さて、3150FIGHT✕LUSHBOMU、DAY1。
大注目はメインイベント、アンヘル・アヤラvs矢吹正道です。
矢吹が負けるイメージは湧かないのが正直なところですが、ボクシングは何があるかはわかりません。
そしてセミファイナルは大きなチャレンジマッチとなるジーメル・マグラモvs横山葵海。こちらも非常に楽しみですね。
ということで今回のブログは、3/29(土)に行われた3150✕LUSH BOMUの観戦記。

3/29(土)3150✕LUSHBOMU
アンダーカードのすべてを見ることは時間的に難しかいですが、結果を知ってから岡本恭佑(HKスポーツ)が元タイトルチャレンジャー、マイケル・ダスマリナス(フィリピン)にノックアウト勝利。5R、ダスマリナスが踏み込んだところで岡本のショートの右がヒット、これは素晴らしい勝利でした。
HKスポーツといえば北九州のジム、ゴリゴリの地方ジムのボクサーですね。2022年の全日本新人王、その後も大阪、東京で戦い、唯一の敗戦は日本ユース王座決定戦で辻永遠(勝輝)に3RTKO負けを喫したのみ。
おそらく過去最強の相手に、過去最高の勝ち方をした岡本恭佑。これはチャレンジマッチでこの勝ち方というのは今後注目すべき選手ですね。これは本当に素晴らしい勝利。
OPBF東洋太平洋スーパーフライ級タイトルマッチ
ジーメル・マグラモ(フィリピン)30勝(23KO)4敗
vs
横山葵海(ワタナベ)2勝(1KO)無敗
3戦目でマグラモ、というのはかなりヤバいマッチアップ。それほど、この横山葵海というボクサーは優れているからこそのマッチアップなのでしょう。
中谷潤人に8RTKO負け、アンソニー・オラスクアガに7RTKO負けとはいえども、この二人は世界王者。オラスクアガには善戦もしています。桑原拓に判定負けも桑原もタイトルチャレンジャーであり、桑原はユーリ阿久井から初黒星を受けたあと、2度目にユーリ阿久井と戦うまでの連勝の中で倒せなかったのはこのマグラモのみです。
スーパーフライ級に上げ、そのパフォーマンスは上がったとは言い難いものの、やはりマグラモは強敵です。スーパーホープ横山にとってもこの一戦は挑戦でしょう。
初回、まず鋭いジャブを放つ横山。スピードがあり、非常に良いジャブですがマグラモもジャブをリターン、これは入っています。
その後も横山のジャブに対して右クロス、ジリジリとプレス。スピードは横山が速いですが、マグラモは慌てることなく落ち着いています。
マグラモが近づいたところで横山はコンビネーション、これもまた回転力があって良い。
距離感も良い横山はジャブのタイミングも良くなってきており、コンビネーションもスムーズです。マグラモはあまり手が出ません。横山は素晴らしい立ち上がり。
2R、マグラモが若干プレスを強め、飛び込みの左フック。マグラモが近づけば横山が速いコンビネーションで突き放します。
横山が非常に上手く戦っていますが、長丁場をこのペースでいけるのかどうかは焦点となりそうです。
3R、距離を詰めたいマグラモはガードを掲げてプレス。しかしマグラモが出てくるところでコンビネーションを出せるし、素晴らしいバックステップを持っている横山にはなかなか届きません。
ジャブのタイミングが素晴らしい横山、このジャブが何度もマグラモを捉えています。
4R、変わらず攻めるマグラモ。距離が詰まったところで横山の上下に打ち分けるコンビネーション!これはコンビネーションを放つタイミングもパンチのセレクトも素晴らしい。
単発気味にしか攻められないマグラモに対し、横山はコンビネーションで、しかもその回転力もまた素晴らしいですね。これはこのまま行ってほしい。
5R、ポンポンと手が出る横山が変わらず良いボクシング。マグラモがプレスから距離を詰めたところで横山のコンビネーション、ここでマグラモがバックステップするのはよくありません。マグラモからすると、ガードでそのまま距離を潰したほうが良いのではないでしょうか。
6R、快調に飛ばす横山と比べて、マグラモは結構崖っぷちになってきたか。横山のパンチは非常にアングルが多彩で、打った後にすぐに動いており、マグラモは結構ついていけていませんね。
これは予想以上に横山が素晴らしい。
7R、いよいよ後半ですが、横山の動きは一向に落ちない、どころか、距離感、タイミングはどんどんマグラモ相手にハマっていっている感じ。このままフルマークに近い形で勝利となるか。
8R、展開は変わらず、マグラモの単発気味の攻撃に対して横山はカウンターで迎撃からのコンビネーション!このコンビネーションは速い、にも関わらず非常に力強さも感じるものです。
9Rもマグラモはこの展開を全く変えられ無い前半でしたが、中盤、マグラモのショートの右がヒット!これで一瞬動きが止まった横山、その後少し動きが落ちたように見えます。
この後半にきてキャリアの差が出てくるか、しかし横山も強気でリターン、気持ちを見せています。
10R、マグラモが更に強いプレス。横山はちょっとロープを背にする場面が増えているような気がします。
それでも横山も強いパンチを返してマグラモの突進を止める場面もあり、これは結構微妙なラウンドに見えます。
11R、マグラモがジャブを突いて前進。横山は右カウンター、しかし止まらないマグラモ。横山はサイドに回りつつ、ではあるものの、展開としては打撃戦。やはりここでも横山のコンビネーションは良い。
中盤、横山の右クロスがヒット、マグラモが後退!!一気に詰める横山、マグラモはちょっとこれまで叩かれたボディも効いているか、しかし強打で対抗!
