信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】WBC世界SFe級戦!ロブソン・コンセイサンvsオシャーキー・フォスターのリマッチと、レイモンド・ムラタヤ!

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日本時間11/3(日)は朝イチでリアム・デイビスvsシャバズ・マスード、そして昼頃にフロイド・スコフィールドがDAZNに登場、ロブソン・コンセイサンvsオシャーキー・フォスター2があって東日本新人王決勝です。

その全てを見る時間は流石になく、特に新人王戦は長いので小分けにしてみる必要があります。

今回は海外戦、その中で特に興味深い戦いであるコンセイサンvsフォスター2の観戦記。

 

 

 

11/2(日本時間11/3)アメリカ・ニューヨーク

レイモンド・ムラタヤ(アメリカ)21勝(16KO)無敗

vs

ヘスス・ペレス(メキシコ)25勝(18KO)5敗

ソンブレロを被り、フェイスマスクをつけて入場のヘスス・ペレス。良い出立ちですが、リング入場時にソンブレロがロープに引っかかって格好良くはいきません。

対して「Danger」ムラタヤ、非常に落ち着いており、貫禄を感じさせますね。激戦のライト級ナンバーワンプロスペクト、ここに勝って来年にはタイトルショットのチャンスが巡ってくれることを願います。

メインイベントはおそらく塩試合になるでしょうから、ムラタヤにはここは豪快なノックアウトを見せてほしいですね。ペレスは前戦で元王者「ジョジョ」ディアスを撃破した強豪。2戦連続アップセットとなるか。

初回、ムラタヤはひとまわりデカく見えます。早々に鋭く長いジャブがペレスのガードを割って入ります。ペレスもさすがのもので、これに怯むことなくパワーパンチを打ち返していますね。

 

 

 

ムラタヤの真価はコンビネーションにあると思いますが、ムラタヤのスリーパンチコンビネーションに対してもしっかりリターンを返すペレス。自信を持って戦っているように見えます。

中盤から後半にかけ、コンビネーションで攻める数を増やしたムラタヤ。右ストレート、左フックをコンビネーションの中でそれぞれヒットしています。

2R、ペレスはサウスポースタート。元々スイッチヒッターなのか、ただ奇をてらっただけなのか、違和感を覚えた瞬間、ムラタヤの軽く出した右がヒット、続くジャブもヒット、そして強い右ストレートがヒット!これでペレスは腰から砕け落ちるダウン!!!

仰向けに倒れたペレスは立ち上がり、試合再開。オーソドックスに戻しています。

ムラタヤは鋭いジャブから右へ返し、ショートの右が当たるとペレスは一瞬動きが止まります。これを見逃さないムラタヤは、続いて長い距離から右をしっかりとコネクト、ペレスはこのラウンド2度目のダウン!!

 

 

 

なおも立ち上がるペレスですが、ダメージは明らかで、中華距離でムラタヤがコンビネーションを出すとレフェリーはストップ!

レイモンド・ムラタヤ、2RTKO勝利!!

むむむ。。。力は落ちていた、とはいえ激闘型のジョジョ・ディアスに競り勝ったヘスス・ペレスをたったの2ラウンド。しかもほとんどパンチをもらわずに、2度倒してのTKO勝利。

このボクサーが本物かどうか、なんてことはすでに議論に値しないことですが、とにかく強さを見せつけたレイモンド・ムラタヤ。来年の世界タイトル挑戦に期待です。

 

 

 

WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ

ロブソン・コンセイサン(ブラジル)19勝(9KO)2敗1分

vs

オシャーキー・フォスター(アメリカ)22勝(12KO)3敗

そしてメインイベント。これは間違いなく塩試合になるはずの試合で、おそらくジャッジ泣かせの試合となり、ともすればまた判定で揉めるのかもしれません。接戦となったとしても流石にこの試合のラバーマッチやらトリロジー、というのは控えてもらいたいものです。

2Xと書かれたファー付きのガウンで入場した挑戦者フォスター、ブラジルカラーのテカテカガウンを纏い入場した王者、ロブソン・コンセイサン。

遠回りした王者と、遠回りした元王者、今回勝利を手にするのは一体どちらか。Time is come.

