日本時間6/8、日本はもとより、イギリス、アメリカ、そしてオーストラリアでも多くの興行が開催されました。
キーショーン・デービスがウェイトオーバーによりニューヨーク興行はメインがアブドゥラ・メイソンvsジェレミア・ナカティラに変更、オーストラリアの興行は無敗対決といえども力の差がありそうに感じているので、必然的にイギリスのクイーンズベリー・プロモーション興行、ファビオ・ウォードリーvsジャスティス・フニという試合が日本のアマプラ興行に次いで興味深いマッチアップとなります。
世間的には(日本国内の話)全く話題に登っていませんでしたが、今回のブログはこのウォードリーvsフニの観戦記。
↓プレビュー

WBA世界ヘビー級暫定王座決定戦
6/7(日本時間6/8)イギリス・サフォーク
ファビオ・ウォードリー(イギリス)18勝(17KO)無敗1分
vs
ジャスティス・フニ(オーストラリア)12勝(7KO)無敗
ファビオ・ウォードリーはスキルもありますがその持ち味はやはりパワーで、それはKO率にも現れています。
対してジャスティス・フニはヘビー級としては珍しいコンビネーションパンチャーと呼ばれる部類のボクサーで、こちらはスキルに秀でています。
この試合はウォードリーの地元で行われるわけですから、ウォードリーがAサイドでフニがBサイド。しかし、この試合はほとんど50-50の試合に見えてなりません。
ここに勝ったボクサーは、近い内に世界タイトルへの挑戦を叶えるはずです。そういう意味でも非常に注目の一戦。と思ってたら、どうやらこの試合はWBAお得意の暫定王座決定戦なんですね。ちなみにスーパー王者はもちろんオレクサンドル・ウシク、そして正規王者にはクブラト・プレフ。いらんやろ。
ウォードリーにしてもフニにしても、プレフへの挑戦という方が幾分も楽な戦いのような気もします。まあ、置いといて、ゴング。
まず初回、フェイントをかけながら鋭いジャブを飛ばすのはウォードリー。ややプレス気味、左手を低く構え、早々に右ストレートも使っていきます。
フニは高いガード、このオーセンティックなスタイルこそがオージー・ボクサーの真骨頂であり、ウォードリーのハンドスピードにも驚くことなくジャブをリターン。
中盤、ウォードリーのジャブにワンツーをリターンしたフニ、これはヒットしています。その後もウォードリーのボディジャブに右をあわせる等、浅くも右を当てているのはフニの方です。
2R、中間距離でのジャブの差し合い。ほとんど互角という展開かもしれませんが、若干フニのジャブの方がスキルフルに見えます。
フニは近い距離でショート連打を見舞う場面もあり、この距離での回転力はフニの方が上でしょうか。そうなるとウォードリーはジャブの距離で戦いたいですね。
3R、顔面をすっぽり覆うハイガードスタイルのフニに対して、ウォードリーはジャブを打っても当たらないと思うのか、ボディジャブ。これは顔ががら空きになるのでちょっと難しいパンチです。
フニは、というとウォードリーの動向をしっかりと観察し、カウンターやリターンとして手を出していきます。
後半、ウォードリーが右アッパーから左フックをヒットして反撃!フニはちょっとブロッキングに割く時間が長くなりますが、終盤にかけては強い左右。
4R、ウォードリーが元気になってきました。ジャブから右ボディを突き刺し、左右のフックで激しく攻め立てます。フニも負けじと応戦、こちらはやはりジャブが良い。
そのジャブから右をヒットしたフニは、中盤にかけてショートでボディ連打。スピーディなフェイントからまたも右をヒット。プレスをかけてウォードリーを押し込み、ウォードリーの強打に怯まないハートを披露しています。
前ラウンドはウォードリーのラウンドだったと思いますが、ここにきてフニはペースを渡さないアクティブな攻撃を見せています。
5R、ちょっと打ち終わりのケアがゆるいウォードリーに対して、フニは非常にスリックです。これは本当に小さな差ですが、ラウンドを重ねるごとに大きな差になっていかないか。ウォードリーの方がパワーが上、だというのは真実だと思いますが、タフネス、ハートに勝るのはフニではないか、と思ってしまうのは、打たれた時にすぐに反撃するフニの姿が本当に勇ましいからです。
6R、逆ワンツーをヒットしたフニ、ショートの連打もよくでます。ちょっとウォードリーは集中力が切れてきたのでは、という場面が散見されますが、フニは冷静さをキープ。
後半にも右のビッグショットを当てたフニ、そのどれもがウォードリーがスウェー気味のところに当たっているのでKOパンチにはなりえませんが、ポイントはしっかりとピックアップできているはずです。
7R、半分が過ぎました。フニの戦い方はこのままで良さそうですが、ウォードリーはなにかを変えなければなりません。
フニはハンドスピードの豊かなジャブをヒットし、その後に右をリターン。
中盤にも逆ワンツーでウォードリーを下がらせたところに左フックを追撃!これはウォードリー効いたか、ロープまで後退します!
ここをクリンチで逃れたウォードリーですが、その後もフニの攻勢は続き、フニの力強いパンチ(これはKO率に反して)はウォードリーを的確に捉えています。これはウォードリー、かなり危ない。
8R、ジリジリとプレスをかけていくのはフニ。ウォードリーのジャブに返す右はタイミングが良く、そこからの左フックも良い。これは敵地でのビッグウィンの可能性がどんどん高まっていきます。
ウォードリーはかなり多くのミスブローと、リターンを浴びてしまい、フニのコンビネーションへの対応ができていないことからかなり苦しい展開です。
9R、ジリジリとプレスをかけるフニ。ウォードリーはクリーンなヒットこそもらわない前半ですが、いちいちバランスを崩すようになっているので見栄えも悪い。
中盤に入るとフニのプレスを持て余し、ちょっとロープ煮詰まる場面も出てきます。若干の疲れが見えるのもウォードリーの方で、ちょっとショートのパンチにも威力を感じなくなってきています。
更には後半、おそらくがんばってパワーパンチを出したウォードリーですが、このパンチは躱され、逆にフニのパワーパンチを浴びます。
このラウンドに入ってもまだまだ元気なのはフニ、ウォードリーはちょっと攻められっぱなしに。
10R、相変わらず動きの良いフニ、ウォードリーはパンチを打つ度に身体が流れてしまっているので、その疲労は相当なものなのでしょう。
フニの集中力、スタミナ、インテリジェンスは素晴らしいですね。このままゴールテープを切るのでしょう、と思った矢先、なんとジャスティス・フニがダウン!!
フニが強い踏み込みのワンツーで踏み込んだところ、ウォードリーが右を伸ばし、これがカウンターとなってフニに炸裂!!!!
弾かれたように倒れたフニ、レフェリーはストップ!!!
なんという。。。大!!逆転劇!!!
もはやギリギリの状態だったファビオ・ウォードリー、ある種ラッキーなワンパンチKO。
フニはなんともやりきれない敗戦でしたね。。。ただ、これもボクシング。結局のところは勝ったほうが強いのです。
これにてWBA世界ヘビー級暫定王者はファビオ・ウォードリー。プレフとの統一戦をやってほしいところですね。
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