5月ももう中盤。
ゴールデンウィークからはじまった5月のボクシング、なにせ主役は日本人ボクサーです。
ニューヨーク、サウジアラビアでつまらないボクシングに失望した後に訪れた井上尚弥vsラモン・カルデナス、そしてフェルナンド・マルティネスvs井岡一翔。
そして5月には興味深いニュースも続々です。
ということで今回のブログは、いくつかのニュースをピックアップ。

ザンダー・ザヤス、いよいよ世界へ!
スーパーホープ、ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)がいよいよ世界戦。
もともとはWBO世界スーパーウェルター級王者、セバスチャン・フンドラ(アメリカ)への指名挑戦者としてフンドラに挑戦する予定だったザヤスですが、このほどフンドラが王座を返上、ザヤスが決定戦への出場という形で世界戦が合意にいたったそうです。
フンドラはWBO、WBCの統一王者で、前戦ではコーデル・ブッカーを4Rでノックアウト。その後、WBOから指令されたことで一旦はザヤスとの交渉テーブルに着きましたが、前王者、ティム・チュー(オーストラリア)との再戦条項もあり、WBOのタイトルを手放すことに決めたそうです。
このフンドラvsチュー2は7月19日に挙行されるとのことですが、まだ正式発表には至っていません。そしてザヤスの相手はホルヘ・ガルシア・ペレス(メキシコ)、前戦でチャールズ・コンウェル(アメリカ)を破るアップセットを演じているボクサーです。
エリートクラスに勝利したこのガルシア・ペレスは、2戦連続のアップセットを狙います。
ちなみに前々戦ではクドゥラティーリョ・アブドカホロフ(ウズベキスタン)を破っていますね。
この戦いはおそらくザヤス優位となるはずですが、1度アップセットを起こしているボクサーだけに侮ることはできません。日時、会場は未定とのこと。
証明すべきこと
そんなわけで、セバスチャン・フンドラvsティム・チュー2は7月19日との噂。すでにザヤスvsガルシア・ペレスのWBO世界スーパーウェルター級王座決定戦は合意にいたっており、すでに正式発表を待つのみで、こちらのフンドラvsチュー2については日程は発表されているし、開催地はラスベガスとのことですから、正式発表もまもなくなのでしょう。
これがもし同日に行われるならばアツいものですが、おそらくザヤスの初のタイトル戦はトップランク、そしてフンドラvsチュー2はPBCなので、プラットフォームが相容れないでしょう。
ともあれ、大流血戦となった初戦のあと、チューの復帰への道のりは険しいものでした。バフラム・ムルタザリエフ(ロシア)に痛烈な3RTKO負けを喫したチューでしたが、前戦ではジョーイ・スペンサー(アメリカ)に見事な4RTKO勝利を挙げ、チューに対して懐疑的な声を黙らせました。
ティム・チュー、リベンジなるか。
前戦は額を割られ、リングの中で心地よく戦うことができなかったチューは、今回、前回の反省を活かしてどのように戦うのか。
フンドラはここ最近、格段にジャブがよくなっており、大きな身体の使い方、大きな身体での戦い方を十分に発揮しています。
前戦もスプリットの判定だったために、これは非常に見応えのある好ファイトになりそうです。
フンドラがなぜWBO王座を返上し、チュー戦を選択したのか。チュー陣営は、フンドラが「筋を通した」と考えているようで、あの試合はどちらが勝ってもおかしくなかったし、アクシデントもありました。今回こそは白黒はっきりつけよう、ということらしい。
そうであれば、フンドラの侠気たるや大したものです。7月もビッグマッチ揃い、これは非常に楽しみです。
そしてその日のメイン
フンドラvsチュー2というのはPBCファイトで、プラットフォームはAmazon Prime Videoです。そしてその日の興行のメインは、フンドラvsチュー2ではない、とのこと。
これもあくまでも予定ですが、メインはなんとWBC世界ウェルター級タイトルマッチ、マリオ・バリオス(アメリカ)vsマニー・パッキャオ(フィリピン)。
なんという馬鹿げた試合なのか、というのは全世界共通で思うわけですが、そこはWBC、さすがのものです。パッキャオは45歳、しかも最後の試合はヨルデニス・ウガス(キューバ)に対しての判定負けで、しかもブランクが約4年。
このどう考えてもおかしい状況ですが、さすがのWBCはパッキャオをランキングに復帰させています。ランキングとは何なのか。
事故がないように祈りつつ、一応奇跡を期待してみるものです。
更にその日のアンダーカードに!?
