週末は井上尚弥vsキム・イェジョン。
井上と戦いたいというボクサーは山ほどいる中で、幸運にも代役挑戦者として選ばれたキム・イェジョン。モチベーションは過去最高でしょうから、少しでも見せ場を作れるように健闘を祈りたいところですね。
さて、1月も下旬に入り、不透明だったいくつかのタイトルショットが現実味を帯びてきています。
ということで今回のブログは、いくつかのタイトル戦のニュースをピックアップ。

アンジェロ・レオvs亀田和毅が決定
IBF世界フェザー級王者、アンジェロ・レオ。ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)を素晴らしいノックアウトで破ったこの王者は、リングマガジンランキングで1位に選出されるほど評価が高い王者です。
ただ、これはロペスをノックアウトしたから、ということであり、世間的な評価はそこまで高くないのではないか、と思っています。
それは過去、スティーブン・フルトンに自身の得意な近接戦闘で敗れていることと、その後大きなブランクを作ったこと、そしてロペス戦では大きくオッズで下回ったアンダードッグであったこと、が原因だと思われます。
つまりはあの勝利がフロックであった、と感じているファンも多いということで、もしかするとロペスに油断があったのでは、と邪推しているファンも多いのではないでしょうか。
ただ、ロペス戦へ辿り着く前、長期ブランク後のレオのキャリアは素晴らしいもので、落ち目ではあったもののニコラス・ポランコを9RTKO、マイク・プラニアを3RKO、エドゥアルド・バエスに判定勝利という内容はタイトルショットへの参加条件を十分にクリアしていると思われます。
そして奪った王座の初防衛戦、前回のWBO世界スーパーバンタム級暫定王座は初防衛戦でフルトンに奪われていますから、今度こそ初防衛成功というモチベーションは高いでしょう。
アメリカを主戦場とする「チニート」(中国人)、東アジアとヒスパニックのルーツを持っているレオは、今回初めてアメリカ国外での試合です。
わざわざ王者として日本に来る、というのはきっとファイトマネーが良かったからでしょうから、ここはさすが3150×LUSHBOMUです。
日程は5/24、大阪とのことなので、もちろん地の利は亀田の方にあります。
亀田は前戦でIBF世界フェザー級の挑戦者決定戦を戦い、スプリットの判定勝利。亀田は明確に圧倒していましたが、頭から突っ込む接近戦、スタミナ難でガス欠のドラミニを倒せず、と良いパフォーマンスとは言えませんでした。
もし今回、レオに対して接近戦を挑むのであれば、ダメージを与えようとはせず、回転力のある軽打を打って下がる、周る、を基本としつつ、押し込む、頭から入ってコンビネーションを打つ、等の泥臭いテクニックが必要かと思います。おそらく、正攻法で真っ向から行くと難しい。
亀田はスピードでレオを上回っていると思うので、そこを活かして戦えば活路が見えそうです。
平岡アンディの恋は実らず。バレンズエラvsアントワン!
