信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】リヤド・ラティーノ・ナイト!「スルド」ラミレスvsビラム-スミス、ホセ・ラミレスvsバルボサJr!!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

いよいよ今週末はリヤド・シーズン。

「ratino night」と銘打たれたこの興行は、ヒスパニック系のボクサーが赤コーナーに登場する興行で、場所はサウジアラビアのリヤド、プロモーターはオスカー・デ・ラ・ホーヤとBoxxerのベンジャミン・シャローム。

リヤドシーズンでノーPPVというのは初、でしょうか。前回のベテルビエフvsビボルは米国ではメインイベントだけ無料視聴が可能でしたが、米国以外ではPPVだったと思います。

P4Pリストに入るようなトップボクサーが出ないから、なのか、それともPPVという文化をトゥルキがなくしたいからなのか、とにかく今回は無料というかDAZNグローバルのメンバーシップ内で見られる戦いです。月額980円、迷う余地はないでしょう。

ということで今回のブログは、リヤドシーズン・ラティーノ・ナイトのプレビュー(vol.1)です。

 

 

 

11/16(日本時間11/17)サウジアラビア・リヤド

WBA・WBO世界クルーザー級王座統一戦

ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)46勝(30KO)1敗

vs

クリス・ビラム-スミス(イギリス)20勝(13KO)1敗

メインイベントはWBA・WBO世界クルーザー級タイトルマッチ、ヒルベルト「スルド」ラミレスとクリス・ビラム-スミスの王座統一戦です。

クルーザー級という若干盛り上がりに欠ける階級ですが、リヤドシーズンにはIBF王者のジャイ・オペタイア(オーストラリア)も登場しているので、この勝者とオペタイアの対戦というのはある種既定路線となるのでしょう。

唯一謎なのはノライール・ミカエリヤン、ノエル・ミカエリヤンともノエル・ゲボールとも呼ばれるWBC王者で、このボクサーのプロモーターはドン・キングです。ここがリヤドシーズンと関わることがあるのか、というと謎なところですね。

さて、話を戻してヒルベルト・ラミレスvsクリス・ビラム-スミスです。

メキシコ人に珍しいと言われる左利き、だからニックネームは「zurdo」(左利き)という何の捻りもないニックネームをつけられたスルド・ラミレス。

 

 

 

2009年にプロデビューして2016年にWBO世界スーパーミドル級王者となりました。そのタイトルを5度防衛の後、ライトヘビー級へ転級。いくつかの調整試合を経て、2022年にドミトリー・ビボル(ロシア)が持っていたWBA世界ライトヘビー級タイトルへ挑戦します。

しかしこのタイトル挑戦は失敗に終わり、すぐにクルーザー級へ転級。

この時の状況はというとビボルの他には3団体統一王者としてアルツール・ベテルビエフ(カナダ)が君臨しており、ビボルに挑むかベテルビエフに挑むかの2択だったことを考えると、このスルドの判断は正しかったのかもしれません。

おそらくクルーザー級への挑戦は、ウェイトの問題ではなかったのでしょう。

クルーザー級の初戦ではライトヘビー級の元王者、ジョー・スミスJr(アメリカ)を降し、その後アルセン・グラミリアン(フランス)を攻略して見事WBA世界クルーザー級王座を獲得しています。

対してクリス・ビラム-スミスはアマチュアでの経験を経て2017年にプロデビュー、2019年に当時無敗のリチャード・リアクポー(イギリス)に判定負けで初黒星を喫しています。

その後は連戦連勝だったビラム-スミスでしたが、2023年にローレンス・オコーリー(イギリス)との対戦が決定するまで、あまり日の目を見るボクサーではありませんでした。

 

 

 

このローレンス・オコーリー、タイトル獲得前の倒しっぷりは見事なもので、ウシク後のクルーザー級を背負って立つボクサーになるものと思っていました。結果的に私はぜんぜんみる目がなかったわけですが、このビラム-スミスという挑戦者に対し、オコーリーは何度も倒され、倒されまいとホールディングでの原点を重ね、とんでもないファイトで負けてしまいます。

非常にアグレッシブなスタイルでオコーリーを破ったビラム-スミスは、初防衛戦でマテウス・マスターナク(ポーランド)を8RTKO、2度目の防衛戦ではかつて初黒星を経験させられたリチャード・リアクポーに判定勝利を得てリベンジ。

そして今回の一戦に臨みます。

スーパーミドル級時代はまだメキシカンっぽさのあったスルドは、ライトヘビーに移ってからアウトボクサー化しています。対してビラム-スミスは近い距離で戦いたいファイタータイプのボクサーであり、試合展開としてはグイグイとビラム-スミスが攻めて、スルドがジャブやストレートで突き放す、下がりながら戦うという展開が予想されます。

