信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】スーパーミドルの怪物、オスレイス・イグレシアス!カナダ興行はプロスペクトたちの宝庫!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

本日は11/8、「いい歯の日」。

皆さん健康のために歯は非常に大切なので、しっかりと歯磨きをしましょう。

ちなみに歯間ブラシ、フロスを使うことは非常に重要で、特に寝る前は使った方が良い。寝ている間に虫歯菌は活性化し、夜寝る前の磨き残しは歯にとってかなり致命的なダメージになりかねません。

とまあ、蘊蓄を垂れたところで、今回のブログは観戦記。

おそらく誰も見向きもしないであろう、しかし個人的には超気になっていたオスレイス・イグレシアスがメインに登場するカナダ、モントリオール興行です。

 

 

 

11/7(日本時間11/8)カナダ・モントリオール

このブログでも何度か触れてはいますが、カナダ、特にケベック州というところは現在ボクシングが非常に盛り上がっている地域です。

この地域をレジデンスとするのは、アルツール・ベテルビエフやクリスチャン・ムビリといったトップボクサーです。

ジェイソン・マロニーもこの地で防衛戦を行なっており、トップランクと提携しているアイ・オブ・ザ・タイガー(以下EOTT)というプロモーション会社がこの地の興行を取り仕切っています。なので当然、放映はESPNです。

まず登場したのは「エル・ティグレ」(虎)ジョン・オロビオ(コロンビア)という21歳のボクサーで、ここまで11勝(10KO)。コロンビア国籍ながらもカナダを主戦場とするボクサーなので、EOTTの所属選手なのでしょう。対するは9勝(4KO)無敗1分というジャコポ・コリー(イタリア)。「スウィングボーイ」というニックネーム通り、右のオーバーハンドを振って攻めたコリーでしたが、開始30秒でオロビオの右クロスを浴びてダウン!その後はオロビオがまた攻め込み、スウィングボーイも真っ青のスイングを見せて2度目のダウンを奪って試合をストップ。21歳、この1分にも満たない戦いで本当の強さはわかりませんが、これは強いボクサーですね。

 

 

 

続いては8勝(3KO)無敗の28歳、ドミトリー・アサナウ(ベラルーシ)が登場、38勝(32KO)2敗のマティアス・ルエダ(アルゼンチン)戦、これにはWBCコンチネンタルアメリカ・ライト級タイトルがかかっています。

このルエダはフェザー級時代にオスカル・バルデス(メキシコ)にも挑戦経験のあるボクサー(2RTKO負け)で、もう一つの敗北はリアム・ウィルソン(オーストラリア)戦です。

アサナウ、何倍ものキャリアを誇るルエダに対して終始ボクシングで圧倒。ステップワークが良いストレートパンチャーで、素晴らしいコンビネーションを持っています。

打ったら離れる、を基本としつつしっかりとしたボクシングを展開、5Rには右ストレートをガードの間隙にねじ込んでからのチャージは素晴らしく、そのまま試合をストップしています。

ライト級、世界にはまだまだ知らない強豪がたくさんいるものですね。

次はなんと19歳にして12戦の戦績の持ち主、ウィルケンズ・マシュー(カナダ)。デビューは2023年の2月ということですから、まだ2年も経っていません。積み上げた戦績は12勝(8KO)無敗、相当に期待されているボクサーなのでしょう。

 

 

 

ちなみに出身もケベック州のケベックシティ、大きな声援が注がれます。

まだキャリアの形成期、相手は8勝(2KO)9敗のマルコス・カラリスキー(アルゼンチン)というボクサーで、35歳。歳の差は16歳です。

かなりデカい、パワーがありそうなマシューに対して、早くも及び腰のカラリスキー。ガードの上からもらった右のパワーパンチで体を泳がせ、ガッツリとガードを固めてリングをサークリング。一応、1発のカウンターを狙ってはいるものの、隙ができると危ないため単発に終始しています。

この19歳マシューはパワフルですね。ゆったりとしたリズムからコンビネーションの回転力はよく、このカラリスキーはクルーザー級でも戦っているボクサーのようですがあまりにもフィジカルパワーがなく、全然迫力がないのは非常に残念なところ。

終始エスケープに徹するカラリスキー、このボクサーを倒すのは容易ではないと思いましたが、4R終盤、攻め込んだマシューの攻撃にたまらずダウン。なんとか立ち上がったカラリスキーでしたが、レフェリーは両手を交錯してストップを宣告。超ディフェンシブに戦い、逃げ回っていたカラリスキーはボロボロ、コンビネーションで上手く攻め抜いたマシューは全くのノーダメージ。このボクサーはいつ、上に上がってくるのでしょうか。これは非常に楽しみなボクサーです。

 

 

 

スティーブン・バトラー(カナダ)vsフェルナンド・ファリアス(アルゼンチン)

セミファイナルには馴染み深いスティーブン・バトラーが登場です。

日本で村田諒太に挑戦したのが2019年、その後多くの強豪と戦い戦績の厚みを増したバトラーは、現在34勝(28KO)4敗1分という戦績です。意外にもまだ28歳と若い。

前戦ではパトライス・ボロニー(カナダ)というボクサーに9RTKOで負けていますが、その前はスティーブ・ロールズ(カナダ)に初回TKO勝利を挙げています。勝っても負けてもノックアウト、そんなボクサーです。