下がるマグラモに対して横山はチャージ、しかしここを仕留めることはできず。
ラストラウンド、一気に元気になった横山、上下に打ち分ける見事なコンビネーション。スピード、コンビネーション、乗りに乗る横山に対し、マグラモはちょっと手も出ず、この試合の前半のような感じの戦い方になってしまっています。
そしてこのままゴールテープ、横山は最後までしっかりと攻めきりました。これは素晴らしい。
判定は、117-111✕2、118-110、3-0の判定で横山葵海!
なんとも素晴らしい勝利、わずか3戦目でOPBF東洋太平洋王座を獲得しました。ここでABEMA.TVの音を出してみましたが、これは会場の音はあんまり拾っていないのでしょうか。なんか盛り上がっているのかどうなのか音的にはあまりわかりませんね。
IBF世界フライ級タイトルマッチ
アンヘル・アヤラ(メキシコ)18勝(8KO)無敗
vs
矢吹正道(LUSH緑)17勝(16KO)4敗
期待しかない、IBF世界フライ級タイトルマッチ。矢吹も久々のフライ級ファイト、懸念事項がないといえば嘘になりますが、ここは大いに期待して良い一戦であり、また、アヤラの評価が高いがゆえにここで良いパフォーマンスを見せることは非常に大きいことです。
ここに勝利して、一度は口にしたアンソニー・オラスクアガとの一戦が決まるようであれば、エキサイティングなフライ級王座統一戦であると同時に、交わることがなさそうな帝拳プロモーションと亀田プロモーションが交わるという非常に稀有な一戦となります。
だからこそ、ここは矢吹に勝利してほしい。
さて、初回のゴング。
まずリング中央、矢吹のジャブ。そこから早々に左フックからの右ストレートをヒット。
矢吹のジャブに対して対応できないような感じのアヤラ、こちらも長いジャブから攻めていきますがここは距離で外されます。
矢吹のジャブは面白いようにヒット、知らずのうちにアヤラはジリジリと後退しています。後半、アヤラが入ってきたところに矢吹の右カウンター!矢吹の真骨頂はこのカウンターです。
そして終盤、アヤラが攻めてきたところで矢吹の左フックがカウンター!!これでアヤラがダウン!!
アヤラが立ち上がったところで、ゴング。
2R、ここもアヤラがジャブで入ってこようとすれば矢吹は右カウンター。困ったアヤラはサウスポーにスイッチ。しかしこれは一瞬で、またオーソドックスに戻しましたね。
やはり矢吹のジャブはヒット、このジャブに対応できないアヤラはやや強引目の攻撃を見せます。これをガードをあげてのバックステップで対応。
後半、今度はアヤラの右に矢吹の右カウンター!!!!アヤラはこの試合2度目のダウン!!
この痛烈なカウンターからも立ち上がったアヤラですが、ちょっと前に出れない上、まだまだおもしろいように矢吹のジャブがヒット。
強引に振り回すアヤラですが、これは当たらず。
3R、攻めなければならないアヤラですが、なかなか手が出ません。中間距離ではジャブの差し合いで相手にならず、入ろうとすればどのパンチでもカウンターが飛んでくる、そんなイメージなのでしょうか。
明らかな矢吹ペースの中でしたが、ここでバッティング!!
