6月も半分が過ぎ、後半の注目はやっぱりブライアン・ノーマンJr.vs佐々木尽です。
是非ともアップセットを成し遂げてもらいたいところですね。
さて、今回のブログはそのウィークデー・ファイトのあと、英国興行のことです。
軽量級ファイトが中心となった今回の興行は、日本のボクシングファンにも大いに気にかかるところです。
ということで今回のブログは、ガラル・ヤファイvsフランシスコ・ロドリゲスJrをメインに据えた、イギリスはバーミンガム興行のプレビュー記事。

6/21(日本時間6/22)イギリス・バーミンガム
WBC世界フライ級暫定タイトルマッチ
ガラル・ヤファイ(イギリス)9勝(イギリス)9勝(7KO)無敗
vs
フランシスコ・ロドリゲスJr.(メキシコ)39勝(27KO)6敗1分
さて、メインイベントは注目のガラル・ヤファイが登場です。
ヤファイはWBC世界フライ級の暫定王者、正規王者はWBA・WBCの統一王者である寺地拳四朗(BMB)なので、当然この両者は戦う運命にあるはずです。通常であれば。
ただ、この試合が決まる兆しが一向にない、どころか話題にも登らないのは一体なぜなのかはよくわかりません。
拳四朗vsヤファイなんていうのは国内外を巻き込んだビッグファイトになると思うのですが。
ともあれ、ガラル・ヤファイ。
ご存知東京五輪の金メダリストであり、元世界王者のカリド・ヤファイ、元地域王者のガマル・ヤファイを兄に持つボクサーで、ヤファイブラザーズの末っ子(なのかどうかはわかりませんが、とにかく3兄弟の中では一番下)です。
長兄、カリドはオリンピアンですが1回戦敗退、次兄ガマルはオリンピックに出場できず、ですが、ガラル・ヤファイはリオ五輪と東京五輪に2回連続出場、さらに東京五輪では金メダルを獲得し、それを手土産にプロ転向しています。
2022年のプロデビュー戦でWBCのインターナショナル王座を獲得し、前戦で前世界王者、サニー・エドワーズ(イギリス)を降して暫定ながらも世界タイトルを戴冠しています。
イエメン系といえばナジーム・ハメドを思い出しますが、このガラル・ヤファイは全く別もののボクサーで、サウスポーで前に出て戦うタイプのパンチャータイプ。
9勝中7KOというKO率はこの階級において驚異的であり、そのKO率通りの戦い方をする、というイメージですね。
さて、初防衛戦の相手はフランシスコ・ロドリゲスJr.です。これはヤファイ優位の試合とはなるのでしょうが、もし、このロドリゲスをストップできるのならば、ヤファイの評価はもう1段、2段上げなければなりません。
フランシスコ・ロドリゲスJr.はミニマム級で世界王者担ったボクサーで、それはもう10年以上前の話です。その後のキャリアではライトフライ級で世界挑戦に失敗、スーパーフライ級で世界挑戦に失敗。
この文字だけ見れば、すでに終わったボクサーとも認識できる内容ではありますが、ここ最近の2敗は井岡一翔、中谷潤人によるもので、さらにそれはスーパーフライ級の階級、唯一のKO負けは2013年にローマン・ゴンサレスに喫したもの。
数々の激戦をクリアしてきた経験は大きく、敗れたとはいえ中谷潤人とフルラウンド(10R)戦えたボクサーは数少ない。驚異的なタフネスと、しつこさがなせる業、でしょう。
そんなしつこいフランシスコ・ロドリゲスJr.は、およそアマ出身のボクサーの天敵とも言えるスタイル。それがそのままガラル・ヤファイに当てはまるかというとそうではなさそうですが、ともかくヤファイにとっても試される試合となるかもしれません。
自ら攻めて相手を下がらせ、パワーパンチをヒットするのにある程度のスペースを必要とすると思われるヤファイ。しつこく前に出てくる、下がらないフランシスコ・ロドリゲスはなかなかに難しい相手だと思います。過去、ヤファイが苦戦、というかうまく行かなかった相手にゴハン・ロドリゲスがいますが、そこからの成長を示せるか、否か。
個人的にはこの日本でもおなじみのフランシスコ・ロドリゲスを応援したい、という思いもあるのですが、やっぱり田中亮明に勝ったカルロ・パーラムに勝ったガラル・ヤファイにプロでも強さを見せつけてもらいたい。
そしてその強さをもって、是非とも日本で戦ってもらいたい。
この戦いは、22万2222ドル(嘘みたいな数字)でマッチルームが落札した、とのことなので、日本で行うフライ級ファイト(もちろん日本人選手が絡むことが条件)だとすれば、もっと報酬を上げられるのではないかと思います。
