1月にP4Pキングの一角である井上尚弥の登場、そして2月にP4Pファイターの中谷潤人の登場、3月にフライ級の王座統一戦。
日本ボクシング界黄金期、軽量級のメッカと呼ばれるに相応しい2025年のスタートダッシュです。
噂されていた寺地拳四朗vsユーリ阿久井政悟、岩田翔吉vsレネ・サンティアゴに加え、アンソニー・オラスクアガvs京口紘人という素晴らしいマッチアップ。
ということで今回のブログは、アマプラではなかった、なんとU-NEXT BOXINGで放映されるU-NEXT BOXING2の正式発表について。

3/13(木)両国国技館
WBA・WBC世界フライ級王座統一戦
寺地拳四朗(BMB)vsユーリ阿久井政悟(倉敷守安)
いよいよ、正式発表となってしまったこの軽量級ビッグマッチ。ボクシングはもっと焦らして焦らして焦らした上で決定しない、という協議だったはずですが、いつの間にやらビッグマッチはさっさと決まってしまいます。
日本はもとより、海外でも評価の高いケンシロウは、フライ級のベルトを取る前からずっと王座統一戦への希望を口にしてきました。
そうでなければモチベーションの維持が難しかったのであろう、ということは想像できることで、矢吹正道へのリベンジの後当時のWBA世界ライトフライ級王者、京口紘人との統一戦を叶えると、その後はそれまでと打って変わって苦戦を強いられる試合が増えた、というのが事実です。
当然、オラスクアガもブドラーもカニサレスも強豪には違いありませんが、打ち合うスタイルとなった拳四朗は被弾も多く、やはり見ていて心配にもなりました。
ライトフライ級のタイトルを返上後、フライ級の王座決定戦に挑んだケンシロウは、クリストファー・ロサレス(ニカラグア)を相手にほぼ完封の内容で、ダメージもなく11RTKOで2階級制覇。かつてのステップワークと距離感を取り戻したような戦いは、元々ライトフライ級の中ではフレームが大きかったこともあり、すでにフライ級に馴染んでいるかのようなファイトでした。
フライ級転級2戦目で王座統一戦というのは、恵まれたキャリアだと思います。
一方で非常に堅実なユーリ阿久井は、昨年の1月に当時の最強王者、アルテム・ダラキアン(ウクライナ)を追い回してWBA世界フライ級王座を獲得。その後2024年は2度の防衛を重ね、今回の一戦を迎えます。
おそらく拳四朗は距離をキープしながら戦い、ペースを掌握した後に打ち合いに臨む、という戦い方をするのではないかと思います。ユーリのプレスは見事ですが、普通に戦えば拳四朗がボックスアウトしてしまうのではないかと思いますし、それはおそらくユーリ阿久井陣営も感じていることでしょう。
だからこそ、です。
もしかしたらユーリ阿久井はかつての荒々しいファイトスタイルに変えてくる可能性もあるし、それは拳四朗が面食らう要素なのかもしれません。
もしかしたら以前のスパーリングで感じた拳四朗への感触を、今のユーリなら攻略できると戦い方を変えないかもしれません。
ユーリ阿久井が拳四朗に対してどのようなイメージを持っているのか、それによりユーリの戦法は変わるでしょうし、拳四朗はそれに合わせた戦い方をするのではないか、と思います。
いずれにしろ、拳四朗のアウトボクシングは逃げ回るものではなく、アクションが満載で、攻めるアウトボクシング。必ずどこかで打ち合いになるでしょうから、おそらく下馬評が不利となるユーリ阿久井にもチャンスはあるでしょう。
WBO世界フライ級タイトルマッチ
アンソニー・オラスクアガ(アメリカ)vs京口紘人(ワタナベ)
そんな素晴らしいメインイベントの前に、これまた興味深いファイター同士の試合が決まってしまいました。
メインもどちらを応援するのかは迷う人も多いと思いますが、それはこの試合も同様ではないでしょうか。
もはやホームは日本であるアンソニー・オラスクアガ。プロ9戦というキャリアの中で、アメリカで4戦、パナマで1戦、そして日本ではこの試合が5戦目です。
2024年7月、加納陸(大成)を圧倒して3RKOで屠ったオラスクアガは、初防衛戦ではジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)がバッティングにより左目下をカット、続ける意志がなくなり一旦はノーコンテストに。しかしその後裁定が覆り、オラスクアガの初回TKO勝利に変更となっています。
ただ、王座決定戦で加納陸からのジョナサン・ゴンサレスがバッティングで心が折れた、という流れは、実はまだオラスクアガが王者としての証明はできていないのではないか、と個人的には思っているのです。
もちろん、あの拳四朗にあそこまで肉薄した試合は素晴らしかったし、王者としての実力は間違いありません。今度こそ、しっかりとした防衛戦を期待したいと思っていたところでした。
その相手は元世界2階級制覇王者、京口紘人。
