2022年4月9日に第1回放送を済ませたAmazon Prime Video LIVE BOXING(現Prime Video Boxing)も第11回。
3年で11回放送(実際は12回)というのは非常に良いペースですね。今後は興行をU-NEXT BOXINGと分け合うことが予想されますので、放送ペースは少し落ちてしまうことが予想されますが、年2回でも年3回でも、とにかくできるだけ長く続いてほしいものです。Prime Video Boxingはプロモーションもしっかりしているし、何よりも日本国民の多くが加入しているAmazon Primeでの放映はその視聴ハードルが非常に低い。
ともあれ、このPrime Video Boxingでメインを担うことができるボクサーは数少なく、これまでの10回を確認しても村田諒太、井上尚弥、寺地拳四朗、井上拓真、中谷潤人の5人、堤聖也もメインイベントに登場はしましたが、井上拓真の相手としての登場でした。
今回、11弾のメインは中谷潤人で、それをサポートするカードで堤聖也vs比嘉大吾という強力なカードがあり、更に那須川天心vsジェイソン・モロニーという素晴らしいカードも加えられています。この那須川vsモロニーについては、トップランクのポスターでは「Special Attraction」と表記されていますが、この試合がどうやらセミファイナルのようです。
ということで今回のブログはそのスペシャルアトラクション、那須川天心vsジェイソン・モロニーについてのプレビュー記事。
↓同日、2つのバンタム級世界タイトルマッチのプレビュー記事はこちら

2/24(月)Prime Video Boxing
那須川天心(帝拳)5勝(2KO)無敗
vs
ジェイソン・モロニー(オーストラリア)27勝(19KO)3敗
さて、1戦ごとに目覚ましい成長を遂げている那須川天心と、サウスポーが苦手とされているジェイソン・モロニー。
通常で言えば時期尚早ともとられかねない、たった6戦目での元世界王者への挑戦というのは「モロニーサウスポー苦手説」の信憑性が相まって非常に興味深いマッチアップとなっています。
15歳からプロの世界で戦い続けている那須川天心は2023年、24歳でプロボクシングに転向。サウスポースタンスから見事なステップワークとカウンターショットを披露し、与那覇勇気に判定勝利、その後もキャリアに勝るボクサーを相手に3連勝。
2024年10月、ジェルウィン・アシロとWBOアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦を戦い、これを撃破して5戦目で地域タイトルを初戴冠。
この地域タイトルを獲得する、ということは、日本国内での世界挑戦の権利を得た、ということで非常に大きいこと。この時の勝利者インタビューで、那須川は2025年中の世界初挑戦を宣言しています。
そしてこのタイトルがWBOの下部タイトルですから、当然狙いはWBO王者、武居由樹だと思っていました。
しかしここ最近のインタビューで、武居とは「他のタイトルを獲ってから統一戦で」と発言しているようです。武居も「もう一本もってこい」という発言をしており、これは本当に交わってくれるのだろうか、とちょっと心配になります。
現在のバンタム級は、全て日本人王者。中谷潤人、西田凌佑、堤聖也、そして武居由樹とすると、やはり最も狙い目なのは武居ではないかと思います。これはスタイル的な話。中谷の返上狙いであるならばチャンスはあるかもしれませんが、武居のほかは統一路線に動いていることは明白で、当然そこに那須川が入ってくる分には(ファイトマネー的に)断られる話ではありません。
ただ、堤の巻き込み力、西田の作戦遂行能力を考えるとどうでしょうか。中谷は言わずもがな。
ともあれ、那須川天心が本物であることは間違いなく、あと足りないのはやはりボクサーとしてのキャリアのみ。もともとリングキャリアの意味においては他のボクサーたちを圧倒するほどのキャリアを積み重ねてきている分、そのフィットも早いと思うのですが、長丁場を戦うボクシングの世界戦となればまた話が違ってくるだろう、と思うものです。
