4/5(土)、井上尚弥vsラモン・カルデナスのシンコ・デ・マヨ興行がようやく日本で正式発表。
試合1ヶ月前のキックオフ会見というものが本当に必要なのか、正直よくわかりません。記者会見をざっと確認しましたが、特段目新しい情報もなし。
一体何のための会見だったのか、というと、この試合をAmazon Prime Videoで放映する、ということを伝えるのが一番の目的だったようにも思います。これは試合を1ヶ月前に控えた井上尚弥にとって非常に迷惑な話ではなかろうか、と思ってしまいます。
ともあれ、正式発表もあったことですし、今回のブログは改めて井上vsカルデナスのシンコ・デ・マヨ興行について。

そもそもシンコ・デ・マヨとは
シンコ・デ・マヨ(Cinco de Mayo)は、スペイン語で「5月5日」を意味し、1862年5月5日にメキシコがフランス軍に対して勝利を収めたプエブラの戦いを記念しています。この日はメキシコでは比較的控えめに祝われるものの、アメリカ合衆国ではメキシコ文化を祝う日として、パレードや音楽、ダンスなどのフェスティバルで盛大に祝われるようです。
そしてボクシングといえばメキシコ。メキシコといえばボクシング。これはアメリカにわたったメキシコ人にとっても言えることなので、この日はメキシコ文化の祝祭としてだけでなく、大規模なボクシングイベントが開催される機会としても利用されます。特にメキシコ出身のトップボクサーたちがこの日に試合を行うことが多く、メキシコ系のファンだけでなく、世界中のボクシングファンの注目を集めます。
これまでもオスカー・デ・ラ・ホーヤやサウル「カネロ」アルバレスのようなスター選手が登場することで、その年のボクシングカレンダーでも最大級のイベントとなっています。カネロがリングに上がるとき、彼のファイトはただのスポーツイベントを超え、国民的な誇りをかけた戦いへと昇華されます。
シンコ・デ・マヨは、メキシコの歴史を祝う日でありながら、世界のボクシングシーンにおいても重要な日です。この日に予定されるビッグマッチは、スポーツの枠を超えて文化的な意義を持ち、メキシコ系の人々にとっては特に感情的なつながりを感じるイベントです。ボクシングファンならずとも、この日の試合には目を向ける価値があります。
5/4(日本時間5/5)アメリカ・ラスベガス
世界スーパーバンタム級4団体統一タイトルマッチ
井上尚弥(大橋)29勝(26KO)無敗
vs
ラモン・カルデナス(アメリカ)26勝(14KO)1敗
ラスベガスはT-Mobileアリーナ、数々のビッグマッチが行われてきた大会場でのシンコ・デ・マヨ興行。このシンコ・デ・マヨ興行は厳密に決まっているわけではないし、日程としても5/5その日に行われるわけではありません。
2025年のシンコ・デ・マヨは、サウジアラビアで5/2に行われるカネロvsウィリアム・スカル、そして翌日にアメリカ・ニューヨークで行われるライアン・ガルシアvsロランド・ロメロ、そして井上尚弥vsカルデナスの試合がそれにあたり、超がつくほどロングランで豪華な興行です。ただし、この全てを現地観戦できる人は一握り中の一握りでしょう。
アラン「ダビ」ピカソが撤退後、世界上位ランカーであるメキシカン・アメリカンにたった白羽の矢。このラモン・カルデナスは、前戦で世界ランカー対決を制しており、当然この階級のうちではトップクラスのコンテンダーです。
↓カルデナスvsアコスタの観戦記
このときの対戦相手、ブライアン・アコスタは、過去井上尚弥のスパーリングパートナーとして来日経験もあるボクサーで、カルデナスはダウンを奪われる等苦戦をしていますが総合力とファイトスタイル、インテリジェンスで上回った印象で、接戦ながらも勝利に異論は認められません。
勝ち切ることができるしぶとさを持ったボクサーであり、このボクサーが(いつもの井上の対戦相手のように)ディフェンシブに戦おうものなら、なかなか倒すのが難しい試合になるのかもしれません。
それでも、井上尚弥がこの試合でほしいものは、やはりインパクトのあるKO勝利。それをきっと緻密に組み立てていくのでしょうから、遅くとも中盤〜後半にかけてのノックアウトシーンは見られるはずです。
アンダーカードにはWBO世界フェザー級戦!