2017年、プロわずか8戦目でIBF世界ミニマム級王座を奪取した京口は、その後も連戦連勝で2018年の大晦日ではヘッキー・ブドラー(南アフリカ)を破ってWBA世界ライトフライ級王座を奪取。このタイトルも順調に防衛を重ね、アメリカやメキシコでの防衛戦もクリアしますが、寺地拳四朗との王座統一戦では7RTKO負け。
その後フライ級にあげて4戦、物議を醸す判定でビンス・パラス(フィリピン)に敗れはしたもののリベンジし、ここでチャンスが到来です。
フライ級5戦目、階級に体も馴染んできたでしょうし、一度は引退を考えたそのキャリアを持ち直した状態、ということであれば、タイミング的にはベストに近いアタックかもしれません。
この2人のファイトスタイルで言えば、一発一発を強く振る、かつ回転力のあるパンチャータイプのアンソニー・オラスクアガ、コツコツ系連打型のファイターで、そのキャリアからくる幅の広さもある京口紘人。オラスクアガのパワーを受け止め、いなし、インサイドから京口がパンチを打ち込めるか、という試合ではないかと思います。
これはどちらの勝利も考えられますね。ものすごいアクションファイトになるのではないでしょうか。もしかしたら、ファイト・オブ・ザ・イヤーの候補になるかもしれません。
WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ
岩田翔吉(帝拳)vsレネ・サンティアゴ(プエルトリコ)
2024年10月、ハイロ・ノリエガ(スペイン)を3RTKOで降し、WBO世界ライトフライ級王座を獲得した岩田翔吉。このノリエガ戦よりも、その前に戦っていた前哨戦の方がどちらかというと厳しい相手だったような気がするほど、ジョナサン・ゴンサレスに負けた後の再起ロードは険しい道のりで、またそれを素晴らしいノックアウトで乗り越えてきました。
この階級にして、現在5連続KO勝利中。
サンティアゴは強豪には違いないのでしょうが、ジョナサン・ゴンサレスには完敗。しかも、この日のゴンサレスはとてもとても横着をしていて、なんとほぼファイタースタイルで戦っていました。素晴らしいインサイドワークを持っている、とは言い難かったこのゴンサレスの揉み合い泥試合ボクシングにすら敗れてしまったレネ・サンティアゴ、肩書としては元IBF世界ライトフライ級暫定王者、というものにはなりますが、いかんせん実力は不足しているように思えてなりません。この暫定王座戦は本来ゴンサレスが下位ランカーと戦うタイトルマッチがメインイベントだったのですが、ゴンサレスが欠場、なぜかセミファイナルにセットされていたサンティアゴvsケビン・ビバスが暫定王座決定戦になるという不思議なことが起こってからのタナボタタイトルマッチでした。
この時のビバスはそもそも世界ランカーではなかったと思いますし、8回戦くらいまでしか戦ったことのないボクサーだったと思います。(次の試合で矢吹正道に4RKO負け)
まあ、なのでここは岩田のスカ勝ちが期待できる試合。こういう試合があっても全然良い。
坪井智也はA級デビュー!
そしてこの興行でもう一つの注目は、日本ボクシング界で史上初めてアマの世界選手権を制した、アマチュア世界チャンピオン、坪井智也(帝拳)がプロデビュー戦を迎えます。
パリ五輪出場の夢を絶たれ、一度は引退も決意していた「トリックスター」坪井は、堤聖也(角海老宝石)のスパーリング相手を務め、それに感化されてのプロ入りだそうです。
これはハサンボーイ・ダスマトフへのリベンジをしてほしいとか思ってしまうわけですが、坪井はスーパーフライ級で戦うそうです。デビューはA級を予定しており、曰く「最短で狙う」とのこと。
比較的大事にキャリアを歩ませる帝拳所属ではあるものの、年齢ももう28歳、世界王者がゴールではない今の時代を考えると、少々足早にキャリアを進めさせてあげたいところですね。
坪井のプロボクシングが、今までのボクシングの延長にあるとするならば、倒すタイプのボクシングではないはずです。
そのボクシング技術でファンを魅了してもらいたい。
配信情報!
アンソニー・オラスクアガvs京口紘人は私にとって十分なサプライズでしたが、いちばんのサプライズはやはりこの興行がアマプラ興行ではなく、U-NEXT BOXINGだということでしょうか。
U-NEXTは月額料金が高く、アマプラの方が助かるというのは紛れもない事実なのですが、ビッグマッチしかやらないアマプラではなく、この試合をU-NEXTでやることによってダイナミックグローブに目を向けてくれるファンもいるかもしれない、という考え方もありそうです。
私はU-NEXTもすでに固定費化しているので、正直どっちでも良い。ただ、アマプラだったら今回の記者会見もYoutubeに挙げたりしたんだろうな、というのはちょっと思うところ。一応U-NEXTで記者会見を検索してみましたが、なさそうな感じでした。
ともあれ、U-NEXTに入りましょう。
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ぜひ覗いてみてください。