いよいよ週末はPBCファイト。
北米のAmazonで放映されるPPVファイトは、日本ではWOWOWが中継してくれます。
デビッド・ベナビデスvsデビッド・モレル、これからプライムタイムを迎えようかという二人の無敗王者たちの戦いは、やはりPPVファイトのメインを飾るのにふさわしい試合です。
そしてその他のマッチアップも興味深いものばかり。
ということで今回のブログは、ベナビデスvsモレル、PBC on Amazon Primeのアンダーカードのプレビュー。
↓メインのプレビュー

2/1(日本時間2/2)ラスベガス
WBC世界フェザー級タイトルマッチ
ブランドン・フィゲロア(アメリカ)25勝(19KO)1敗1分
vs
スティーブン・フルトン(アメリカ)22勝(8KO)1敗
メインイベントよりも、このセミファイナル格の試合を楽しみにしているファンも多いのかもしれません。
それはひとえに、日本でもすでにおなじみのボクサーとなったスティーブン・フルトンが挑むタイトルショットだということが大きいでしょう。
フィラデルフィア出身のフルトンは、2014年にプロデビューして2019年にIBOの世界スーパーバンタム級タイトルを獲得、2021年にWBO世界スーパーバンタム級タイトルを獲得しています。
このメジャーの世界タイトルを獲得するまでに最も素晴らしい勝利は、WBOの挑戦者決定戦として戦ったアーノルド・ケガイ(ウクライナ)戦です。ケガイはフルトンに初黒星を喫したあと、連戦連勝を続けておりまだ2敗目は喫していませんね。
話を戻して、その挑戦者決定戦に勝利したフルトンはアンジェロ・レオ(アメリカ)との王座決定戦に臨む予定でしたが、ときはコロナ禍の真っ只中、フルトンはコロナ罹患により出場を辞退。代役としてトレメイン・ウィリアムス(アメリカ)がリングに上がり、結果、レオが勝利して世界王者となっています。
そのレオを完封して王者となったフルトンは、期待も大きかったのでしょう、初防衛戦で当時のWBC世界スーパーバンタム級王者、ブランドン・フィゲロアとの王座統一戦に臨むことになりました。
フィゲロアはフルトンがデビューした約1年後、2015年にプロデビュー。すでに兄、オマール・フィゲロアは世界タイトルを獲ったあとですね。きっと注目度は高かったはずです。
身長175cm、リーチ184cmというこの階級としては大柄なボクサーですが、そのボクシングは「フィゲロア家」のボクシングそのもので、激闘型。
連戦連勝、飽くなき手数で相手の戦意を喪失させるからなのか、ついたニックネームは「ハートブレイカー」です。
2019年、ヨンフレス・パレホ(ベネズエラ)を破ってWBA世界スーパーバンタム級暫定王座を獲得、その後はダニエル・ローマン(アメリカ)のスーパー王座認定に伴いレギュラー王者に昇格。
そして2021年、当時のWBC世界スーパーバンタム級王者、ルイス・ネリ(メキシコ)との王座統一戦に臨みます。
この、日本からも大いに注目された一戦で、上手く戦うネリに対して愚直に攻め続け、ボディショットでダウンを奪うノックアウト。これは本当に素晴らしい勝利でした。
↓観戦記
そしてこのあとの試合でWBO王者フルトンとの統一戦を迎えるわけですが、フルトン戦のリングに上がった時点でフィゲロアのWBA王座は剥奪され、試合はWBCとWBOの王座統一戦として行われることになりました。
フィゲロアvsフルトン1
↓観戦記
私は当然のことながら当時フィゲロアを応援していました。それはもちろん、2戦目でも変わりません。
フィゲロアとフルトンの初戦では、初回から近い距離でのボクシングとなりました。これはフィゲロアの距離であり、その接近戦での穴をフルトンがすでに見つけていたためなのか、それともそもそもそこで打ち勝てる自信があったのか、はわかりません。
少なくとも私の目には接近戦での両者は互角に見え、フルトンは腕を絡ませる、頭の位置を頻繁に動かすなどのクロスレンジでの技術もたっぷりと見せてはくれました。
対してフィゲロアは相変わらず、これは今も相変わらずですが、とにかく手数で攻めるボリュームパンチでフルトンを押し込んでいく展開。どちらが勝ってもおかしくない戦いは、なぜかチャンピオンシップラウンドでしっかりアウトボックスに切り替えたフルトンが2-0のマジョリティ判定で勝利しています。