 

 

 

再戦の初回となる13R目、まずはジャブの差し合いからスタート。フォスターが前戦よりアグレッシブか、早々にコンビネーションで攻め込みます。前戦の待ちに徹した戦法からの反省があるようです。

前戦で攻め続けたコンセイサン、やや大振りですがしっかりと打ち返しています。

ちなみにフォスターは海外の世界戦では珍しいWinningのグローブ、コンセイサンもこれまた珍しいLeoneのグローブです。両者ともにスポンサーに縛られることがないからかもしれません。

2R、サウスポーにスイッチしたフォスターが左を伸ばし、コンセイサンが力強い右を伸ばすという、互いに大砲頼りの展開。前戦と同じくディフェンス技術の高い両者はクリーンヒットを生みません。

前戦よりもアクションは多いように思いますが、互いに明確にダメージを与える攻撃ができていないのもまた事実。ハイレベルだが山場が訪れない、結果的にはそんな闘いになりそうです。

 

 

 

3R、このラウンドはオーソドックスのコンセイサン。上手くコンビネーションに繋げられています。対してコンセイサンはパワーパンチを連打、打った自らもバランスを崩すほど振り抜いています。攻撃の派手さとしてはコンセイサン、特にボディは前ラウンドから優勢に見えます。

4R、互いにパンチが当たる距離での打撃戦。それでもその距離だけでは当たらない、というのが両者の技術力の高さです。目まぐるしく攻撃の順番が入れ替わりますが、それでもヒットが生まれるのはなかなか稀。

コンセイサンの方が攻撃の時間が長く、ここまではコンセイサンにポイントが流れているような気がします。

5R、前戦をギュッと凝縮したような試合、前試合をハイペースにしたような試合、という感じになってきて、これがまたこのままフルラウンド行くのか、と思った矢先、フォスターのリターンが掠ったところでコンセイサンがバランスを崩します。ダメージはないかもしれませんが、これは印象的にはでかい。

6R、開始早々にフォスターがガードの上から右ストレートを叩きつけ、右アッパーをヒットする展開。コンセイサンも右を返して反撃、相手の顔面に当てるのがお互い難しく、ボディがキーになるのかもしれません。

ラウンド終了後、パンチスタッツが出ます。

 

 

 

トータルはコンセイサン72/264、フォスター72/247と全くの互角で、パワーパンチでもコンセイサン44/131、フォスター43/121と全くの互角です。

7R、フォスターがプレスをかける展開で、コンセイサンは下がりながら対応。フォスターは危険な程の踏み込みは行わず、ワンツーから攻め入るというオーソドックスなものですが、ここでは下がりながらのコンセイサンが上手く戦っっています。これはコンセイサンに攻めさせr他方がフォスターにとっては良いかもしれません。

8R、フォスターの飛び込みの左フックがヒット。その後はパンチの交換です。9Rも同様に、良い距離でアクションの多いボクシングではあるものの、やはり互いに大きな見せ場は作れていません。

10R、非常に微妙なラウンドも多いので、ここからお互いに明確に差をつけなければいけません。

パワーパンチにより力を込めるコンセイサン、そして今まで通りの中間距離の打撃戦。

後半に入ったところで、フォスターのオーバーハンドっぽい軌道の右がコンセイサンにカウンターとなってヒット、コンセイサンは大きくバランスを崩します。

ダメージがありそうなコンセイサンはノーガードになって余裕を見せて回復、ただ、ここはフォスターのラウンドでしょう。

11R、コンセイサンがジャブで踏み込んだところにフォスターの右カウンター。このパターンは前ラウンドでダメージを与えたものと同じパターンで、フォスターとしてはこれを当てたい。

 

 

 

コンセイサンは前のラウンドを取られている、ということがわかっているのでしょう、左のボディショットを中心に近い距離で戦おうとしています。

回転力のある連打で攻め込むコンセイサン、受けて立つフォスター。前ラウンドよりも近い距離の打撃戦となったチャンピオンシップラウンド、揉み合いの展開も多いですが、この近い距離でもフォスターはコンセイサンの左右をしっかりとガード、当たってはいません。

がむしゃらに手を出すコンセイサン、これは素晴らしいハートの強さ。

ラストラウンド、ここまでのESPN採点(マーク・クリーゲル氏)は104-105でフォスター。ほぼ互角です。

非常にアグレッシブに攻めてくるコンセイサン、この攻撃は力強く、フィジカルはコンセイサンに分があるのか、フォスターを押して行きます。それでもその力強い攻撃のほとんどは全てフォスターのガードの上であり、ダメージを与えているとはいえません。

対してフォスターはさほどパワーを感じはしないものの、ショートのパンチを軽くながらも当てているように見えます。

 

 

 

この的確なパンチでフィジカルに勝るコンセイサンを下がらせる場面も作ったフォスター、そして最後まで攻め続け、終了ゴングと同時に手をあげて勝利をアピールしたコンセイサン。

さて、判定はどうか。

判定は、115-113フォスター、115-113コンセイサン、115-113フォスター。

今回もどっちが勝ったかは全然わからないクロスファイト、ジャッジの印象が良かったのはオシャーキー・フォスターでした。前戦もフォスターの勝利、という声が多かった(がための再戦)だったわけですから、これで完全決着で良いのかもしれません。

WBC世界スーパーフェザー級王座には、オシャーキー・フォスターが返り咲き。この階級は未だ戦国時代、次にフォスターが戦うのは、別の王者なのか、それとも?

 

 

 

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