今週末、世界最大の注目ファイトはPBC on Amazon PrimeのPPVファイトです。
ドル箱スターであるジャーボンタ・デービスの登場は、相手が誰であれワクワクするもので、その部分においては井上尚弥と双璧をなすエキサイティングなトップボクサーだと思っています。
結局はタンクがどんな倒し方をするのか、が焦点なわけですが、彼とその周りは制約が多いので仕方ありません。
ということで今回のブログは、タンクvsローチをメインに据えた、北米AmazonのPBCファイトのプレビュー記事。

3/1(日本時間3/2)アメリカ・ニューヨーク
WBA世界ライト級タイトルマッチ
ジャーボンタ・デービス(アメリカ)30勝(28KO)無敗
vs
レイモント・ローチ(アメリカ)25勝(10KO)1敗1分
ジャーボンタ・デービスは誰とも戦っていない、そう言われる事が多いのですが、本当にそうなのでしょうか。
もちろん、もっと他に戦うべき相手はいるのは事実でしょうが、そのビッグマッチが決まらないことに対してはタンクもイラついているように見えますね。
1階級下とはいえ、ローチは在位中の現役世界王者であり、この試合は十分「世界王者」vs「世界王者」の戦いです。
その上で、馬鹿げた試合だと言われるのは、みなタンクの強さを評価しているからでしょう。
2024年にはフランク・マーティン、その前年にはライアン・ガルシア、エクトル・ルイス・ガルシア、2022年にはロランド・ロメロ。評価はどうあれ、皆無敗のボクサーたちです。
それらを歯牙にかけず、全てノックアウトで破っているジャーボンタ「タンク」デービスは本当に素晴らしいボクサーであり、なぜ彼が批判にさらされるのかは理解に苦しみます。
シャクールとやらないから?タンクと比べて、シャクールはもっと「誰とも戦っていない」という論調にならないのかは摩訶不思議。
ともあれ、現役の世界王者を圧倒的なアンダードッグに据え置いてしまうこのタンク・デービスは、この戦いでももちろん圧倒的なノックアウトを期待されています。
ただ、集中力があまりなく、この試合のいつかの会見でもうボクシングは辞める、みたいな発言をしたりとメンヘラ気味に見えるタンクがちゃんとトレーニングをしているかどうかは非常に心配なところ。
こういう何でもない相手に負ける可能性がゼロではないのは、やはり彼が安定的なパフォーマンスを出せていないことに起因することです。
タンクの場合、試合を通じて安定的なパフォーマンスを出せてはいませんが、一瞬のひらめきでどんなひどいパフォーマンスからでも一気に衆目を集めるパフォーマンスを披露することがあります。だからこそ、このボクサーの試合は目が離せません。
今回も素晴らしいノックアウト勝利を期待しましょう。
WBA世界スーパーライト級タイトルマッチ
ホセ・バレンズエラ(アメリカ)14勝(9KO)2敗
vs
ゲイリー・アントワン・ラッセル(アメリカ)17勝(17KO)1敗
メインイベントが「タンクがいかに勝つか」の試合であることに対し、この試合は勝敗についてかなり面白みがある試合ではないか、と思います。
そしてきっとファイトスタイルとしても噛み合うでしょうから、試合内容、そしてその後にかけても非常に楽しめるマッチアップだと思います。タンクの爆発的な勝ちっぷりを見るためのPPV、そのサポートカードとしては最高のカードでしょう。
ホセ・バレンズエラは2022年にエドウィン・デ・ロス・サントスに3RKO負けを喫して初黒星、続く復帰戦でもクリス・コルバートに判定負けを喫しています。なんと2連敗です。
しかしこのコルバート戦は大いに物議を醸す判定だったため、再戦が組まれ、コルバートを6RKOで仕留めてリベンジ。この敗北はチャラ、実質1敗です。
アントワン・ラッセルはボクシング一家であるラッセル家の最後の切り札であり、昨年6月に世界初挑戦。ただ、これはキャリア不足と言える面もあり、WBC世界スーパーライト級暫定王座決定戦でアルベルト・プエジョに判定負け。パワーで押し切ることができなかったのが最大の要因で、プエジョのディフェンステクニックにより無効化されたアントワンは、後半に巻き返しを見せるも届きませんでした。