これはちょっとショックなニュースです。
WBA世界スーパーライト級タイトルマッチ、ホセ・バレンズエラvsゲイリー・アントワン・ラッセルが決定との報。
この戦いは北米Amazon PrimeのPPVで放送され、日程は3/1(日本時間3/2)とのことで正式発表されています。
2024年8月、当時のWBA王者イサック・クルスに判定勝利して初タイトルを得た「ラヨ」バレンズエラの初防衛戦は、以前からラッセルという噂がありました。
↓クルスvsバレンズエラ
このタイトルショットはタンクvsローチのアンダーカード、とのことでしたが、2月に予定されているイライジャ・ガルシアvsテレル・ガウシャにスライドされるかも、とのことでしたが、このほどタンクvsローチのアンダーカードに残ることとなり、オフィシャルなアナウンスを得ています。
WBAは指名挑戦権を持つ平岡アンディがバレンズエラに対戦要求をしていますが、WBAの方ではその指名戦のオーダーがまだきていない状況です。さすがにこの試合が終わった後にはWBAからオーダーがあって然るべきと思いますし、WBAには日本からのコネクションもあるのできっと可能だろう、と信じたい。
ともあれ、ゲイリー・アントワン・ラッセル。このボクサーのパワーやスピードといった目にみえる才能は申し分のないものだと思います。名門ラッセル家に生まれ、おそらく幼い頃から技術を磨いてきたこのアントワンには、他の兄弟と違ってパワーもある、というのが最大の強みでしょう。
しかしタイトル初挑戦となった前戦では、アルベルト・プエジョに惜敗。そのパワーは当たらなければ通じず、プエジョのディフェンス能力が光った試合でもありました。
↓観戦記
個人的にはこのカードは非常に興味深いカードです。バレンズエラは前戦でボクシングの幅を見せた、と思っていますし、アントワンは勢いだけではどうにもならない相手がいることを学んだと思います。
まだ伸び代が大きい、というのはアントワンだと思いますが、初黒星が彼から何を奪い、また何をもたらしたのかはまだわかりません。
タンクvsローチのアンダーカードには、このアントワンを破ったプエジョがサンドール・マーティンを迎えての防衛戦も予定しています。(こちらはまだ正式発表のアナウンスはないようです。)
このことを考えれば、その後の流れとして「バレンズエラvsアントワンの勝者」vs「プエジョvsマーティンの勝者」が王座統一戦を行う、というのが成り立つ流れであり、その場合、指名挑戦者は後回しにされてしまいます。
今の世の中の流れを考えると致し方ないのですが、早いところ平岡アンディにチャンスが来て欲しいものですね。
セバスチャン・フンドラvs TBA
WBC・WBO世界スーパーウェルター級統一王者、セバスチャン・フンドラ。
「タワーリング・インフェルノ」、身長2m近いスーパーウェルター級の王者は、3〜4年前はまだイロモノの域を出ていませんでした。
しかしその後強豪、エリクソン・ルビンを圧倒してWBC世界スーパーウェルター級暫定王者を獲得、2度目の防衛戦でブライアン・メンドサのまさかの一発を喰らいリングに沈むも、復帰戦でティム・チューに勝利、一気に統一王者に輝いています。
このチュー戦は代役としての挑戦でしたが、それまでの接近戦一辺倒のボクシングから逸脱、長い距離を大いに活かした素晴らしいボクシングを披露しました。
そして妹のガブリエラ・フンドラは2024年の女子ボクサーのファイター・オブ・ザ・イヤーを獲得していますから、2024年はフンドラ家にとって過去最高の1年になったのではないでしょうか。
そしてこの統一王座を獲得した後、フンドラのマッチアップは非常に難航しています。
フンドラに負けたチューは、大きな怪我を負ったにもかかわらず10月に復帰戦。(ただし、バフラム・ムルタザリエフにまさかの3RTKO負け)
フンドラはWBOの暫定王者であるクロフォードとのマッチアップを試みるも、合意に至らず。エロール・スペンスJr.と交渉、こちらは合意に至るも、WBOが「スペンスはスーパーウェルター級で試合をしていない」「ランキングのTOP15に入っていない」という(真っ当な)理由によりタイトル戦と認めず。
これが原因かどうかは不明ですが、この試合は「OFF」と報じられ、その後フンドラにはジョーイ・スペンサー、チャールズ・コンウェルといった名前が囁かれています。
ちなみに個人的に一番ホットなのはセルヒー・ボハチュクで、バージル・オルティスに惜敗したこのボクサーは、一度はフンドラとの戦いが決まっていたボクサー。ティム・チュー挑戦への代役としてフンドラが抜擢された際、ボハチュクの試合は無くなってしまったので、ここで仕切り直しというのはなかなかに良いマッチアップだと思います。
フンドラはどちらかというとアクティブにリングに上がりたいボクサーだと思うのですが、レイオフの期間は間も無く1年。(チュー戦は2024年の3月)
早々の決定を祈りたいものです。
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