矢吹の右目下刈カット、出血がひどい。アヤラは右眉の上をカットです。
これは矢吹のカットの部分はかなり厳しい、目に血が入る位置ではないですが、下手すれば骨折の可能性もある場所です。
4R、パンチをもらっていませんがまた出血の矢吹。アヤラはここがチャンスとばかりに攻めてきます。これはバッティングも含めて怖いところ。
右目の調子はどうか、ちょっとアヤラのジャブが届き始めているようにも見えます。
強引に攻め入ってくるアヤラ、矢吹もカウンターで迎え撃ちますが、ちょっと距離感があわないかもしれません。
5R、思いのほか前に出てこれないアヤラ。いつ止まるともしれないこの試合においては、とにかくアヤラはポイントのビハインドを挽回する必要があります。
矢吹は非常に落ち着いた戦い方、出血さえなければ余裕さえ感じられます。
矢吹はこれまで武器としていたジャブがちょっと減っています。カウンター狙いのボクシング担っているようなイメージ。
6R、またジャブがで始めた矢吹。アヤラはスイッチ、しかしサウスポーでも攻め入ったところに矢吹の右カウンター。攻めてきてくれる方が矢吹はやりやすいでしょうが、バッティングには気をつけてほしい。
アヤラが攻めてきたときに矢吹はピボットでエスケープ、これがめちゃくちゃ上手い。
落ち着いてジャブ、アヤラが攻めてきたら再度かカウンター、低く入ってくるアヤラに上から覆いかぶさるのも良い。このラウンド、パンチをほとんどもらっておらず、出血も止まったままという状態です。
7R、アヤラはちょっと同時打ちを狙っているのか、手数少なで矢吹を誘います。しかし右の同時打ちでダメージを被ったのはアヤラ。このタイミング対決でアヤラに勝てる道理はありません。
それでも中盤、アヤラも右ストレートをヒット!これはちょっと矢吹の動きも止まったように見えました。
それでもダメージはさほどでもないか、矢吹は巧くサイドに回ってやり過ごし、回りながらもジャブをヒット、そしてアヤラのは入り際にカウンターを狙います。
アヤラは毎度矢吹のジャブを浴びる分、常に顔面が血だらけです。後半、矢吹がショートの右を押し込むようにヒット。
8R、ジリジリとした緊張感、先手をとるのは矢吹が多い。やや待ちすぎな印象のアヤラ、でてくる時は一気に出てきますが、これは非常に粗い。粗いですが、やはり遠心力のあるこのパンチは非常にパワーがありそうです。
劣勢を意識してかこれまでよりも強い攻撃を見せるアヤラですが、ここに矢吹はカウンター!良いタイミングでヒットしているように見えますが、アヤラはタフですね。
9R、アヤラのジャブに矢吹は右クロスカウンターからの連打。矢吹がフェイントを交えたジャブをヒット、アヤラはやはりなかなか手が出ません。
アヤラの方がリーチがありそうには見えますが、アヤラのジャブは届かず矢吹のジャブがヒットする、完璧な距離感の矢吹。
10R、ジリジリを距離を詰めようとするアヤラですが、矢吹はサークリングでその距離は縮まらず。
しかしこのラウンド、それまで止まっていた矢吹の右目下の傷から多量の出血。矢吹の顔面は真っ赤に染まっていますが、強いパンチをもらったわけではないはずです。
インターバル中の映像、アヤラは鼻頭からも出血、ラウンド開始の直前に鼻からも出血しています。流血状態、セコンドも止められないか。
11R、やぶきも出血が止まっていません。大流血戦となったこの戦いは、やはりアヤラは強い攻めができません。
強いパンチを打ち込んでいくのは矢吹のほう、アヤラはジリジリと前に出るもののパンチが出なくなっています。
ラストラウンド、凄惨極まりない大流血戦は、なんとラストラウンドまで来ました。この血の海の中、ともに集中力を失わず、気持ちを切らさずよく戦っています。
アヤラも逆転を狙って前に出てくる、そして中盤、この試合何度目かの矢吹の右カウンター!!!アヤラがダウン!!
立ち上がったアヤラはダメージも甚大、ここで矢吹が攻めたところでレフェリーがストップ!!!
矢吹正道、最終回TKO勝利で2階級制覇!!!
大きな大きなアクシデントがありつつも、見事な最終ラウンドTKO勝利を挙げた矢吹正道。元王者アンヘル・アヤラも最後まで試合を捨てない気持ちと、勇敢さを見せました。
それにしたって壮絶な戦いでした。ボクシングそのものとしてもそうですが、まるでスプラッター映画のような大流血戦。ほとんど被弾がないような気もしますが、白のトランクスが真っ赤に染まるほどの大流血は見れない人もいるのかもしれません。
素晴らしいものを見せてもらいました。さすが矢吹、今後のフライ級戦線も非常に楽しみです。
勝利者インタビュー、力石が「1Rじゃねえ、1分だ」の発言をしたのがおじさんにはたまらんですね。北斗の拳を読んだことのない「拳四朗」(本名)に対し、あしたのジョーをきっと読んでくれている「力石」(リングネーム)。色んなボクサーがいて良いですね。
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