ビッグイベント目白押しの5月ももう後半戦。
井上尚弥、井岡一翔の戦いに湧いた前半をさらに熱くする戦いは見られるか。
5月後半にも世界戦が目白押しで、国内だけでもアンジェロ・レオvs亀田和毅(5/24)、そして武居由樹vsユッタポン・トンディー、エドゥアルド・ヌニェスvs力石政法(5/28)。
これらの試合のプレビュー記事は書かなければなりませんが、本日のブログはその前、世界戦と同等の注目である村田昴vs小國以載のプレビューです。

5/20(火)TREASURE BOXING
WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級タイトルマッチ
村田昴(帝拳)9勝(9KO)無敗
vs
小國以載(角海老宝石)22勝(9KO)3敗3分
この試合は電撃発表というべきものでした。ただこの試合が決まった経緯については、TRESURE BOXINGの伊藤雅雪代表や、小國本人がメディアで語っているので何ら不思議はありません。何よりも小國の覚悟を感じることと、パーフェクトレコードを保持する村田昴にとっても当然楽な試合にはならないはず、ということだけはわかります。
結果的にはWBOアジアパシフィックランキングに入り、タイトルマッチとなった戦いは、いかに小國が若き村田を困らせられるのか、というところが焦点になろうかと思います。
王者村田昴は2021年、アメリカでプロデビュー。すでに大器を予感させたプロデビュー戦ののち、主戦場を後楽園ホールに移し、その後も2度、米国のリングに上がっています。
圧巻のKO劇を見せ続けた村田は、デビューから8戦目でWBOアジアパシフィック王座の決定戦に出場、山﨑海斗(六島)との倒し倒されの大激闘を制し、見事アジア王座を手に入れました。その後今年2月にジョセフ・アンボをわずか2Rでノックアウト、初防衛を飾っています。
山﨑戦ではダウンを奪われたとはいえ、その後の立ち回りは見事でした。井上尚弥もそうですが、攻め時にカウンターをもらうというのはある程度仕方のないこと。行くべき時に行けるボクサーはやはり非常に魅力的です。ちなみに、行くべき時に行けないボクサーがダメと言っているわけではありません。
ともあれ、リスクを背負って倒しに行き、痛烈なノックダウンを奪われた、というはきっと糧となることであって、行くべきか少し待つべきか、という絶妙な判断を手に入れられる失敗だと思います。
重要なことは倒れないことではなくて、倒れても立ち上がることのはず。
9戦の中で、おそらく村田昴が多くを学んだのはこの山﨑戦であり、この戦いを超えてきっと村田はまた一つ強くなったのだと思います。
そんなパーフェクトレコードに挑むのは小國以載。
ボクシングIQの塊、といえる小國は、まさに現代の輪島功一です。
常におどけているものの、実に強か。2009年にプロデビューし、OPBF東洋太平洋、日本、そしてIBFの世界王座を獲得、全てスーパーバンタム級。すでに36歳となった小國は、これが本当のラストチャンスでしょう。
「年齢を言い訳にすることはできない」はつい先日井岡一翔が示してくれたもので、そしてあの戦いはきっと小國の心をもっと燃え上がらせたはず。ただ、年齢を重ねてから身体能力の高いボクサーを相手にするのは容易なことではなく、それもまた、井岡が示してくれたことです。
小國としては中間距離でのやりとり、村田に勢いよく攻めさせない、悪く言えばのらりくらりと時間が過ぎる、というのがベターな気がします。とはいえ、村田もアマキャリアがしっかりあるボクサーですから、そこをそうさせないように戦うのでしょう。
この戦いは、明らかにライジング・スター、村田昴が優位な戦いです。
それでも、これまでアップセットを起こしてきた小國は、この大一番でまた何かを見せてくれるのではないか、という期待もあります。
それでもやはり、小國にとっては大いに厳しい戦い。小國がこれまでアップセットを起こしたのは当時全勝全KOだった王者、ジョナタン・グスマン、アップセットを起こしかけた相手はジョンリエル・カシメロ、このあたりの荒いボクサーと村田昴は異なります。
打たれて強い、とは言えない小國は、どこかでピンチに陥るはず。そこで村田が強く攻めてきた時こそが、小國のチャンスとなるのかもしれません。
村田が小國を倒し、世界をアピールするか。可能性はおそらく低いが、小國が若きプロスペクトを止めるのか。
楽しみではあれど切ない、そんな戦いですね。
谷口将隆(ワタナベ)vsコンドル稲葉(ピューマ渡久地)
元世界王者、谷口将隆の復帰戦。非常に惜しかった前戦の「IBF世界ライトフライ級2位決定戦」に勝利していれば、王座決定戦に出場できたのですが、運がなかったですね。
さて、対戦相手のコンドル稲葉、この大チャンスにかつてないほど気合は入るでしょう。
51.5kg契約の8回戦で行われる試合は、現在スーパーフライ級を主戦場としているコンドル稲葉の階級とも言える場所で、谷口としてはいつも戦っているライトフライ級の上、フライ級のリミットを飛び越えた試合ですから、その部分において少し不安でもありますね。
スーパーフライ級のボクサーが(おそらく落とせるという理由でしょうから)フライ級超のリミットで戦うのは、同じライトフライ級のボクサー同士が51.5kg契約で戦うのとはわけが違います。
おそらく稲葉はこの試合、人生をかけて元世界王者に挑んでくるはず。そのような階級の事情があったとしても、谷口としてはここは圧勝しなければならない試合です。谷口はどのようなパフォーマンスを魅せられるのか。
その他のアンダーカードと配信情報
ドニー・ニエテス(フィリピン)vs池側純(角海老宝石)、というのがどれぐらい需要があるのかはわかりません。もしも、ニエテスが43歳になってまだ強いのであれば、これはとんでもないことですね。
他には細川兼伸(ワタナベ)vsエイドリアン・アルバラード(アメリカ)、細川は前戦で高知のホープ、福永宇宙(黒潮)にTKO勝利。アルバラードはご存知の通り中谷潤人、アンソニー・オラスクアガのジムメイト。これはなかなか強気なマッチメイクで、アンダーカードの中では最も注目のファイトではないでしょうか。
そして馬場龍成(EBISU)は三迫ジムから移籍、初戦を迎えます。その他に2試合、全7試合の興行ですね。
この興行はU-NEXTでライブ配信。配信開始は17:35、試合開始は17:45とのこと。おそらくメインは20:30前後の開始でしょう。
平日だからメインぐらいしか見れないかもしれませんが、ディレイで視聴しようと思います。
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