その長丁場を幾度も経験しているのがジェイソン・モロニーであり、当然那須川に試練を与える可能性を十分に持っていると思います。
前戦で那須川がジェルウィン・アシロを相手に10ラウンズを戦えたのは本当に良い経験で、実際の試合でどれくらい戦えるのか、を試すことは一つの自信に繋がります。自分のペースで、とはいえフルラウンドを戦えた那須川の経験はこの試合で大きく活きるはずで、その意味でも那須川は非常に価値あるキャリアを積んでいると思います。
さて、ジェイソン・モロニー。
元世界王者で、ときの王者、井上尚弥にラスベガスで挑み、日本で武居由樹と戦ったオーストラリア人。この武居戦は、自国でのビッグマッチを蹴ってでも参加したファイトであり、軽量級で日本にビッグマネーがあることを世界中に知らしめてくれたボクサーでもあります。
強打を誇る武居に対して序盤から中盤、終盤にかけてまで自分のボクシングができず、最終盤にようやく開き直りを見せたあのパフォーマンスは全体を通して見ると良くなかったですが、それでもその後悔は那須川戦で同様の轍を踏むことはないと思われます。
なので、今回は劣勢に陥ったとしても、何かしらの対策を実行することは前回よりも早い段階でしょう。
たとえモロニーがサウスポーが苦手で、那須川がサウスポーとして戦うことが巧みなボクサーであるということを差し引いたとしても、やはりジェイソン・モロニーというボクサーは元世界王者であり、バンタム級の強豪です。
非常にバランスの取れたボクサーファイターで、厳しい規律に裏付けされた勤勉なボクシングは、基礎を大切にしている感じが伝わってくるボクシング。大きな武器がないというのは事実ですが、代わりに大きな穴もなく、非常に崩しにくいボクサーだと思われます。
サウスポーが苦手、というものも含めて実力ですから、モロニーがサウスポー苦手だから云々というのは言っても仕方のないことだと思います。
この試合の構図は、「若き天才、日本ボクシング界のスーパールーキー、那須川天心が、日本人との対戦経験もある元世界王者へのチャレンジマッチ」であり、それ意外にはありません。
那須川天心の今の実力が、元世界王者に通じるのか通じないのか、すでに大きく超えているのか、苦戦するのか、刃が立たないのか。那須川としては、デビュー戦以来、名の知られたボクサーとの対戦。まだまだキャリアの序盤と思われていた那須川ですが、その覚悟も本物です。
当然、帝拳陣営はスターに黒星をつけるわけにはいかず、勝てるとふんでのマッチメイクであり、モロニー対策は完璧に仕上げてくるでしょう。まだまだ未知の部分も多い那須川天心、ここで大きく評価をあげられるのか、否か。
正直、ここに勝てばすぐに武居戦で良いと思います。そうでなければ、のびのびになってしまう可能性もありますし、今の時代、ビッグマッチはすぐにやってしまわなければあっという間に賞味期限がきてしまいます。
さて、ジェイソン・モロニーには頑張ってほしいですが、日本ボクシング界全体を考えるともちろん那須川に勝ってもらわなければ困る。モロニーもいつまでもプライムタイムではない事を鑑みて、帝拳の筋書き通りにコトが運ぶのか、注目の一戦ですね。
アンダーカードと配信情報
この興行は、第1試合にフェザー級4回戦、第2試合にライト級4回戦、第3試合に73.2kg契約6回戦が組み込まれています。
試合開始が16:30、放送開始が17:00、第1試合のフェザー級4回戦のみ放送網にのらず、第2試合のライト級4回戦からほうえいされるようです。第3試合は赤井英和の息子、赤井英五郎が登場、これも少々のニュースにはなるのかもしれませんね。
試合の間に煽りVが挟まったりすれば、堤vs比嘉は17:45〜18:00頃の開始でしょうか。
いずれにしろ、祝日でもあることですから、17:00にはアプリを起動してスタンバイしておきましょう。私は仕事ですけれど。。。
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