そしてその日のアンダーカードに、WBA世界スーパーライト級タイトルマッチ、ゲイリー・アントワン・ラッセル(アメリカ)vs平岡アンディ(大橋)との噂も。
これは大橋ジム側のオファー(おそらく日本開催)に対し、PBC側がカウンターで大きな条件を提示してきた、とされ、この数少ない世界タイトルチャンス、それも挑戦者ときたならば、平岡はこのオファーに乗っても良いのかもしれない、と思います。
当然、平岡、そして大橋陣営からすると、ベストは日本国内の開催です。
ただ、これはなかなかハードルが高いこと。
フェニックス・プロモーションは、現役のウェルター級世界王者、ブライアン・ノーマンJr(アメリカ)を日本に呼ぶことに成功。その流れで次は平岡か、と噂されていましたが、まさか海の向こうの興行で噂になるとは。
そうでなくともアントワンは強く、そして将来を嘱望される王者です。以前(珍しいことに)、アントワンvs平岡がWBAからオーダーされた時は驚きましたが、ここでパッキャオのアンダーカードに組み込まれ、この世界戦が決まるとなるとこれはすごいこと。
おそらくまだ、アメリカでは平岡アンディという名を知る人はほとんどいません。
それでもここ最近の平岡は非常に充実しているのだから、敵地アメリカでのタイトル奪取も期待できそうなものですね。
堤聖也、休養王者に!
さて、中量級の話ばかりになってしまいましたが、今度は軽量級。
WBA世界バンタム級王者、堤聖也(角海老宝石)が以前の怪我(目の怪我のようです)の治療を理由に指名戦を行うことができず、これは返上や剥奪ではなく、休養王者の扱いになるそうです。
そこで、意味不明な暫定王者、アントニオ・バルガス(アメリカ)の出番がくるわけで、そしてその相手はなんと比嘉大吾(志成)との噂。
現在のWBAのランクは、1位が空位、2位が那須川天心、そして3位に比嘉大吾、4位に井上拓真(大橋)。よくもまあこんなにも日本人だらけに、と思ったところで、なんと5位にはノニト・ドネア(フィリピン)ときています。
2位の那須川天心は次戦が決まっているので出場できず、3位の比嘉にお鉢がまわってきそう、ということですね。
那須川が帝拳所属でなければ、すぐに世界戦が組んでもらえそうなスターでなければ、那須川はここをキャンセルしてでも早めの世界戦を願ったことでしょう。ただ、その必要はありません。
バルガスvs比嘉が決まったとすれば、その勝者はもちろん休養王座から復帰した堤聖也と戦うことになるわけです。堤vs比嘉のトリロジーか、バルガスが勝利したなら堤vsバルガス、堤が比嘉の敵討ちみたいな構図になります。
どちらに転んでも面白そうですが、ともかくやはり比嘉大吾にはもう一度王座復帰を果たしてもらいたい。
デオンテイ・ワイルダーのカムバック!
井岡一翔の現役続行、比嘉大吾のカムバックというのは嬉しいニュースで、それはまだまだ彼らのボクシングが錆びていないからです。
しかしデオンテイ・ワイルダーは違います。
タイソン・フューリー(イギリス)への連敗のあと、ロバート・ヘレニウス(フィンランド)を初回でKOしたワイルダーですが、その後はジョセフ・パーカー(ニュージーランド)に完敗の判定負け、チャン・ツィーレイ(中国)に5RTKO負けと全く良いところがなく敗れています。
パーカーはマーティン・バコーレ(コンゴ共和国)を破ってWBO世界ヘビー級暫定王者に輝いていますが、ツィーレイはアギット・カバイェル(ドイツ)に6RKO負けを喫しています。
ワイルダーの復帰戦の相手はアンソニー・ハーンドン(アメリカ)というボクサーです。年齢はワイルダーと同じく不惑が近い37歳(ワイルダーは39歳)、24勝(15KO)5敗と相手としては手頃でしょう。試合は6/27に行われる予定とのこと。
しかしワイルダーはまだ戦えるのか。周りはストップしないのか。
唯一の希望は、ワイルダーの言い訳が真実であり、そしてそのことでパフォーマンスが向上する、もしくはかつての剛腕が復活することです。
ワイルダーは何年も肩に痛みがあり、強いパンチを打てなかった、と供述しています。そして2どの手術をして今は万全だと。
剛腕復活なるか。それともさすがにキャリアが終わるのか。
後もう一度だけ、デオンテイ・ワイルダーに期待してみましょう。その期待に応えてくれる可能性が恐ろしく低かろうとも。
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