日本での配信予定はなさそうですね。
そういえばこの試合のメインイベントはリマッチですが、ここから結構リマッチが続きますね。
翌週のジャロン・エニスvsカレン・チュカジャンも(誰も望まないですが)リマッチですし、12月に入ればナバレッテvsバルデスもリマッチ、そしてそのアンダーカードではラファエル・エスピノサvsロベイシー・ラミレスもリマッチです。
あとはもちろん、オレクサンドル・ウシクvsタイソン・フューリーもリマッチ、正式発表はまだですがフェルナンド・マルティネスvs井岡一翔もリマッチです。
リマッチよりも初戦の方が興味深い、というのはわがままなのかもしれませんね。
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