ということで、ここにヤファイが勝ち、評価を上げた上で拳四朗との戦いを期待するのです。
まあでも、先に言ったようになかなかに厳しい戦いで、勝つのもやっと、という試合になりそうですけどね。
ピーター・マクレール(イギリス)11勝(6KO)1敗
vs
イオヌト・バルタ(ルーマニア)17勝(3KO)5敗1分
さて、フライ級のメインイベントに加え、スーパーバンタム級のファイトもある、というのがこの興行が注目である所以ですね。
もともとはこの階級で英国ナンバーワン・プロスペクトのシャバズ・マスードが登場の予定でしたが、負傷により欠場、もともとマスードの対戦相手としてピックされていたピーター・マクレールはイオヌト・バルタとの一戦に臨むことになりました。
このあたりの英国内のライバル対決、というのは非常に日本に似ているな、と思うのは、ある程度国内で階級最強を証明してから世界に行くながれ、がよくあるということです。
この階級のプロスペクトは、シャバズ・マスード、デニス・マッキャン、ピーター、マクレール、リアム・デイビス。ちなみにマッキャンは西田凌佑のスパーリングパートナーとして来日してましたね。
マスードは前戦でライバル対決を実施、リアム・デイビスに勝利して無敗をキープしており、デニス・マッキャンは一度はイオヌト・バルタと負傷判定でドローとなるも、再戦で勝利、こちらも無敗をキープしています。
ピーター・マクレールは1敗していますが、2023年12月にジャリコ・オクイン(アメリカ)に喫したもの。2度のダウンを奪って完全に優勢だったところをまさかの大逆転KO負けだったので、当然リベンジに動くも今のところはそのリベンジ戦は決まっておらず、オクインもその試合から半引退状態です。再戦をやればマクレールがほぼ間違いなく勝つでしょう。
この英国プロスペクトたちの潰し合い、というのはなかなか興味深いものなので、今後も組まれると思われます。
今回、シャバズ・マスードの撤退により白羽の矢がたったのは、こういう時にいつも呼ばれるイオヌト・バルタ。このルーマニアボクサーは、最近ではもっぱらプロスペクトたちの腕試し相手に呼ばれるボクサーですが、決して侮ることはできません。
TJドヘニーには勝っていますし、他にもブラッド・フォスター、アンドリュー・ケイン、ブラッド・ストランドといったプロスペクトたちの野望を打ち砕いています。
ここ最近は勝ったり負けたりですが、そのすべてが強敵、というか英国が期待するプロスペクトたちとの戦いで、アンダードッグとして呼ばれながらも勝率5割というのは驚異的でしょう。
ピーター・マクレールにとってもかなり危険な相手、と言っても過言ではありません。
このバルタに勝利するには、ボクシングの才能や基礎能力の高さというのはもちろんのこと、リングIQも必要になってきます。
マクレールにとっても上に上がるためにも避けられない相手、いや、避けてはいけない相手だと思うので、ここはしっかりと勝ちきってほしいところ。バルタにしっかりと勝利できるならば、世界ランク上位で間違いありませんし、来年あたりに世界タイトルショットが舞い込んできてもおかしくないと思います。この階級でなければ、の話ですが。
ともあれこのスーパーバンタム級のボクサーたちは、まだしばらく、地力を養うという時間が必要そう。そして怪物の去った後、一気に動き出せるような準備をしておかなければなりません。
いずれにしろ、過去、日本のリングにもたったピーター・マクレールを全力応援。そしてそののちには、マスードやマッキャンといった同国のライバル対決を制し、世界へ打ってでてもらいたいものです。
配信情報
このマクレールvsバルタはおそらくセミ恪。他にBBBofCのウェルター級タイトル戦、コナー・ウォーカーvsリアム・テイラーという試合があり、こちらがセミセミ恪かと思われます。
他にはプロスペクトたちの戦いで、ジョルジオ・ヴィシオリ、イブラヘム・スライマン、ハムザ・うディン、アーロン・ボーウェンといったまだ聞き馴染みのないプロスペクトたちの試合が組まれています。
放映はDAZNで、プレリムスが日本時間6/22(日)0:30開始、メインカードがAM3:00の開始だそうです。
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