これはおそらく、スルドがジョー・スミスJrと戦った時のような感じになるのではないでしょうか。

そうなると見栄え的にはスルドが優位、結構ジリジリ行って近くなってから殴る、というタイプのビラム-スミスは距離を詰めるのに苦労するかもしれません。

 

 

 

それでも、生粋のクルーザーウェイトであるビラム-スミスが、ライトヘビー級あがりのジョー・スミスJrと同じであるとは言えません。最初からは難しくても、中盤以降になればビラム-スミスのプレスが効いてくる可能性もありますね。

オッズはスルドが優位であり、これまでの実績を考えるとそれは正しい。しかし、前半スルド、そして後半にビラム-スミスが盛り返すというなかなか競った展開になるのではないでしょうか。いずれにしろ、この戦いは50-50に近い戦いに思われ、非常に楽しみです。

ホセ・カルロス・ラミレス(アメリカ)29勝(18KO)1敗

vs

アーノルド・バルボサJr(アメリカ)30勝(11KO)無敗

メインイベントも楽しみですが、この試合は最も楽しみな戦いです。

かつてWBSSで非常に盛り上がったスーパーライト級は、今でも才能の宝庫。

平岡アンディという日本の才能もいますが、この試合は愚直な苦労人同士のサバイバルマッチ、と捉えることができる戦いです。

 

 

 

ともに32歳という円熟期を迎える2人のスーパーライト級、そのキャリアは対象的です。

ホセ・ラミレスは2012年のロンドン五輪に出場後プロに転向、しっかりとキャリアを積んでいきます。

数々の地域タイトルを獲得して順当にステップアップ、2018年にアミール・イマム(アメリカ)との王座決定戦に勝利してWBC世界スーパーライト級王座を獲得しています。

その後、WBSSがこの階級で盛り上がる中着々と防衛を重ね、2019年にはモーリス・フッカー(アメリカ)を破ってタイトルを統一。しかし2021年に4団体統一をかけてジョシュ・テイラー(イギリス)とぶつかり、僅差の判定で初黒星を喫しています。

それまでもビクトル・ポストル(ウクライナ)、ホセ・セペダ(アメリカ)といった実力者を相手にしていたラミレスでしたが、この敗戦後はホセ・ペドラサ(プエルトリコ)、リチャード・コミー(ガーナ)、ランセス・バルテレミー(キューバ)と元王者を3タテ。そして今回の一戦を迎えます。このラミレスのレジュメは大変に分厚く、非常に見応えのあるものですね。

 

 

 

対してアーノルド・バルボサJr。ちなみにラミレスはデビュー当時トップランクに所属しており、今はGBP。このバルボサもキャリア初期はトップランクで、今はGBPに身を置いており、2人のデビュー時期はほぼ一緒です。同い年、同じプロモーション会社、同じ階級。意識しないはずはないでしょう。

バルボサはアマで華麗な戦績を収めたわけでもなかったですから、大きな期待は背負ってなかったはずです。しかしいくつもの戦いを経てプロスペクト同士の対決を制し、そして地域タイトルへと辿り着きます。

2020年には世界タイトルチャレンジャー、アレックス・サウセド(アメリカ)を破ってWBOインターナショナルタイトルを獲得、まだ2敗目だったサウセドは引退。

その後もホセ・ペドラサやデビン・ヘイニーとも拳を交えていたアントニオ・モラン(メキシコ)、のちにレジス・プログレイスを大いに苦しめるダニエリト・ソリージャ(プエルトリコ)に勝利しています。

この頃にはもう世界ランクも上位にあり、「次が世界戦」と言われ続けたバルボサは、2023年2月、元世界王者のホセ・ペドラサを撃破しています。

 

 

 

それでもチャンスが巡って来なかったバルボサは、ゴールデンボーイプロモーションに移籍。

今年に入ってスリサニ・ンドンゲニ(南アフリカ)、ショーン・マッコム(アイルランド)を破ったところでようやくチャンスが舞い込んできました。

しかし、これも世界タイトルマッチではありません。ここに勝てば、さすがにあとはタイトルショットでしょう。

混沌としているスーパーライト級で、この戦いで負けた方はかなり大きな後退を余儀なくされるかもしれません。

2人にとって、特にアーノルド・バルボサJrに対しては、ここで負ければ何も残せずに引退となってしまうかもしれません。

ここ一番というところで、バルボサは過去最高のパフォーマンスを発揮できなければ、ラミレス攻略は難しいはず。おそらく地力に勝るラミレスですが、モチベーションはバルボサの方がゆうに高いでしょう。

オッズはラミレス-190、バルボサ+155とほぼ互角です。これは非常に楽しみですね。

 

 

 

【配信情報】

この興行は、DAZNで非PPVの放送です。

放送開始日時は日本時間11/17(日)のAM2:00。メインイベントのリングウォークが日本時間でAM7:00のようです。

↓DAZNへの加入はこちらから。DAZN Global(月額980円)でいいのでお間違えなく。

DAZN

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