これは非常に残念でしたが、思いの外、チャンスは早々に来ましたね。
王者はホセ・バレンズエラ、前戦でイサック・クルスにアップセット勝利をして世界初戴冠を果たしての初防衛戦です。
もともとエネルギッシュなスタイルのバレンズエラですが、クルス戦では技術を披露。これは相手が小兵であるクルスだったからこそできたスタイルだと思われ、アントワンとは(今度こそ)打撃戦の展開になるのではないでしょうか。
スタミナ、タフネス、インテリジェンス、テクニック、そしてハートの強さ。バレンズエラがこれまで証明してきたものは多く、アントワンはまだ証明しきれていないボクサーだと言えます。
ただ、バレンズエラは飛び抜けたボクサーではない分、アントワンが勝利する道もおおいにあるでしょう。というか、私個人としてはここはアントワンが勝利するのだろう、と見ています。
バレンズエラは良いボクサーですが、アントワンには是非その怪物ぶりを見せつけるようなノックアウトで勝利してもらいたいものです。
WBC世界スーパーライト級タイトルマッチ
アルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国)23勝(10KO)無敗
vs
サンドール・マーティン(スペイン)42勝(15KO)3敗
さて、前戦で暫定王座決定戦を戦い、ゲイリー・アントワン・ラッセルに勝利したアルベルト・プエジョ。
今回は初防衛戦、サンドール・マーティンを迎えます。
マーティンはこれまで十分に実力を示してきたボクサーですが、意外と世界初挑戦です。
キャリア初期の8回戦で初黒星、そこから4年近く無敗で、2017年に当時無敗だったアンソニー・イギットに判定負けして2敗目を喫しています。
全くもって目立つボクサーではなかった技巧派は、2021年、元王者マイキー・ガルシアの対戦相手に抜擢されるとこれを撃破、一気にその名を世界に知らしめました。
2022年、テオフィモ・ロペスの相手に抜擢され、これも善戦。その後2連勝(2連続KO)でこのチャンスを掴んでいます。
アルベルト・プエジョもサンドール・マーティンもKO率は高くはなく、どちらかというと待ちのボクサーです。おそらくこの試合は面白い試合にはならないと思います。
。。。が、もしかすると、これが最初で最後のチャンスからもしれないサンドール・マーティンが奮起する可能性は否定できません。
マーティンはこれまであまり恵まれたマッチメイクではありませんでしたが、昨年の1月、トップランクが共同プロモーターとしてジョイン。その後ろ盾を得ても、1年以上の歳月を費やしようやく世界初挑戦となりました。
このチャンスを逃したならば、そのファイトスタイル、スペインという出身地を考えると、次のチャンスは相当先になってしまうのではないでしょうか。
その状況はマーティンも痛いほどわかっているでしょうから、ここはスタイルを捨ててでもチャンスを掴みに行く可能性があります。そうして想定していないファイトをしてこられた場合、安定感のあるプエジョだって崩れるかもしれません。
ちなみにこの試合のオッズは非常に競っており、プエジョが-110に対してマーティンが+110、ほぼ50-50です。退屈な試合にはなる可能性はありますが、ファンから見るとおそらく互角。非常に難しい戦いですね。
その他のアンダーカードと配信情報
その他のアンダーカードでは、24歳のキューバン・プロスペクト、ヨエニス・テレスが元統一王者ジュリアン・ウィリアムス戦。過去、そのウィリアムスにタイトルを奪われたジャレット・ハードも登場しますね。いずれもロートル感が満載です。
PPVファイト以外は「PBC大丈夫か?」と心配になるようなラインナップ、人財は一極集中の様相をていしていますね。
この興行はアメリカでは北米Amazon Prime、日本ではWOWOWが中継です。
日本での放送時間は3/2(日)10:00〜で、テレスvsウィリアムスから放送のようなので、メインは12:30〜13:00頃のゴングでしょうか。
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