ニッポンではゴールデンウィーク、そしてアメリカではシンコ・デ・マヨ。
2025年のシンコ・デ・マヨは3日連続の興行で、1つはニューヨーク、1つはサウジアラビア、そして最後の1つはラスベガス。
3daysの大トリを飾るのは井上尚弥です。ただ、これはアメリカ時間で日曜日の夜、という時間帯なので、いつもビッグマッチがある土曜日の夜というのはやっぱりカネロである、という事実もあります。
ここはそろそろ逆転してほしいところでもありますが。
さて、ということで今回は、5/4(日本時間5/5)に開催される、井上尚弥vsラモン・カルデナスの一戦をプレビュー。

5/4(日本時間5/5)アメリカ・ラスベガス
世界スーパーバンタム級4団体統一タイトルマッチ
井上尚弥(大橋)29勝(26KO)無敗
vs
ラモン・カルデナス(アメリカ)26勝(14KO)1敗
もはや多くの説明を必要としない、未だ無敗の2階級Undisputed王者、「モンスター」井上尚弥。そういえば富樫アナ炎上してるみたいですね。まあどうでも良いですが、なにかが発信されると私も私もとなるのはどうにも気持ちが悪い。
ともあれ、井上尚弥vsラモン・カルデナス。
もともとはアラン「ダビ」ピカソとの対戦だったわけですから、カルデナスは一応「代役挑戦者」という位置づけになります。が、発表時期から逆算して、「代役」と呼ぶには十分な準備期間があったと思います。
カルデナスは奪われた主導権を取り返したり、接戦をものにしたりと多くの厳しい経験を積んでいるボクサーです。
総合力の高いボクサーであると同時に、やりづらさもあり、さらに作成遂行能力も高い、ということが推察され、おそらくリングIQも高いでしょう。
人気面ではピカソに劣るものの、その実力はピカソ以上であり、プロスペクトの中でも「大事に育てられたわけではない」26勝というのは世界ランカーとして非常に説得力のあるものです。
↓カルデナスについての記事
しかし、稀代のP4Pファイターである井上尚弥に勝利するためには、なにか突出したものがなければ難しいのではないか、と感じることは事実。
そして、カルデナスにはそれが足りません。
足りない、といえば、キム・イェジョンは何もかもが足りなかったし、TJドヘニーはパワーが突出していたもののそれを当てられるイメージが(ドヘニーの選択した戦いより)ほぼ全くありませんでした。ネリにも、タパレスにも、フルトンにもそれはほとんどありませんでしたね。
これまでの井上尚弥と戦ったボクサーから見えてきた対・モンスターについていえば、まず後手に回らないのが一番。先手を取られるとあっという間にペースを掌握され、そのパワーとスピードで「何もできなくなる」というパターンに陥ります。
一発逆転を狙ったドヘニー、タパレスでしたが、井上はタフネスも保持しており、さらにカンも良いため井上の予想外の一撃を食らわせる、ということは現段階で不可能に近いことです。
自身のスタイルで勝負しようとしたフルトン、ネリ、これは純粋に上回られた戦いでしたが、潔く散ってしまいました。そしてキム・イェジョンについては全てが足りなかった印象ですが、もしかするとこの中で1番か2番に勇敢だったかもしれません。
カルデナスは、ディフェンシブに戦い、なるべく延命しての中盤から後半に仕留められるか、もしくはこれまでの戦い方を捨てて、大アップセットを狙っていくのか、の2拓。おそらく前者だと感じますが、さてどんな戦いになるかは見ものです。
井上は久々のラスベガス、しかもT-Mobileアリーナでのメインイベントという大注目興行、どれほど気負っていくのか。井上次第でしょうが、いずれにしろカルデナスの勝ち目は薄そうですね。
WBO世界フェザー級タイトルマッチ
ラファエル・エスピノサ(メキシコ)26勝(22KO)無敗
vs
エドワード・バスケス(アメリカ)17勝(4KO)2敗
メインに代わってセミファイナルに大きな勝負論がある、というわけでもない。と、信じています。
ロベイシー・ラミレスを2度にわたり退けたラファエル・エスピノサに、ここで負けてもらっては困ります。
ラミレスに勝利したのは大アップセットで、当時はランキング下位だったエスピノサに対し、ラミレスの油断がなかったか、というと嘘になります。ただ、再戦というものは、たとえラミレスがケチをつけたとしても明確にエスピノサの勝利であり、ラミレスが試合を投げてしまったのは事実です。
ただし、このエドワード・バスケスは超がつくほどの難敵です。
わずかに2敗は、2022年2月、のちの王者、レイモンド・フォードに喫したものと、2023年、当時のIBF世界スーパーフェザー級王者、「ウェールズの魔術師」ジョー・コルディナに喫したものです。
特に1階級上の王者への前線は大いにこのバスケスの評価を高めるのに役立ったと思います。
その後、好戦績の相手をしっかりと退けたバスケス、このボクサーは非常に手数が多く、気持ちが強い。
とにかくショートの距離でコンパクトな連打は止まらず、彼の好きにさせておくとこちらがパンチを打ち込む暇もないほどです。
数が多い分、一発一発のパンチは重くはないのでしょうが、これは非常に厄介ですね。
エスピノサは188cmとこの階級では突出して高身長ですが、インサイドに相手を呼び込むきらいがあるので、結果的にはバスケスが戦いやすい距離でのファイトになってしまいそう。そこでのバスケスの回転力はとんでもないですから、そこに不安要素がありますね。
本当はジャブを打って、バスケスのショートが当たらない距離でボクシングするのが鉄則だと思いますが、果たしてエスピノサがそういうトレーニングをしているのかは甚だ疑問。いずれにしろ、試合は打撃戦になるでしょうから、アクションの多いファイトになりそうです。
アンダーカード!
アンダーカードは、ウェルター級のプロスペクト、ロハン・ポランコ(ドミニカ共和国)が登場です。対戦相手はファビアン・マイダナ、皆大好きマルコス・マイダナの弟です。
ポランコは果たして、世界を語るに足る実力の持ち主なのか。現在のウェルター級に割って入るのはなかなか難しいですが、未来、佐々木尽の対戦相手になるかもsれませんので、チェックしましょう。
その他にもライース・アリーム(アメリカ)が復帰第二戦を戦います。相手はルディ・ガルシア(アメリカ)、前戦でミルコ・クエジョ(アルゼンチン)に判定負けを喫しているボクサーです。アリームからすると相手の「底」も見えてちょうど良い感じかもしれませんね。
あとはスター候補、エミリアーノ・バルガス(アメリカ)も登場です。こちらはファン・レオン(スペイン)というボクサーが相手ですが、まだまだキャリア形成中。
さて、アンダーカード群の中で最も注目すべきは中野幹士(帝拳)vsペドロ・マルケス・メディナ(プエルトリコ)。「マノス・デ・アセロ」、鉄の拳と呼ばれる中野幹士の初の国外戦は、ラスベガスでプエルトリカン戦です。このプエルトリコ人はWBOの下部組織、NABOのタイトルを獲った経験もある強豪です。ここに良い勝ち方をして、メインカードに出場するエスピノサ戦、そこまではいかなくともライース・アリーム戦を手繰り寄せるきっかけとなる一戦となるかもしれません。これは非常に楽しみです。
配信情報
この興行は、アメリカではESPNでライブ配信。
日本ではAmazon Prime Videoが配信で、日本での興行はPrime Video Boxing 12とナンバリングされています。
Amazon Prime Videoでの配信は、日本時間5/5(月)8:30から。おそらく放送は中野vsメディナからなので、しっかりと楽しめそうですね。
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