試合の1か月前の記者会見ということで、アンダーカードの発表もあるかと思いましたが、こちらも既報しかありませんでした。マジで一体何のための記者会見だったのか。
ともあれ、既報のとおりWBO世界フェザー級タイトルマッチ、ラファエル・エスピノサvsエドワード・バスケスが行われる予定で、エスピノサはメキシカンアメリカン、バスケスも名前的にみればヒスパニック系なので、もしかしたらメキシコにルーツのあるボクサーなのかもしれません。
この試合はおそらくトップランク側が井上尚弥vsラファエル・エスピノサの将来的な対戦を見込んで組み入れたものでしょうが、すでに井上は先の予定が決まってしまっているので来年の中盤以降まで勝ち続けなければ実現しなさそうです。
ただ、可能性があるとすると12月に予定されている井上のフェザー級進出戦、ニック・ボール戦です。
ボールが12月までにもう一戦を挟み、しかもその戦いを王座統一戦を希望しているので、もしここでボールが負けてしまうならばエスピノサとの戦いにスイッチしてもおかしくはありません。その方が、トップランクとしては良いはずです。
個人的にはこのラファエル・エスピノサこそが現在のフェザー級ナンバーワンだと思っていますが、反面、もしかすると意外な脆さを見せてしまうかもしれない、とも思っています。底を見せていない(=無敗の)ボクサーというのはその強さはなんだかんだわかりませんから。
そしてもう一つ、すでに発表サれているアンダーカードは中野幹士(帝拳)vsペドロ・マルケス(プエルトリコ)。16勝(10KO)1敗のプエルトリカン、唯一の敗戦はデビュー2戦目に喫したものですから、現在15連勝中ということになります。
おそらく彼の最大の勝利は、2020年1月のファン・カルロス・ペナ(ドミニカ共和国)戦で、この試合はNABOフェザー級タイトルが争われ、3RTKO勝利でタイトルを獲得しています。マルケスに敗北後、ペナは大きく調子を崩し、ペナ戦までは30勝1敗という戦績でしたが、現在32勝13敗1分まで星を落としており、この試合が彼の人生を大きく変えてしまったことは明白ですね。
ともあれ、プエルトリコの好戦績ボクサー、と聞くだけで恐れおののく時代はもう遠く。マノス・デ・アセロ、このニックネームを是非ともヒスパニック系のファンに知らしめてもらいたい。
Amazon Prime Video
おそらくこの興行の日本の配信権は、アマプラとLeminoの間で争われていたのではないか、というのはファンなら誰しも感じるところ。
ファンとしてはアマプラ=ほぼ無料の認識なので、アマプラの方がありがたい。
ちゃっかり「Prime Video Boxing 12」とアマプラ興行のナンバリング興行として発表したアマプラ、さすがの資金力と言えるでしょう。
この中にWOWOWという選択肢がでてこないことについては、今の時代を考えると致し方のないことなのでしょう。WOWOWは他のプラットフォームに比べると割高で、登録者数も増えているイメージもわかないので、後日放送が関の山なのでしょう。
ただ、冒頭にも書きましたが、この「アマプラで中継しますよ」を伝えるだけの会見は、是非とも選手抜きでやってほしいところ。今回はしかもラスベガスで、10日前〜1週間前に日本を出発するとすれば、そこまでにある程度仕上げておかなければなりません。
そう考えるとあと遅くとも3週間しかない、減量もしっかり始まっている状態で選手を呼びつけての会見はいただけない。しかも他国のようにイベントのようなプレスカンファレンスにして盛り上がるものなら良いですが、少し考えればわかりそうな質問を記者が投げかけ、いつも通り特段何も起きない記者会見です。
お金を出す側がボクサーの邪魔をしてはいけない、それを改めて感じさせる記者会見でしたね。
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