対してフェルナンド・ファリアス、こちらは12勝(4KO)2敗2分のアルゼンチンボクサー。直近5戦で1勝2敗2分、戦績自体は悪くないですがそのレジュメを考えるとバトラーに用意されたアンダードッグ、と考えるのが普通でしょう。

ガッチリ、というかでっぷりした体型に見えるファリアス、対してバトラーはスーパーミドル級の契約ウェイトですが良いガタイをしています。

 

 

 

ジャブの差し合い、バトラーのジャブが良い。ファリアスもオーバーハンドを主体として攻め入る場面を作りますが、バトラーはバックステップでかわし、隙間に左フックを差し込むなどして優勢です。

思いの通りのボクシングをしているバトラー、ダブルジャブを突き出すとマットが滑ったのか、ファリアスはダウン。ダメージはないでしょうが、初回からとんでもないディスアドバンテージです。

ながバトラーのジャブにファリアスのパンチ(全てフック系)は届かず、後半に入ってバトラーが力強いワンツーで攻め込むとその右をこめかみに受けたファリアスはダウン!

そしてカウントを数えるも、レフェリーは試合をストップ。

とんでもないイージーな試合となったスティーブン・バトラー。これまで村田、アリムハヌリと2人の世界王者に挑戦して良いところなく敗れています。3度目はあるのでしょうか。

 

 

 

IBO世界スーパーミドル級タイトルマッチ

オスレイス・イグレシアス(キューバ)12勝(11KO)無敗

vs

ペトロ・イワノフ(ウクライナ)18勝(13KO)無敗2分

全くもってメジャーではないのかもしれませんが、非常に恐ろしいボクサーであるオスレイス・イグレシアス。

デビッド・モレル(キューバ)の去ったスーパーミドル級に現れたこのキューバ人は、アメリカではなくドイツに亡命してそのキャリアをスタートさせています。

ここ数戦はカナダに呼ばれることが多く、カナダではもう4戦めです。

突然現れたこの強豪は、2024年6月にエフゲニー・シェフデンコ(ロシア)を初回でノックアウトしてIBOタイトルを獲得。このシェフデンコは現IBF王者、ウィリアム・スカル(キューバ)とフルラウンドを戦ったボクサーです。

そして前戦ではセナ・アグベコ(ガーナ)を2RTKO、このKOラウンドはデビッド・モレルに並びます。

 

 

 

そんなイグレシアスはまだ26歳と若く、この階級を担っていく可能性を秘めたボクサーです。

今回の対戦相手もまた良いボクサーで、出身国はウクライナ、そして無敗と強豪らしさのあるペトロ・イワノフ。正直これまでのレジュメを見れば物足りないとも思いますが、祖国を離れ戦っている気骨のあるボクサーと言えるでしょう。

初回、非常に長い手足を持つイグレシアスに対し、イワノフは機動力を活かしてのハイテンポな出入りのボクシングを試みます。まさにウクライナボクサー。

しかしイグレシアスのプレスは強く、回りながらも下がらされる場面もあるイワノフ。長い手を時に真っ直ぐ最短距離で、時に遠心力を使って振るイグレシアス、身長も手足も長い分、どうしても細く見えるので耐久力はどうなのでしょうか。

2R、このイグレシアスの長い距離感に対応できないか、イワノフは幾度かイグレシアスのジャブ、ストレートをまっすぐ浴びてしまっています。

 

 

 

距離が近くなればイグレシアスは左右のアッパー、このボクサーはパンチも多彩です。

さらに入ってきたところには左カウンター、イワノフ、インサイドで戦うことができません。

さらにイグレシアスはコンビネーションまで良いときています。これは。。。だいぶやばい(良い意味で)ボクサーです。

3R、イワノフのステップインに対して大きなバックステップでかわしても、そこからほんの少し踏み込めばすでにイグレシアスは射程圏内。イワノフがパンチを当てられない距離でボディへの左ストレート、近づいたと思ったら左右のアッパーでイワノフを寄せ付けず。

イワノフもさすが勇気のあるボクサーで、頭を振って強引に攻める時間を作ります。しかし待っているのはイグレシアスの左ボディカウンターからの右フック。イワノフはその後にようやく1発返すのがやっと。

4R、プレスを強めたイワノフ。もはや特攻めいた攻撃です。しかしそれもさほど長くは続かず、イグレシアスの的中率がエグい。

 

 

 

どんどんとダメージを溜めていくイワノフ、余裕を持ちつつも完全に仕留めようとしているイグレシアス。イグレシアスの運動量もかなりのものです。

これはイワノフに打つ手なんてないように見えますね。

5R、体のどこかに当てれば良い、ぐらいの勢いでぶん回してきたイワノフ。しかしその攻撃をブロッキングで凌いだイグレシアスは、左ストレート一閃!これで弾き飛ばされたイワノフはダウン!!

ダウンから立ち上がったイワノフでしたが、レフェリーは試合をストップ!

オスレイス・イグレシアス、5RTKO勝利!

終わってみればなんとも力の差が大きかったマッチアップでした。

ストップはちょっと早かったかもしれませんが、イワノフはダウン時にロープで後頭部を打っていたし、かなりダメージを溜め込んでいるように見えました。

このボクサー相手に、圧倒of圧倒のオスレイス・イグレシアス。

やっぱりスーパーミドル級は面白い。次々と素晴らしいボクサーたちが出てきます。

オスレイス・イグレシアス、このボクサーには注目をしていましょう。

↓キューバン・プロスペクトをまとめた記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

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