この戦いのあと、フルトンはダニエル・ローマンを完封、フェザー級に上がると言いながらも日本に来てモンスターと戦い、8RTKO負けで初黒星。1年以上のレイオフ期間をつくり、昨年9月に復帰戦でカルロス・カストロ(アメリカ)に辛勝して復帰戦を飾っています。
対してフィゲロアはこのフルトン戦ののちにフェザー級へ転級、カルロス・カストロを6RTKO。これには驚きましたね。その後もマーク・マグサヨ(フィリピン)を破ってWBC世界フェザー級暫定王座を獲得、初防衛戦ではジェシー・マグダレノ(アメリカ)を難なく退けています。
二人が最近戦ったカルロス・カストロ戦を見ればどちらが優位かは明らかであり、それぞれの試合のパフォーマンスを見れば断然フィゲロアが優位、と見えます。
オッズもフィゲロア-165、フルトン+175とフィゲロアがやや優位にたっています。
しかし第一戦を見る限り、フィゲロアは得意の距離でフルトンを圧倒することができず、惜しくも、とはいえ判定で敗れています。さらに言えば、最後の2ラウンズはフルトンのボックスに明らかにポイントを持っていかれている、と思うのです。
ボクシングに三段論法は通用しない、というのはわかりきったことですが、相性的にはフルトン優位となり得る試合ではないでしょうか。
ともかく、フィゲロアがフェザー級に上がってそのパワーが何倍にもなっている、ということを祈ります。そうすれば、フルトンがインサイドで戦えばそのゲームプランは崩れてしまうでしょうし、そのパワーから逃れようとすればするほど見栄えが悪くなってしまうので、フィゲロアにポイントが流れやすくなるはずです。
フルトンの戦い方として、クリンチは必須事項であるから、もしかしたら面白い試合にはならないかもしれません。しかし、この試合は今後のフェザー級を占う上で非常に重要な試合でもあります。
フィゲロアが手数に加えて素晴らしいパワーを見せれば、もしかすると井上尚弥の対戦相手として嘱望されるかもしれません。そうなると、もしかすると日本で見られるかもしれません。なにせPBCファイターとの戦いは、アメリカでは実現可能性が低いですからね。
これは楽しみですね。
その他のアンダーカード!
ベナビデスvsモレル、フィゲロアvsフルトン。この2つの注目試合のほかにPPVに乗っかるのが、ピットブルvsフィエロ、ラモスJr.vsロサリオです。
イサック「ピットブル」クルス(メキシコ)はホセ・バレンズエラ(アメリカ)にまさかの敗北を喫してからの復帰戦。対戦相手はアンヘル・フィエロ(メキシコ)、メキシコ人対決です。ここはクルスのスカ勝ち、大復活を見たいところですね。
そしてPPVのオープニングファイトを飾るのは、ヘスス・アレハンドロ・ラモスJr.(アメリカ)vsジェイソン・ロサリオ(ドミニカ共和国)です。
23歳のプロスペクト、ラモスJr.は一昨年、エリクソン・ルビン(アメリカ)に初黒星を喫しています。これは思えばなかなかのチャレンジマッチであり、ルビンはプロスペクトの踏み台になりそうなところでかなりしぶとくサバイブしていますね。
ロサリオは、というと元世界王者(しかも統一王者)という肩書がありながらも、打たれもろく、4つの敗北のすべてがKO負けという危うさを持ったボクサーです。前戦はジャレット・ハード(アメリカ)との元王者対決でスプリットドロー、もうロートルの年齢かと思っていましたがまだ29歳と若い。
この元王者、ロサリオをラモスJrが乗り越えられるか、という興味深い戦いですね。
その他、PPVに乗らないアンダーカードでも、デビッド・ベナビデスの兄、ホセ・ベナビデスが登場したり、特大プロスペクト(ウェイトオーバーの具合も特大だった)カーメル・モートンも登場です。ライト級戦だそうですが、大丈夫でしょうか。まだ18歳なのであまり無理して減量させない方が良い気もします。
PPV外のアンダーカードがどこで放映されるのか、それともされないのかはよくわかりませんが、PPVファイトは、北米ではAmazon Prime、日本ではWOWOWが中継してくれます。
WOWOWの放送は2/2(日)10:00からです。刮目してみましょう!
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